60 / 70
1章勇者の活動
59話二章
しおりを挟む
その時、落とし穴で爆弾が落下し、爆発した。
視界は暗くなり、赤い文字で、
「死亡」
の宣告をされた。
嘘だろ……。
これで終わりじゃないよな?
半ば祈るような気持ちで、一時を待つと視界は砂漠地帯の光景に戻った。
この暑い太陽が迎えた。
「暑い」
悲しいお知らせなことにポイントが0になった。
「また、一からポイント集め? めんどくせぇ」
けれども、まだこのゲームをチャレンジ出来るのだから、良しとしなければならない。
そして、出来るだけ敵に見つからないように細心の注意を払わなければならない。
駆が真剣に今後の作戦を立てている、そんな時。
背中でストラが苦しそうな表情で、声を漏らす。
「お腹が……」
「どうした?」
「空いた」
「また?」
駆はふと口を開いたまま一瞬疑問を浮かべるも、彼女の危険な様子を見れば、立ち止まっている場合ではない。
銀髪はくしゃくしゃになって、アホ気が多い、顔もげっそりしていて、紫眼の白い部分が充血している。
しかしながら、この砂漠に店などあるのだろうかと思いつつ、急いで走り出す。
もちろん、他の勇者も警戒しなければならないから、足跡を良く見ながら、その足跡の方角には行かないように努めた。
数十分、砂漠を進むと、コンビニマートの看板を掲げた白赤の建物が見えてきた。
砂漠の真ん中にコンビニがあるとは、場違い感が際立っている。
外観から見るには普通のコンビニ店とは変わらない。
急いで店内へ入ると、案の定普通のコンビニと変わらない風景が視界に。
ただ、店内の棚には破れた袋や揉みくちゃな段ボール、正体不明なゴミが散乱した荒れた状態だった。
ここに食い物はあるのだろうか。
そもそも、衛生的に良くない気もするが。
「はぁ……参ったな」
妨害するゴミを足で避けながら、店内を散策していていく。
食べれそうなお菓子パン、ポテトチップス、おにぎりを見つけたが、どれも、緑に変色し、ハエが集っていた。
「ああ……無理かぁ」
駆は諦めがちに落胆していた。
その時、声を震えながら、叫ぶ女の声がした。
「あんた手を上げなさいよぉぉぉ!」
「え?」
その声の主は銀色の鎧を装備した、金髪の女騎士だった。
両手で、大きな大剣を手にしながら、涙を流し、震えながら、叫び声を上げている。
きっと、強盗初心者に違いない。
視界は暗くなり、赤い文字で、
「死亡」
の宣告をされた。
嘘だろ……。
これで終わりじゃないよな?
半ば祈るような気持ちで、一時を待つと視界は砂漠地帯の光景に戻った。
この暑い太陽が迎えた。
「暑い」
悲しいお知らせなことにポイントが0になった。
「また、一からポイント集め? めんどくせぇ」
けれども、まだこのゲームをチャレンジ出来るのだから、良しとしなければならない。
そして、出来るだけ敵に見つからないように細心の注意を払わなければならない。
駆が真剣に今後の作戦を立てている、そんな時。
背中でストラが苦しそうな表情で、声を漏らす。
「お腹が……」
「どうした?」
「空いた」
「また?」
駆はふと口を開いたまま一瞬疑問を浮かべるも、彼女の危険な様子を見れば、立ち止まっている場合ではない。
銀髪はくしゃくしゃになって、アホ気が多い、顔もげっそりしていて、紫眼の白い部分が充血している。
しかしながら、この砂漠に店などあるのだろうかと思いつつ、急いで走り出す。
もちろん、他の勇者も警戒しなければならないから、足跡を良く見ながら、その足跡の方角には行かないように努めた。
数十分、砂漠を進むと、コンビニマートの看板を掲げた白赤の建物が見えてきた。
砂漠の真ん中にコンビニがあるとは、場違い感が際立っている。
外観から見るには普通のコンビニ店とは変わらない。
急いで店内へ入ると、案の定普通のコンビニと変わらない風景が視界に。
ただ、店内の棚には破れた袋や揉みくちゃな段ボール、正体不明なゴミが散乱した荒れた状態だった。
ここに食い物はあるのだろうか。
そもそも、衛生的に良くない気もするが。
「はぁ……参ったな」
妨害するゴミを足で避けながら、店内を散策していていく。
食べれそうなお菓子パン、ポテトチップス、おにぎりを見つけたが、どれも、緑に変色し、ハエが集っていた。
「ああ……無理かぁ」
駆は諦めがちに落胆していた。
その時、声を震えながら、叫ぶ女の声がした。
「あんた手を上げなさいよぉぉぉ!」
「え?」
その声の主は銀色の鎧を装備した、金髪の女騎士だった。
両手で、大きな大剣を手にしながら、涙を流し、震えながら、叫び声を上げている。
きっと、強盗初心者に違いない。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
彼の理想に
いちみやりょう
BL
あの人が見つめる先はいつも、優しそうに、幸せそうに笑う人だった。
人は違ってもそれだけは変わらなかった。
だから俺は、幸せそうに笑う努力をした。
優しくする努力をした。
本当はそんな人間なんかじゃないのに。
俺はあの人の恋人になりたい。
だけど、そんなことノンケのあの人に頼めないから。
心は冗談の中に隠して、少しでもあの人に近づけるようにって笑った。ずっとずっと。そうしてきた。
元勇者で神に近い存在になった男、勇者パーティに混じって魔王討伐参加してたら追い出されました。
明石 清志郎
ファンタジー
昔とある世界で勇者として召喚され、神に近い存在になった男ジン。
新人研修の一環として同胞の先輩から、適当に世界を一つ選んでどんな方法でもいいから救えと言われ、自分の昔行った異世界とは別の世界を選び、勇者四人の選定も行った。
自分もそこで勇者として潜入し、能力を隠しつつ、勇者達にアドバイスなんかを行い後方支援を行い、勇者を育てながら魔王討伐の旅にでていた。
だがある日の事だ。
「お前うるさいし、全然使えないからクビで」
「前に出ないくせに、いちいちうぜぇ」
等と言われ、ショックと同時にムカつきを覚えた。
俺は何をミスった……上手くいってる思ったのは勘違いだったのか……
そんな想いを抱き決別を決意。
だったらこいつらは捨ててるわ。
旅に出て仲間を見つけることを決意。
魔王討伐?一瞬でできるわ。
欲しかった仲間との真の絆を掴む為にまだよく知らない異世界を旅することに。
勇者?そんな奴知らんな。
美女を仲間にして異世界を旅する話です。気が向いたら魔王も倒すし、勇者も報復します。
【完結】 幼女魔王の婚約者希望、保護者達が絶対別れさせる。勇者は絶対ダメ!
BBやっこ
恋愛
魔王それは魔の国の王であり、強者が治める国らしく強い者が王!
しかし、今代に魔王様が倒され、次の魔王様が選出された。
それと言うのも、幼いお嬢様に顎をアッパーさっれたのだ。さすがお嬢様。
「だからだお髭はイヤ」とおっしゃってたのを嫌がるのも可愛いって、しつこいから。
魔王を倒した者が次の魔王(魔の国所属の者に限る)四天王をそのまま、幼女魔王が玉座に!
婚約などするか!我々があの笑顔を守る!
迅英の後悔ルート
いちみやりょう
BL
こちらの小説は「僕はあなたに捨てられる日が来ることを知っていながらそれでもあなたに恋してた」の迅英の後悔ルートです。
この話だけでは多分よく分からないと思います。
愛玩犬は、銀狼に愛される
きりか
BL
《漆黒の魔女》の呪いにより、 僕は、昼に小型犬(愛玩犬?)の姿になり、夜は人に戻れるが、ニコラスは逆に、夜は狼(銀狼)、そして陽のあるうちには人に戻る。
そして僕らが人として会えるのは、朝日の昇るときと、陽が沈む一瞬だけ。
呪いがとけると言われた石、ユリスを求めて旅に出るが…
魔女は駆け落ちした聖女の身代わりに魔物討伐を命じられました。
ゆき
恋愛
駆け落ちした聖女の代わりに城に召し抱えられたのは、一人ぼっちの魔女だった。のんびり生きていたいだけなのに、どうして私が国なんて守らなきゃいけないんです…!?国王なんて信用出来ないので、もう魔王様に寝返っちゃおうと思います。
秘密の魔王さま‐愛され魔王はイケメンアイドルグループを創る‐
まっしゅ・ぽてと
恋愛
ここは魔法の世界マノス。
仲間思いの魔王サタンは勇者に敗れて、再起を図るために転生魔法を使用したが、間違った魔法を使ったせいで現代の地球”日本”に転生することになってしまった。
地球には魔族もいないし、戦いもない。大切な仲間とも会えない。
失望の中、女神からの使命は、なんとアイドルグループを作ること!あふれ出るフェロモンで周囲を魅了していくサタン。世界一のアイドルグループを作ることはできるのか!?
――――――――――――――――――
現代日本でみんなに溺愛される魔王が活躍するちょいエロノベルです。
作者はNL、BLどちらもいけます。魔王がみんなに愛されてほしい。
とにかく、主人公が愛される話を目指します。
お時間あれば、読んでみてください。
どうぞよろしくお願いします。
[本編完結]彼氏がハーレムで困ってます
はな
BL
佐藤雪には恋人がいる。だが、その恋人はどうやら周りに女の子がたくさんいるハーレム状態らしい…どうにか、自分だけを見てくれるように頑張る雪。
果たして恋人とはどうなるのか?
主人公 佐藤雪…高校2年生
攻め1 西山慎二…高校2年生
攻め2 七瀬亮…高校2年生
攻め3 西山健斗…中学2年生
初めて書いた作品です!誤字脱字も沢山あるので教えてくれると助かります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる