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1章勇者の活動

59話二章

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 その時、落とし穴で爆弾が落下し、爆発した。
 視界は暗くなり、赤い文字で、

「死亡」

 の宣告をされた。
 嘘だろ……。
 これで終わりじゃないよな?
 半ば祈るような気持ちで、一時を待つと視界は砂漠地帯の光景に戻った。
 この暑い太陽が迎えた。

「暑い」

 悲しいお知らせなことにポイントが0になった。

「また、一からポイント集め? めんどくせぇ」

 けれども、まだこのゲームをチャレンジ出来るのだから、良しとしなければならない。
 そして、出来るだけ敵に見つからないように細心の注意を払わなければならない。
 駆が真剣に今後の作戦を立てている、そんな時。
 背中でストラが苦しそうな表情で、声を漏らす。

「お腹が……」

「どうした?」

「空いた」

「また?」

 駆はふと口を開いたまま一瞬疑問を浮かべるも、彼女の危険な様子を見れば、立ち止まっている場合ではない。
 銀髪はくしゃくしゃになって、アホ気が多い、顔もげっそりしていて、紫眼の白い部分が充血している。
 しかしながら、この砂漠に店などあるのだろうかと思いつつ、急いで走り出す。
 もちろん、他の勇者も警戒しなければならないから、足跡を良く見ながら、その足跡の方角には行かないように努めた。
 数十分、砂漠を進むと、コンビニマートの看板を掲げた白赤の建物が見えてきた。
 砂漠の真ん中にコンビニがあるとは、場違い感が際立っている。
 外観から見るには普通のコンビニ店とは変わらない。
 急いで店内へ入ると、案の定普通のコンビニと変わらない風景が視界に。
 ただ、店内の棚には破れた袋や揉みくちゃな段ボール、正体不明なゴミが散乱した荒れた状態だった。
 ここに食い物はあるのだろうか。
 そもそも、衛生的に良くない気もするが。
 
「はぁ……参ったな」

 妨害するゴミを足で避けながら、店内を散策していていく。
 食べれそうなお菓子パン、ポテトチップス、おにぎりを見つけたが、どれも、緑に変色し、ハエが集っていた。

「ああ……無理かぁ」
 
 駆は諦めがちに落胆していた。
 その時、声を震えながら、叫ぶ女の声がした。

「あんた手を上げなさいよぉぉぉ!」

「え?」

 その声の主は銀色の鎧を装備した、金髪の女騎士だった。
 両手で、大きな大剣を手にしながら、涙を流し、震えながら、叫び声を上げている。
 きっと、強盗初心者に違いない。
 
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