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1章勇者の活動

13話柔らかい

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「なにをくれるわけ?」

「いやなにもないですけど」

「私が盗賊だったらあんた殺すか全裸にして打ち首ね」

 それはやりすぎだ。

「とても感謝してます」

「え? なにっ? 変態?」

「何を想像したんだよこいつは!!」

「そういう変な性癖があるのね」

 何なんだこの女は。腹が立って仕方がない。
 やがて、何回か頭を下げ感謝を示したおかげか、青髪の少女はどうやらしぶしぶ納得してくれたようだ。
 
「ところで、あんたは神聖な翼竜に傷を与えるなんて主人として失格ね」

「まあそうだけどさ……でもこいつの主人ではないんだ」

「そう。でも預かっているならしっかり管理しなさいよ。で、あんたはここになにをしに来たの?」

「勇者試験で光の石を探しに来た、君こそなんでここに?」

「ここには珍しい薬草があるの。それで、二人で来たんだけど、あの吹雪でもう一人とはぐれてしまったの。その人の名はバスティアン・ルシア様」

「え? ルシア? そのルシアって子は大丈夫なのか?」

「心配だわ……」

「助けてくれたかわりに俺も探してやるよ」

 ルシア、可愛い名前だ。異世界生活でついにヒロインが登場か!!
 どんな子だろうか?

「そう、でもあんたじゃ心配だわね? 優秀そうには見えないし、そもそも勇者になんてなれるのかしら」

「は?……」

 あー腹が立つ。
 もしや……この感覚に覚えがある。
 あれこの感じどっかで。優しさがない、命令口調……まあ顔は可愛い。
 あの口悪超絶美少女天使の醜悪な顔が思い浮かぶ。
 この異世界に放った憎き天使。

「勇者《ブレーブ》になれるのはユグドラシル王国中や他国からの強い剣術者や魔法力が高い者よ」
 
 突然、後ろでなにかが動く。生き物はすぐに逃げて行った。
 何だったんだ?
 駆は驚いて、思わず前にいた青髪の少女を押し倒す。

「あれ、この感触……柔らかい……いい匂い」

「……ちょっと……うぅ……やめて」

 駆は彼女の上に馬乗りになり、両手には白のリボンに覆われた大きな胸があり、右手と左手を交互に感触を確かめる。その胸は大きなマシュマロのように柔らかい。
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