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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第803話 迷宮都市&摩天楼のダンジョン(99階・90階) 警備用の新しい魔物のテイム
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子供を誘拐しようとした犯人の特徴を、それとなく聞き出してから無事に家まで送り届けガーグ老の工房へ向かった。
稽古が終わり、父、兄、旭、奏伯父さん、シュウゲンさんはガーグ老達を相手に将棋を指している。
それ以外のメンバーはトランプをしていた。
テーブルの上に載った銀貨は掛け金だろうか? 1万円を掛けるとは……。
雫ちゃんのところが一番枚数が多いので、独り勝ちしているようだ。
私に駆け寄ってくるガルちゃん達を1匹ずつ撫でながら、ガーグ老の下へ進む。
「ガーグ老、遅くなってすみません。メンバーを迎えにきました」
「おお、サラ……ちゃん、お昼前に来てくれると助かるんだがの……」
顔を引き攣らせながら、しみじみと言われて昼食の内容を察した。
雫ちゃんのお母さんは何を作ったんだろう? 今日も、妖精さんは木から落ちたのかも知れない。
「子供達と一緒に遊んでいたんです」
「そうか、サラ……ちゃんが支援している子供達なら仕方ない」
稽古のお礼を言い、ショートブレッドを渡し家まで戻る。
ホームへ帰る前に子供から聞いた内容を皆に伝えた。
「犯罪者の問題は、いたちごっこだな。新しい政策も冒険者に限ったものだし、冒険者登録出来ない子供を狙うとは……」
話を聞いた父が表情を曇らせ考え込む。
「今回は、お守りとして渡したドレインの魔石が役に立って良かったけど、次も同じ状況とは限らないでしょう? 子供達が取れる自衛手段を考えておかないと……。あと、この家に警備用の従魔を置きたいの。楽器の練習をしに来る子供達は送迎馬車を借りてるから行き帰りの心配はいらなくても、空を飛ぶ騎獣で侵入されたらと思うと心配で……。テイムに必要な魔力は、毎日飴を舐めてるから充分あるよ!」
兄から反対される前に、不安要素がない事を事前に言っておく。
「確かに、この家は俺達が冒険者活動している間、子供達だけになるな。従魔がいれば安心か……」
「じゃあ、テイムしていい?」
「あぁ、魔力に問題がなければいいぞ」
思案する様子を見せる兄に確認を取り了解をもらった。
「じゃあ、皆をホームへ送ってから茜とダンジョンに行くね」
「どのダンジョンに行くんだ?」
「強い魔物がいいから、摩天楼のダンジョンにする」
「待て待て、俺も一緒に連れていけ」
父がすかさず口を挟み、
「私も、ご一緒します」
セイさんまでもついてくると言う。
「じゃあ、俺も!」
何故か、樹おじさんも同行者に声を上げた。
私としては茜だけで充分だったのに……。
4人が一緒なので、流石に兄も同行するとは言わなかった。
同行者以外のメンバーをホームに送り、5人で摩天楼ダンジョン99階へ移転する。
兄に内緒でLv上げをした時から、ずっと気になっていた魔物をテイムしよう。
安全地帯から出ずに、マッピングで目当ての魔物を魅了しアイテムBOXに収納して取り出す。
「沙良……。どうして、この魔物にしたんだ?」
「だって、強そうでしょ?」
目の前に現れた体長5mのカンガルー2匹を見た父が、頭が痛いといったように手を額に載せた。
筋肉ムキムキのカンガルーは騎獣に向かないけど警備用なら問題ない。
「あなた達の名前は、カンボとガルシングよ!」
ステータスを見て、名付けが済んでいるのを確認。
●カンボ Lv105(消費MP500)HP1,050/MP1,050 ファイト・カンガルー(雄)
使用魔法 アースボールLv20(MP消費40)
体術 Lv20
●ガルシング Lv105(消費MP500)HP1,050/MP1,050 ファイト・カンガルー(雄)
使用魔法 アースボールLv20(MP消費40)
体術 Lv20
おお、魔法以外の能力を持つ魔物は初めてみた。
体術があるなら、パンチやキックが出来るのかな?
99階にいた魔物なので消費MPも多い。
「茜、結界魔法を使用する魔物を知らない?」
摩天楼のダンジョンにいる魔物に一番詳しいのは、13年ダンジョンマスターをしていた妹だ。
樹おじさんに結界の魔法を習得してほしいから尋ねてみる。
「う~ん、やけに硬い魔物がいたような気がする。確か90階にいたゴリラだ」
「よし、じゃあ90階に行こう!」
返事も聞かず90階へ移転して、ゴリラを探す。
イメージ的に黒色を想像していたけど、発見したのは蛍光ピンクの体毛をしたゴリラだった。
結界魔法を使用するなら、自身に向けて使うだろう。
私達は身に受けた魔法しか習得出来ないから、方法を考えないと……。
そう思って、一度従魔にすればいいと気付いた。
魅了を掛け、ゴリラをテイムして能力の確認をする。
あった、結界魔法!
従魔にしたゴリラに結界魔法を掛けてくれるようお願いする。
全員が魔法を覚えたあと、役に立ってくれた魔物を即座に殺すのは忍びないのでテイムを解除し、生きたままアイテムBOXに収納した。
「樹おじさん、結界魔法を魔石にした物を子供達に渡してあげたいの。Lv0だと効果が低いから、MAXのLv20まで上げて下さい」
「結界魔法の魔石は役に立ちそうだな。なんとかしてみよう」
「よろしくお願いします。このまま、従魔登録に向かってもいいですか?」
「あぁ、それなら王都の冒険者ギルドがいい。迷宮都市のダンジョンにいない魔物だしな」
ファイト・カンガルーは、摩天楼ダンジョンの攻略されていない階層の魔物だ。
迷宮都市のオリビアさんや摩天楼のヒューさんも、従魔登録されたら困るだろう。
王都の冒険者ギルドなら、他領のダンジョンに出現する魔物を登録しても大丈夫かしら?
茜の従魔登録も出来たし問題ないかな?
樹おじさんの提案を受けて、王都の冒険者ギルドへ行く事にした。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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稽古が終わり、父、兄、旭、奏伯父さん、シュウゲンさんはガーグ老達を相手に将棋を指している。
それ以外のメンバーはトランプをしていた。
テーブルの上に載った銀貨は掛け金だろうか? 1万円を掛けるとは……。
雫ちゃんのところが一番枚数が多いので、独り勝ちしているようだ。
私に駆け寄ってくるガルちゃん達を1匹ずつ撫でながら、ガーグ老の下へ進む。
「ガーグ老、遅くなってすみません。メンバーを迎えにきました」
「おお、サラ……ちゃん、お昼前に来てくれると助かるんだがの……」
顔を引き攣らせながら、しみじみと言われて昼食の内容を察した。
雫ちゃんのお母さんは何を作ったんだろう? 今日も、妖精さんは木から落ちたのかも知れない。
「子供達と一緒に遊んでいたんです」
「そうか、サラ……ちゃんが支援している子供達なら仕方ない」
稽古のお礼を言い、ショートブレッドを渡し家まで戻る。
ホームへ帰る前に子供から聞いた内容を皆に伝えた。
「犯罪者の問題は、いたちごっこだな。新しい政策も冒険者に限ったものだし、冒険者登録出来ない子供を狙うとは……」
話を聞いた父が表情を曇らせ考え込む。
「今回は、お守りとして渡したドレインの魔石が役に立って良かったけど、次も同じ状況とは限らないでしょう? 子供達が取れる自衛手段を考えておかないと……。あと、この家に警備用の従魔を置きたいの。楽器の練習をしに来る子供達は送迎馬車を借りてるから行き帰りの心配はいらなくても、空を飛ぶ騎獣で侵入されたらと思うと心配で……。テイムに必要な魔力は、毎日飴を舐めてるから充分あるよ!」
兄から反対される前に、不安要素がない事を事前に言っておく。
「確かに、この家は俺達が冒険者活動している間、子供達だけになるな。従魔がいれば安心か……」
「じゃあ、テイムしていい?」
「あぁ、魔力に問題がなければいいぞ」
思案する様子を見せる兄に確認を取り了解をもらった。
「じゃあ、皆をホームへ送ってから茜とダンジョンに行くね」
「どのダンジョンに行くんだ?」
「強い魔物がいいから、摩天楼のダンジョンにする」
「待て待て、俺も一緒に連れていけ」
父がすかさず口を挟み、
「私も、ご一緒します」
セイさんまでもついてくると言う。
「じゃあ、俺も!」
何故か、樹おじさんも同行者に声を上げた。
私としては茜だけで充分だったのに……。
4人が一緒なので、流石に兄も同行するとは言わなかった。
同行者以外のメンバーをホームに送り、5人で摩天楼ダンジョン99階へ移転する。
兄に内緒でLv上げをした時から、ずっと気になっていた魔物をテイムしよう。
安全地帯から出ずに、マッピングで目当ての魔物を魅了しアイテムBOXに収納して取り出す。
「沙良……。どうして、この魔物にしたんだ?」
「だって、強そうでしょ?」
目の前に現れた体長5mのカンガルー2匹を見た父が、頭が痛いといったように手を額に載せた。
筋肉ムキムキのカンガルーは騎獣に向かないけど警備用なら問題ない。
「あなた達の名前は、カンボとガルシングよ!」
ステータスを見て、名付けが済んでいるのを確認。
●カンボ Lv105(消費MP500)HP1,050/MP1,050 ファイト・カンガルー(雄)
使用魔法 アースボールLv20(MP消費40)
体術 Lv20
●ガルシング Lv105(消費MP500)HP1,050/MP1,050 ファイト・カンガルー(雄)
使用魔法 アースボールLv20(MP消費40)
体術 Lv20
おお、魔法以外の能力を持つ魔物は初めてみた。
体術があるなら、パンチやキックが出来るのかな?
99階にいた魔物なので消費MPも多い。
「茜、結界魔法を使用する魔物を知らない?」
摩天楼のダンジョンにいる魔物に一番詳しいのは、13年ダンジョンマスターをしていた妹だ。
樹おじさんに結界の魔法を習得してほしいから尋ねてみる。
「う~ん、やけに硬い魔物がいたような気がする。確か90階にいたゴリラだ」
「よし、じゃあ90階に行こう!」
返事も聞かず90階へ移転して、ゴリラを探す。
イメージ的に黒色を想像していたけど、発見したのは蛍光ピンクの体毛をしたゴリラだった。
結界魔法を使用するなら、自身に向けて使うだろう。
私達は身に受けた魔法しか習得出来ないから、方法を考えないと……。
そう思って、一度従魔にすればいいと気付いた。
魅了を掛け、ゴリラをテイムして能力の確認をする。
あった、結界魔法!
従魔にしたゴリラに結界魔法を掛けてくれるようお願いする。
全員が魔法を覚えたあと、役に立ってくれた魔物を即座に殺すのは忍びないのでテイムを解除し、生きたままアイテムBOXに収納した。
「樹おじさん、結界魔法を魔石にした物を子供達に渡してあげたいの。Lv0だと効果が低いから、MAXのLv20まで上げて下さい」
「結界魔法の魔石は役に立ちそうだな。なんとかしてみよう」
「よろしくお願いします。このまま、従魔登録に向かってもいいですか?」
「あぁ、それなら王都の冒険者ギルドがいい。迷宮都市のダンジョンにいない魔物だしな」
ファイト・カンガルーは、摩天楼ダンジョンの攻略されていない階層の魔物だ。
迷宮都市のオリビアさんや摩天楼のヒューさんも、従魔登録されたら困るだろう。
王都の冒険者ギルドなら、他領のダンジョンに出現する魔物を登録しても大丈夫かしら?
茜の従魔登録も出来たし問題ないかな?
樹おじさんの提案を受けて、王都の冒険者ギルドへ行く事にした。
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
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