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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第778話 迷宮都市 早崎さんの召喚 2 Lv上げ&ステータス
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相棒と呼ばれた早崎さんは、茜の顔をじっと見つめるとがっかりした表情になる。
「なんだ夢か……」
そう言って周囲を見渡した。
寝ていたなら、夢と勘違いしても仕方ない。
「悪いが現実だ。目を覚ませ」
茜は彼の両頬を抓ってみせる。
「痛っ! 夢なのに、痛みも再現されるのか? どうせなら……」
早崎さんは、まだ夢の中だと思っているのか視線を動かし兄の姿を凝視した。
「賢也さんが若い。それに、ご両親も……。なんで皆、若くなってるんだ?」
首を傾げ、茜に目で問いかける。
「ちょっとこい」
茜は早崎さんの手を掴み強引に立たせ、リビングから出ていった。
妹が事情説明をしてくれるらしい。
現実を受け入れるには、時間が掛かりそうだけど……。
私達は、そのまま帰ってくるまで待とう。
10分ほどすると2人が部屋に戻ってきた。
「えっと、ご無沙汰してます。茜さんから話は聞いたんですが、まだちょっと理解が追いつかなくてすみません」
両親に向かって早崎さんが頭を下げる。
「早崎君、突然で驚いただろう。理解出来ないのも無理はない。追々、娘から異世界に召喚されたと分かる筈だ」
父が彼の肩を叩き、安心させるような言葉を掛けた。
混乱している早崎さんへ私と兄と旭の『手紙』を渡し、読んでもらおう。
「これは異世界転移した時あった『手紙』です。内容を確認すれば、少しは事情が把握出ると思いますよ」
「ええっと、君は?」
「沙良です」
「お義姉さん!?」
今日一番の大声を上げ、早崎さんは目を瞠る。
そして私そっくりな樹おじさんの方に視線を向けた。
茜が、この場に旭家もいると伝えていたのかな。
多分、旭のお母さんと雫ちゃんだと思ったのね。
結婚式に招待した旭家を知っている早崎さんは、若くなっている旭しか分からないだろう。
旭家とシュウゲンさん、奏伯父さんを紹介すると絶句している。
そんな彼を見て茜は笑うばかり。
私と母はダイニングに行き、作った料理をテーブルの上に並べた。
「皆、食事にしましょう。早崎さんは、茜の隣に座ってね」
母が声を掛け食事会が始まる。
シュウゲンさんは、妹の旦那さんに興味津々なのか習っていた武術を聞き出していた。
会って早々、強さに拘るのはやはり武闘派ならではか……。
話を聞いていると、早崎さんは柔道・空手・剣道に精通しているようだ。
茜とは同じ空手道場に通っていたから、剣術も直ぐ習得出来そう。
まだ困惑中の早崎さんへ、兄と旭が結婚した報告をすると非常に小さな声で「俺にもチャンスがあったのか……」と呟いていた。
茜から彼の話を聞いていた私は、兄がタイプだったと知り驚く。
あ~旭一筋だから、どのみちチャンスはなかったと思いますよ?
夕食を終え早崎さんを召喚した時、床に落ちていた手紙を渡す。
【召喚された早崎 順一様へ】と書かれた封筒
『椎名 沙良様から、召喚された方へ
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
椎名 沙良様にあわせ、年齢は設定させて頂きました。
また、異世界の能力3つをご確認下さい。
早崎 順一様の能力
【身体能力上昇】
●HP上昇 体力・力・速さ・知力がそれぞれ2倍になります。
●MP上昇 魔力が2倍になります。
【結界魔法】
●結界を張る事が出来ます。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますよう、お祈り申し上げます。』
早崎さんに与えられた能力は、初めて見るものばかりだ。
身体能力上昇の2つは、ステータス値が2倍になるので便利そう。
結界は防御系? 物理攻撃と魔法攻撃にも耐えられるのかな?
これは、明日検証してみよう。
早崎さんは『手紙』を真剣な表情で読み、ステータスを確認し満足そうに笑っている。
あぁ、Lv上げを楽しみそうな感じ。
最後に私達が冒険者をしていると伝えたら、自分も冒険者になると言ってくれた。
今日は色々驚いただろうから自分の家でゆっくり休んでほしい。
早崎さんと茜を家へ送り届け、私達も自宅に戻ってきた。
今夜は旦那さんに、今までの事情を詳しく話すため茜も付いている。
ちなみに茜が行方不明になったのは、私が両親を召喚した日と同じだった。
警察は、両親と妹が同時に行方不明となった事で関連性を調べていたらしい。
過去にさかのぼり、兄が行方不明になっているのも不自然だと見ていたようだ。
その原因は私が召喚したからなんだけど……。
いずれ、双子達も日本では行方不明になる。
椎名家失踪事件と騒がれそう。
翌日、日曜日。
異世界の家で炊き出しを済ませたあと、武術稽古はお休みして茜と一緒に早崎さんのLv上げを行う。
ホーム内の広いグラウンドで、まずはスライムを出す。
武器は茜が自分の物を渡していた。
彼が剣を一閃すると、スライムが半分になりパシャっと水音を立て崩れ落ちる。
これなら大丈夫だろう。
次に角ウサギを出す。
魔物に怯む様子も見せず、向かってくる角ウサギを躱し首を刎ねた。
更に牛サイズのボアを出すと、自分から進んでいく。
HP上昇の能力を使用したのか動きが速い。
ボアはすれ違いざま首を切断され、ドウっと大きな音を立て地面に倒れた。
ふむ、身体能力上昇系の魔法は彼の戦闘スタイルに合ってそうだな。
「早崎さん、これから魔物を次々と出しますから頑張って下さいね」
一言声を掛け、ウルフ・ベア・ファングボア・リザードマン・オーク等を順に出していく。
彼は楽しそうに魔物を倒していた。
死んだ魔物は茜がアイテムBOXに収納する。
一応夫婦なので倒した魔物は妻の茜が換金して、共有すればいい。
最後に、魔法を使用する魔物を出し魔法を体に一度受け習得してもらおう。
飛翔魔法だけは、ガルちゃんと会う必要がある。
2時間後、早崎さんのLvは20になった。
【早崎 順一 20歳】
レベル 20
HP 1,176
MP 1,176
身体能力上昇(HP上昇・MP上昇)
剣術 Lv3
魔法 結界魔法Lv0
魔法 光魔法(ヒールLv0)
魔法 火魔法(ファイアーボールLv0、ファイアーアローLv0・ファイアーニードルLv0)
魔法 水魔法(ウォーターボールLv0、ウォーターアローLv0・ウォーターニードルLv0)
魔法 土魔法(アースボールLv0、アースアローLv0、アースニードルLv0)
魔法 風魔法(ウィンドボールLv0、ウィンドアローLv0・ウィンドニードルLv0)
魔法 氷魔法(アイスボールLv0、アイスニードルLv0)
魔法 雷魔法(サンダーボールLv0、サンダーアローLv0・サンダーニードルLv0)
魔法 闇魔法(ドレインLv0)
魔法 石化魔法(石化Lv0)
魔法 魅惑魔法(魅惑Lv0)
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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「なんだ夢か……」
そう言って周囲を見渡した。
寝ていたなら、夢と勘違いしても仕方ない。
「悪いが現実だ。目を覚ませ」
茜は彼の両頬を抓ってみせる。
「痛っ! 夢なのに、痛みも再現されるのか? どうせなら……」
早崎さんは、まだ夢の中だと思っているのか視線を動かし兄の姿を凝視した。
「賢也さんが若い。それに、ご両親も……。なんで皆、若くなってるんだ?」
首を傾げ、茜に目で問いかける。
「ちょっとこい」
茜は早崎さんの手を掴み強引に立たせ、リビングから出ていった。
妹が事情説明をしてくれるらしい。
現実を受け入れるには、時間が掛かりそうだけど……。
私達は、そのまま帰ってくるまで待とう。
10分ほどすると2人が部屋に戻ってきた。
「えっと、ご無沙汰してます。茜さんから話は聞いたんですが、まだちょっと理解が追いつかなくてすみません」
両親に向かって早崎さんが頭を下げる。
「早崎君、突然で驚いただろう。理解出来ないのも無理はない。追々、娘から異世界に召喚されたと分かる筈だ」
父が彼の肩を叩き、安心させるような言葉を掛けた。
混乱している早崎さんへ私と兄と旭の『手紙』を渡し、読んでもらおう。
「これは異世界転移した時あった『手紙』です。内容を確認すれば、少しは事情が把握出ると思いますよ」
「ええっと、君は?」
「沙良です」
「お義姉さん!?」
今日一番の大声を上げ、早崎さんは目を瞠る。
そして私そっくりな樹おじさんの方に視線を向けた。
茜が、この場に旭家もいると伝えていたのかな。
多分、旭のお母さんと雫ちゃんだと思ったのね。
結婚式に招待した旭家を知っている早崎さんは、若くなっている旭しか分からないだろう。
旭家とシュウゲンさん、奏伯父さんを紹介すると絶句している。
そんな彼を見て茜は笑うばかり。
私と母はダイニングに行き、作った料理をテーブルの上に並べた。
「皆、食事にしましょう。早崎さんは、茜の隣に座ってね」
母が声を掛け食事会が始まる。
シュウゲンさんは、妹の旦那さんに興味津々なのか習っていた武術を聞き出していた。
会って早々、強さに拘るのはやはり武闘派ならではか……。
話を聞いていると、早崎さんは柔道・空手・剣道に精通しているようだ。
茜とは同じ空手道場に通っていたから、剣術も直ぐ習得出来そう。
まだ困惑中の早崎さんへ、兄と旭が結婚した報告をすると非常に小さな声で「俺にもチャンスがあったのか……」と呟いていた。
茜から彼の話を聞いていた私は、兄がタイプだったと知り驚く。
あ~旭一筋だから、どのみちチャンスはなかったと思いますよ?
夕食を終え早崎さんを召喚した時、床に落ちていた手紙を渡す。
【召喚された早崎 順一様へ】と書かれた封筒
『椎名 沙良様から、召喚された方へ
すべての元凶は私です。
この責任を取り、出来うる限りの保障をさせて頂きました。
まず、いま貴方がいる世界は地球ではありません。
剣と魔法のファンタジーである所の異世界です。
椎名 沙良様にあわせ、年齢は設定させて頂きました。
また、異世界の能力3つをご確認下さい。
早崎 順一様の能力
【身体能力上昇】
●HP上昇 体力・力・速さ・知力がそれぞれ2倍になります。
●MP上昇 魔力が2倍になります。
【結界魔法】
●結界を張る事が出来ます。
まずは「ステータス」と唱え、能力の確認をお勧めします。
最後に、このような不幸な目に遭わせてしまいましたが、これからの貴方の人生が幸多き事でありますよう、お祈り申し上げます。』
早崎さんに与えられた能力は、初めて見るものばかりだ。
身体能力上昇の2つは、ステータス値が2倍になるので便利そう。
結界は防御系? 物理攻撃と魔法攻撃にも耐えられるのかな?
これは、明日検証してみよう。
早崎さんは『手紙』を真剣な表情で読み、ステータスを確認し満足そうに笑っている。
あぁ、Lv上げを楽しみそうな感じ。
最後に私達が冒険者をしていると伝えたら、自分も冒険者になると言ってくれた。
今日は色々驚いただろうから自分の家でゆっくり休んでほしい。
早崎さんと茜を家へ送り届け、私達も自宅に戻ってきた。
今夜は旦那さんに、今までの事情を詳しく話すため茜も付いている。
ちなみに茜が行方不明になったのは、私が両親を召喚した日と同じだった。
警察は、両親と妹が同時に行方不明となった事で関連性を調べていたらしい。
過去にさかのぼり、兄が行方不明になっているのも不自然だと見ていたようだ。
その原因は私が召喚したからなんだけど……。
いずれ、双子達も日本では行方不明になる。
椎名家失踪事件と騒がれそう。
翌日、日曜日。
異世界の家で炊き出しを済ませたあと、武術稽古はお休みして茜と一緒に早崎さんのLv上げを行う。
ホーム内の広いグラウンドで、まずはスライムを出す。
武器は茜が自分の物を渡していた。
彼が剣を一閃すると、スライムが半分になりパシャっと水音を立て崩れ落ちる。
これなら大丈夫だろう。
次に角ウサギを出す。
魔物に怯む様子も見せず、向かってくる角ウサギを躱し首を刎ねた。
更に牛サイズのボアを出すと、自分から進んでいく。
HP上昇の能力を使用したのか動きが速い。
ボアはすれ違いざま首を切断され、ドウっと大きな音を立て地面に倒れた。
ふむ、身体能力上昇系の魔法は彼の戦闘スタイルに合ってそうだな。
「早崎さん、これから魔物を次々と出しますから頑張って下さいね」
一言声を掛け、ウルフ・ベア・ファングボア・リザードマン・オーク等を順に出していく。
彼は楽しそうに魔物を倒していた。
死んだ魔物は茜がアイテムBOXに収納する。
一応夫婦なので倒した魔物は妻の茜が換金して、共有すればいい。
最後に、魔法を使用する魔物を出し魔法を体に一度受け習得してもらおう。
飛翔魔法だけは、ガルちゃんと会う必要がある。
2時間後、早崎さんのLvは20になった。
【早崎 順一 20歳】
レベル 20
HP 1,176
MP 1,176
身体能力上昇(HP上昇・MP上昇)
剣術 Lv3
魔法 結界魔法Lv0
魔法 光魔法(ヒールLv0)
魔法 火魔法(ファイアーボールLv0、ファイアーアローLv0・ファイアーニードルLv0)
魔法 水魔法(ウォーターボールLv0、ウォーターアローLv0・ウォーターニードルLv0)
魔法 土魔法(アースボールLv0、アースアローLv0、アースニードルLv0)
魔法 風魔法(ウィンドボールLv0、ウィンドアローLv0・ウィンドニードルLv0)
魔法 氷魔法(アイスボールLv0、アイスニードルLv0)
魔法 雷魔法(サンダーボールLv0、サンダーアローLv0・サンダーニードルLv0)
魔法 闇魔法(ドレインLv0)
魔法 石化魔法(石化Lv0)
魔法 魅惑魔法(魅惑Lv0)
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