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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第663話 迷宮都市 武術稽古 お礼の『カルボナーラ』&セイさんの飛翔魔法習得&母の成長魔法
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業務用寸胴鍋で大量のパスタを茹でていく間にソースを作ろう。
玉ねぎとベーコンを炒めバターと牛乳を加える。
ベーコンに関しては、もう解禁する事にした。
今までも異世界にない食材を散々使用しているから、ガーグ老達は何も聞かないだろう。
雫ちゃんのお母さんは、妖精さんに激辛のホットドッグを食べさせていたしね。
茹で上がったパスタをフライパンに入れ、卵と粉チーズを混ぜ合わせた物と絡め上に胡椒を掛けたら完成。
卵がダマになってしまわないよう、火は切った状態で混ぜるのがコツだ。
完成した料理は三男のキースさんが運んでくれる。
私はバスケットを持った雫ちゃんのお母さんと、木の下へお供えに行った。
「お待たせしました。皆さん、今日もありがとうございます。お昼のメニューは、『カルボナーラ』です。それでは頂きましょう」
「頂きます!」
兄達とガーグ老達のパスタは1.5人分にしてある。
パスタだけでは物足りないだろうと、食後にはデザートを出す予定。
「これは『ミートパスタ』と違い白いのだな。『シチュー』によく似ておるが……。うむ、こりゃまた旨い!」
ガーグ老がパスタをフォークに巻き付け大口を開け食べている。
1.5人分でも直ぐになくなりそうだと思っていたら、僅か3分で完食してしまったガーグ老達を見て苦笑する。
麺類は食べるのに時間が掛からないとはいえ、早食いだなぁ。
私達が食べ終えるのを待ってもらい、デザートにドライフルーツをたっぷりと入れたパウンドケーキを出した。
1人分を大きくカットしたから、お腹も膨れるだろう。
洋酒に漬け込んだドライフルーツを入れた物にしてあるので、お酒が好きなガーグ老達も喜んでいる。
異世界の紅茶にも合うしね。
デザートを食べた後、ガーグ老へセイさんだけガルムに乗せてほしいとお願いし、飛翔魔法を習得してもらった。
そういえば今日は妖精さんが落下する音を聞かないな。
2人で木の下に行くと、羊皮紙に書かれたお礼の手紙が2通置いてある。
『ユカ様 甘いパンをありがとうございます。毎週このパンを食べたいです。』
雫ちゃんのお母さんに、何を作ったのか尋ねたらホットケーキのようだ。
あぁ、それならホットケーキMIXを使用するので味に問題はない。
妖精さんも食べて安心しただろう。
「本当に甘い物が好きなのね~」
手紙を読んだ雫ちゃんのお母さんが笑っている。
ホットケーキは子供が好きな食べ物だけど、旭家では朝食の人気No.1だ。
理由は聞かなくても分かるよ……。
兄達を残し、女性陣と将棋が出来ないセイさんを連れホームに帰ってきた。
セイさんに従魔のリクエストを聞いておこう。
「セイさん。騎獣用の従魔をテイムする予定ですが、どの魔物にしますか?」
「私は自分で飛ぶから必要ありませんよ」
当然のように言われ、戸惑ってしまう。
「あの、人前で飛翔魔法を使用して移動するのは出来ませんけど……」
ダンジョン内を飛びながら移動されたら目立って仕方ない。
「あぁ、そうでした。必要なのはダンジョンの移動くらいですよね? 沙良さんや尚人さんの従魔に2人乗りすればいいから大丈夫です。それに私は人を乗せる方が……」
騎獣は必要ないらしく、そのまま続けた言葉にセイさんが首を捻っている。
人を乗せるって車じゃないよ?
「新しい魔法を覚えたので少し練習しますね」
セイさんは、マンションの最上階にあるベランダへ出るとそのまま飛び出していく。
飛翔魔法を使用するのは初めてなのに、こんな高さから飛び降りるとは……。
普通、地面から飛んで練習するものじゃないかしら?
一瞬で姿が見えなくなり、何処を飛んでいるのか分からない。
焦りながらマッピングで探すと、かなりの高さを移動している姿が見えた。
5分ほど大空を自由に飛び、再びベランダへ戻ってくる。
「この魔法は私と相性がいいみたいです。なんだか空を飛ぶのが懐かしい」
そう言って、セイさんは目を細め空を見上げた。
まぁ、あんなに高い場所を悠々と飛び回れるなら楽しいだろうな。
私は護衛付きの練習で、あんなに高くは飛ばせてもらえない。
セイさんは従魔が必要ないみたいなので、私は彼に付き添いを頼みサヨさんを華蘭まで迎えにいった。
劇の衣装を作らないと間に合わないからね。
セイさんをサヨさんへ簡単に紹介し、今回の劇の内容を伝える。
『白雪姫』と『人魚姫』だ。
問題は人魚姿の衣装をどうするか……。
人魚って、上半身がほぼ裸なんだよね~。
この世界の人は肌の露出を嫌うから、胸を隠しただけの状態にはなれない。
サヨさんと相談し、胸以外は肌色の生地で縫う事にした。
それでも体のラインがはっきり分かる衣装だと却下されるかも?
白雪姫と小人の衣装は……、2m超えの小人って変よね。
冒険者は皆背が高いから、少し内容を修正する必要がありそう。
サヨさんが衣装のデザインを考え型紙を起こす間、私は母と一緒に魔法の実験をしよう。
植物を成長させる緑魔法を、薬草に掛けたら花が咲くのか知りたいのだ。
ダンジョンの森で周辺の土ごと採取した癒し草をアイテムBOXから取り出し、母に成長の魔法を使用してもらった。
すると癒し草がみるみる内に大きくなり、30cmくらいまで成長すると黄色の花を咲かせ丸い実を付ける。
う~ん、花は咲いたけど色が違うし直ぐに実がなるから花の収穫は出来そうにないな。
この丸い実は癒し草の種だろうか? 後で父に鑑定してもらおう。
魔力草に成長の魔法を掛けると、青色の花を咲かせ丸い実を付けた。
こちらも花の色が違っている。
母にお礼を言い、自室に帰るとポーションを取り出す。
ポーションにヒールを掛けたらどうなるのかしら?
まず『MAXポーション』にはならないだろうと予想し、私はヒールを唱えた。
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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玉ねぎとベーコンを炒めバターと牛乳を加える。
ベーコンに関しては、もう解禁する事にした。
今までも異世界にない食材を散々使用しているから、ガーグ老達は何も聞かないだろう。
雫ちゃんのお母さんは、妖精さんに激辛のホットドッグを食べさせていたしね。
茹で上がったパスタをフライパンに入れ、卵と粉チーズを混ぜ合わせた物と絡め上に胡椒を掛けたら完成。
卵がダマになってしまわないよう、火は切った状態で混ぜるのがコツだ。
完成した料理は三男のキースさんが運んでくれる。
私はバスケットを持った雫ちゃんのお母さんと、木の下へお供えに行った。
「お待たせしました。皆さん、今日もありがとうございます。お昼のメニューは、『カルボナーラ』です。それでは頂きましょう」
「頂きます!」
兄達とガーグ老達のパスタは1.5人分にしてある。
パスタだけでは物足りないだろうと、食後にはデザートを出す予定。
「これは『ミートパスタ』と違い白いのだな。『シチュー』によく似ておるが……。うむ、こりゃまた旨い!」
ガーグ老がパスタをフォークに巻き付け大口を開け食べている。
1.5人分でも直ぐになくなりそうだと思っていたら、僅か3分で完食してしまったガーグ老達を見て苦笑する。
麺類は食べるのに時間が掛からないとはいえ、早食いだなぁ。
私達が食べ終えるのを待ってもらい、デザートにドライフルーツをたっぷりと入れたパウンドケーキを出した。
1人分を大きくカットしたから、お腹も膨れるだろう。
洋酒に漬け込んだドライフルーツを入れた物にしてあるので、お酒が好きなガーグ老達も喜んでいる。
異世界の紅茶にも合うしね。
デザートを食べた後、ガーグ老へセイさんだけガルムに乗せてほしいとお願いし、飛翔魔法を習得してもらった。
そういえば今日は妖精さんが落下する音を聞かないな。
2人で木の下に行くと、羊皮紙に書かれたお礼の手紙が2通置いてある。
『ユカ様 甘いパンをありがとうございます。毎週このパンを食べたいです。』
雫ちゃんのお母さんに、何を作ったのか尋ねたらホットケーキのようだ。
あぁ、それならホットケーキMIXを使用するので味に問題はない。
妖精さんも食べて安心しただろう。
「本当に甘い物が好きなのね~」
手紙を読んだ雫ちゃんのお母さんが笑っている。
ホットケーキは子供が好きな食べ物だけど、旭家では朝食の人気No.1だ。
理由は聞かなくても分かるよ……。
兄達を残し、女性陣と将棋が出来ないセイさんを連れホームに帰ってきた。
セイさんに従魔のリクエストを聞いておこう。
「セイさん。騎獣用の従魔をテイムする予定ですが、どの魔物にしますか?」
「私は自分で飛ぶから必要ありませんよ」
当然のように言われ、戸惑ってしまう。
「あの、人前で飛翔魔法を使用して移動するのは出来ませんけど……」
ダンジョン内を飛びながら移動されたら目立って仕方ない。
「あぁ、そうでした。必要なのはダンジョンの移動くらいですよね? 沙良さんや尚人さんの従魔に2人乗りすればいいから大丈夫です。それに私は人を乗せる方が……」
騎獣は必要ないらしく、そのまま続けた言葉にセイさんが首を捻っている。
人を乗せるって車じゃないよ?
「新しい魔法を覚えたので少し練習しますね」
セイさんは、マンションの最上階にあるベランダへ出るとそのまま飛び出していく。
飛翔魔法を使用するのは初めてなのに、こんな高さから飛び降りるとは……。
普通、地面から飛んで練習するものじゃないかしら?
一瞬で姿が見えなくなり、何処を飛んでいるのか分からない。
焦りながらマッピングで探すと、かなりの高さを移動している姿が見えた。
5分ほど大空を自由に飛び、再びベランダへ戻ってくる。
「この魔法は私と相性がいいみたいです。なんだか空を飛ぶのが懐かしい」
そう言って、セイさんは目を細め空を見上げた。
まぁ、あんなに高い場所を悠々と飛び回れるなら楽しいだろうな。
私は護衛付きの練習で、あんなに高くは飛ばせてもらえない。
セイさんは従魔が必要ないみたいなので、私は彼に付き添いを頼みサヨさんを華蘭まで迎えにいった。
劇の衣装を作らないと間に合わないからね。
セイさんをサヨさんへ簡単に紹介し、今回の劇の内容を伝える。
『白雪姫』と『人魚姫』だ。
問題は人魚姿の衣装をどうするか……。
人魚って、上半身がほぼ裸なんだよね~。
この世界の人は肌の露出を嫌うから、胸を隠しただけの状態にはなれない。
サヨさんと相談し、胸以外は肌色の生地で縫う事にした。
それでも体のラインがはっきり分かる衣装だと却下されるかも?
白雪姫と小人の衣装は……、2m超えの小人って変よね。
冒険者は皆背が高いから、少し内容を修正する必要がありそう。
サヨさんが衣装のデザインを考え型紙を起こす間、私は母と一緒に魔法の実験をしよう。
植物を成長させる緑魔法を、薬草に掛けたら花が咲くのか知りたいのだ。
ダンジョンの森で周辺の土ごと採取した癒し草をアイテムBOXから取り出し、母に成長の魔法を使用してもらった。
すると癒し草がみるみる内に大きくなり、30cmくらいまで成長すると黄色の花を咲かせ丸い実を付ける。
う~ん、花は咲いたけど色が違うし直ぐに実がなるから花の収穫は出来そうにないな。
この丸い実は癒し草の種だろうか? 後で父に鑑定してもらおう。
魔力草に成長の魔法を掛けると、青色の花を咲かせ丸い実を付けた。
こちらも花の色が違っている。
母にお礼を言い、自室に帰るとポーションを取り出す。
ポーションにヒールを掛けたらどうなるのかしら?
まず『MAXポーション』にはならないだろうと予想し、私はヒールを唱えた。
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
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これからもよろしくお願い致します。
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