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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第652話 迷宮都市 メンバーのLv上げ&馬車と御者の手配
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土曜日。
兄達と一緒に奏屋で果物を卸した後、雫ちゃんのお母さんを連れて薬師ギルドへ。
相変わらずゼリアさんは雫ちゃんのお母さんを誰かと勘違いしているようで、今日も非常に丁寧な態度だった。
ボケていても、浄化代とヒール代の金額さえ間違わず支払ってくれれば問題ない。
雫ちゃんのお母さんは、毎回両手を恭しく持たれるのに慣れたのか笑顔で対応している。
まぁ、攻略するより30分程の作業で億が稼げるしね~。
浄化代は教会の金額に併せているため、そういった意味ではありがたい。
ホームに戻り、それぞれ昼食を済ませたらメンバーのLv上げをする。
サヨさんは、これ以上若返ってしまうと周囲に不審感を与える可能性があるためLv30で終了だ。
メンバーを連れ異世界の家へ移転後、一度全ての魔物を庭に出し旭のアイテムBOXに収納してもらう。
Lv上げは旭に任せ、私は兄と2人で商業ギルドへ向かった。
受付嬢にカマラさんに会いたい旨を伝えると応接室へ案内される。
席に着いてから数分でカマラさんが部屋に入ってきた。
「サラ様。本日のご用件は何でしょうか?」
「馬車を購入しに来ました。毎日、子供達の家から私の家までの送迎を考えているので、専属の御者の手配もお願いします」
「子供達の人数は、どれくらいですか?」
「そうですね、40人程度だと思います」
『肉うどん店』の子供達が5人、各家の10歳未満の子供達は合わせて30人くらいだろう。
「では6人用の馬車が4台と御者は4人必要ですね。多少腕が立つ者の方が良いでしょう。商業ギルドからの派遣となりますが、御者は1ヶ月銀貨10枚(10万円)で手配出来ます。馬車に関しては、魔道具を使用した物と普通の物でかなり金額の差がありますが……」
6人用の馬車には子供だと10人乗れるのかしら?
馬車は魔道具を使用していないと揺れが大きい。
「4台とも魔道具を使用した馬車にして下さい」
「かしこまりました。馬車は購入と貸し出しが選べます。馬の世話が必要になるので、貸し出しをお勧め致します」
確かに、馬車にはそれを牽く馬が必要だ。
私達に馬の世話は難しい。
「では貸し出しで、お願いします」
「1ヶ月銀貨5枚(5万円)となりますので、4台で銀貨20枚(20万円)に御者4人分銀貨40枚(40万円)。合計銀貨60枚(60万円)ですが問題ありませんか?」
1ヶ月の送迎代にしては高いけど、子供達の安全には代えられない。
つい最近、アリサちゃん達が誘拐されたばかりだ。
「はい、大丈夫です。早速ですが、明日の午後から来てもらえないでしょうか?」
日曜日の炊き出し後、希望する子供達に教えたいから帰りを心配しなくて済むのは助かる。
カマラさんは少し考え口を開いた。
「それでは御者を紹介しますので、お待ち下さい」
カマラさんが部屋から出て行った途端、兄が心配そうな表情を見せる。
「10歳未満の子供達だけで馬車に乗るのか? 商業ギルドから派遣された御者は信用出来るんだろうな……」
そこは客商売だから身元の確かな人だと思うよ?
何かあれば補償問題になりかねない。
これで意外と子供好きな兄は不安なのだろう。
10分程待つと、カマラさんと4人の男性が部屋に入ってくる。
その人物を見て驚いてしまった。
「お待たせしました。今後、お客者の馬車を担当する御者です」
「以前、ガウトの町でお会いしましたね。お久しぶりですサラさん。これからよろしくお願いします」
そう話すのは、ガウトの町で知り合ったハーフエルフの3人組冒険者だった。
冒険者を辞めて御者に転職したのかしら?
カマラさんは腕が立つ御者の手配をすると言っていたので、元冒険者の人にしたのかな?
もう1人は体格の良い、いかにも護衛を兼ねていると分かる人物だった。
「ザクだ。よろしく頼む」
こちらは寡黙な人らしく、名前を言ったきり黙り込んでしまう。
「沙良です。急ですが、明日からよろしくお願いしますね」
ハーフエルフの3人が小さく手を振っている。
フレンドリーな所は変わっていないらしい。
兄は、この偶然の再会に眉を顰め警戒している様子だ。
前回、何かと一緒になる機会が多かったから私を心配しているんだろう。
もう直ぐ結婚するから大丈夫だよ?
あっ、式を挙げるのは樹おじさんだけど……。
明日は教会の鐘に合わせ、15時に家まで迎えに来てほしいと伝え商業ギルドを後にした。
毎月の馬車代と御者代は今後の取引で相殺する事にする。
今回はトレントを買い取りしてもらった。
リッチのマントは来週、旭と一緒に持っていこう。
家に帰ると、メンバーのLv上げは終わっていたのか飛翔魔法の練習をしていた。
これで雫ちゃんとお母さんに樹おじさんと母はLv40、旭はLv50となる。
旭のLv50の恩恵は、兄と同じハイヒールだった。
竜の卵の石化解除範囲が広がるので、1週間もすれば完全に治療が出来るだろう。
石化部分は、既に残りが3分の1になっている。
風竜と光竜のどちらか分かるかな?
孵化するのを楽しみに思いながら、私も飛翔魔法の練習を始めた。
1m程ふわりと浮いた所で兄と旭、父と樹おじさんがやって来るなり前後左右を固める。
いや、どんだけ私は信用がないんだ!?
雫ちゃんのお母さんは1人ですけど? 旭と樹おじさんは心配じゃないのかしら……。
今日も厳戒態勢の中、自転車に乗る速度で安全飛行を続けた。
これ、楽しいんだけど自分で移動するには時間が掛かり過ぎる。
地面に視線を向けると、従魔達が心配そうに私を見守っている姿が映った。
主人である私が落ちたりしても大丈夫なように、飛んでいる真下へ常に移動しているようだ。
おや?
シルバーが少し浮いているように見える。
もしかして、新しい魔法を習得したのかしら?
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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兄達と一緒に奏屋で果物を卸した後、雫ちゃんのお母さんを連れて薬師ギルドへ。
相変わらずゼリアさんは雫ちゃんのお母さんを誰かと勘違いしているようで、今日も非常に丁寧な態度だった。
ボケていても、浄化代とヒール代の金額さえ間違わず支払ってくれれば問題ない。
雫ちゃんのお母さんは、毎回両手を恭しく持たれるのに慣れたのか笑顔で対応している。
まぁ、攻略するより30分程の作業で億が稼げるしね~。
浄化代は教会の金額に併せているため、そういった意味ではありがたい。
ホームに戻り、それぞれ昼食を済ませたらメンバーのLv上げをする。
サヨさんは、これ以上若返ってしまうと周囲に不審感を与える可能性があるためLv30で終了だ。
メンバーを連れ異世界の家へ移転後、一度全ての魔物を庭に出し旭のアイテムBOXに収納してもらう。
Lv上げは旭に任せ、私は兄と2人で商業ギルドへ向かった。
受付嬢にカマラさんに会いたい旨を伝えると応接室へ案内される。
席に着いてから数分でカマラさんが部屋に入ってきた。
「サラ様。本日のご用件は何でしょうか?」
「馬車を購入しに来ました。毎日、子供達の家から私の家までの送迎を考えているので、専属の御者の手配もお願いします」
「子供達の人数は、どれくらいですか?」
「そうですね、40人程度だと思います」
『肉うどん店』の子供達が5人、各家の10歳未満の子供達は合わせて30人くらいだろう。
「では6人用の馬車が4台と御者は4人必要ですね。多少腕が立つ者の方が良いでしょう。商業ギルドからの派遣となりますが、御者は1ヶ月銀貨10枚(10万円)で手配出来ます。馬車に関しては、魔道具を使用した物と普通の物でかなり金額の差がありますが……」
6人用の馬車には子供だと10人乗れるのかしら?
馬車は魔道具を使用していないと揺れが大きい。
「4台とも魔道具を使用した馬車にして下さい」
「かしこまりました。馬車は購入と貸し出しが選べます。馬の世話が必要になるので、貸し出しをお勧め致します」
確かに、馬車にはそれを牽く馬が必要だ。
私達に馬の世話は難しい。
「では貸し出しで、お願いします」
「1ヶ月銀貨5枚(5万円)となりますので、4台で銀貨20枚(20万円)に御者4人分銀貨40枚(40万円)。合計銀貨60枚(60万円)ですが問題ありませんか?」
1ヶ月の送迎代にしては高いけど、子供達の安全には代えられない。
つい最近、アリサちゃん達が誘拐されたばかりだ。
「はい、大丈夫です。早速ですが、明日の午後から来てもらえないでしょうか?」
日曜日の炊き出し後、希望する子供達に教えたいから帰りを心配しなくて済むのは助かる。
カマラさんは少し考え口を開いた。
「それでは御者を紹介しますので、お待ち下さい」
カマラさんが部屋から出て行った途端、兄が心配そうな表情を見せる。
「10歳未満の子供達だけで馬車に乗るのか? 商業ギルドから派遣された御者は信用出来るんだろうな……」
そこは客商売だから身元の確かな人だと思うよ?
何かあれば補償問題になりかねない。
これで意外と子供好きな兄は不安なのだろう。
10分程待つと、カマラさんと4人の男性が部屋に入ってくる。
その人物を見て驚いてしまった。
「お待たせしました。今後、お客者の馬車を担当する御者です」
「以前、ガウトの町でお会いしましたね。お久しぶりですサラさん。これからよろしくお願いします」
そう話すのは、ガウトの町で知り合ったハーフエルフの3人組冒険者だった。
冒険者を辞めて御者に転職したのかしら?
カマラさんは腕が立つ御者の手配をすると言っていたので、元冒険者の人にしたのかな?
もう1人は体格の良い、いかにも護衛を兼ねていると分かる人物だった。
「ザクだ。よろしく頼む」
こちらは寡黙な人らしく、名前を言ったきり黙り込んでしまう。
「沙良です。急ですが、明日からよろしくお願いしますね」
ハーフエルフの3人が小さく手を振っている。
フレンドリーな所は変わっていないらしい。
兄は、この偶然の再会に眉を顰め警戒している様子だ。
前回、何かと一緒になる機会が多かったから私を心配しているんだろう。
もう直ぐ結婚するから大丈夫だよ?
あっ、式を挙げるのは樹おじさんだけど……。
明日は教会の鐘に合わせ、15時に家まで迎えに来てほしいと伝え商業ギルドを後にした。
毎月の馬車代と御者代は今後の取引で相殺する事にする。
今回はトレントを買い取りしてもらった。
リッチのマントは来週、旭と一緒に持っていこう。
家に帰ると、メンバーのLv上げは終わっていたのか飛翔魔法の練習をしていた。
これで雫ちゃんとお母さんに樹おじさんと母はLv40、旭はLv50となる。
旭のLv50の恩恵は、兄と同じハイヒールだった。
竜の卵の石化解除範囲が広がるので、1週間もすれば完全に治療が出来るだろう。
石化部分は、既に残りが3分の1になっている。
風竜と光竜のどちらか分かるかな?
孵化するのを楽しみに思いながら、私も飛翔魔法の練習を始めた。
1m程ふわりと浮いた所で兄と旭、父と樹おじさんがやって来るなり前後左右を固める。
いや、どんだけ私は信用がないんだ!?
雫ちゃんのお母さんは1人ですけど? 旭と樹おじさんは心配じゃないのかしら……。
今日も厳戒態勢の中、自転車に乗る速度で安全飛行を続けた。
これ、楽しいんだけど自分で移動するには時間が掛かり過ぎる。
地面に視線を向けると、従魔達が心配そうに私を見守っている姿が映った。
主人である私が落ちたりしても大丈夫なように、飛んでいる真下へ常に移動しているようだ。
おや?
シルバーが少し浮いているように見える。
もしかして、新しい魔法を習得したのかしら?
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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
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これからもよろしくお願い致します。
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