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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第642話 迷宮都市 地下15階&摩天楼のダンジョン(30階) 従魔用のポシェット
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食後は、地下15階の安全地帯のテントに戻り二手に分かれて攻略を開始する。
シュウゲンさんは冒険者時代の防具を身に着け、その上は本当に只のマントを羽織った状態だった。
火の精霊の加護があると言っていたけど、精霊は見えないのかな?
ガーグ老達が作製してくれた、天蓋付きのベッドの柱に描かれた綺麗な女性達を思い出す。
兄はそれを見て女神だと言っていたけど、私は何故か四属性の精霊王だと思ったんだよね~。
一度も精霊を見た事がない筈なのに……。
最近感じる記憶の齟齬には、何か理由があるんだろうか?
摩天楼のダンジョン30階へ移動し安全地帯のテント内に入ると、今日もポチが待機し待っていた。
「うん? この従魔は、ガーグ老の白梟ではないか?」
シュウゲンさんが、他人の従魔がいるのを見て怪訝そうな顔をする。
「ポチは父が大好きみたいで、毎週会いにくるんですよ~」
「そんな不思議な事があるのかの?」
シュウゲンさんは首を捻り、テントから出て周囲を見渡した。
近くにガーグ老がいないか確かめているのかな?
「本当に主人はおらんようじゃ。勝手に行動しては従魔の役目を果たせんだろうに……」
ポチは父の姿を見ると右肩に止まり、安定の定位置に着いた。
父と兄と旭が安全地帯から出るのを見送って、私と奏伯父さんはテント内に戻る。
シュウゲンさんは、単独で洞窟に入り鉱物を探すそうだ。
私はシュウゲンさんを乗せてくれるようシルバーへお願いし、従魔を提供した。
ダンジョンの洞窟内には、鉱物があるのかぁ~。
でも鑑定が使えないと発見するのは難しいかも知れない。
これはドワーフならではの特技だろうか?
テント内から魔物を収納しながら、今日はシルバー達のポシェットを作製しよう。
狼と虎のキャラクター刺繍はないから、私の好みで〇トロに決定。
いつか空を飛んでくれる事を期待してるよ!
「沙良ちゃん、今度は誰用のマジックバッグを作っているんだ?」
「シルバー達の分ですよ~。あの子達も魔物を倒しますから、あった方が便利ですよね!」
「あぁ、シルバー達の分か……。似てはいないが、その絵なら問題ないだろう」
奏伯父さんに聞かれ、本当は四次元ポケットのある某猫型ロボットと迷った事は内緒にしておこう。
シルバー達は冒険者達や子供達の目に触れるから、あまり変わったキャラクターの絵は止めた方がいいと思ったのだ。
私は自分の選択が間違っていなかったと安心し、機嫌良くポシェットを作っていく。
フォレストと泰雅には、〇コバスを刺繍してあげたかったなぁ~。
ちょっと斬新すぎるから、思いとどまった。
3時間後、シュウゲンさんを残し迷宮都市の地下15階へ移動。
テント前に怪我人が複数待機していたから、兄と旭も対応し治療する。
先週Lv40になった旭とLv45になった兄は、MPが増えたお陰か使用するヒールLvが低くなったと言っていた。
MP値は魔法の効果と関係があるらしい。
3人が治療を終えるのを待ちホームに帰り休憩を済ませ、テントから出て再び摩天楼のダンジョン30階へ。
ポシェットの続きを作製しつつ、摩天楼のダンジョンを攻略出来ない雫ちゃん達のLv上げ用に、マッピングで捕捉した魔物を生きたまま収納していく。
樹おじさんも、早くLvを上げたいと言っていたしね。
3時間後、シュウゲンさんをホーム内の実家に送り届け、迷宮都市のダンジョンへ戻り夕食の準備をしよう。
3人目が欲しいと言ってた雫ちゃんのお母さんのために、今日のメニューは鰻の『蒲焼』と『肝焼き』だ。
鰻を焼き始めると、樹おじさんが「鰻かぁ~、いいな!」と嬉しそうな顔になる。
ご飯がなくて丼に出来ませんけど……。
蒲焼を中に入れた、『う巻き』をダンクさんとアマンダさんパーティーへお裾分けした。
これも美味しいですよ。
2パーティーは、『カツサンド』と『フライドポテト』にスープのようだ。
リリーさんとケンさんが共同で作っている。
同じメニューなのは作業分担しているからだろう。
ダンクさんとアマンダさんのパーティーは、ずっと同じ階層へ移動しているので非常に仲が良い。
全員独身なので、もしかしたらカップルが出来るのでは? と期待している。
私が勘違いしていたダンクさんとリリーさんの仲は、進展していないようだし……。
ケンさんとリリーさんは、どうなんだろう?
『蒲焼』の他に肉や野菜も焼き夕食は完成。
樹おじさんが、真っ先に鰻の『蒲焼』から食べている。
「あ~美味しいなぁ。酒が飲みたい!」
感想が兄達と同じで笑ってしまう。
日本酒が飲みたいみたいだけどダンジョン攻略中、冒険者達は禁酒だ。
「サラちゃん。この『う巻き』は絶品だな! 何でこんなに旨いんだ?」
ダンクさんが『う巻き』を食べて声を上げる。
それは卵に出汁が入っているからですよ~。
「卵と『蒲焼』の組み合わせは合うんだねぇ」
アマンダさんも頷きながら食べていた。
旭は黙々と蒲焼を口にし、兄と父と奏伯父さんは『肝焼き』を食べながら、「酒がないとは……」と残念そうな様子。
雫ちゃんとお母さんは、『う巻き』をぱくぱく食べていた。
はっ、私も早くしないと皆に食べられてしまう。
残り少なくなった『蒲焼』を皿に確保し口に入れる。
いつでも旬の状態で獲れる迷宮ウナギは、脂の乗りが最高で美味しい。
食べたがっていた香織ちゃんも、好きになるだろう。
食べられるようになるには少し時間が必要だけど、お姉ちゃんが沢山焼いておくからね!
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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シュウゲンさんは冒険者時代の防具を身に着け、その上は本当に只のマントを羽織った状態だった。
火の精霊の加護があると言っていたけど、精霊は見えないのかな?
ガーグ老達が作製してくれた、天蓋付きのベッドの柱に描かれた綺麗な女性達を思い出す。
兄はそれを見て女神だと言っていたけど、私は何故か四属性の精霊王だと思ったんだよね~。
一度も精霊を見た事がない筈なのに……。
最近感じる記憶の齟齬には、何か理由があるんだろうか?
摩天楼のダンジョン30階へ移動し安全地帯のテント内に入ると、今日もポチが待機し待っていた。
「うん? この従魔は、ガーグ老の白梟ではないか?」
シュウゲンさんが、他人の従魔がいるのを見て怪訝そうな顔をする。
「ポチは父が大好きみたいで、毎週会いにくるんですよ~」
「そんな不思議な事があるのかの?」
シュウゲンさんは首を捻り、テントから出て周囲を見渡した。
近くにガーグ老がいないか確かめているのかな?
「本当に主人はおらんようじゃ。勝手に行動しては従魔の役目を果たせんだろうに……」
ポチは父の姿を見ると右肩に止まり、安定の定位置に着いた。
父と兄と旭が安全地帯から出るのを見送って、私と奏伯父さんはテント内に戻る。
シュウゲンさんは、単独で洞窟に入り鉱物を探すそうだ。
私はシュウゲンさんを乗せてくれるようシルバーへお願いし、従魔を提供した。
ダンジョンの洞窟内には、鉱物があるのかぁ~。
でも鑑定が使えないと発見するのは難しいかも知れない。
これはドワーフならではの特技だろうか?
テント内から魔物を収納しながら、今日はシルバー達のポシェットを作製しよう。
狼と虎のキャラクター刺繍はないから、私の好みで〇トロに決定。
いつか空を飛んでくれる事を期待してるよ!
「沙良ちゃん、今度は誰用のマジックバッグを作っているんだ?」
「シルバー達の分ですよ~。あの子達も魔物を倒しますから、あった方が便利ですよね!」
「あぁ、シルバー達の分か……。似てはいないが、その絵なら問題ないだろう」
奏伯父さんに聞かれ、本当は四次元ポケットのある某猫型ロボットと迷った事は内緒にしておこう。
シルバー達は冒険者達や子供達の目に触れるから、あまり変わったキャラクターの絵は止めた方がいいと思ったのだ。
私は自分の選択が間違っていなかったと安心し、機嫌良くポシェットを作っていく。
フォレストと泰雅には、〇コバスを刺繍してあげたかったなぁ~。
ちょっと斬新すぎるから、思いとどまった。
3時間後、シュウゲンさんを残し迷宮都市の地下15階へ移動。
テント前に怪我人が複数待機していたから、兄と旭も対応し治療する。
先週Lv40になった旭とLv45になった兄は、MPが増えたお陰か使用するヒールLvが低くなったと言っていた。
MP値は魔法の効果と関係があるらしい。
3人が治療を終えるのを待ちホームに帰り休憩を済ませ、テントから出て再び摩天楼のダンジョン30階へ。
ポシェットの続きを作製しつつ、摩天楼のダンジョンを攻略出来ない雫ちゃん達のLv上げ用に、マッピングで捕捉した魔物を生きたまま収納していく。
樹おじさんも、早くLvを上げたいと言っていたしね。
3時間後、シュウゲンさんをホーム内の実家に送り届け、迷宮都市のダンジョンへ戻り夕食の準備をしよう。
3人目が欲しいと言ってた雫ちゃんのお母さんのために、今日のメニューは鰻の『蒲焼』と『肝焼き』だ。
鰻を焼き始めると、樹おじさんが「鰻かぁ~、いいな!」と嬉しそうな顔になる。
ご飯がなくて丼に出来ませんけど……。
蒲焼を中に入れた、『う巻き』をダンクさんとアマンダさんパーティーへお裾分けした。
これも美味しいですよ。
2パーティーは、『カツサンド』と『フライドポテト』にスープのようだ。
リリーさんとケンさんが共同で作っている。
同じメニューなのは作業分担しているからだろう。
ダンクさんとアマンダさんのパーティーは、ずっと同じ階層へ移動しているので非常に仲が良い。
全員独身なので、もしかしたらカップルが出来るのでは? と期待している。
私が勘違いしていたダンクさんとリリーさんの仲は、進展していないようだし……。
ケンさんとリリーさんは、どうなんだろう?
『蒲焼』の他に肉や野菜も焼き夕食は完成。
樹おじさんが、真っ先に鰻の『蒲焼』から食べている。
「あ~美味しいなぁ。酒が飲みたい!」
感想が兄達と同じで笑ってしまう。
日本酒が飲みたいみたいだけどダンジョン攻略中、冒険者達は禁酒だ。
「サラちゃん。この『う巻き』は絶品だな! 何でこんなに旨いんだ?」
ダンクさんが『う巻き』を食べて声を上げる。
それは卵に出汁が入っているからですよ~。
「卵と『蒲焼』の組み合わせは合うんだねぇ」
アマンダさんも頷きながら食べていた。
旭は黙々と蒲焼を口にし、兄と父と奏伯父さんは『肝焼き』を食べながら、「酒がないとは……」と残念そうな様子。
雫ちゃんとお母さんは、『う巻き』をぱくぱく食べていた。
はっ、私も早くしないと皆に食べられてしまう。
残り少なくなった『蒲焼』を皿に確保し口に入れる。
いつでも旬の状態で獲れる迷宮ウナギは、脂の乗りが最高で美味しい。
食べたがっていた香織ちゃんも、好きになるだろう。
食べられるようになるには少し時間が必要だけど、お姉ちゃんが沢山焼いておくからね!
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