402 / 709
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第538話 椎名 響 16 ガーグ老との再会 2
しおりを挟む
俺との手合わせで、挨拶が中断された件をガーグ老が詫びる。
「サラ……ちゃん。儂の独断で先行してしまい悪かったの。紹介が途中だったわ。この2人が息子の嫁御……のようだ」
最初からずっと気になっていた、オカマにしか見えない高齢の2人はガーグ老の息子達の嫁? であるらしい。
おかしいな、ガーグ老には息子が1人だけの筈だが……。
きっと隣にいるよく似た彼が、現当主の息子だろう。
「フランクの妻で、リヒトと申します」
「ジルの妻で、ジュードと申します」
口から出るしわがれた野太い声に、どう考えても妻だとは思えなかった。
彼女達に女性らしさは一切感じない。
名前を名乗ると、2人が片膝を突き騎士の礼をした。
沙良をハイエルフの王族と知り、対応したためと思われる。
「これ、サラ……ちゃんが驚くではないか! 普通に挨拶をすればいいのだ!」
ガーグ老が叱責し、2人が慌てて立ち上がった。
娘は自分を普通の人間だと思っているから、ガーグ老達は何も言わずに護衛をしているのだろう。
となると、息子役と妻役は全員影衆だな。
妻役が一番年上に見える所は、失敗しているようだが……。
唇から大きくはみ出している口紅が、またなんともいえない。
きっと妻役は本意でないとみえる。
挨拶を交わした沙良達は、全員ドン引きしていた。
誰もが言いたい言葉を飲み込んでいるに違いない。
嫁じゃね~!
その後、ガーグ老が漏らした「それにしても、誰も似ておらんの……」の言葉には、皆が心の中で思った事だろう。
息子達程じゃない! ……と。
長男が一番若く見える兄弟は普通じゃないぞ?
ガーグ老の一声で稽古が始まった。
俺は特に必要がないと言われ手持ち無沙汰になったので、雫ちゃんの稽古相手をする。
彼女は剣術Lv9らしい。
この中では一番Lvが高いだろう。
俺は剣術Lv50なので、相手役には充分だ。
2時間程で稽古が終了した。
尚人君が一番扱かれたらしく虫の息をしているが、大丈夫だろうか?
妻と結花さんには、少し疲れた表情が見える。
沙良と賢也は充実した時間だったのか、満足そうだ。
いつもは稽古の後で、沙良がお礼の食事を作るらしい。
ガーグ老の三男役の影衆が、テーブルを出し準備をしていた。
嫁役の2人は、当然ながら手伝わない。
年齢的に影衆の中でも序列が上の者達なんだろう。
ただ、ここは演技をした方がいい場面じゃなかろうか……。
気付いたら沙良とガーグ老の姿が消えていた。
稽古中、俺から離れていたポチとタマが再び両肩に乗る。
ホーホーと鳴き俺の頬に頭を寄せて懐くのは、樹の魔力を感じている所為かも知れないな。
10分程すると、沙良が工房から出てくる。
そしてガーグ老から俺を呼んでほしいと言われたそうだ。
話したい事もあるので丁度いい。
沙良へ分かったと返答し、工房へ向かった。
工房内に入ると、ガーグ老が片膝を突き待っていた。
「王よ。どのような御業か生きて無事の御帰還、嬉しく思いますぞ」
「ガーグ老、久しいな。どうか立ってくれないか。席に座り、落ち着いて話をしよう」
俺が軽く肩に手を触れるとガーグ老が立ち上がり、まじまじと顔を見つめてくる。
「して、そのお姿は……。姿変えの魔道具を使用していなさるのか?」
正直ガーグ老と再会するとは思わず、何をどこまで話してよいものか迷っていた。
俺と樹が本当は、この世界の者ではなく転生者であると言えば信じてもらえるだろうか?
その後、元の世界に戻り再びこの世界にやってきたなんて、御伽噺より酷い内容だ。
ここは樹が召喚されるまで、話を合わせておいた方が無難だろう。
「あぁ、今は姿を変えている」
「さようか。ポチとタマが、姫様の番がきたと騒ぐで確かめさせて頂いた。御子を見付け、育てておられたのかの」
「王座を降りた後、死んだ振りをして娘を探しにいったのだ。幸い娘は生きて見付かった。再婚した妻と一緒に育てたんだよ」
という事にしておいた。
「おお、そうであったか! 姫様も喜ぶであろう。御子には出自を話しておられんのか?」
「娘は自分を、成長が遅い人間だと思っている。ハイエルフだとは、まだ言っていない」
「それは……拙いかも知れん。御子は時空魔法適性持ちの【存在を秘匿された御方】である。本来ならば王宮深くの精霊殿に住まわれるのが普通。急遽、現当主率いる『万象』50名を呼び寄せたが警護態勢は万全とは言えん。なにしろ毎週ダンジョンを騎獣に乗って攻略されるでな、『万象』達もダンジョン内の警護は骨が折れそうだわ」
「娘の警護には50人の影衆が付いているのか?」
その人数を知り驚いた。
樹の時は10人だったのに……。
「【存在を秘匿された御方】はエルフ国、最後の砦。時に王より命を優先される方なのだ」
それを聞き、やはり樹の産んだティーナはエルフの守護神と言われる存在であったと確信した。
それが何故、沙良の体になっているのかは不明のままだが……。
「護衛の件に関しては、通信の魔道具を渡してはどうだろう? 確か、念話のように会話が出来る物ではなかったか?」
「おお、それは良い! 実は、王に話が……」
それから語られたガーグ老からの内容に、俺は怒りを抑えきれなくなった。
南大陸にあるアシュカナ帝国が、数年先このカルドサリ王国がある中央大陸に攻めてくるらしい。
更にはその王が、娘を9番目の妻にしようと狙っているそうだ。
在位中、他国と戦争になった事は一度もない。
元国王として国が戦火に巻き込まれると知り、傍観するのは無理だ。
何らかの手を打つ必要があるだろう。
娘を帝国なんぞに奪われて堪るものか!
そんな好色な男は切り捨ててやる。
まぁ、娘を誘拐するのは実際至難の業だがな。
あの子はマッピングで周囲を確認出来るし、不審人物がいればホームで自宅に逃げればいい。
実質、誘拐は不可能だ。
「それと、お渡しした剣は姫様が王がLv100になったお祝いにと誂えた物。姫様が亡くなった後に完成品が届いたため、渡す事が出来ませなんだ。王と一緒に冒険者をすると言い、とても楽しみにしていなさった。姫様がシュウゲンのエロ爺……名匠に媚びを売り作ってもらった品である。どうか大切に使用して下され」
あぁ、樹の剣にしては軽いと思ったのは間違いなかったようだ。
あいつ……。
日本に戻ってから、一度もそんな話をしなかったじゃないか。
エロ爺の言葉が引っかかるが、大方また女の武器を盛大に使ったんだろう。
やり過ぎるなと言っておいたのに……。
でも俺の武器を注文してくれたのは、ちょっと心にクルものがある。
召喚後に、ちゃんとお礼を言わないとな。
冒険者がしたいという、お前の願いは叶いそうだぞ?
そうだ、冒険者活動で金を稼いだら〇ーレーを買ってやろう。
樹もバイクは好きだった筈だ。
2人でツーリングするのも良いだろう。
あまり長く2人でいると沙良に不審がられるため、話の続きは昼食後の将棋の時間でとなった。
最後にガーグ老から、沙良だけLvの上がり具合がおかしいと言われたんだが……?
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
「サラ……ちゃん。儂の独断で先行してしまい悪かったの。紹介が途中だったわ。この2人が息子の嫁御……のようだ」
最初からずっと気になっていた、オカマにしか見えない高齢の2人はガーグ老の息子達の嫁? であるらしい。
おかしいな、ガーグ老には息子が1人だけの筈だが……。
きっと隣にいるよく似た彼が、現当主の息子だろう。
「フランクの妻で、リヒトと申します」
「ジルの妻で、ジュードと申します」
口から出るしわがれた野太い声に、どう考えても妻だとは思えなかった。
彼女達に女性らしさは一切感じない。
名前を名乗ると、2人が片膝を突き騎士の礼をした。
沙良をハイエルフの王族と知り、対応したためと思われる。
「これ、サラ……ちゃんが驚くではないか! 普通に挨拶をすればいいのだ!」
ガーグ老が叱責し、2人が慌てて立ち上がった。
娘は自分を普通の人間だと思っているから、ガーグ老達は何も言わずに護衛をしているのだろう。
となると、息子役と妻役は全員影衆だな。
妻役が一番年上に見える所は、失敗しているようだが……。
唇から大きくはみ出している口紅が、またなんともいえない。
きっと妻役は本意でないとみえる。
挨拶を交わした沙良達は、全員ドン引きしていた。
誰もが言いたい言葉を飲み込んでいるに違いない。
嫁じゃね~!
その後、ガーグ老が漏らした「それにしても、誰も似ておらんの……」の言葉には、皆が心の中で思った事だろう。
息子達程じゃない! ……と。
長男が一番若く見える兄弟は普通じゃないぞ?
ガーグ老の一声で稽古が始まった。
俺は特に必要がないと言われ手持ち無沙汰になったので、雫ちゃんの稽古相手をする。
彼女は剣術Lv9らしい。
この中では一番Lvが高いだろう。
俺は剣術Lv50なので、相手役には充分だ。
2時間程で稽古が終了した。
尚人君が一番扱かれたらしく虫の息をしているが、大丈夫だろうか?
妻と結花さんには、少し疲れた表情が見える。
沙良と賢也は充実した時間だったのか、満足そうだ。
いつもは稽古の後で、沙良がお礼の食事を作るらしい。
ガーグ老の三男役の影衆が、テーブルを出し準備をしていた。
嫁役の2人は、当然ながら手伝わない。
年齢的に影衆の中でも序列が上の者達なんだろう。
ただ、ここは演技をした方がいい場面じゃなかろうか……。
気付いたら沙良とガーグ老の姿が消えていた。
稽古中、俺から離れていたポチとタマが再び両肩に乗る。
ホーホーと鳴き俺の頬に頭を寄せて懐くのは、樹の魔力を感じている所為かも知れないな。
10分程すると、沙良が工房から出てくる。
そしてガーグ老から俺を呼んでほしいと言われたそうだ。
話したい事もあるので丁度いい。
沙良へ分かったと返答し、工房へ向かった。
工房内に入ると、ガーグ老が片膝を突き待っていた。
「王よ。どのような御業か生きて無事の御帰還、嬉しく思いますぞ」
「ガーグ老、久しいな。どうか立ってくれないか。席に座り、落ち着いて話をしよう」
俺が軽く肩に手を触れるとガーグ老が立ち上がり、まじまじと顔を見つめてくる。
「して、そのお姿は……。姿変えの魔道具を使用していなさるのか?」
正直ガーグ老と再会するとは思わず、何をどこまで話してよいものか迷っていた。
俺と樹が本当は、この世界の者ではなく転生者であると言えば信じてもらえるだろうか?
その後、元の世界に戻り再びこの世界にやってきたなんて、御伽噺より酷い内容だ。
ここは樹が召喚されるまで、話を合わせておいた方が無難だろう。
「あぁ、今は姿を変えている」
「さようか。ポチとタマが、姫様の番がきたと騒ぐで確かめさせて頂いた。御子を見付け、育てておられたのかの」
「王座を降りた後、死んだ振りをして娘を探しにいったのだ。幸い娘は生きて見付かった。再婚した妻と一緒に育てたんだよ」
という事にしておいた。
「おお、そうであったか! 姫様も喜ぶであろう。御子には出自を話しておられんのか?」
「娘は自分を、成長が遅い人間だと思っている。ハイエルフだとは、まだ言っていない」
「それは……拙いかも知れん。御子は時空魔法適性持ちの【存在を秘匿された御方】である。本来ならば王宮深くの精霊殿に住まわれるのが普通。急遽、現当主率いる『万象』50名を呼び寄せたが警護態勢は万全とは言えん。なにしろ毎週ダンジョンを騎獣に乗って攻略されるでな、『万象』達もダンジョン内の警護は骨が折れそうだわ」
「娘の警護には50人の影衆が付いているのか?」
その人数を知り驚いた。
樹の時は10人だったのに……。
「【存在を秘匿された御方】はエルフ国、最後の砦。時に王より命を優先される方なのだ」
それを聞き、やはり樹の産んだティーナはエルフの守護神と言われる存在であったと確信した。
それが何故、沙良の体になっているのかは不明のままだが……。
「護衛の件に関しては、通信の魔道具を渡してはどうだろう? 確か、念話のように会話が出来る物ではなかったか?」
「おお、それは良い! 実は、王に話が……」
それから語られたガーグ老からの内容に、俺は怒りを抑えきれなくなった。
南大陸にあるアシュカナ帝国が、数年先このカルドサリ王国がある中央大陸に攻めてくるらしい。
更にはその王が、娘を9番目の妻にしようと狙っているそうだ。
在位中、他国と戦争になった事は一度もない。
元国王として国が戦火に巻き込まれると知り、傍観するのは無理だ。
何らかの手を打つ必要があるだろう。
娘を帝国なんぞに奪われて堪るものか!
そんな好色な男は切り捨ててやる。
まぁ、娘を誘拐するのは実際至難の業だがな。
あの子はマッピングで周囲を確認出来るし、不審人物がいればホームで自宅に逃げればいい。
実質、誘拐は不可能だ。
「それと、お渡しした剣は姫様が王がLv100になったお祝いにと誂えた物。姫様が亡くなった後に完成品が届いたため、渡す事が出来ませなんだ。王と一緒に冒険者をすると言い、とても楽しみにしていなさった。姫様がシュウゲンのエロ爺……名匠に媚びを売り作ってもらった品である。どうか大切に使用して下され」
あぁ、樹の剣にしては軽いと思ったのは間違いなかったようだ。
あいつ……。
日本に戻ってから、一度もそんな話をしなかったじゃないか。
エロ爺の言葉が引っかかるが、大方また女の武器を盛大に使ったんだろう。
やり過ぎるなと言っておいたのに……。
でも俺の武器を注文してくれたのは、ちょっと心にクルものがある。
召喚後に、ちゃんとお礼を言わないとな。
冒険者がしたいという、お前の願いは叶いそうだぞ?
そうだ、冒険者活動で金を稼いだら〇ーレーを買ってやろう。
樹もバイクは好きだった筈だ。
2人でツーリングするのも良いだろう。
あまり長く2人でいると沙良に不審がられるため、話の続きは昼食後の将棋の時間でとなった。
最後にガーグ老から、沙良だけLvの上がり具合がおかしいと言われたんだが……?
-------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
-------------------------------------
434
お気に入りに追加
6,155
あなたにおすすめの小説

家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。