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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略

第336話 迷宮都市 バーベキュー

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 家持ちのリーダーが『バーベーキュー台』を設置し、料理担当者が持ち寄った食材を切って焼き始める。

 地下10階を拠点としているリーダーには、『焼肉のタレ』を1本ずつ無償で手渡しておいた。

 子供達と一緒に美味しく食べて下さいね。 

 私達は子供達の防寒着を編んでくれた母親達とサヨさんの知り合いに、お礼としておもてなしをする準備を始める。

 ダンジョン産の魔物、ミノタウロスの焼肉とオークのねぎま、コカトリスキングの焼き鳥。
 マジックキノコ・玉ねぎ・じゃが芋を食べやすい大きさにカットする。

 網の上で焼くのは兄と旭でも出来るので焼き係は任せ、私は今回初披露となるとうもろこし・・・・・・を業務用寸胴鍋で塩でしておく。

 先週、そろそろ収穫時期だと思い野菜屋のおじさんに確認してみたのだ。
 初めて栽培する野菜だから食べ頃が分からないらしく、一緒に畑を見に行った。

 私も野菜のプロではないけど、皮をいたら黄色の実がぎっしり詰まっていたので大丈夫だろう。 
 これは全て私の買取商品となるので、おじさんに種用のとうもろこしを3本残して後は収穫だ。

 ダンジョンの攻略後、ホームで移転して夜収穫に来ていた。
 合計120本。

 子供達に1本は多すぎるので、3分の1ずつ渡せば良い。
 本当は焼きとうもろこしにしたかったけど、醤油が必要になるので今回はでた物にした。

 収穫して直ぐにアイテムボックスに収納したので、れ立て新鮮なとうもろこしは果物とは違う甘みを楽しめると思う。

 とうもろこしのひげはお茶にもなるので、皮をいた後で再び収納しておいた。
 コーン茶も香ばしくて好きだけど、あれはどうやって作るのか分からない。

 で上がったとうもろこしを3等分し、各リーダーに人数分手渡していく。
 
 子供達は初めて見る野菜の形に興味津々だ。
 配られたとうもろこしを手に、アマンダさんの家の子供が聞いてきた。

「お姉ちゃん、これはどうやって食べるの?」

 そっか、どの部分を食べるのかさえ分からないんだった。

「この野菜はとうもろこし・・・・・・っていうんだけど、黄色のたねの部分を食べるんだよ!」

 そう言って、私がお手本になってとうもろこし・・・・・・にかぶりつく。
 少しお行儀が悪い食べ方だけど、種を取りながら食べるより簡単だ。

 子供達が真似をして食べ始める。
 
「わぁ、この種甘いんだね~。とっても美味しいよ!」

 小さな子供は口が小さいので、年長者が種の部分を取って食べさせてあげている。
 まだ保護者の冒険者達は年長者に負けているようだ。

 こういう場面では大人が積極的にしてあげないと!

 リーダーに人数分配り終えると、サヨさん達とバーベーキュー開始。

 『焼肉のタレ』が入った小皿を各自に手渡し、兄達が焼いた物を好きに食べてもらう。
 比較的裕福な老婦人達も、初めて食べるミノタウロスやコカトリスの肉を美味しそうに食べてくれた。

 私は特別に、とうもろこしでコーンスープを作り飲んでもらう事にする。
 今回、サヨさんの知り合いには本当にお世話になったのでささやかなお礼だ。

 牛乳もバターも迷宮都市には流通していないから、コーンスープは贅沢品である。

 スープを飲んだ老婦人達が、その美味しさに驚いて作り方を教えてほしいと聞いてきたけど、残念ながら秘伝・・とした。
 
 来年は、野菜屋のおじさんが種から沢山作ってくれると思う。
 枝豆も大きくなりすぎる前に収穫に行かなくては……。

 さつま芋は、来週家で留守番をしている10歳以下の子供達と芋掘りに行こう。
 自分達が食べている野菜が、どんな風に育てられているのか知る事も必要だろう。

 それに、芋掘りは子供達にとって楽しいものになるはずだ。
 小学生の頃、学校の授業でさつま芋を植えて収穫した思い出がある。

 土を掘るまで、さつま芋の大きさが分からないから大きな物が出てきたりすると嬉しいんだよね~。
 大体1株に5~6本生っているので、1本ずつ掘るのが楽しい。

 野菜屋のおじさんに子供達を連れていく事を伝えておかないといけないな。
 今、栽培中の野菜も見せてあげたい。
 農家の人から説明をしてもらえると、分かりやすいと思う。
 
 さつま芋は、掘ってから2週間程寝かせると甘くなって美味しくなる。
 芋掘りをする時に食べるのは、とうもろこしの収穫時に私がアイテムBOXに収納して常温保存しておいた物だ。

 大学芋を作って皆で食べよう。

 冒険者をしている子供達の分は、掘った芋をお土産として渡す予定。
 焼き芋や蒸かし芋にして食べれば美味しいし、お腹にも溜まるだろう。
 
 10月末で、外は少し寒くなってきているので暖を取れるバーベキューは好評だった。
 私も、ハイオークのねぎまや焼き鳥を食べる事にする。

 何度食べても、ねぎまのねぎは絶品よね!
 焼くと甘くなるねぎと一緒にお肉を食べるのが良い。

 あっ、今度ダンジョンの夕食に串カツを揚げよう。
 これは『ソース』を解禁するチャンスかも?

 キャベツを串に刺して食べるのがお約束だ。
 兄達や冒険者達は、お酒が飲みたいと言いそうだわ……。
  
 
 全員でバーベキューを楽しんだ後は、プレゼント配りだ。

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