200 / 709
第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第336話 迷宮都市 バーベキュー
しおりを挟む
家持ちのリーダーが『バーベーキュー台』を設置し、料理担当者が持ち寄った食材を切って焼き始める。
地下10階を拠点としているリーダーには、『焼肉のタレ』を1本ずつ無償で手渡しておいた。
子供達と一緒に美味しく食べて下さいね。
私達は子供達の防寒着を編んでくれた母親達とサヨさんの知り合いに、お礼としておもてなしをする準備を始める。
ダンジョン産の魔物、ミノタウロスの焼肉とオークのねぎま、コカトリスキングの焼き鳥。
マジックキノコ・玉ねぎ・じゃが芋を食べやすい大きさにカットする。
網の上で焼くのは兄と旭でも出来るので焼き係は任せ、私は今回初披露となるとうもろこしを業務用寸胴鍋で塩茹でしておく。
先週、そろそろ収穫時期だと思い野菜屋のおじさんに確認してみたのだ。
初めて栽培する野菜だから食べ頃が分からないらしく、一緒に畑を見に行った。
私も野菜のプロではないけど、皮を剥いたら黄色の実がぎっしり詰まっていたので大丈夫だろう。
これは全て私の買取商品となるので、おじさんに種用のとうもろこしを3本残して後は収穫だ。
ダンジョンの攻略後、ホームで移転して夜収穫に来ていた。
合計120本。
子供達に1本は多すぎるので、3分の1ずつ渡せば良い。
本当は焼きとうもろこしにしたかったけど、醤油が必要になるので今回は茹でた物にした。
収穫して直ぐにアイテムボックスに収納したので、採れ立て新鮮なとうもろこしは果物とは違う甘みを楽しめると思う。
とうもろこしの髭はお茶にもなるので、皮を剥いた後で再び収納しておいた。
コーン茶も香ばしくて好きだけど、あれはどうやって作るのか分からない。
茹で上がったとうもろこしを3等分し、各リーダーに人数分手渡していく。
子供達は初めて見る野菜の形に興味津々だ。
配られたとうもろこしを手に、アマンダさんの家の子供が聞いてきた。
「お姉ちゃん、これはどうやって食べるの?」
そっか、どの部分を食べるのかさえ分からないんだった。
「この野菜はとうもろこしっていうんだけど、黄色の種の部分を食べるんだよ!」
そう言って、私がお手本になってとうもろこしにかぶりつく。
少しお行儀が悪い食べ方だけど、種を取りながら食べるより簡単だ。
子供達が真似をして食べ始める。
「わぁ、この種甘いんだね~。とっても美味しいよ!」
小さな子供は口が小さいので、年長者が種の部分を取って食べさせてあげている。
まだ保護者の冒険者達は年長者に負けているようだ。
こういう場面では大人が積極的にしてあげないと!
リーダーに人数分配り終えると、サヨさん達とバーベーキュー開始。
『焼肉のタレ』が入った小皿を各自に手渡し、兄達が焼いた物を好きに食べてもらう。
比較的裕福な老婦人達も、初めて食べるミノタウロスやコカトリスの肉を美味しそうに食べてくれた。
私は特別に、とうもろこしでコーンスープを作り飲んでもらう事にする。
今回、サヨさんの知り合いには本当にお世話になったのでささやかなお礼だ。
牛乳もバターも迷宮都市には流通していないから、コーンスープは贅沢品である。
スープを飲んだ老婦人達が、その美味しさに驚いて作り方を教えてほしいと聞いてきたけど、残念ながら秘伝とした。
来年は、野菜屋のおじさんが種から沢山作ってくれると思う。
枝豆も大きくなりすぎる前に収穫に行かなくては……。
さつま芋は、来週家で留守番をしている10歳以下の子供達と芋掘りに行こう。
自分達が食べている野菜が、どんな風に育てられているのか知る事も必要だろう。
それに、芋掘りは子供達にとって楽しいものになる筈だ。
小学生の頃、学校の授業でさつま芋を植えて収穫した思い出がある。
土を掘るまで、さつま芋の大きさが分からないから大きな物が出てきたりすると嬉しいんだよね~。
大体1株に5~6本生っているので、1本ずつ掘るのが楽しい。
野菜屋のおじさんに子供達を連れていく事を伝えておかないといけないな。
今、栽培中の野菜も見せてあげたい。
農家の人から説明をしてもらえると、分かり易いと思う。
さつま芋は、掘ってから2週間程寝かせると甘くなって美味しくなる。
芋掘りをする時に食べるのは、とうもろこしの収穫時に私がアイテムBOXに収納して常温保存しておいた物だ。
大学芋を作って皆で食べよう。
冒険者をしている子供達の分は、掘った芋をお土産として渡す予定。
焼き芋や蒸かし芋にして食べれば美味しいし、お腹にも溜まるだろう。
10月末で、外は少し寒くなってきているので暖を取れるバーベキューは好評だった。
私も、ハイオークのねぎまや焼き鳥を食べる事にする。
何度食べても、ねぎまのねぎは絶品よね!
焼くと甘くなるねぎと一緒にお肉を食べるのが良い。
あっ、今度ダンジョンの夕食に串カツを揚げよう。
これは『ソース』を解禁するチャンスかも?
キャベツを串に刺して食べるのがお約束だ。
兄達や冒険者達は、お酒が飲みたいと言いそうだわ……。
全員でバーベキューを楽しんだ後は、プレゼント配りだ。
--------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
--------------------------------------
地下10階を拠点としているリーダーには、『焼肉のタレ』を1本ずつ無償で手渡しておいた。
子供達と一緒に美味しく食べて下さいね。
私達は子供達の防寒着を編んでくれた母親達とサヨさんの知り合いに、お礼としておもてなしをする準備を始める。
ダンジョン産の魔物、ミノタウロスの焼肉とオークのねぎま、コカトリスキングの焼き鳥。
マジックキノコ・玉ねぎ・じゃが芋を食べやすい大きさにカットする。
網の上で焼くのは兄と旭でも出来るので焼き係は任せ、私は今回初披露となるとうもろこしを業務用寸胴鍋で塩茹でしておく。
先週、そろそろ収穫時期だと思い野菜屋のおじさんに確認してみたのだ。
初めて栽培する野菜だから食べ頃が分からないらしく、一緒に畑を見に行った。
私も野菜のプロではないけど、皮を剥いたら黄色の実がぎっしり詰まっていたので大丈夫だろう。
これは全て私の買取商品となるので、おじさんに種用のとうもろこしを3本残して後は収穫だ。
ダンジョンの攻略後、ホームで移転して夜収穫に来ていた。
合計120本。
子供達に1本は多すぎるので、3分の1ずつ渡せば良い。
本当は焼きとうもろこしにしたかったけど、醤油が必要になるので今回は茹でた物にした。
収穫して直ぐにアイテムボックスに収納したので、採れ立て新鮮なとうもろこしは果物とは違う甘みを楽しめると思う。
とうもろこしの髭はお茶にもなるので、皮を剥いた後で再び収納しておいた。
コーン茶も香ばしくて好きだけど、あれはどうやって作るのか分からない。
茹で上がったとうもろこしを3等分し、各リーダーに人数分手渡していく。
子供達は初めて見る野菜の形に興味津々だ。
配られたとうもろこしを手に、アマンダさんの家の子供が聞いてきた。
「お姉ちゃん、これはどうやって食べるの?」
そっか、どの部分を食べるのかさえ分からないんだった。
「この野菜はとうもろこしっていうんだけど、黄色の種の部分を食べるんだよ!」
そう言って、私がお手本になってとうもろこしにかぶりつく。
少しお行儀が悪い食べ方だけど、種を取りながら食べるより簡単だ。
子供達が真似をして食べ始める。
「わぁ、この種甘いんだね~。とっても美味しいよ!」
小さな子供は口が小さいので、年長者が種の部分を取って食べさせてあげている。
まだ保護者の冒険者達は年長者に負けているようだ。
こういう場面では大人が積極的にしてあげないと!
リーダーに人数分配り終えると、サヨさん達とバーベーキュー開始。
『焼肉のタレ』が入った小皿を各自に手渡し、兄達が焼いた物を好きに食べてもらう。
比較的裕福な老婦人達も、初めて食べるミノタウロスやコカトリスの肉を美味しそうに食べてくれた。
私は特別に、とうもろこしでコーンスープを作り飲んでもらう事にする。
今回、サヨさんの知り合いには本当にお世話になったのでささやかなお礼だ。
牛乳もバターも迷宮都市には流通していないから、コーンスープは贅沢品である。
スープを飲んだ老婦人達が、その美味しさに驚いて作り方を教えてほしいと聞いてきたけど、残念ながら秘伝とした。
来年は、野菜屋のおじさんが種から沢山作ってくれると思う。
枝豆も大きくなりすぎる前に収穫に行かなくては……。
さつま芋は、来週家で留守番をしている10歳以下の子供達と芋掘りに行こう。
自分達が食べている野菜が、どんな風に育てられているのか知る事も必要だろう。
それに、芋掘りは子供達にとって楽しいものになる筈だ。
小学生の頃、学校の授業でさつま芋を植えて収穫した思い出がある。
土を掘るまで、さつま芋の大きさが分からないから大きな物が出てきたりすると嬉しいんだよね~。
大体1株に5~6本生っているので、1本ずつ掘るのが楽しい。
野菜屋のおじさんに子供達を連れていく事を伝えておかないといけないな。
今、栽培中の野菜も見せてあげたい。
農家の人から説明をしてもらえると、分かり易いと思う。
さつま芋は、掘ってから2週間程寝かせると甘くなって美味しくなる。
芋掘りをする時に食べるのは、とうもろこしの収穫時に私がアイテムBOXに収納して常温保存しておいた物だ。
大学芋を作って皆で食べよう。
冒険者をしている子供達の分は、掘った芋をお土産として渡す予定。
焼き芋や蒸かし芋にして食べれば美味しいし、お腹にも溜まるだろう。
10月末で、外は少し寒くなってきているので暖を取れるバーベキューは好評だった。
私も、ハイオークのねぎまや焼き鳥を食べる事にする。
何度食べても、ねぎまのねぎは絶品よね!
焼くと甘くなるねぎと一緒にお肉を食べるのが良い。
あっ、今度ダンジョンの夕食に串カツを揚げよう。
これは『ソース』を解禁するチャンスかも?
キャベツを串に刺して食べるのがお約束だ。
兄達や冒険者達は、お酒が飲みたいと言いそうだわ……。
全員でバーベキューを楽しんだ後は、プレゼント配りだ。
--------------------------------------
お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
--------------------------------------
422
お気に入りに追加
6,067
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!
akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。
そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。
※コメディ寄りです。
転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。