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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第268話 迷宮都市 サヨさんに異世界の常識を教えてもらいました
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そもそも次に召喚する予定は両親だった!
う~ん、思ったより2人の恋愛はハードルが高そうだ。
父にバレたら旭は殴られるかも知れない……。
先に異世界で結婚式を挙げさせてしまうのはどうだろう。
既成事実があれば両親は納得するかな?
私は両親を召喚する事に悩んでいた。
でもきっとサヨさんは母に会いたいだろう。
母も祖母に会いたいに違いない。
難しい問題だ……。
眉間に皺を寄せて考え事をしていると、兄が私の肩を動かした。
「沙良。サヨさんに、聞きたい事があるんじゃなかったのか?」
はっ!?
そうだったよ、忘れていたわ。
「サヨさん。本当はお祖母ちゃんと呼ばなくちゃいけないけど、知らない人が聞いたら変に思われるのでサヨさんと呼びますね。実は異世界の事について教えてほしいんです。私達、誰にも聞く事が出来なくて知らないままきてしまったので……」
「私に分かる事だったら、何でも答えますよ」
にこやかに答えてくれたので、私は気になっていた事を次々と質問していった。
まずはステータスについて。
これは異世界人の誰もが見られるそうだ。
見る事の出来る項目も一緒だった。
ちなみに剣術・槍術・棒術・盾術はLvがあると言っていた。
私の槍術がステータスに表記されないのは、習った事がないからだろう。
そしてやはりステータスについては、かなり親しい間柄じゃない限り聞いてはいけないらしい。
Lvについて他人と比較する事がないので上限は不明。
魔法は、貴族の子息や裕福な商人の子供達が魔法学校に行って覚えるそうだ。
私達みたいに魔物から受けた魔法を覚える事はない。
魔法の種類も沢山あって、サヨさんも全ては分からないと言っていた。
基本的に魔法を使用出来るのは貴族なので、情報を秘匿している可能性があるな。
テイム魔法について、これはちゃんとあった。
テイムされた魔物は冒険者ギルドで従魔登録をすればよいらしい。
迷宮都市には見かけないけれど、王都には従魔を連れた冒険者もいるんだとか。
サヨさんの長男が王都の奏屋本店の店長をしているので、聞いた事があるそうだ。
迷宮都市にいないなら、シルバーとフォレストを連れて歩くのは目立ち過ぎるかぁ~。
子供達に見せたら喜びそうだけど……。
魔物だから怖がるかしら?
そして異世界定番の他種族について、残念ながらカルドサリ王国には殆どいないんだって。
でもエルフやドワーフや獣人の国が別にあるらしい。
へぇ~、やっぱりエルフは皆美形揃いで細身の体型をしてるのかな?
長命で見た目じゃ年が分からないとか……。
ドワーフは背が低くて鍛冶を得意としてるんだろうか?
そして飲み水は、お酒?
獣人は動物の姿に変身したり出来るのかしら?
尻尾や耳はあるの?
サヨさんは会った事がないので情報を持っていなかった。
この世界の人は交通手段が馬か馬車、もしくはテイムされた従魔しかないので自国を出て他国に旅行に行ったりはしないみたいだ。
確かに新幹線や飛行機がない世界だから移動も楽じゃないか。
あっ、帆船はあるみたい。
でも風力に頼った航海なので1日に移動出来る距離は少なそう。
私は、いつかシルバーがドラゴンになって空を飛んでいけると思っているから、他国に旅行へ行く心算だよ!
宝箱が出現するダンジョンもあるかも知れないしね~。
金箱とか見付けてみたい!
自分以外の転生者・転移者に会ったのは私達が初めてだそう。
ただサヨさんや私達の例もあるから、他にいる可能性が高いかも。
後は楽器の類があるかどうか。
思った通り、貴族階級の人間は音楽を嗜んでいるようだ。
庶民は聴く事が出来ないそうで、バイオリンに近い弦楽器はあるらしい。
管楽器はサヨさんも聞いた事がないと言っていた。
ピアノはこれも似た物があるらしいけれど、話を聞くとチェンバロに近いので私でも弾く事が出来そうだ。
鍵盤の数は88鍵ではなく、もっと少ないかも知れないけどね。
出来れば子供達と一緒に踊る時は伴奏を付けてあげたいと思っているので、商業ギルドのカマラさんに楽器が購入出来るか聞いてみよう。
ピアノはアイテムBOXに収納すれば持ち運べるけど、弦楽器もあるといいなぁ~。
残念ながら兄と旭は、音楽関係がさっぱりなんだよね。
でもお囃子の太鼓くらいは、教えれば叩く事が出来るだろう。
太鼓なら見た目も不自然じゃないし、2人の担当する楽器としては丁度いい。
子供達には、木製のカスタネットを持たせてみようかな?
トライアングルも鉄や鋼鉄や銅があるから大丈夫。
謎の鉱物である、ミスリルとかオリハルコンがあるくらいだから問題ないだろう。
後は木製の笛も大丈夫かしら?
サヨさんも楽器は弾けないと言っていた。
年代的に音楽を習う事が出来るのは、お金持ちの家の子だけだろう。
そもそも楽器は高いし、レッスン料もかかる。
私はピアノ教師の母に習ったので、無料だったけど……。
結構スパルタだったなぁ。
家族では、私しか習わなかったので集中的に教えられた覚えがある。
そして2人のために、異世界では同性同士が結婚出来るか聞いてみた。
「なんでしょうね、私が古い人間だからかしら? 結婚も出来ますよ。いまいち理解出来ない風習ね。この世界の恋愛は自由すぎると思うのよ。幸いうちの息子2人は女性と結婚してくれたから良かったわ。日本の夫が息子から聞いたら勘当じゃ済まないでしょうけど」
うん、敵は手強いとみた。
ちらりとサヨさんの話を聞く2人を見たけど、特に動揺している様子はない。
きっともう覚悟を決めてるんだろう。
今更誰に反対されようが、2人の愛を貫き通す事にしたのね。
潔くてカッコいいわ!
サヨさんは出来たばかりの孫が、男性と結婚すると言ったら卒倒しそうだけど……。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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う~ん、思ったより2人の恋愛はハードルが高そうだ。
父にバレたら旭は殴られるかも知れない……。
先に異世界で結婚式を挙げさせてしまうのはどうだろう。
既成事実があれば両親は納得するかな?
私は両親を召喚する事に悩んでいた。
でもきっとサヨさんは母に会いたいだろう。
母も祖母に会いたいに違いない。
難しい問題だ……。
眉間に皺を寄せて考え事をしていると、兄が私の肩を動かした。
「沙良。サヨさんに、聞きたい事があるんじゃなかったのか?」
はっ!?
そうだったよ、忘れていたわ。
「サヨさん。本当はお祖母ちゃんと呼ばなくちゃいけないけど、知らない人が聞いたら変に思われるのでサヨさんと呼びますね。実は異世界の事について教えてほしいんです。私達、誰にも聞く事が出来なくて知らないままきてしまったので……」
「私に分かる事だったら、何でも答えますよ」
にこやかに答えてくれたので、私は気になっていた事を次々と質問していった。
まずはステータスについて。
これは異世界人の誰もが見られるそうだ。
見る事の出来る項目も一緒だった。
ちなみに剣術・槍術・棒術・盾術はLvがあると言っていた。
私の槍術がステータスに表記されないのは、習った事がないからだろう。
そしてやはりステータスについては、かなり親しい間柄じゃない限り聞いてはいけないらしい。
Lvについて他人と比較する事がないので上限は不明。
魔法は、貴族の子息や裕福な商人の子供達が魔法学校に行って覚えるそうだ。
私達みたいに魔物から受けた魔法を覚える事はない。
魔法の種類も沢山あって、サヨさんも全ては分からないと言っていた。
基本的に魔法を使用出来るのは貴族なので、情報を秘匿している可能性があるな。
テイム魔法について、これはちゃんとあった。
テイムされた魔物は冒険者ギルドで従魔登録をすればよいらしい。
迷宮都市には見かけないけれど、王都には従魔を連れた冒険者もいるんだとか。
サヨさんの長男が王都の奏屋本店の店長をしているので、聞いた事があるそうだ。
迷宮都市にいないなら、シルバーとフォレストを連れて歩くのは目立ち過ぎるかぁ~。
子供達に見せたら喜びそうだけど……。
魔物だから怖がるかしら?
そして異世界定番の他種族について、残念ながらカルドサリ王国には殆どいないんだって。
でもエルフやドワーフや獣人の国が別にあるらしい。
へぇ~、やっぱりエルフは皆美形揃いで細身の体型をしてるのかな?
長命で見た目じゃ年が分からないとか……。
ドワーフは背が低くて鍛冶を得意としてるんだろうか?
そして飲み水は、お酒?
獣人は動物の姿に変身したり出来るのかしら?
尻尾や耳はあるの?
サヨさんは会った事がないので情報を持っていなかった。
この世界の人は交通手段が馬か馬車、もしくはテイムされた従魔しかないので自国を出て他国に旅行に行ったりはしないみたいだ。
確かに新幹線や飛行機がない世界だから移動も楽じゃないか。
あっ、帆船はあるみたい。
でも風力に頼った航海なので1日に移動出来る距離は少なそう。
私は、いつかシルバーがドラゴンになって空を飛んでいけると思っているから、他国に旅行へ行く心算だよ!
宝箱が出現するダンジョンもあるかも知れないしね~。
金箱とか見付けてみたい!
自分以外の転生者・転移者に会ったのは私達が初めてだそう。
ただサヨさんや私達の例もあるから、他にいる可能性が高いかも。
後は楽器の類があるかどうか。
思った通り、貴族階級の人間は音楽を嗜んでいるようだ。
庶民は聴く事が出来ないそうで、バイオリンに近い弦楽器はあるらしい。
管楽器はサヨさんも聞いた事がないと言っていた。
ピアノはこれも似た物があるらしいけれど、話を聞くとチェンバロに近いので私でも弾く事が出来そうだ。
鍵盤の数は88鍵ではなく、もっと少ないかも知れないけどね。
出来れば子供達と一緒に踊る時は伴奏を付けてあげたいと思っているので、商業ギルドのカマラさんに楽器が購入出来るか聞いてみよう。
ピアノはアイテムBOXに収納すれば持ち運べるけど、弦楽器もあるといいなぁ~。
残念ながら兄と旭は、音楽関係がさっぱりなんだよね。
でもお囃子の太鼓くらいは、教えれば叩く事が出来るだろう。
太鼓なら見た目も不自然じゃないし、2人の担当する楽器としては丁度いい。
子供達には、木製のカスタネットを持たせてみようかな?
トライアングルも鉄や鋼鉄や銅があるから大丈夫。
謎の鉱物である、ミスリルとかオリハルコンがあるくらいだから問題ないだろう。
後は木製の笛も大丈夫かしら?
サヨさんも楽器は弾けないと言っていた。
年代的に音楽を習う事が出来るのは、お金持ちの家の子だけだろう。
そもそも楽器は高いし、レッスン料もかかる。
私はピアノ教師の母に習ったので、無料だったけど……。
結構スパルタだったなぁ。
家族では、私しか習わなかったので集中的に教えられた覚えがある。
そして2人のために、異世界では同性同士が結婚出来るか聞いてみた。
「なんでしょうね、私が古い人間だからかしら? 結婚も出来ますよ。いまいち理解出来ない風習ね。この世界の恋愛は自由すぎると思うのよ。幸いうちの息子2人は女性と結婚してくれたから良かったわ。日本の夫が息子から聞いたら勘当じゃ済まないでしょうけど」
うん、敵は手強いとみた。
ちらりとサヨさんの話を聞く2人を見たけど、特に動揺している様子はない。
きっともう覚悟を決めてるんだろう。
今更誰に反対されようが、2人の愛を貫き通す事にしたのね。
潔くてカッコいいわ!
サヨさんは出来たばかりの孫が、男性と結婚すると言ったら卒倒しそうだけど……。
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お気に入り登録をして下さった方、エールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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