46 / 75
第五章・四大元素の鍵
ウルガンとエリアンの対決
しおりを挟む
シークエンス・ボディを錬金術師の用語では「精霊秘体」と呼び、ウルガンはアルダリが秘密を解く事を恐れて全能力を発揮した。
「ウガッグォー」
更なる筋肉の巨大化を遂げ、後ろ足で立ち上がってエリアンに飛びかかり盾で弾き返されるがウルガンの狙いはアルダリだった。
空中で反転して向きを変えてアルダリを襲う。
「あぶねー」
顔面を鋭い爪で引っ掻かれそうになるが、ソングとチーネがアルダリを庇って剣を構え、エリアンがウルガンの尻尾を掴まえて引っ張る。
「お前の相手は俺だ」
「山猫族め。俺たちはミアキスの血を引く同族だろ?」
(ミアキス神が滅び、生き残った少数の狼族と山猫族は神々の国に散らばり、忠誠心と戦闘能力から重宝された。)
「魔女に飼い慣らせれた者に同族と言われる筋合いはない」
エリアンがウルガンの背中に剣を振り下ろすが、剛毛で刃が立たず擦り傷しか付いてない。逆に上から覆い被され、マウント状態になり胸を引っ掻かれて戦闘服の胸カップと黒いパーカーが破れて巨乳が露わになる。
『ワオ~』
ブルンとした乳房の厚みと弾力に目を奪われたウルガンは性欲が湧き、唾を呑み込んで股間が熱くなるのを感じた。
「殺すのは酷だぜ」
「そう~?」
エリアンは口角を上げて股間をウルガンの膝に押し付けたが、野獣の剣が床で飛び跳ねて手に収まった笑みであり、一瞬で毛の薄いウルガンの腹を切り裂く。
「マジか?」
マウント状態から素早く飛び退いたが、胸から下腹部まで切られて血が流れている。
「俺、レズビアンなんだ。タイプじゃない」
エリアンは立ち上がって黒いパーカーで胸を隠し、上半身が普通の状態に戻ったウルガンの姿を眺めた。
「さすがエリアンだわね」
「うむ、男的には可哀想」
股間の大事な物からも出血しているのを見てソングが同情し、王子が冷静に呟いた。
「僕は両方の気持ちがわかるよ」
エリアンとウルガンの根底にはミアキス神の野獣の能力が存在し、お互い末裔である事を讃え合っている。
ジェンダ王子は対決の最中にウルガンが欲情したのは、殺意よりミアキス神への無限の愛ゆえと感じた。
「致命傷にはなってない筈だ」
「わざと?」
「チーネもそう思う。突き刺さなかったもん」
上階でファラがパイプの手摺りを揺すって足で蹴り、鞭を叩いて勝敗がまだ決してない事を教えた。
「ウルガン。お前の再生能力を見せてやりな」
エリアンも野獣の剣に付着した血が蠢き、床に流れた血もウルガンに引き寄せられて飛び、胸の傷口に付着して裂けた皮膚が治るのを首を傾げて見守った。
「それがお前の野獣の能力か?」
切れたペニスもくっ付き、ウルガンはズボンの生地に隠して下半身も普通の体に戻した。衣服は千切れてボロボロの状態だが、紳士的な顔付きに変貌している。
「ウガッグォー」
更なる筋肉の巨大化を遂げ、後ろ足で立ち上がってエリアンに飛びかかり盾で弾き返されるがウルガンの狙いはアルダリだった。
空中で反転して向きを変えてアルダリを襲う。
「あぶねー」
顔面を鋭い爪で引っ掻かれそうになるが、ソングとチーネがアルダリを庇って剣を構え、エリアンがウルガンの尻尾を掴まえて引っ張る。
「お前の相手は俺だ」
「山猫族め。俺たちはミアキスの血を引く同族だろ?」
(ミアキス神が滅び、生き残った少数の狼族と山猫族は神々の国に散らばり、忠誠心と戦闘能力から重宝された。)
「魔女に飼い慣らせれた者に同族と言われる筋合いはない」
エリアンがウルガンの背中に剣を振り下ろすが、剛毛で刃が立たず擦り傷しか付いてない。逆に上から覆い被され、マウント状態になり胸を引っ掻かれて戦闘服の胸カップと黒いパーカーが破れて巨乳が露わになる。
『ワオ~』
ブルンとした乳房の厚みと弾力に目を奪われたウルガンは性欲が湧き、唾を呑み込んで股間が熱くなるのを感じた。
「殺すのは酷だぜ」
「そう~?」
エリアンは口角を上げて股間をウルガンの膝に押し付けたが、野獣の剣が床で飛び跳ねて手に収まった笑みであり、一瞬で毛の薄いウルガンの腹を切り裂く。
「マジか?」
マウント状態から素早く飛び退いたが、胸から下腹部まで切られて血が流れている。
「俺、レズビアンなんだ。タイプじゃない」
エリアンは立ち上がって黒いパーカーで胸を隠し、上半身が普通の状態に戻ったウルガンの姿を眺めた。
「さすがエリアンだわね」
「うむ、男的には可哀想」
股間の大事な物からも出血しているのを見てソングが同情し、王子が冷静に呟いた。
「僕は両方の気持ちがわかるよ」
エリアンとウルガンの根底にはミアキス神の野獣の能力が存在し、お互い末裔である事を讃え合っている。
ジェンダ王子は対決の最中にウルガンが欲情したのは、殺意よりミアキス神への無限の愛ゆえと感じた。
「致命傷にはなってない筈だ」
「わざと?」
「チーネもそう思う。突き刺さなかったもん」
上階でファラがパイプの手摺りを揺すって足で蹴り、鞭を叩いて勝敗がまだ決してない事を教えた。
「ウルガン。お前の再生能力を見せてやりな」
エリアンも野獣の剣に付着した血が蠢き、床に流れた血もウルガンに引き寄せられて飛び、胸の傷口に付着して裂けた皮膚が治るのを首を傾げて見守った。
「それがお前の野獣の能力か?」
切れたペニスもくっ付き、ウルガンはズボンの生地に隠して下半身も普通の体に戻した。衣服は千切れてボロボロの状態だが、紳士的な顔付きに変貌している。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
心を失った彼女は、もう婚約者を見ない
基本二度寝
恋愛
女癖の悪い王太子は呪われた。
寝台から起き上がれず、食事も身体が拒否し、原因不明な状態の心労もあり、やせ細っていった。
「こりゃあすごい」
解呪に呼ばれた魔女は、しゃがれ声で場違いにも感嘆した。
「王族に呪いなんて効かないはずなのにと思ったけれど、これほど大きい呪いは見たことがないよ。どれだけの女の恨みを買ったんだい」
王太子には思い当たる節はない。
相手が勝手に勘違いして想いを寄せられているだけなのに。
「こりゃあ対価は大きいよ?」
金ならいくらでも出すと豪語する国王と、「早く息子を助けて」と喚く王妃。
「なら、その娘の心を対価にどうだい」
魔女はぐるりと部屋を見渡し、壁際に使用人らと共に立たされている王太子の婚約者の令嬢を指差した。
久しぶりに会った婚約者は「明日、婚約破棄するから」と私に言った
五珠 izumi
恋愛
「明日、婚約破棄するから」
8年もの婚約者、マリス王子にそう言われた私は泣き出しそうになるのを堪えてその場を後にした。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
お姉様が大嫌いだから、評判の悪い侯爵様のところへ嫁に出してやりました。
マンムート
ファンタジー
お姉様ってばずるい。お姉様ってば怖い。
わたしはお姉様が嫌いだ。
だから評判の悪い侯爵様のところへお嫁に出そうと思う。
これは、性悪でアバズレな腹違いの妹から見たドアマットヒロインの物語。
他サイトでも公開しています。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる