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第一章・マンダーの呪い
錬金術師アルダリ
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緑色の草原の中を船首と車輪のある水陸車が走り、前を引くコブロバは背中にコブが二つあり、マイ乳首を取り付ければ旅人に飲み物を与え、愛くるしい瞳で笑顔を振りまく、長い旅路には最適な乗り物である。
渓谷の吊り橋を渡り、曲がりくねった野道を揺られて巨人の手の如く五本の川が集結するミーミル湖に着くと、アヒルと一緒にコブロバが泳いで水陸車を湖の中央にある城へ運び王女一行が入場した。
そして正門の扉が開くと、王国専任の錬金術師アルダリが出迎え、その足で王女エッダは城の大広間から塔の上階の寝室へ向かい、極秘裏に死体の現場検証が始められた。
アルダリは神々の最終戦争『ラグナロク』を唯一知る魔術師であり、白髪で髭を生やして肋骨が浮き出るほど痩せているが、未だに現役だとちょいワルファッションを目指して、スエードのアウターの胸ポケットにはサングラスを入れてある。
一角獣の角骨の杖を持ち、態とゆっくり歩き、助手のケインを先頭にして塔の石段を上がる王女の揺れるお尻を眺めて楽しんだ。
つまり炎と情熱の優れた錬金術師であるが、スケベジジイとしての評判は拭いきれない。その弟子のケインはごく普通の真面目な若者であった。
雲に隠れていた白カラスが塔のバルコニーへ舞い降り、寝室に入った女王エッダが窓から白カラスをチラッと見て開き戸を閉じ、眩しい陽射しを遮るように赤い花柄のジャカード織のカーテンをきっちり閉めた。
「アリダリ。いつまで、そのままにしておくつもり?」
塔の狭い寝室にはキングサイズのベッドが鎮座し、シャンデリアの下で性器から炭黒く腐って死んだ王サーディンと愛人がその時の体位を保ったまま抱き合っていた。
「そうですね。これから外しますから少々お待ちを……」
アリダリは王と愛人の肌の状態を調査してから、腐敗した体が崩れないように王の下半身に馬乗りになっている愛人を助手と二人で持ち上げて引き離す。
「ケイン。そっちを持ってくれ」
墨黒く変色した皮膚をピンセットでビニール袋に採取していた助手のケインが愛人の左側に立ち、一緒に持ち上げて結合した性器を外し、ゆっくりと床に置いたが、腕がひび割れて傾き、片方の腐敗した乳房が床に崩れ落ちた。
「まったく、どういうことなの?」
女王の嘆きに、助手のケインが慌てて落ちた乳房をくっ付けようとしたが、もう片方も取れて、両方の乳房を持ってため息を漏らす。
しかしアルダリは冷静に王の下半身を見て、そそり立った物に手を伸ばし、「コレより腐ったに違いない」と呟き、真っ黒に風化した王の性器を白い手袋をした指先で摘み、先端に拡大鏡を近付けて感想を述べた。
「思ったより、小さい……」
「変なこと言ってないで、原因を突き止めなさいよ」
王女エッダは鼻を摘んでアリダリに文句を言い、乾燥して臭ってはなかったものの、王と愛人の絶頂の瞬間を想像して顔を顰めたが、ある意味助かったと苦笑した。
『ずっとご無沙汰だったけど、逆に命拾いしたわ……』
その心の呟きを読み取ったのかアルダリが王女に耳を傾けたので、ドキッとしてアルダリの顔を押しやり、声を荒げて誤魔化す。
「王が尻軽女のアソコに射精して、腐りながら死んでしまったのは明らかです。割れない筈のクラウドにひびが入り、妖精の族長はウルズの泉が汚されていると絶滅の予兆を告げた」
アルダリはそんな話に興味ないのか、ケインに指示をして、愛人の性器から粉になった精液を採取させている。
「まさか、神々を滅ぼした腐敗の呪いでしょうか?」
ケインが王女の発言に驚き、呪いに感染しないかと慎重に採取したアソコの粉を壺に入れ、焦って洗面所に手を洗いに行く。
「腐敗の呪い。または絶滅の黒い呪いとも云う。しかし、精液から発症するのは初めて見た」
アルダリが表情を一変させ、真剣な顔つきで王の亡骸を見つめた。王サーディンは今でこそハゲた小太りの怠惰な王となり、国政も王女に任せっきりだったが、若い頃は青みがかった銀髪の『光り輝く者』としてこの国に君臨していた。
「王がこんな無残な姿で死に、腐敗の呪いがこの国を滅ぼすのは時間の問題だわ」
「何者かが、呪いの力をバージョンアップさせたのでしょう。王の名にかけてもその魔術師を突き止め、呪いを解かなければなりませぬ」
アリダリは以前から計画していた人間界への視察を王女エッダに提案した。他の世界が消滅し、呪いの主が存在するとしたら、そこしか考えられない。
「至急、戦士を集めて人間界へ向かわせましょう。もちろんその陣頭指揮は錬金術師アリダリにお任せください」
王の変色した睾丸を壺に投げ入れ、アリダリが王女に跪き、差し出された細い手を舐めてから窓辺へ行き、一角獣の杖でカーテンと窓を一気に開けてサングラスをした。
「最強の魔術師が、この美しい島を守ってみせましょうよ。ファッ、ヒッヒッ」
そう宣言して、青い海の果てにある水壁と青空に輝く太陽を眺めて決め顔をしたが、その後ろでは王女エッダが唾で濡れた手をハンカチで拭き取って、不安な表情を浮かべている。
そして王の名誉を重じて恥ずかしい死に様を隠蔽した為に、殆どの戦士がSEXをして腐敗の呪いで死んでしまい、この後のチーム編成は難航した。
渓谷の吊り橋を渡り、曲がりくねった野道を揺られて巨人の手の如く五本の川が集結するミーミル湖に着くと、アヒルと一緒にコブロバが泳いで水陸車を湖の中央にある城へ運び王女一行が入場した。
そして正門の扉が開くと、王国専任の錬金術師アルダリが出迎え、その足で王女エッダは城の大広間から塔の上階の寝室へ向かい、極秘裏に死体の現場検証が始められた。
アルダリは神々の最終戦争『ラグナロク』を唯一知る魔術師であり、白髪で髭を生やして肋骨が浮き出るほど痩せているが、未だに現役だとちょいワルファッションを目指して、スエードのアウターの胸ポケットにはサングラスを入れてある。
一角獣の角骨の杖を持ち、態とゆっくり歩き、助手のケインを先頭にして塔の石段を上がる王女の揺れるお尻を眺めて楽しんだ。
つまり炎と情熱の優れた錬金術師であるが、スケベジジイとしての評判は拭いきれない。その弟子のケインはごく普通の真面目な若者であった。
雲に隠れていた白カラスが塔のバルコニーへ舞い降り、寝室に入った女王エッダが窓から白カラスをチラッと見て開き戸を閉じ、眩しい陽射しを遮るように赤い花柄のジャカード織のカーテンをきっちり閉めた。
「アリダリ。いつまで、そのままにしておくつもり?」
塔の狭い寝室にはキングサイズのベッドが鎮座し、シャンデリアの下で性器から炭黒く腐って死んだ王サーディンと愛人がその時の体位を保ったまま抱き合っていた。
「そうですね。これから外しますから少々お待ちを……」
アリダリは王と愛人の肌の状態を調査してから、腐敗した体が崩れないように王の下半身に馬乗りになっている愛人を助手と二人で持ち上げて引き離す。
「ケイン。そっちを持ってくれ」
墨黒く変色した皮膚をピンセットでビニール袋に採取していた助手のケインが愛人の左側に立ち、一緒に持ち上げて結合した性器を外し、ゆっくりと床に置いたが、腕がひび割れて傾き、片方の腐敗した乳房が床に崩れ落ちた。
「まったく、どういうことなの?」
女王の嘆きに、助手のケインが慌てて落ちた乳房をくっ付けようとしたが、もう片方も取れて、両方の乳房を持ってため息を漏らす。
しかしアルダリは冷静に王の下半身を見て、そそり立った物に手を伸ばし、「コレより腐ったに違いない」と呟き、真っ黒に風化した王の性器を白い手袋をした指先で摘み、先端に拡大鏡を近付けて感想を述べた。
「思ったより、小さい……」
「変なこと言ってないで、原因を突き止めなさいよ」
王女エッダは鼻を摘んでアリダリに文句を言い、乾燥して臭ってはなかったものの、王と愛人の絶頂の瞬間を想像して顔を顰めたが、ある意味助かったと苦笑した。
『ずっとご無沙汰だったけど、逆に命拾いしたわ……』
その心の呟きを読み取ったのかアルダリが王女に耳を傾けたので、ドキッとしてアルダリの顔を押しやり、声を荒げて誤魔化す。
「王が尻軽女のアソコに射精して、腐りながら死んでしまったのは明らかです。割れない筈のクラウドにひびが入り、妖精の族長はウルズの泉が汚されていると絶滅の予兆を告げた」
アルダリはそんな話に興味ないのか、ケインに指示をして、愛人の性器から粉になった精液を採取させている。
「まさか、神々を滅ぼした腐敗の呪いでしょうか?」
ケインが王女の発言に驚き、呪いに感染しないかと慎重に採取したアソコの粉を壺に入れ、焦って洗面所に手を洗いに行く。
「腐敗の呪い。または絶滅の黒い呪いとも云う。しかし、精液から発症するのは初めて見た」
アルダリが表情を一変させ、真剣な顔つきで王の亡骸を見つめた。王サーディンは今でこそハゲた小太りの怠惰な王となり、国政も王女に任せっきりだったが、若い頃は青みがかった銀髪の『光り輝く者』としてこの国に君臨していた。
「王がこんな無残な姿で死に、腐敗の呪いがこの国を滅ぼすのは時間の問題だわ」
「何者かが、呪いの力をバージョンアップさせたのでしょう。王の名にかけてもその魔術師を突き止め、呪いを解かなければなりませぬ」
アリダリは以前から計画していた人間界への視察を王女エッダに提案した。他の世界が消滅し、呪いの主が存在するとしたら、そこしか考えられない。
「至急、戦士を集めて人間界へ向かわせましょう。もちろんその陣頭指揮は錬金術師アリダリにお任せください」
王の変色した睾丸を壺に投げ入れ、アリダリが王女に跪き、差し出された細い手を舐めてから窓辺へ行き、一角獣の杖でカーテンと窓を一気に開けてサングラスをした。
「最強の魔術師が、この美しい島を守ってみせましょうよ。ファッ、ヒッヒッ」
そう宣言して、青い海の果てにある水壁と青空に輝く太陽を眺めて決め顔をしたが、その後ろでは王女エッダが唾で濡れた手をハンカチで拭き取って、不安な表情を浮かべている。
そして王の名誉を重じて恥ずかしい死に様を隠蔽した為に、殆どの戦士がSEXをして腐敗の呪いで死んでしまい、この後のチーム編成は難航した。
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