上 下
11 / 12
多種族都市 ヘイムダル

いよいよもって普通なのは外見だけになった模様

しおりを挟む
人類には無限の可能性があると信じてやまない、どうも龍希です。

「これで表示されてるハズだね。…じゃあまず特殊技能スキルを教えてくれるかな?」

なんでアルさんが聞いてくるんだろうか…ままえぇわ、今回は許したる。

「2種類、RANK:Unknownです」
「あっ、ふーん…。じゃあ特殊技能スキル説明っていうのは?」
「武器庫の方がそのままの意味で、無限の可能性の方は分からないです」

なんだろう、インタビューを受けてる気分だ。多分気のせいだろう、うん。

「分からない…ねぇ? 分かってる方の武器庫の事についてだけども、それは『』という意味なのか『予め武器が入っていて、使』のどっち?」
「いくつか最初から入ってるっぽい。んで、熟練度に応じてどんどん使用できる武器が増えていく…というか解放されていくみたいな書き方されてるねぇ」

しっかり表記するとこうなる。

・___武器庫を使用可能になる。熟練度に応じて使用可能な武器が解放される。基本的に___武器庫から取り出した武器には耐久度が存在せず、よって破損しない。条件付きで他人に貸与可能だが、顕現時間は5分とする。

つまり、現状でもぶっ壊れスキルだけど熟練度を上げると更にぶっ壊れスキルになる。
まずなんだよ破損しないって。異世界だから多分魔物とかいるんだろうけど、武器が壊れないってそれだけでめちゃくちゃなアドバンテージじゃねぇか。
あと使用可能な武器が徐々に解放、この解放武器の中に『剣から火の玉が出せる』とか『振りかざすと回復する』とかそういう武器が一つでも混じるだけでもう救いようがなくなる。
…昔やったゲームに『ガラスの剣』ってのがあって、耐久度1だけど超火力みたいな武器があったんだけど、それに近しいものか同じ性能のものがここから引っ張り出せる状況が生まれてしまったら……壊れない超火力とかゲームシステム狂うわな、太陽神もチェーンソーで真っ二つやでぇ…。

「使える武器が増える武器庫、かぁ…。そういうスキルって今までの記録に残ってるかな?」
「…少なくともここ数百年、そのような破格な性能のスキルにはお目にかかってないですね。自分が手に入れた武器を保管出来るタイプや、高貴な位におわす方々が各々自家の武器庫に収まるものを使えるというようなスキルは確認されていますが…」
「増えるし壊れない…これはアレだね、例え龍希自体に攻撃力が無くても世界が獲れるね。魔力なんていらなかったと言わざるを得ない」

結局世界は獲れるらしい。救われねぇぜ。



まぁもう魔力とかの時点で言われてたしそれはさておき。

「…そういや姉さん達も何かしらスキルって持ってるんだよな? 教えられる範囲でいいから教えてくれない?」

俺だけなんか真綿で首を絞められてもたまらんので、とりあえず誰かにも聞いて逃げてみる。

「私? 私は『千里眼』と『魔導士の極意マジックマイスター』ってのがあるわね。あと3つほどありはするけど、特筆するものじゃないし言わなくてもいいわよね」
「私はねー、『隼の極意スピードマイスター』と『殴りは強いアダマンタイトインパクト』ってスキルだね! 私もあといくつかあるけど、パッとしないから言いたくないかなー!」
「私はぁ、申し訳ないけど言えるスキルが無いのよぉ。ごめんねぇ、ちょっと秘奥なのよぉ」

ふむ、桃華姉さんは千里眼と魔法系、さくらは早さと拳に特化したスタイルか。んでフェリスさんは秘密……まぁ確実にお名前からお偉いとこにおわすだろうから、貴族家固有のものとかなんだろうなぁ。
うん、中々に粒ぞろいでやばい一家だな!

「ちなみに私は『伝説の剣エクスカリバー』というスキルを持ってるよ。…地球だと男の人が持ってたって聞いてたから安心してたのに、日本だと女性が持ってる上に私と同じ名前だって聞いて顔が真っ赤になったよね、うん」

アルトリア、エクスカリバー…うっ、お腹が空きました…!



…ん?

「なっ…!?」
「えっ…」
「おほ~」

上からアルさん、職員さん、俺である。
そして何が起こったかと言えば。

「これはアレだな、俺が知る限り一番有名な『約束された刀身が見えない剣エクスカリバー』だな………アイエェェッ!? ナンデ!? エクスカリバーナンデ!?」



武器庫の表示が光ったのでタッチしてみたらズモンと小さいブラックホールが開いたんで手を突っ込んだら何かを掴んだので引き抜いたらこんなものが。

いやこのエクスカリバーは二次創作のものじゃないか、ちょっと権利的に危ないぞオイ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい

梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。

平凡冒険者のスローライフ

上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。 平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。 果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか…… ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い

八神 凪
ファンタジー
   旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い  【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】  高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。    満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。  彼女も居ないごく普通の男である。  そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。  繁華街へ繰り出す陸。  まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。  陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。  まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。  魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。  次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。  「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。  困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。    元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。  なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。  『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』  そう言い放つと城から追い出そうとする姫。    そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。  残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。  「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」  陸はしがないただのサラリーマン。  しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。  今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――

処理中です...