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手間取りはしたが持っているマナ鉱石を取り出して一息。
「お兄さん、終わった?」
出したマナ鉱石を眺めながらフィアと話し合っていると背後からメリアが近寄ってくる。
「ああ。リュイル達の方はいいのか?」
「うん、話は終わったからね。確認してもらってるよ」
「そうか。俺が持っているマナ鉱石は全部出したんだが、メリアに支払う分に見合う量があるかは分からないから見てもらっていいか?」
「かまわないよ」
取り出したマナ鉱石の量をメリアに確認してもらう。
「えっ?」
マナ鉱石を目にしたメリアが声を上げる。
量が少なかったか。
「支払いには足りなかったか?」
「ち、違うよ、お兄さん。多すぎるよ」
「そうなのか」
「私の方を向いても答えられないわよ。物を知っていても、その金額までは気にしていないもの」
確かにフィアは、そのあたりを気にした事はないな。
俺に聞いてくるくらいだからなぁ、聞かれる俺も知らないからリュイル達に聞くんだけど。
素材の価値も、食材のおまけ程度な感じがするし。
「それじゃ、どうする?」
「それを私に聞くの?」
呆れた表情のメリア。
「マナ鉱石に関して知っているのは、メリアに聞いた事だけだしな。そもそも、マナ鉱石がどれだけの金額なのか知らないんだ」
「そっか、鉱石は価格が変動するし、取引しないと分からないかもね」
「色々とメリアに作ってもらったし、結構な金額になると思うんだが?」
「お兄さんが、どうしてそう思ったかわからないけど、そんなことはないよ」
「ドワーフが作った物はそれなりの金額になると思ったんだが」
「あ、そう言う事か。確かにドワーフの職人が作った物はそれなりの金額で取引されてるけど、お兄さんに作った物に関しては素材は持ち込みだったし、高くはならないかな。それに、個人的にドワーフの職人に頼むならあまり金額は気にしない方がいいよ」
「ん?」
頼むのに金額を気にするなって、金額が分からないと頼めないんだけど。
あれ、思えばメリアに頼んだけど支払いの金額を決めてないな。
マナ鉱石でって話だけで。
「わかりにくい表現だったね。金額はドワーフの職人に寄る所が大きくてあてにならないんだよ」
「金額は職人次第って事か?」
「うん。ドワーフの職人に気にいられれば、それこそ無償でっていうのもあるし、その逆でいくら金額を支払っても断るっていうのもあるよ」
ドワーフ職人の気分次第で変動するから気にしても仕方がないって事か。
「その職人が何をもって気に入るかは分からないけどね」
「それじゃ、冒険者は大変そうだ?」
「意外とそうでもないよ。ギルドからの紹介があるから、お兄さんもそうだよね」
「確かに」
言われれば、メリアの所は商業ギルドというか、エルメリアからの紹介だったな。
ギルドと提携している店もあるって話も聞いたっけ。
「で、話が依頼の金額に戻るんだけど。お兄さんが出したマナ鉱石を料金にしようと思っていたんだ、どんな量でもね」
「それじゃ、マナ鉱石が無かったらどうしたんだ?」
「それは心配してないよ、リュイル達の装備を作る時にマナ鉱石が足りなければ出すような事を言っていたからね」
「まぁな、残っていたのが数えるほどじゃなくてよかったと思うが」
「まさか、こんなにマナ鉱石を持っているとは思わなかったけどね」
「あ~、俺もこの量は想定外だった」
「お兄さんからの料金はマナ鉱石の塊が一つでもよかったけどね」
笑顔でそんな事を言ってくれる、その気持ちは凄く嬉しい。
色々作ってもらって、おっぱいを揉ませてもらってマナ鉱石の塊一つが報酬だって訳にはね。
「流石にそれはなぁ」
「言いたい事は、わかってるよ。お兄さんの事は気にいっているから依頼料は気にしていないんだけど、流石にこの量のマナ鉱石は貰いすぎだよ」
「だが、俺が持っているよりもメリアの方が有効に利用できるだろう」
「確かにそうだけど」
「それに、おっぱいと引き換えにマナ鉱石を欲しがったよな」
「わかったよ。でも、貰いすぎだから欲しい物があれば作るよ。何かない?」
「なら、いくつかある」
丁度、メリアに作って欲しいと思っていた物があるな。
それらを頼んでしまおう。
「だったら丁度いいね。あと、おっぱいと引き換えにしたのは、お兄さんだからだよ」
「そうよね。ヒロは大きいおっぱいが大好きだものね」
確かに大好きなのは否定しないけどさ、言わなくてもいい事だよね、フィア。
「なるほどね。それで、私やミルア、レシェラのおっぱいを見ていたんだ。私のおっぱいを触って嬉しそうにしていたのも納得したよ」
事実なんだけどさ。
笑顔でそう言われると、言葉に困るね。
「遠慮せずにお店に来てくれればいいのに。お兄さんなら大歓迎でいつでも好きに触らせてあげるよ」
マナ鉱石の量に気持ちが高揚しちゃってるのかな。
おっぱいを手で揺らしながら魅力的な事を言ってくれるのは嬉しいけど、おっぱいを触るためだけにお店には来れないよねぇ。
「お兄さん、終わった?」
出したマナ鉱石を眺めながらフィアと話し合っていると背後からメリアが近寄ってくる。
「ああ。リュイル達の方はいいのか?」
「うん、話は終わったからね。確認してもらってるよ」
「そうか。俺が持っているマナ鉱石は全部出したんだが、メリアに支払う分に見合う量があるかは分からないから見てもらっていいか?」
「かまわないよ」
取り出したマナ鉱石の量をメリアに確認してもらう。
「えっ?」
マナ鉱石を目にしたメリアが声を上げる。
量が少なかったか。
「支払いには足りなかったか?」
「ち、違うよ、お兄さん。多すぎるよ」
「そうなのか」
「私の方を向いても答えられないわよ。物を知っていても、その金額までは気にしていないもの」
確かにフィアは、そのあたりを気にした事はないな。
俺に聞いてくるくらいだからなぁ、聞かれる俺も知らないからリュイル達に聞くんだけど。
素材の価値も、食材のおまけ程度な感じがするし。
「それじゃ、どうする?」
「それを私に聞くの?」
呆れた表情のメリア。
「マナ鉱石に関して知っているのは、メリアに聞いた事だけだしな。そもそも、マナ鉱石がどれだけの金額なのか知らないんだ」
「そっか、鉱石は価格が変動するし、取引しないと分からないかもね」
「色々とメリアに作ってもらったし、結構な金額になると思うんだが?」
「お兄さんが、どうしてそう思ったかわからないけど、そんなことはないよ」
「ドワーフが作った物はそれなりの金額になると思ったんだが」
「あ、そう言う事か。確かにドワーフの職人が作った物はそれなりの金額で取引されてるけど、お兄さんに作った物に関しては素材は持ち込みだったし、高くはならないかな。それに、個人的にドワーフの職人に頼むならあまり金額は気にしない方がいいよ」
「ん?」
頼むのに金額を気にするなって、金額が分からないと頼めないんだけど。
あれ、思えばメリアに頼んだけど支払いの金額を決めてないな。
マナ鉱石でって話だけで。
「わかりにくい表現だったね。金額はドワーフの職人に寄る所が大きくてあてにならないんだよ」
「金額は職人次第って事か?」
「うん。ドワーフの職人に気にいられれば、それこそ無償でっていうのもあるし、その逆でいくら金額を支払っても断るっていうのもあるよ」
ドワーフ職人の気分次第で変動するから気にしても仕方がないって事か。
「その職人が何をもって気に入るかは分からないけどね」
「それじゃ、冒険者は大変そうだ?」
「意外とそうでもないよ。ギルドからの紹介があるから、お兄さんもそうだよね」
「確かに」
言われれば、メリアの所は商業ギルドというか、エルメリアからの紹介だったな。
ギルドと提携している店もあるって話も聞いたっけ。
「で、話が依頼の金額に戻るんだけど。お兄さんが出したマナ鉱石を料金にしようと思っていたんだ、どんな量でもね」
「それじゃ、マナ鉱石が無かったらどうしたんだ?」
「それは心配してないよ、リュイル達の装備を作る時にマナ鉱石が足りなければ出すような事を言っていたからね」
「まぁな、残っていたのが数えるほどじゃなくてよかったと思うが」
「まさか、こんなにマナ鉱石を持っているとは思わなかったけどね」
「あ~、俺もこの量は想定外だった」
「お兄さんからの料金はマナ鉱石の塊が一つでもよかったけどね」
笑顔でそんな事を言ってくれる、その気持ちは凄く嬉しい。
色々作ってもらって、おっぱいを揉ませてもらってマナ鉱石の塊一つが報酬だって訳にはね。
「流石にそれはなぁ」
「言いたい事は、わかってるよ。お兄さんの事は気にいっているから依頼料は気にしていないんだけど、流石にこの量のマナ鉱石は貰いすぎだよ」
「だが、俺が持っているよりもメリアの方が有効に利用できるだろう」
「確かにそうだけど」
「それに、おっぱいと引き換えにマナ鉱石を欲しがったよな」
「わかったよ。でも、貰いすぎだから欲しい物があれば作るよ。何かない?」
「なら、いくつかある」
丁度、メリアに作って欲しいと思っていた物があるな。
それらを頼んでしまおう。
「だったら丁度いいね。あと、おっぱいと引き換えにしたのは、お兄さんだからだよ」
「そうよね。ヒロは大きいおっぱいが大好きだものね」
確かに大好きなのは否定しないけどさ、言わなくてもいい事だよね、フィア。
「なるほどね。それで、私やミルア、レシェラのおっぱいを見ていたんだ。私のおっぱいを触って嬉しそうにしていたのも納得したよ」
事実なんだけどさ。
笑顔でそう言われると、言葉に困るね。
「遠慮せずにお店に来てくれればいいのに。お兄さんなら大歓迎でいつでも好きに触らせてあげるよ」
マナ鉱石の量に気持ちが高揚しちゃってるのかな。
おっぱいを手で揺らしながら魅力的な事を言ってくれるのは嬉しいけど、おっぱいを触るためだけにお店には来れないよねぇ。
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