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密着しているから柔らかな感触を感じる。
メイリアのおっぱいの感触を堪能していたいが話を聞かないと。
このままでいるとフィアの機嫌を損ねる可能性もあるし。
「用心するほどの集団なのか?」
「念のためよ」
「わかった」
冒険者であるメイリアは何かを感じ取っているのかもしれない。
注意しておくか。
「それと、何かの情報を聞く相手はよく選ぶようにね。相手を間違えるとろくなことにならないから」
「気を付けるよ」
「うん、なんだかヒロはほっとけない感じがするのよね。なぜかしら?」
それは、俺に言われても困る。
「それじゃ、集団についてね。ワイヴァーン騒ぎの事をヒロは知ってる?」
「どこぞの冒険者パーティがワイヴァーンの群れと遭遇したって事くらいなら」
「なるほど、その冒険者パーティは重傷を負ったけど助かっているわ。この街に向かっていた商人とその護衛の冒険者パーティによってね。商人の持ち物と引き換えだったらしいけど」
そういえば、ミランナ所でそんな報告を聞いた気がする。
重傷を負ったパーティを商人とその護衛パーティが運んだわけか。
「私も後で聞いた事だけどね。そんな事があってワイヴァーンの群れに対して冒険者ギルドから強制依頼の形で討伐が出る物だと思っていたけど出なかったのよ」
「出ないことに何か問題が?」
「問題というより、街に襲撃される可能性もあるから強制依頼が出てもおかしくはないのよ。まぁ、強制依頼でも対応できる魔物ならいいんだけど、ワイヴァーンの群れで強制依頼を出されても生き残れる確率は低いからね。強制依頼が出なくてホッとしてるわ。むろん私だけじゃなく私の仲間もね」
「誰も死たくはないだろうからな」
「そうね。その後に冒険者ギルドから何かの情報が張り出されると思っていたら、草原でワイヴァーンの群れが舞っているって情報が広まってね」
ああ、ワイヴァーンの群れが舞っているって情報は、俺達がワイヴァーンと出会った時の事か。
フィアがワイヴァーンの群れを蹴散らしていたもんなぁ。
「その情報が街中で広まった事で強制依頼が出されるかと思ったけど、張り出された情報は騎士団との協議中だったわ。まぁ、個人的には強制依頼じゃなくて良かったと思っているけどね」
「街中で騒ぎが起きなかったのか?」
「大きな騒ぎは起きなかったわ、街に向かってくる話じゃなかったからかもしれないけどね。ワイヴァーンの群れが舞っているって情報の後は、しばらくというか全くワイヴァーンの目撃情報を聞かなかったわ。どこかに移動したなんて話は聞いたけど」
「ワイヴァーンの目撃情報がその時だけだったから、騒ぎにならなかったのか」
「そうかもね」
出会ったワイヴァーンはすべてフィアが仕留めたからなぁ。
しかし、ワイヴァーンが舞っているって情報は何処からでたんだ?
知っていそうなミランナに聞いてみるか。
「で、数日たってから騎士団が冒険者を集めているって話がでてね」
「騎士団が冒険者を集める事ってあるのか?」
「あるんじゃない。今回、集めているんだし。ただ、冒険者を集めるのだから冒険者ギルドに何らかの告知はあると思ったけど何もなかったのよね」
「冒険者ギルドど騎士団って対立とかあったり?」
「それはないわと思うわ」
だよな、対立してたら騎士団と協議なんてないだろうし。
「集めてた理由は知ってるか?」
「ええ、もちろんよ。被害にあった商人が商人ギルドに嘆願したらしいわ」
「ワイヴァーンを何とかしろって?冒険者ギルドじゃなくてか?」
「冒険者ギルドに来て頼んだら依頼になっちゃうからじゃない」
「それもそうか」
「冒険者ギルドに依頼しても高ランクになるし報酬額も高額、受ける冒険者は限られて時間もかかるわよ」
そう簡単に仕留められるような魔物じゃないんだなワイヴァーンって。
「それで嘆願した商人だけど、商人ギルドの上役と貴族に繋がりがあるらしくて」
「そっちから手を回したと」
「商人ギルドからの要請で騎士団が動いていたから多分ね。目的はワイヴァーンの群れの確認って話よ」
「それにしても良く知ってるな」
「冒険者ギルドが関与していないから色々確認はするわよ、冒険者を集めているなら尚更ね。それが元でいつの間にか何かの争い事に巻き込まれてた、なんて事にはなりたくないわよ」
メイリアのおかげで集団の事が分かったな。
情報集めをする手間が省けたのはありがたい。
ギルドマスターだからその手の情報はつかんでいるかもしれないが、ミランナには話しておくべきだな。
「ヒロ、準備が出来たみたいよ」
服の裾を引っ張りながら声をかけてきたフィアの視線の先には、ギルド職員とリュイル達がこちらを見ている。
リュイル達の誰かがこちらに来る前にフィアが気が付いたようだ。
「メイリア、すまないが時間のようだ。色々話が聞けてよかったよ、ありがとな」
「なに、ヒロと知己を得ることが出来たのは貴重だからね。それに、周囲に聞かれないためとはいえ密着しているのよ、背後から腕を回して胸を触ってもよかったのに」
それなら、もっと早めに言ってくれればよかったのに。
もったいないことをしたよ。
「ふふっ。そう、残念そうにしないの。約束は今度会った時だね。その時には私の仲間を紹介するよ」
背中を軽く叩くとメイリアは笑顔で仲間のいる方へ歩いて行った。
メイリアのおっぱいの感触を堪能していたいが話を聞かないと。
このままでいるとフィアの機嫌を損ねる可能性もあるし。
「用心するほどの集団なのか?」
「念のためよ」
「わかった」
冒険者であるメイリアは何かを感じ取っているのかもしれない。
注意しておくか。
「それと、何かの情報を聞く相手はよく選ぶようにね。相手を間違えるとろくなことにならないから」
「気を付けるよ」
「うん、なんだかヒロはほっとけない感じがするのよね。なぜかしら?」
それは、俺に言われても困る。
「それじゃ、集団についてね。ワイヴァーン騒ぎの事をヒロは知ってる?」
「どこぞの冒険者パーティがワイヴァーンの群れと遭遇したって事くらいなら」
「なるほど、その冒険者パーティは重傷を負ったけど助かっているわ。この街に向かっていた商人とその護衛の冒険者パーティによってね。商人の持ち物と引き換えだったらしいけど」
そういえば、ミランナ所でそんな報告を聞いた気がする。
重傷を負ったパーティを商人とその護衛パーティが運んだわけか。
「私も後で聞いた事だけどね。そんな事があってワイヴァーンの群れに対して冒険者ギルドから強制依頼の形で討伐が出る物だと思っていたけど出なかったのよ」
「出ないことに何か問題が?」
「問題というより、街に襲撃される可能性もあるから強制依頼が出てもおかしくはないのよ。まぁ、強制依頼でも対応できる魔物ならいいんだけど、ワイヴァーンの群れで強制依頼を出されても生き残れる確率は低いからね。強制依頼が出なくてホッとしてるわ。むろん私だけじゃなく私の仲間もね」
「誰も死たくはないだろうからな」
「そうね。その後に冒険者ギルドから何かの情報が張り出されると思っていたら、草原でワイヴァーンの群れが舞っているって情報が広まってね」
ああ、ワイヴァーンの群れが舞っているって情報は、俺達がワイヴァーンと出会った時の事か。
フィアがワイヴァーンの群れを蹴散らしていたもんなぁ。
「その情報が街中で広まった事で強制依頼が出されるかと思ったけど、張り出された情報は騎士団との協議中だったわ。まぁ、個人的には強制依頼じゃなくて良かったと思っているけどね」
「街中で騒ぎが起きなかったのか?」
「大きな騒ぎは起きなかったわ、街に向かってくる話じゃなかったからかもしれないけどね。ワイヴァーンの群れが舞っているって情報の後は、しばらくというか全くワイヴァーンの目撃情報を聞かなかったわ。どこかに移動したなんて話は聞いたけど」
「ワイヴァーンの目撃情報がその時だけだったから、騒ぎにならなかったのか」
「そうかもね」
出会ったワイヴァーンはすべてフィアが仕留めたからなぁ。
しかし、ワイヴァーンが舞っているって情報は何処からでたんだ?
知っていそうなミランナに聞いてみるか。
「で、数日たってから騎士団が冒険者を集めているって話がでてね」
「騎士団が冒険者を集める事ってあるのか?」
「あるんじゃない。今回、集めているんだし。ただ、冒険者を集めるのだから冒険者ギルドに何らかの告知はあると思ったけど何もなかったのよね」
「冒険者ギルドど騎士団って対立とかあったり?」
「それはないわと思うわ」
だよな、対立してたら騎士団と協議なんてないだろうし。
「集めてた理由は知ってるか?」
「ええ、もちろんよ。被害にあった商人が商人ギルドに嘆願したらしいわ」
「ワイヴァーンを何とかしろって?冒険者ギルドじゃなくてか?」
「冒険者ギルドに来て頼んだら依頼になっちゃうからじゃない」
「それもそうか」
「冒険者ギルドに依頼しても高ランクになるし報酬額も高額、受ける冒険者は限られて時間もかかるわよ」
そう簡単に仕留められるような魔物じゃないんだなワイヴァーンって。
「それで嘆願した商人だけど、商人ギルドの上役と貴族に繋がりがあるらしくて」
「そっちから手を回したと」
「商人ギルドからの要請で騎士団が動いていたから多分ね。目的はワイヴァーンの群れの確認って話よ」
「それにしても良く知ってるな」
「冒険者ギルドが関与していないから色々確認はするわよ、冒険者を集めているなら尚更ね。それが元でいつの間にか何かの争い事に巻き込まれてた、なんて事にはなりたくないわよ」
メイリアのおかげで集団の事が分かったな。
情報集めをする手間が省けたのはありがたい。
ギルドマスターだからその手の情報はつかんでいるかもしれないが、ミランナには話しておくべきだな。
「ヒロ、準備が出来たみたいよ」
服の裾を引っ張りながら声をかけてきたフィアの視線の先には、ギルド職員とリュイル達がこちらを見ている。
リュイル達の誰かがこちらに来る前にフィアが気が付いたようだ。
「メイリア、すまないが時間のようだ。色々話が聞けてよかったよ、ありがとな」
「なに、ヒロと知己を得ることが出来たのは貴重だからね。それに、周囲に聞かれないためとはいえ密着しているのよ、背後から腕を回して胸を触ってもよかったのに」
それなら、もっと早めに言ってくれればよかったのに。
もったいないことをしたよ。
「ふふっ。そう、残念そうにしないの。約束は今度会った時だね。その時には私の仲間を紹介するよ」
背中を軽く叩くとメイリアは笑顔で仲間のいる方へ歩いて行った。
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