133 / 178
133
しおりを挟む
響き渡った獣の声にリュイル達は周囲を見渡している。
アイシェラも視線を周囲に向けている事から、声の主がどの方向にいるかわからないようだ。
となると、索敵範囲外からの声か。
そんな中フィアはある方向に視線を向けている。
「フィア、聞こえた声ってワイヴァーンか?」
「たぶん、そうじゃないかしらね」
「たぶん?」
「ワイヴァーンの叫び声なんて覚えていないわよ。叫び声を上げた魔物かわからないけれど、飛んでいる魔物ならいるわね」
それで視線を空に向けているのか。
飛んでいる魔物ならたぶんワイヴァーンだと思うが、決めつけるのはよくないよな。
「飛んでいる魔物はどこに向かっているんだ?」
「こっちに向かってきてるわね」
「目的は俺達か?」
「違うわね。向かってきているとは言っても、方向が少しズレているわよ」
どうしたものか。
リュイル、リリィ、アイシェラに視線を向ける。
「フィアさんが、飛んでいる魔物を確認をしているならワイヴァーンで間違いないと思うわ」
「そうですわね。ワイヴァーン以外の飛ぶ魔物がいるのでしたら、ギルドマスターからそれらの話があるはずですし、ワイヴァーンの飛行領域内に空飛ぶ魔物いるのでしたら、たぶん食料になっているはすですよ」
「この草原には、あんな叫び声をあげるような魔物か獣はいなかったはず」
なら、飛んでいる魔物はワイヴァーンとして対処したほうが良さそうだな。
俺からフィアに頼んだほうが良いか。
飛んでいる魔物がワイヴァーンじゃない可能性もあるし。
「フィア、飛んでいる魔物はこの辺りに来るまでどのくらいかかる?」
「そんなにかからないわね」
「時間も無いか。すまないが、飛んでくる魔物をフィアに頼んで良いか?」
「かまわないわ」
「ありがとな」
立ち上がるフィアにお礼を言う。
「良いのよ、行ってくるわ」
「気をつけてな」
「ええ」
フィアが草原を走って行く。
草原をかなりの速さで走って行くフィアの姿は、草の背丈もあってか直ぐに見えなくなった。
あれだけの速度で草原を走れるんだから凄いと思っていると魔物の叫び声が。
先ほどより声が大きく聞こえるって事は近いな、この叫び声はフィアを見つけた事で上げたものか。
しかし、こんな叫び声を上げるような魔物や獣と戦いたいとは絶対に思わんな。
フィアの走って行った方を眺めていると、空から地上に向う大きな魔物。
「なぁ、あれがワイヴァーンか?」
フィアを見つけ地上に向かっていく魔物の事を訪ねる。
「たぶん、そうだと思う」
「たぶん?」
曖昧だな。
もしかして知識として知ってはいるけどってやつか。
「リュイル達はワイヴァーンを実際に見た事ある?」
リュイル達は首を横に振っている。
「でも、話を聞いた事があるわ」
「そうですね。確かあんな姿をしているという、お話だった気がしますね」
「冒険者ギルドでワイヴァーンの絵を見たことがある。似てる気がする」
となると、やっぱりワイヴァーンでいいのかね。
まぁ、フィアが仕留めたら聞くか鑑定することにしよう。
あんなものに襲われて逃げ切れる自信は俺には無いよ。
よく件の冒険者は逃げられてものだと感心するわ。
ワイヴァーンを眺めていると地上に頭から降下していったと思ったら頭が真上に跳ね上がった。
「ワイヴァーンってあんな動きするんだ」
「いや、流石にあの動きはおかしいわよ」
「ありえない動きですよ。普通ならこんな感じで空に上がるはずです」
ワイヴァーンの動きを見て呟いた俺の言葉に、リュイルが指摘しリリィが手の動きで補足してくる。
異世界だし魔法もあるから出来る動きかと思ったがそうではないようだ。
見れば体も上がってるようだし、フィアに叩きあげられたんだろうなと思ったら、今度は頭から真下に落下した。
ワイヴァーンの動きにリュイル達は驚愕していたが、フィアの仕業だと俺は納得。
アイシェラも視線を周囲に向けている事から、声の主がどの方向にいるかわからないようだ。
となると、索敵範囲外からの声か。
そんな中フィアはある方向に視線を向けている。
「フィア、聞こえた声ってワイヴァーンか?」
「たぶん、そうじゃないかしらね」
「たぶん?」
「ワイヴァーンの叫び声なんて覚えていないわよ。叫び声を上げた魔物かわからないけれど、飛んでいる魔物ならいるわね」
それで視線を空に向けているのか。
飛んでいる魔物ならたぶんワイヴァーンだと思うが、決めつけるのはよくないよな。
「飛んでいる魔物はどこに向かっているんだ?」
「こっちに向かってきてるわね」
「目的は俺達か?」
「違うわね。向かってきているとは言っても、方向が少しズレているわよ」
どうしたものか。
リュイル、リリィ、アイシェラに視線を向ける。
「フィアさんが、飛んでいる魔物を確認をしているならワイヴァーンで間違いないと思うわ」
「そうですわね。ワイヴァーン以外の飛ぶ魔物がいるのでしたら、ギルドマスターからそれらの話があるはずですし、ワイヴァーンの飛行領域内に空飛ぶ魔物いるのでしたら、たぶん食料になっているはすですよ」
「この草原には、あんな叫び声をあげるような魔物か獣はいなかったはず」
なら、飛んでいる魔物はワイヴァーンとして対処したほうが良さそうだな。
俺からフィアに頼んだほうが良いか。
飛んでいる魔物がワイヴァーンじゃない可能性もあるし。
「フィア、飛んでいる魔物はこの辺りに来るまでどのくらいかかる?」
「そんなにかからないわね」
「時間も無いか。すまないが、飛んでくる魔物をフィアに頼んで良いか?」
「かまわないわ」
「ありがとな」
立ち上がるフィアにお礼を言う。
「良いのよ、行ってくるわ」
「気をつけてな」
「ええ」
フィアが草原を走って行く。
草原をかなりの速さで走って行くフィアの姿は、草の背丈もあってか直ぐに見えなくなった。
あれだけの速度で草原を走れるんだから凄いと思っていると魔物の叫び声が。
先ほどより声が大きく聞こえるって事は近いな、この叫び声はフィアを見つけた事で上げたものか。
しかし、こんな叫び声を上げるような魔物や獣と戦いたいとは絶対に思わんな。
フィアの走って行った方を眺めていると、空から地上に向う大きな魔物。
「なぁ、あれがワイヴァーンか?」
フィアを見つけ地上に向かっていく魔物の事を訪ねる。
「たぶん、そうだと思う」
「たぶん?」
曖昧だな。
もしかして知識として知ってはいるけどってやつか。
「リュイル達はワイヴァーンを実際に見た事ある?」
リュイル達は首を横に振っている。
「でも、話を聞いた事があるわ」
「そうですね。確かあんな姿をしているという、お話だった気がしますね」
「冒険者ギルドでワイヴァーンの絵を見たことがある。似てる気がする」
となると、やっぱりワイヴァーンでいいのかね。
まぁ、フィアが仕留めたら聞くか鑑定することにしよう。
あんなものに襲われて逃げ切れる自信は俺には無いよ。
よく件の冒険者は逃げられてものだと感心するわ。
ワイヴァーンを眺めていると地上に頭から降下していったと思ったら頭が真上に跳ね上がった。
「ワイヴァーンってあんな動きするんだ」
「いや、流石にあの動きはおかしいわよ」
「ありえない動きですよ。普通ならこんな感じで空に上がるはずです」
ワイヴァーンの動きを見て呟いた俺の言葉に、リュイルが指摘しリリィが手の動きで補足してくる。
異世界だし魔法もあるから出来る動きかと思ったがそうではないようだ。
見れば体も上がってるようだし、フィアに叩きあげられたんだろうなと思ったら、今度は頭から真下に落下した。
ワイヴァーンの動きにリュイル達は驚愕していたが、フィアの仕業だと俺は納得。
10
お気に入りに追加
3,114
あなたにおすすめの小説
もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ
中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。
※ 作品
「男装バレてイケメンに~」
「灼熱の砂丘」
「イケメンはずんどうぽっちゃり…」
こちらの作品を先にお読みください。
各、作品のファン様へ。
こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。
故に、本作品のイメージが崩れた!とか。
あのキャラにこんなことさせないで!とか。
その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)
モブだった私、今日からヒロインです!
まぁ
恋愛
かもなく不可もない人生を歩んで二十八年。周りが次々と結婚していく中、彼氏いない歴が長い陽菜は焦って……はいなかった。
このまま人生静かに流れるならそれでもいいかな。
そう思っていた時、突然目の前に金髪碧眼のイケメン外国人アレンが…… アレンは陽菜を気に入り迫る。
だがイケメンなだけのアレンには金持ち、有名会社CEOなど、とんでもないセレブ様。まるで少女漫画のような付属品がいっぱいのアレン……
モブ人生街道まっしぐらな自分がどうして?
※モブ止まりの私がヒロインになる?の完全R指定付きの姉妹ものですが、単品で全然お召し上がりになれます。
※印はR部分になります。
私を追い出すのはいいですけど、この家の薬作ったの全部私ですよ?
火野村志紀
恋愛
【現在書籍板1~3巻発売中】
貧乏男爵家の娘に生まれたレイフェルは、自作の薬を売ることでどうにか家計を支えていた。
妹を溺愛してばかりの両親と、我慢や勉強が嫌いな妹のために苦労を重ねていた彼女にも春かやって来る。
薬師としての腕を認められ、レオル伯アーロンの婚約者になったのだ。
アーロンのため、幸せな将来のため彼が経営する薬屋の仕事を毎日頑張っていたレイフェルだったが、「仕事ばかりの冷たい女」と屋敷の使用人からは冷遇されていた。
さらにアーロンからも一方的に婚約破棄を言い渡され、なんと妹が新しい婚約者になった。
実家からも逃げ出し、孤独の身となったレイフェルだったが……
この国に私はいらないようなので、隣国の王子のところへ嫁ぎます
コトミ
恋愛
舞踏会で、リリアは婚約者のカールから婚約破棄を言い渡された。細身で武術に優れた彼女は伯爵家の令嬢ながら、第三騎士団の隊長。この国の最重要戦力でもあったのだが、リリアは誰からも愛されていなかった。両親はリリアではなく、女の子らしい妹であるオリヴィアの事を愛していた。もちろん婚約者であったカールも自分よりも権力を握るリリアより、オリヴィアの方が好きだった。
貴族からの嫉妬、妬み、国民からの支持。そんな暗闇の中でリリアの目の前に一人の王子が手を差し伸べる。
婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
噂好きのローレッタ
水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。
ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。
※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです)
※小説家になろうにも掲載しています
◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました
(旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる