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 いつものように目覚める。
 スキルで意識を落とした時には、多少前後するが目覚めるのはほぼ同じ時間だ。
 野営の時は何が起こるかわからないためスキルを使って意識を落とす事はしないのだが、今回はフィアの結界を頼る事にしたので、スキルを使い意識を落とした。
 可能な限り、スキルにチャージしておきたい、何かあった時のために余裕は少しでも欲しい。
 少しずつであはるけど魔力も増えてはいるので、チャージできる量もこちらに来た当初よりは増えている。
 レベルは1のままだけど。
 いつもなら隣にフィアが寝ているのだが、見当たらない。
 両隣にいるのは下着姿だからリュイル達のだれかだろう、フィアは下着姿では寝ないからな。
 リュイル達も安全だとわかっているので街で過ごしている時に寝る格好なので下着姿だ。
 確認してみれば、リリィとレスティナだ。
 頭の位置をあわせて寝れば良いのに、頭の位置にはリリとレスティナのおっぱいが。
 昨日はリュイル達が寝るより先に意識を落としたからな、なぜこのような状態なのかわからないが目の前にあるのだから堪能するべきだよな。
 下着といってもブラジャーではなく、おっぱいを覆うぐらいの丈の短いシャツだから直接にするか。
 リリィとレスティナのおっぱいを朝食を用意する時間になるまで間堪能させてもらったよ。
 小屋の中で寝ているとはいえ野営だからおっぱいを弄っていたら起きると思ったがそんな気配は無かった。
 俺が気が付かなかっただけでは起きていたかもしれないけど。
 リリィとレスティナ、2人のおっぱいは大きくて弾力があり、しっとりとしていて触り心地がとても良かった。
 俺が小屋から出るとフィアはすぐに出てきてイスに座りり、朝食の用意をしている俺のことを見ている。
朝食の準備が終わる頃に、出られる準備を整えた格好でリュイル達は小屋から出てきたので席に着いたらすぐ食事に。
 朝食が終わればテーブルやイス、小屋などをすべてアイテムボックスに回収し忘れ物が無いか確認して、隠蔽結界を解く前に安全のためにフィアに結界を個別に張ってもらって出発だ。


「おかしいわね」

「確かにそうですね」


 野営した場所からそれなりに移動した所で、リュイルが口にした言葉にリリィが頷く。


「アイシェラ」


 リュイルに呼ばれたアイシェラは立ち止まり周囲に注意深く視線を向ける。


「今の所、私の感知できる範囲内に問題はない」


 立ち止まったアイシェラの所に全員が集まるとそう告げてる。


「それで、リュイルどうかしたの?」

「それなりに歩いてきたし、気になることもできたから休憩もかねて少し話合いかな」


 リュイルは視線を俺に向ける。


「そうですね、ここで休憩するには見通しが良すぎるので、あちらに見える木々の場所にしましょう。ヒロさん、そこまで頑張ってください。」

「わかった」

 リリィが気遣ってくれる。
 リュイルが俺を見たのは、状態確認と休憩の気遣いかな。
 確かに休憩を入れてくれるのは助かる。
 前も感じたけど、膝丈まである草原は歩きにくくて、しんどいわ。


「アイシェラ、よろしく」

「わかった」


 アイシェラを先頭に休息の目的地とした木々の所まで移動する。
 目的地に着くと、ラムリアが四角い土の塊を魔法で作り出してくれたので、それらをテーブルとイスに。
 テーブルの上にグラスと水差しを出して、飲み物を飲んで一息つく。


「一息ついたわね。アイシェラ、周囲は?」

「今の所、問題ない」

「ならいいわ、何か感じたら教えて頂戴」


 リュイルの言葉に飲み物を飲みながらアイシェラは頷く。


「それなりに奥まで草原に入ってきたわけなんだけど、ワイヴァーンを見かけないし出会わないのよね」

「ワイヴァーンの襲われたという件の冒険者が、何処まで草原に入り込んだかは分かりませんが、私たちがいる場所までは来てないと思うのですけど」

「アイシェラ、今私たちのいる場所はどの辺だかわかる?」

「大体でよければ」

「かまわないわ」

「ヒロ、私の荷物を出して」


 アイテムボックスから荷物を取り出してアイシェラに渡すと、荷物の中から何かを取り出しテーブルに広げる。
 見ると、ブラッドガウルの時にも見たアイシェラの手書きの地図だ。
 地図を眺めていると、アイシェラが荷物を差し出してくる。


「預かれば良いんだな」

「そう」

「いまさらだけど、水筒は持ってなくていいのか?」

「いい、飲みたくなったらヒロにお願いする」

「わかった。みんなはどうする?」


 アイシェラの荷物をアイテムボックスにしまいながら訪ねる。


「私も、ヒロにお願いするわ」

「お願いしますわ」

「お願いね」

「ヒロさん、よろしくね」

「その時には声をかけてくれ」


 リュイル達が頷く。
 まぁ、リュイルの事だから適度に休憩をとるように配慮はしてくれるだろう。


「ヒロ」


 グラスをフィアが差し出してきたので、水差しからおかわりを注ぐ。
 フィアはいつも通りマイペースだな。


「それじゃ、アイシェラ頼むわね」

「今、居るのがこの辺り、目的の場所がこの辺りになる」


 アイシェラが広げた地図に指差していく。
 リィルとリリィはそれを見て何やら考え込んでいる。


「来るまでに、件の冒険者が襲われた場所はあった?」

「そういえば、見ていませんね。私達は前回と同じ、ブラッドガウルの時と同じ場所から草原にはいりましたから」

「草原に入った場所は大体この辺り」

「商業の馬車も襲われているから、襲われた冒険者が逃げたのはたぶん街道の方よね」

「冒険者がどれだけの移動が出来るのかわかりませんけれど、私たちがいる場所よりは街道に近い場所で襲われたと考えるべきですよね」

「それは、間違いないと思う」

「私達は、運が良いのか、悪いのかワイヴァーンと出会わないのだけど」

「飛行してきたワイヴァーンに見つかったか、遭遇したかになるんでしょうか?」


 リュイル、リリィ、アイシェラは地図を眺めながら考え込んでいる。


「なぁ、ラムリアとレスティナは話し合いに混ざらなくてもいいのか?」


 俺と同じように、飲み物を飲みながら話を聞いている2人に尋ねる。


「毎回こんな感じよ。聞かれたり知っていることがあれば混ざるけどね」

「行動方針がとか目的が決まれば、確認は取ってくれるよ。それに、朝とか夜に話し合いはしているから、こういった時の話し合いは任せてるよ」

「なるほどな。リュイル、リリィ、アイシェラの話し合いは長くなりそうか?」

「どうかしらね」

「何かあるの?」

「長くなるなら、昼食の準備でもしようかと。移動して休憩場所を探すものっ…」


 不意に俺の言葉をを遮るように獣の大きな叫び声が響き渡った。

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