上 下
123 / 178

123

しおりを挟む
 メリアの希望で一緒に行く事になりミルアの店に。
 職人工房の通りも多少だがメリアの工房に来た時よりは開いている店が増えている。
 通りの名前が職人工房だけに、これだけ工房が並んでいるとどの工房が良いのか判断に迷わないのかね。
 俺は紹介してもらったから良いけど。


「これだけの工房の中からどうやって冒険者は店を選んでいるんだ?」


 メリアの工房に来たときと同じく、俺の腕を抱えながら隣を歩いているリエッタさんに尋ねる。


「私よりも~、リュイル達かメリアに聞いた方が詳しいわよ~」

「それもそうか」


 リュイル達はCランク冒険者でメリアは職人工房の通りに店を構えているわけだしな。


「ヒロさん。何か聞きたいことがあるの?」


 近くを歩いていたレスティナは俺とリエッタさんの話が聞こえたらようで声を掛けてくる。


「冒険者は沢山ある工房からどうやって店を選んでいるのか気になってさ」

「確かに沢山工房があると迷うよね。冒険者ギルドで聞くとギルド推奨のお店を紹介してくれるよ。ギルド推奨のお店はギルドからの信用もあるし質も安心かな」

「なるほど。俺がエルメリアに店を訪ねたのと同じか」

「そうだね。冒険者ギルドで武器や防具の事を相談すれば、ギルド推奨のお店に限られるけど相談に見合ったお店の紹介もしてくれるよ。冒険者のランクによっても紹介してくれるお店は違うみたいだけどね」


 冒険者ギルドで受けられる依頼はランクによって違うし得られる報酬も違うから、ランクに見合った工房を紹介するんだろうな。


「レスティナ。ありがとう」

「何か聞きたいことがあれば遠慮なく聞いてね」

「わかった」


 リエッタさんが俺の腕を抱えている行動にレスティナは何も言わないな。
 フィアにメリア、リュイル達もそうだけど。
 ここに来るまでにもこの状態だったけど誰も気にかけるような人は居なかったな。
 俺の気にしすぎか。
 腕に感じるリエッタさんのおっぱいの感触はとても良いし楽しむか。
 リエッタさんの積極的な行動力は凄い、エルメリアの所に行って俺の借りている家まで来たし。
 昨夜も、風呂にまで入ってくるとは思わなかったなぁ、一緒に入れて嬉しかったけど。
 さすがに風呂でリエッタさんのおっぱいからミルクを直接飲む事になるとは思いもしなかったが。
 フィアを洗い終わって、ラルフィナさんを洗っている所へ泊まり初日のリエッタさんが風呂に入ってくる、風呂に入るのだから裸なのはわかるけど俺に見られても気にしないのか隠そうとしないし。
 そういえば、ラルフィナさんも泊まりの初日で風呂に入ってきたっけ。
 積極的な行動力からすると、ラルフィナさんとリエッタさんは年齢が近いのか、昨夜も仲良く話ししてたようだし。
 まぁ、好みの容姿であるなら年齢を気にすること無いよね。
 ラルフィナさんを洗い終われば、見ていたリエッタさんは私もお願いと言ってきたので同じように洗って、おっぱいを堪能していたらミルクが出るんだもんな。
 ミルクが出るとはリエッタさんも思ってなかったらしく驚いていたが、その後の行動力には俺が驚いた。


「ある程度だせば、たぶん収まるから~、その分ヒロくん飲んでね~」


 そう言っておっぱいを押し付けてきたからなぁ。
 洗っている途中だったから多少ボディーソープも口に入ったが、リエッタさんのおっぱいから直接飲むミルクは美味しかったよ。
 ミルクを飲んでいる格好を、その後風呂に入ってきたみんなに見られたのは恥ずかしかったが、誰も俺がミルクを飲んでいる事は気にしなかった。
 なんだか納得したような表情はしてたけど。
 リエッタさんが、直接飲むか手搾りの提案した時に誰も何も言わなかったし俺が気にしすぎで彼女達には当たり前のことなのかな。


「お兄さん、ミルアに声かけに行くけど一緒に行く?」


 メリアがミルアの家の扉を開け声を掛けてくる。
 リエッタさんのおっぱいの感触から昨夜の事を思い出している間に、ミルアの所についたようだ。


「出来上がっている小屋を見てるよ」

「わかった。声掛けてくるね」


 頷いてミルアの家の中に入っていくメリア。
 寝ていたり、下着姿でなけれはそれ程かからずに出てくるだろう。
 出来上がっている小屋へみんなと向かう。


「これがヒロが頼んで作ってもらった小屋ね」

「ああ、大きさと小屋の中に関しては話し合ったけど外観に関してはミルアに任せた」


 リュイルに答えながら小屋を眺める。
 個人的には良い感じの外観だと思う。
 さて、小屋の中は希望通りになっていると良いが。
 扉を開け中を見ると小屋の骨組みの時に話し合った内容でミルアは仕上げてくれたようだ。


「中は意外と広いのね~」


 そう言いながら隣に居るリエッタさんは小屋の中を見回している。


「!」


 入り口の段差で靴を脱いで中に上がった時、急に強く引っ張られて床に倒れこむ。
 床に倒れたはずなのに衝撃や痛みをあまり感じない。
 顔に当たる柔らかさを感じて顔をあげれば、リエッタさんの顔が。


「ヒロくん。ごめんね~。大丈夫?段差に気がつかなかったの~」


 リエッタさんがかばってくれたおかげでなんとも無いのか。
 まぁ、段差に躓いたリエッタさんに巻き込まれたから俺も倒れたのだけど。
 不可抗力でこうなったけど、リエッタさんのおっぱいは柔らかくて何だか良い香りがするような気がするな。 


「ヒロ、何をやっているのかしら?」


 リエッタさんのおっぱいの感触を堪能していると、フィアが呆れたように言ってくる。
 何って近くにいたのだから、どうしてこうなったか見ていてわかっていると思うんだけど。
 フィアの視線もあるしリュイル達に見られる前に起き上がろう。
 俺が移動しないとリエッタさんも身動き取れないだろうし。


「あら、ヒロはこんな所でなにしてるの?」


 起き上がろうとした所へリュイルが入ってくる。


「小屋の中でリエッタを押し倒すなんて」

「リュイル、どうかしましたか?」

「リリィ、ヒロがねリエッタを押し倒しておっぱいに顔を埋めてるのよ」


 おっぱいに顔を埋めているのは間違いないけど、押し倒したというのは間違いだぞリュイル。


「まぁ、それは。ヒロさんはおっぱい大好きですものね。どんな様子なのか私も見たいのでリュイル奥に移動してもらえますか?」


 この状態をリリィが見たがるとは。
 そういえば、借りた家で一緒に過ごすようになってからリリィが積極的になったような気がするけどそのせいかな。


「わかった、わっ、えっ」


 リリィに促されて返事をしたリュイルが驚きの声をあげたと思ったら背後から衝撃が。
 起き上がりかけた所からリエッタさんのおっぱいに顔を突っ込む。
 リエッタさんの柔らかいおっぱいの感触の他に首の後ろ辺りにも柔らかい感触を感じる。
 先ほどの驚いた声をあげたリュイルが俺の上に倒れてきたのか?


「まったく。リュイル、ヒロさんを押し倒してどうするのですか?」


 リュイルの行動に呆れるリリィ。


「違っ。移動しようと思ったら何かに躓いたのよ」


 慌てて言い訳するリュイル。
 リュイルが防具をつけて無くてよかった。
 護衛だけど今日は街中だしフィアもいるってことで防具は無くてもって話になったんだよな。
 もしつけてたら大変な所だった、俺の頭が。


「ヒロさんもリエッタを押し倒したのは、リュイルが躓いたのと同じ理由かもしれませんね。それよりもリュイルが移動しなければ下の二人は起き上がれませんよ。それともこのままリエッタと一緒におっぱいでヒロさんを挟んでいるつもりですか?」

「わかってるわよ」


 リリィの言葉でリュイルが移動してくれたので、起き上がりリエッタさんを見る。
 おっぱいとはいえそれなりに衝撃はあったはずだ。 


「リエッタさん、大丈夫ですか?」

「そんな顔しなくても大丈夫よ~。私が躓いたのが原因だしね~。それに体を痛めたわけでもないからね~。ねぇ、私のおっぱいはどうだった~?」 


 起き上がり笑顔でそんな事を言ってくるリエッタさん。
 ここでそれを聞くの?
 見れば、フィア、リュイル、リリィ、リエッタさんの視線が俺に集まる。
 これは答えなきゃいけない感じ。


「や、柔らかくて気持ち良い感触だったよ」


 俺の答えに、リエッタさんは嬉しそうだ。
 答えが分かっていたのか、フィア、リュイル、リリィは納得した表情だ。


「みんな小屋の入り口でどうしたの?」


 メリアが尋ねてくる。
 全員が入れるのに小屋に入らず入り口にいるから気になったのだろう。
 メリアがいるならミルアも一緒か。


「リュイルが転んだみたい」

「なんかね、小屋の入り口にある段差で躓いたそうよ」

「リュイルがヒロさんを押し倒したみたいね」


 メリアの疑問に、アイシェラ、ラムリア、レスティナが答える。


「入ってきた相手を転ばすために小屋の入り口に段差をつけたのねっ」

 
 入り口で転んだ事を聞いて納得するミルア。
 段差に躓いて転んだけど、それが目的とは違うからな。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ

中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。 ※ 作品 「男装バレてイケメンに~」 「灼熱の砂丘」 「イケメンはずんどうぽっちゃり…」 こちらの作品を先にお読みください。 各、作品のファン様へ。 こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。 故に、本作品のイメージが崩れた!とか。 あのキャラにこんなことさせないで!とか。 その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)

【R18】 二人の主人と三人の家族

mimimi456/都古
BL
俺の飼い主はふたり。 カズとリク 俺の家族もふたり。 和己と陸也 三人で家族 二人は俺の主人

モブだった私、今日からヒロインです!

まぁ
恋愛
かもなく不可もない人生を歩んで二十八年。周りが次々と結婚していく中、彼氏いない歴が長い陽菜は焦って……はいなかった。 このまま人生静かに流れるならそれでもいいかな。 そう思っていた時、突然目の前に金髪碧眼のイケメン外国人アレンが…… アレンは陽菜を気に入り迫る。 だがイケメンなだけのアレンには金持ち、有名会社CEOなど、とんでもないセレブ様。まるで少女漫画のような付属品がいっぱいのアレン…… モブ人生街道まっしぐらな自分がどうして? ※モブ止まりの私がヒロインになる?の完全R指定付きの姉妹ものですが、単品で全然お召し上がりになれます。 ※印はR部分になります。

私を追い出すのはいいですけど、この家の薬作ったの全部私ですよ?

火野村志紀
恋愛
【現在書籍板1~3巻発売中】 貧乏男爵家の娘に生まれたレイフェルは、自作の薬を売ることでどうにか家計を支えていた。 妹を溺愛してばかりの両親と、我慢や勉強が嫌いな妹のために苦労を重ねていた彼女にも春かやって来る。 薬師としての腕を認められ、レオル伯アーロンの婚約者になったのだ。 アーロンのため、幸せな将来のため彼が経営する薬屋の仕事を毎日頑張っていたレイフェルだったが、「仕事ばかりの冷たい女」と屋敷の使用人からは冷遇されていた。 さらにアーロンからも一方的に婚約破棄を言い渡され、なんと妹が新しい婚約者になった。 実家からも逃げ出し、孤独の身となったレイフェルだったが……

この国に私はいらないようなので、隣国の王子のところへ嫁ぎます

コトミ
恋愛
 舞踏会で、リリアは婚約者のカールから婚約破棄を言い渡された。細身で武術に優れた彼女は伯爵家の令嬢ながら、第三騎士団の隊長。この国の最重要戦力でもあったのだが、リリアは誰からも愛されていなかった。両親はリリアではなく、女の子らしい妹であるオリヴィアの事を愛していた。もちろん婚約者であったカールも自分よりも権力を握るリリアより、オリヴィアの方が好きだった。  貴族からの嫉妬、妬み、国民からの支持。そんな暗闇の中でリリアの目の前に一人の王子が手を差し伸べる。

婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される

田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた! なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。 婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?! 従者×悪役令息

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

処理中です...