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店の奥にある部屋に連れていかれた。
部屋に入るなりすぐに座るよう勧められたのでイスに座ると、フィアは隣に。
ラルフィナさんの店の奥に入るのは初めてだな。
「今、飲み物をもってくるわね~」
「ラルフィナさん、俺が出すので」
「ありがと~」
部屋を出て行こうとするラルフィナさんに言うと、俺の正面に座りお礼を言ってくる。
「お酒?」
フィアが期待した表情で聞いてくる。
ラルフィナさんの方を見ればフィアと同じように期待した表情だ。
期待されても話が終わらないと出さないよ。
「いや、お茶」
出さないことを告げると2人は残念そうにする。
酒をだしたらフィアとラルフィナさんの2人は飲み始めて話をすることはではなくなってしまう。
フィアが酒って言ったから、酒を出すと思ったのかな。
綺麗な2人が残念そうにしているの何とも言えない。
「ラルフィナさんに聞きたい事が終わったら出すよ」
その言葉を聞いた2人は笑顔になる。
俺も甘いと思うが、2人には笑顔でいて欲しい。
聞きたい事を聞いて期待している酒を早く出してあげるか。
「物を冷やす魔道具ってあります?」
「私の所では扱ってないわ~。首都にあるような大きな所なら可能性はあるかもしれないけど~。物を冷やす魔道具の事を私は聞いたことは無いわね~」
「そうですか」
ラルフィナさんは頬に手を当てながら答えてくれる。
冷蔵庫みたいなものがあればと思ったが無いようだ。
あれば飲み物を冷やしたり、料理に使ったり便利だと思ったんだが。
ラルフィナさんが聞いた事が無いのなら無いかもしれないな。
魔道具を扱っているから、それに関する内容が噂程度でも多少は入ってくるだろうし。
「ヒロは何か冷やしたいものでもあったのかしら?」
フィアが不思議そうに聞いて来たので頷く。
何か物を冷やす事って無いのだろうか?
俺はアイテムボックスがあるから気にしなかったが、 普段は食材をどのように保管してるんだろう気になる。
「出来るわよ」
「えっ?」
「物を冷やしたいのでしょう。寒い空間を作ればいいのなら、結界と属性魔法を併用して張った結界の中の温度を下げれば出来るわよ」
フィアにそんな事が出来るとは思わないよ。
まさか、結界と魔法で冷蔵庫を作り出すとは。
そんな事出来るのは間違いなくフィアだけだよなぁ。
「大きさとか場所とか自由にすることは?」
「簡単よ」
「どれだけ維持できる?」
「そうねぇ、結界から遠く離れなければヒロが満足するまで維持できると思うわよ」
フィアは少し思案して答える。
俺が満足するまでとはありがたい。
ためしに何か冷やしてみるか。
酒しかないけど。
「ラルフィナさん少し場所を借りても良いですか?」
「いいわよ~」
簡単に許可をくれたのは何をするのか興味があるからだろう。
とりあえず部屋の隅に結界を張ってもらおう。
「これが冷えるくらいの大きさの結界を頼めるか」
試しという事で買い置きしておいたワインと日本酒を数本ずつ出して部屋の隅に置く。
「ヒロ、それを冷やすのかしら?」
「そうだけど」
フィアは置いたワインと日本酒を見つめている。
ラルフィナさんを見ればフィアと同じように視線の先はワインと日本酒だ。
「私は、飲みたいのだけど」
「飲む分は別に出すから、凍らせないように冷やしてくれ」
冷凍ではなく冷蔵だからな。
冷やすのが目的だから凍ったら困る。
「わかったわ」
そう言ってフィアが結界魔法を使ってくれる。
ワインと日本酒を中心に魔法陣が現れ淡く発光する。
俺が結界を張ってもらったときもこんな感じだったな。
「手を入れても大丈夫か?」
「結界の中に手を入れても凍ることは無いわよ。言ってくれれば結界内の温度は調整するわ」
結界の中に手を入れるとひんやりとする。
もう少し温度を下げてもいいかもな。
「もう少し下げられるか?」
「このくらいかしら」
結果の中に手を入れたままだから温度が下がるのがわかる。
結果内の温度は俺の感覚だけどこんなものだろう、今回は試しの部分もある。
あとで温度計を購入しておこう。
「しばらくそのままで頼む」
「わかったわ。ヒロの目的は終わりよね」
「そうだな」
フィアに頼りきりの方法だが物を冷やす事が出来るようになったから良いか。
それに俺の事を期待して見てるようだし、聞きたい事が終わったらって約束だしな。
「ワインと日本酒どっちを飲むんだ?」
「日本酒がいいわ」
笑顔で答えるフィアは嬉しそうだ。
「ラルフィナさんも日本酒で良いですか?」
「いいわよ~」
笑顔で嬉しそうに返事をするラルフィナさん。
アイテムボックスから日本酒の一升瓶を2本とグラスを2個テーブルに出す所を2人は見ている。
日本酒とグラスをフィアとラルフィナさんに差し出すと笑顔で受け取り飲み始める。
フィアは昼食の時から飲みたがっていたし、なにより笑顔で嬉しそうだ。
部屋に入るなりすぐに座るよう勧められたのでイスに座ると、フィアは隣に。
ラルフィナさんの店の奥に入るのは初めてだな。
「今、飲み物をもってくるわね~」
「ラルフィナさん、俺が出すので」
「ありがと~」
部屋を出て行こうとするラルフィナさんに言うと、俺の正面に座りお礼を言ってくる。
「お酒?」
フィアが期待した表情で聞いてくる。
ラルフィナさんの方を見ればフィアと同じように期待した表情だ。
期待されても話が終わらないと出さないよ。
「いや、お茶」
出さないことを告げると2人は残念そうにする。
酒をだしたらフィアとラルフィナさんの2人は飲み始めて話をすることはではなくなってしまう。
フィアが酒って言ったから、酒を出すと思ったのかな。
綺麗な2人が残念そうにしているの何とも言えない。
「ラルフィナさんに聞きたい事が終わったら出すよ」
その言葉を聞いた2人は笑顔になる。
俺も甘いと思うが、2人には笑顔でいて欲しい。
聞きたい事を聞いて期待している酒を早く出してあげるか。
「物を冷やす魔道具ってあります?」
「私の所では扱ってないわ~。首都にあるような大きな所なら可能性はあるかもしれないけど~。物を冷やす魔道具の事を私は聞いたことは無いわね~」
「そうですか」
ラルフィナさんは頬に手を当てながら答えてくれる。
冷蔵庫みたいなものがあればと思ったが無いようだ。
あれば飲み物を冷やしたり、料理に使ったり便利だと思ったんだが。
ラルフィナさんが聞いた事が無いのなら無いかもしれないな。
魔道具を扱っているから、それに関する内容が噂程度でも多少は入ってくるだろうし。
「ヒロは何か冷やしたいものでもあったのかしら?」
フィアが不思議そうに聞いて来たので頷く。
何か物を冷やす事って無いのだろうか?
俺はアイテムボックスがあるから気にしなかったが、 普段は食材をどのように保管してるんだろう気になる。
「出来るわよ」
「えっ?」
「物を冷やしたいのでしょう。寒い空間を作ればいいのなら、結界と属性魔法を併用して張った結界の中の温度を下げれば出来るわよ」
フィアにそんな事が出来るとは思わないよ。
まさか、結界と魔法で冷蔵庫を作り出すとは。
そんな事出来るのは間違いなくフィアだけだよなぁ。
「大きさとか場所とか自由にすることは?」
「簡単よ」
「どれだけ維持できる?」
「そうねぇ、結界から遠く離れなければヒロが満足するまで維持できると思うわよ」
フィアは少し思案して答える。
俺が満足するまでとはありがたい。
ためしに何か冷やしてみるか。
酒しかないけど。
「ラルフィナさん少し場所を借りても良いですか?」
「いいわよ~」
簡単に許可をくれたのは何をするのか興味があるからだろう。
とりあえず部屋の隅に結界を張ってもらおう。
「これが冷えるくらいの大きさの結界を頼めるか」
試しという事で買い置きしておいたワインと日本酒を数本ずつ出して部屋の隅に置く。
「ヒロ、それを冷やすのかしら?」
「そうだけど」
フィアは置いたワインと日本酒を見つめている。
ラルフィナさんを見ればフィアと同じように視線の先はワインと日本酒だ。
「私は、飲みたいのだけど」
「飲む分は別に出すから、凍らせないように冷やしてくれ」
冷凍ではなく冷蔵だからな。
冷やすのが目的だから凍ったら困る。
「わかったわ」
そう言ってフィアが結界魔法を使ってくれる。
ワインと日本酒を中心に魔法陣が現れ淡く発光する。
俺が結界を張ってもらったときもこんな感じだったな。
「手を入れても大丈夫か?」
「結界の中に手を入れても凍ることは無いわよ。言ってくれれば結界内の温度は調整するわ」
結界の中に手を入れるとひんやりとする。
もう少し温度を下げてもいいかもな。
「もう少し下げられるか?」
「このくらいかしら」
結果の中に手を入れたままだから温度が下がるのがわかる。
結果内の温度は俺の感覚だけどこんなものだろう、今回は試しの部分もある。
あとで温度計を購入しておこう。
「しばらくそのままで頼む」
「わかったわ。ヒロの目的は終わりよね」
「そうだな」
フィアに頼りきりの方法だが物を冷やす事が出来るようになったから良いか。
それに俺の事を期待して見てるようだし、聞きたい事が終わったらって約束だしな。
「ワインと日本酒どっちを飲むんだ?」
「日本酒がいいわ」
笑顔で答えるフィアは嬉しそうだ。
「ラルフィナさんも日本酒で良いですか?」
「いいわよ~」
笑顔で嬉しそうに返事をするラルフィナさん。
アイテムボックスから日本酒の一升瓶を2本とグラスを2個テーブルに出す所を2人は見ている。
日本酒とグラスをフィアとラルフィナさんに差し出すと笑顔で受け取り飲み始める。
フィアは昼食の時から飲みたがっていたし、なにより笑顔で嬉しそうだ。
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