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 目の前にある魔物に戸惑いながらも鑑定しながらアイテムボックスへ入れて行く。


「ずいぶんと、頑張ったんじゃないか」

「そうかしら、そう言ってもらえるとなんだか嬉しいわ」


 嬉しそうな笑顔は微笑ましい。
 とても、これらの魔物を仕留めた様には見えない。
 本当に色々な魔物がいるな、広範囲を移動したのだろうか。


「広範囲に移動したりしたのか?」

「この場所を中心として索敵して見つけた所から順番にね、それにあまり移動した覚えは無いわ」


 索敵して見つけた魔物を順番に駆逐していったのか、フィアの移動は少しでも距離あるからな、本人にはその気は無くても広範囲に移動してるな。
 話しながら全部アイテムボックスへ、入れるだけでも一苦労だな。
 こっちの生態系はどうなってるか分からんが、でかい魔物しかいないのか、魔物だからでかいのか、気にしすぎか。
 ロックバード、フォレストバード、ブラックヴァイパー、ブラッドヴァイパー、ジャイアントシプ、ビックボア、オーク、フォレストガウルと、まぁ種類豊富に仕留めたな。
 しかもそれぞれ数もあるし、ジャイアントシプなんて7匹もいる、群れを仕留めたフィアを褒めるべきなんだろうなぁ。
 リュイル達の所に戻りイスとテーブルを回収し街に戻って冒険者ギルドへ。
 時間が早いせいかギルド内に人は少ないが、解体受付にルーミアがいたのでそこへ。
 ルーミアの所に行くまでに周りから見られてる感じがするが、受付に行くとそうでもないので周囲を見ると見られているのは俺じゃなくフィアやリュイル達のようだ。


「こんにちわ、解体を頼みたい」

「ヒロさん、こんにちわ。わかりました」

「ルーミア、聞きたいんだが、リュイル達に何かあったのか?」

「何も無いと思うのですけど」


 受付の作業をしながら答えてくれる。
 作業して動くたびにルーミアのおっぱいが揺れるので眺めながら会話する。


「なんだか、冒険者やギルド職員から見られてる感じがするんだが」


 言われてルーミアが作業の手を止め周囲を見渡す。


「言われてみれば、そうですね。でも私は何も聞いてはいませんよ」

「少年、少年」


 ルーミアの隣にいるルーミアほどではないがエルフで巨乳のお姉さんがおっぱいを揺らしながら声を掛けてくる。


「なんですか?」

「彼女達とは一緒に行動しているんだよね」

「そうですね、俺の護衛をしてもらっているので」

「なら、彼女達の髪で事何か知らない。艶があってさらさらで昨日までとは違うのよ、ルーミアも何か髪や尻尾が昨日とは違うし」


 確かに風呂の前と後では違うとは思ってはいた。
 しかし、周りの女性が気になるほどの違いだとは思わなかった、女性の美意識の欲求はどこでも同じか。


「それで一緒にいて視線を感じたと」

「そういうこと。知っていたら教えて欲しいな」


 さすがに俺の借りている家の風呂に入ってますとは言えないよなぁ。
 風呂だけではなく、シャンプーやリンスなんて知られたら面倒だし、俺だけでは無理。
 知らない事にしよう。


「何かをしたと言った事は聞いてないので分からないですね」

「そっか、ずっと一緒にいるわけでもないしね。お礼はするから知る事ができたら教えて欲しい、それの効果があった時には追加のお礼するから期待していいよ。とりあえずはルーミアに聞く事にするね」


 巨乳エルフのお姉さんの期待していいお礼には気になるが仕方が無い。
 ルーミア、何とか追求に抵抗して欲しい。
 俺のことは話さないでよ、頼むから。


「受付が終わりましたのでこれをお持ちください」

「ありがとう」

「それと、今は解体の方が忙しいので多くの解体は出来ないかもしれません」


 解体が忙しい?
 依頼で殲滅してきたフォレストファングか、数多かったからな。


「とりあえず話だけは話してみるよ」


 フィアとリュイル達の所に戻り、解体倉庫へ向いながらルーミアとの話を内容を大雑把に話すと視線に関しては納得したようだ。
 ルーミアに迫っていたエルフの女性は、上司らしいギルド職員に説教らしきものを受けていた、肩を落として話を聞いているのだからたぶんそうだろう。
 解体倉庫の中にある受付には見慣れぬ獣人の女性が。
 いつものおっちゃんは休みか。


「あの、解体を頼みに来たんですけど」


 受付にルーミアに貰ったカードとギルドカードを出す。


「わかりました」


 カードとギルドカードを受け取り作業する女性。
 おっちゃんの事きいてみるか。


「いつもここで受付してるおっちゃんはいないの?」

「おっちゃんですか?」

「そう、筋肉で厳つい感じの」

「ああ、主任ですか。急に解体が忙しくなってそっちにいってますね」


 おっちゃん主任ってことは偉かったんだ、そういえばギルドマスターと話していたな。
 主任みずから解体をやっているのか。


「お呼びしますか?」

「出来れば」

「わかりました」


 勢いよく立ち上がった獣人女性はそのまま走り去っていった。
 立ち上がった時に服の上からでも分かるくらい揺れたな。
 おっぱいが大きい女性が多くて嬉しい限りだ。
 すぐに獣人女性と一緒におっちゃんがやってくる。


「おう、やっぱりお前さんだったか。この前は言えなかったがったが肉ありがとよ」

「こっちも頼み事を聞いてもらったからな、問題ないよ。忙しいところ悪いな」

「忙しいのは、お前さんの持ち込んだフォレストファングの解体なんだがな。ここに来たって事は解体だろ、どれだけあるんだ?」

「今回はかなり多いんだが」

「そうか、こっちの解体を終わらせないといけなくてよ」


 全部が無理なら出来る分だけ解体してもらえばいい。


「逆にいくつ解体できる?」

「3体なら合間みて解体してやる、今の時間ぐらいには終わらせとくぜ」


 3体かならフォレストバード、フォレストガウル、オークをそれぞれ出す。
 獣人女性は出された魔物をみて驚いているけど、解体前で見るのは初めての魔物なのか。


「しゅ、主任」

「この兄ちゃんが持って来るのは毎回こんな感じだから、気にするな。それで、前と同じで良いのか?」

「ああ、肉以外は買取で頼む」

「その様にしておく、それと前回渡せなかった買取の金額だ」


 いつもより多いな袋が3つと小さい袋がとある、大体袋2つ多くても2つちょっとぐらいだったんだが。


「ひとつ多いのは肉を買い取ったからだ、高級肉って話はしたはずだぞ、だから間違いじゃないぜ」


 いつもは肉の買い取りはしてなかったな。
 だいぶ前のことだし、もらえるものは貰っておこう。
 金貨の入った袋を受け取り冒険者ギルドでる途中、ルーミアを見たら視線が合ったので手を振ったら小さく手を振ってくれた。
 ギルドを出た後は家に帰る。
 借りているとはいえ、帰れる家があるというのは良い。

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