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 商業ギルドの受付女性、エルメリアに教えてもらった魔道具屋に向っている。
 メリアの店を出るときに魔道具屋について聞いたらメリアも知っている店だったようで道を教えてもらった。
 店について知らなかったら商業ギルドまで戻るところだった。
 魔道具屋に行く道順は商業ギルドからしら教わってなかったし。
 目的の店は少し分かりにくい場所にあるようで大通りではなく細い路地に店を構えてるそうだ。


「しかし、メリアの積極的な行動力はすごかったけど、ドワーフはみんなあんな感じなのか?」


 嫁であるフィアより先に他の女性のおっぱいを生で揉みしだく事になるとは思わなかった。
 腕をつかんでいきなりだったし、感触は良かったよ、うん。
 ドワーフの行動力について聞いてみる。


「あの行動については、ヒロがおっぱいに興味を持っていて、偶然とはいえおっぱいを見た事、マナ鉱石を見て興奮している所にマナ鉱石が手に入った事でさらに感情が高まって勢いのままの行動でしょうね。今頃、色々と考え込んでいるんじゃないかしら」


 色々要因が重なって起きた事ともいえなくも無いか。
 堪能できたことは幸運と思うことにしよう。


「私の知っている範囲で言えば、種族で見れば鍛冶に関しての行動力は高いはずよ、興味があるものに関しては特にね」


 メリアもそのような事言っていたな。
 武器と防具を優先しているから他の物を頼むとろくな事がないと。
 何かあるときはどこかで紹介してもらおう。
 フィアと話しているうちに目的の魔道具屋にたどり着く。
 この場所は教えてもらわないと分からないな、店の前にいるが通りに歩いている人はいない。
 裏通りに構えている店って感じだ。
 店を見ていても仕方がないので店内へ。
 ドアを開ければベルが店内に鳴り響く。
 店内に入れば中はそれなりに広く、色々な魔道具らしきものが所狭しと置いてあり、壁に飾ってあったりしてある。
 フィアは魔道具か店内の雰囲気なのか分からないが周囲を興味深かそうに見回している。
 俺もフィアと同様に見ているのだが、こういった色々な道具がおいてある場所は見ていて楽しい。


「いらしゃ~い」


 フィアと店内を見回していると扉のベルの音に気がついた店の人がのんびりした挨拶をしながら奥から出てくる。
 出てきたのは獣人の女性でのんびりした雰囲気をまとった巨乳の女性だった。
 

「あら~。人がこの店に来るなんて珍しいわ~。良くこのお店がわかったわね~。分かりづらいのに」


 俺とフィアを見ながらそう言ってくる。
 店の大きさからいって目の前にいるのんびりお姉さんがこの店の店長だろう。


「この店のことは商業ギルドで聞いてきたんです」

「そうなんだ~。誰から聞いてきたのかしら~、人族じゃないわね~」

「教えてくれたのは受付のエルメリアです」

「なるほどね~。人が人に獣人であるこの店を紹介することはないからね~。特にこの場所は分かりにくいし」

「エルメリアと知り合いで?」

「同じ獣人で私は商業ギルド登録しているし、獣人同士つながりもあるのよ~、それでエルメリアちゃんの紹介で何を買いに来たの~?」

「手にもてるくらいのサイズで温かい風が出る魔道具です、出来れば温度の調節が出来るとありがたい」

「それなら~」


 そういってお姉さんは店内を移動しいくつか魔道具を持ってカウンターに並べる。
 見た目はドライヤーで温度と風量調節が横についていた。
 店内を見回していたフィアも俺の横から並べられた魔道具をみてる。


「並べられたこれらに違いは?」

「性能はほぼ同じ、違いは使っている魔石の大きさぐらいで、魔石が大きいとそれだけ長く使えるわよ~」

「それでは、一番大きい魔石の物を3つもらえますか?」


 今の借りている家で風呂に入れば主に6人が使う事になるだろうからな、予備も考えれば3つくらいでいいだろう。
 使ってみて良かったり足り無そうならまた買いに来ればいい。


「ありがと~。他に何かある?」

「今の所はそれだけです」


 お姉さんに言われた金額を取り出し支払いを済ませ、買った魔道具をアイテムボックスに入れる。


「あら~アイテムボックス持ちなのね~」


 何気なく使ってしまったけどまずかったか。
 まぁ、冒険者ギルドでもつかってるからいまさらか。


「それなりですけど」

「うらやましいわ~」


 手ぶらで買い物などができるから持っていない人からするとそうだろうな。
 欲しい物は手に入れたし、あとの用事はない。
 それなりに時間はかかったが夕食までは時間がある、フィアと2人で出かけてきたのだから家に戻るまでにどこかによっていくのも良いかもしれない。
 

 「ねぇ~この後、時間があるなら、少し話していかない?」


 外に出ようとした所でお姉さんから待ったがかかる。
 フィアの方を見ると頷いているので問題ないらしい。
 店内の中に気になる魔道具でもあるのだろうか。


「長くはいられませんけど、それでもよければ」

「ありがと~。お店に来てくれるお客さんと話するのが楽しみでね~。若くて人の男女が来るなんて無い事だからね」


 若いって言ってくれるのは嬉しいが、元の年齢は40なんだが。
 俺の考えが分かるのかフィアはこちらをじっと見ているので、フィアの年齢を考えるのはやめよう。


「いや、お姉さんも若いと思いますよ」

「お世辞でもそう言ってくれるのはうれしいわ、お姉さんだなんて~」

「お世辞じゃないですよ」

「こんなおばちゃん褒めても何もでないわよ~、飲み物くらいは出すからまってね~」


 そう言って店の奥に行って飲み物を持ってくる。
 おばちゃん?見た目はお姉さんなんだがいったいいくつなんだ。
 聞いてみるか。


「あの、年齢聞いても大丈夫ですか?」

「いいわよ、60ちょっと前ね、恥ずかしいから正確な数字はごめんね」

「は?20代とかじゃなくて」


 どういうこった。
 年齢が60?目の前のお姉さんは見た目20代で通用するんだけど、もしかして寿命がものすごく長いのか。
 フィアに聞いたところ、寿命は人族と比較するとかなり長いらしい。
 らしいというのは、答えてくれたフィアもそこまで細かく知っているわけではないからだ。
 こっちの人族の寿命はどうなのか、後でフィアに聞いてみるか。
 見た目に関しては『獣人は非常に緩やかという話で人から見たら言われないと分からないかもね~』という話を、お姉さんは笑顔で話していた。
 いや、同じ種族でも見た目で年齢は判断できないと思うのは俺だけか。
 お姉さんの名前はラルフィナと言い、思った通りこの店の店主だそうだ。
 ラルフィナさんと店内で魔道具や、たわいも無い話などしてしばらく過ごした。

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