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 朝食をすませた後いつもなら湧き水の出ている森へ行くのだが今日は朝から冒険者ギルドに来ていた。
 冒険者ギルドに来るのは夕方かそれより少し前くらいなので朝に来るのは初めてなのだが冒険者が沢山いる。
 これを見ると朝のこの時間に冒険者ギルドに来たいとは思わないな。
 俺とフィアはリュイル達の後について歩いているとリュイル達に気がついたギルド職員がやってきてギルドマスターミランナの部屋まで案内してくれる。
 ミランナとの話はリュイルとリリィに任せてある。
 俺じゃ分からない事もあるからな。

 
「朝から来てくれたのね。良い返事だと嬉しいのだけれとどうなのかしら?」

「この依頼みっつとも受けるわ、ただ報酬なのだけど」

「報酬のことは書いてあるでしょう」


 確かに報酬は書いてあった。
 金額ではなく要相談と、交渉次第ってことか。


「要相談、これはいったい」

「正直金額を決められなかったのよ。フォレストファングとブラッドガウルはどれだけの群れだか分からないしミネラルダイノスは見かけたという不確定な話だし」

「それで要相談と」

「相談して決めればお互いに納得できるでしょう」

「そうですね」


 俺はリュイル達の後ろで話しを聞いていたが隣にいるラムリアに気になっていることを聞いた。


「なぁ、依頼報酬が要相談ってあるのか?」

「ギルドで張り出されている依頼ではないわね。依頼主から直接受ける依頼ならあるだろうけど報酬でもめる事もあるからギルドを通したほうがいいわね。高ランクの依頼はわからないわ、受けたことが無いもの」


 直接依頼受けるときは交渉して報酬決めるのは当然として、もめる事もあるとはな。
 ミランナも受ける冒険者がいないとは言っていたし、高ランクの獲物を解体倉庫に持ち込んでいることを気にしていたから高ランクの依頼か。


「今回の依頼を受けるようなランクの高い冒険者はこの冒険者ギルドにはいないのか?」

「いればこんな事にはなっていないでしょうね」

「それもそうか」


 冒険者だから各地を転々としているんだろうな。
 高ランクなら移動中に遭遇する魔物や獣も問題なさそうだし。
 ラムリアと話しているうちにリュイルとリリィとミランナの話は内容確認になっているので話も終わるだろう。
 リュイル、リリィ、ミランナ3人で話合って決めた内容はこれ。

・フォレストファング
 群れの大きさによって報酬変動。
 20匹以下で金貨100枚。30匹以下で200枚。40匹以下で400枚。
 リーダーがいたら報酬は別に金貨250枚。

・ミネラルダイノス
 討伐してくれば報酬として金貨300枚。
 見かけた場所に行っていなかったら金貨30枚。
 

・ブラッドガウル
 群れの大きさによって報酬変動。
 20匹以下で金貨200枚。30匹以下で400枚。40匹以下で800枚。
 リーダーがいたら報酬は別に金貨400枚。
 
 共通していたのが持ってくれば少し上乗せして買い取ってくれるとのこと。
 フォレストファングの毛皮は人気でミネラルダイノスは素材として色々と使い道があるそうだ。
 ブラッドガウルに関しては持ってきた半分の肉は買い取りたいといわれた、高級肉らしいからな。
 アイテムボックスに入りきらなかった場合は討伐証明の部分だけで良いそうだ。
 たぶんそんな事にならないとは思うが。


「どの依頼から行くのかしら?」

「フォレストファングとミネラルダイノスの場所は近いのよね?」

「フォレストファングはこの街から馬車で3日ほどの森の中、ミネラルダイノスはその森のどこかの洞窟という話よ」

「それなら、森の中でフォレストファングを狩りながら散策しつつ洞窟を探すことにしましょう」

「依頼を受けてくれてありがとう。討伐終わって帰ってきたらギルドに来てちょうだい」


 ギルドマスターミランナの部屋から出て解体倉庫に向かう。
 これから数日間は冒険者ギルドにこられない、頼んでいた解体が終わっていれば良いんだがそうでなければ解体はともかく引きとるといった肉を数日間そのままにはしておけない。
 倉庫に行くといつものおっちゃんがいたので聞いてみると半分ほどしか終わってないらしい。
 ギルドマスターの依頼を受ける事を話し、これから数日間これないので終わっている分だけ肉を受け取り後は買取にしてもらい、後で買取金額は受け取りに来る事を話すと問題ないとの事でとりあえず解体が終わってる分だけの肉を受け取り倉庫をでる。
 買取受付の横を通った時にルーミアがいたので、フィアに買い取ってもらう肉に関して聞いてみた。


「解体が間に合わなくて買取になった肉なんだけどルーミアにやっても良いか?」

「私の食事に差し支えなければ好きにしていいわよ。彼女お気に入りなの?おっぱい大きいものね」

「確かに大きいけどさ。そうじゃなくて、毎日受付してもらってるしそのお礼」

「………。そういうことにしておいてあげるわ」


 フィアからの許可は下りたので買取受付にいるルーミアの所へ。


「どうかされましたか?」

「実は………」


 ルーミアに事の説明すると驚きながらも遠慮されたが最後には嬉しそうに受け取ってくれる事になった。
 視線を感じて横を見ればルーミアの隣にいたエルフと人の2人受付のうらやましそうな視線が。
 仕方が無いので2人の事も買取倉庫のおっちゃんに言っておく事を話すと喜んだ。
 おっちゃんの所にいって、せっかくだからと買取肉の中で美味しい所を買取受付のルーミアと他2人が貰いに来るから欲しいだけやって残りを買取してくれと話すと驚かれたが聞き入れてくれたので、倉庫を出るときにおっちゃんも欲しかったら持っていけといったら喜んだ。
 ルーミアに話がおっちゃんに通ってる事をいって、みんなの所に戻るとなぜか笑顔だった。
 何故みんな笑顔なのかフィアに聞いたら。


「ヒロがおっぱいの大きなルーミアに肉を渡しに行ったそうですよと言いましたわ」


 間違ってはいないけどその説明は無いんじゃないか。
 フィアもなんとなく機嫌良くなさそうだしさ。
 今日の夕食時に何か出さないとまずいかもしれないなぁ。
  
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