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 フィアは能力の欠片を見せてくれたあと光る羽と双頭の角を消してこちらに戻ってくる。
 こちらに戻ってくると2つの結界を解除して新しい結界を張ってくれた。
 フィアの羽と双頭の角が光の粒子になっていく様は圧巻だった。


「すごいものがみられたよ、フィアの光の羽と角あれかっこよかった。あれでも能力の欠片なんだろう」


 フィアのあの姿に俺が感じた感想を率直に言った。


「ヒロにそう言ってもらえるのはうれしいわ。私の能力がもれないように結界を張ったのだけど、結界無しで能力開放したら周囲に与える影響は大きいからね」

「フィアが戦闘するときにはあのように能力開放しないと無理なのか?」

「そんなことはありませんよ、獲物を獲りに行ったときには能力開放していませんし、戦闘のたびに能力開放したら地形が変わりますし周囲に与える影響もありますかからね」


 そう言ってフィアはリュイル達を見る。
 見るとフィアの圧力から開放されて放心していたが大丈夫か。
 フィアが何も言わないので問題ないのだろう。


「私の能力は始原の竜になります。先ほどの能力開放も結界の事もあって少しなんですけどね」

「あれで少しなのか、リュイル達をみれば周囲に与える影響も想像がつくな。そんな凄い人が俺の嫁なんだな、頼りにしている」

「す、す、凄い嫁ですからね、た、頼りなさいよ」


 フィアは顔を赤くして俺から視線をそらす。
 ほめられる事に慣れていないのだろうか。
 かわいい嫁さんだ。


「なぁ、リュイル達はこのままなのか?」

「結界が張ってあるからこのままでも問題はないわよ。少しの能力開放を緩和結界が張ってあったとはいえ間近で受けて気絶しなかったのだから、たいしたものじゃないかしらね」

「そうなのか?」

「今もそうだけど周囲に与える影響が大きいから普段は能力や魔力がもれないように内に留めていますからね。それを開放するだけでも耐性に無い人は気絶しますね」


 リュイル達もはじめてフィアと会ったときは動揺というか緊張していたのは、分かるように開放でもしていたのかもしれないな。


「彼女達はしばらくすれば気がつくわよ。それよりも、私ワイン飲みたいのだけど」

「フィアはあまり飲まないんじゃなかったけ」

「美味しいのだから仕方ないのですわ」


 リュイル達が放心状態から回復するのには時間かかるだろうしな。


「今日はこれで最後な。それと言っておくけど無制限に出せるわけじゃないからな。あまり無茶な事言うとワインは出せないし食事も微妙な物になるからな」

「わ、わかったわ」

「片付けとかやっちまうからフィアは飲みながらゆっくりしててくれ」


 フィアは夜空を眺めながらワインを飲み始めた。
 ワインを飲む姿は見惚れるな。
 リュイル達は大丈夫かな、ワインを飲んだのがいけなかったかもしれない。
 2本のんでから放心するほどの出来事だからな。
 気がついたら気がついたで大騒ぎしそうな気もする。
 リュイル達が気がついたのは片づけが終わって一息ついた頃だった。
 それからが大変だった。
 自分達がどのような状態かがわかると顔を真っ赤にしての大騒ぎ。
 落ち着かせるのに一苦労。
 現状、プラスチック系を処分できる方法がからないので、できるだけは持ち込まない方がよいとおもい木桶と金たらいを購入。
 ラムリアに魔法で目隠しの仕切りと水を出してもらい、イスを洗う間にリュイル達に身体を拭いてもらった。
 覗くわけにもいかないので着替えたかと確認してみれば、こんな事になるとは思ってもいないし、日数もかかり街にも途中で寄ってないから下着の替えが無いと話す。
 あと一日とはいえ下着無しで過ごさせるわけにもいかない。
 日数がのびたのは俺のせいでもあるし、リュイル達に恥ずかしい思いさせてるのはフィアのせいなので適当に下着購入。
 まさか異世界で女性用下着を買う事になるとは思わなかったよ。
 下着を渡せば見たことないとか肌触りがと話し合ってる。
 話し合いは下着を身に着けてからしてくれた方が俺は落ち着くんですがね。
 ここにきて、チャージしていた分がほぼ無くなるとは。
 リュイル達に下着の事を聞かれそうだったから、疲れたから先に寝るとフィアとリュイル達に言って全部チャージして意識を落とした。

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