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七七七
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「ショートソードってそんな使い方だっけ?」
ケンが嫌みっぽく言う。
「道具は道具だ。どう使うか決まりなんて無い」
実際、剣を振るより自分が強くなると考えも変わる。
俺は男たちを一人ずつ物色した。
ケンも隣で物色を手伝う。
「無いなあ……あ、あった!」
ケンが声を上げる。
俺はケンをチラリと見た。
「ほら、これ!」
ケンの手には鍵束がぶら下がっている。
「それは無くさないで持っていろよ」
「判ってるよぉ」
ケンが口を尖らせる。
子供たちの牢の鍵かもしれない。
帰りに助けてやろう。
俺たちは下への階段を目指す。
テクノセクトは先に階下へと降りている。
下ももう半分近くマッピングが済んでいた。
「多いな……」
俺は思わず感想を口にする。
「多い?何が?」
ケンが不思議そうに尋ねた。
「敵がさ。このフロアはさっきと違う。こっちの方が敵の重要施設らしい」
俺の目には多くの生命反応が映し出されていた。
おそらく敵だけでは無い。
子供たちも混じっている筈だ。
つまり労働に従事させられている。
ここで某か作業をしていると言う事だ。
「……何故そんな事が判るんだ?」
「話すと長いから聞かないでくれ」
「またそれか……」
ケンがため息を吐く。
すまんな。
「さて。どうするか。もう暴れてしまうか」
子供たちを助けるには敵を全滅させる他は無い。
全員牢に入っているならこっそり開放する手もあるが、こうもあらゆる場所で敵に混ざって点在すると、連れ出す事も出来ない。
だが、子供を盾にされたらどうする。
それが唯一の問題だ。
「良い考えがある」
ケンが悩む俺を見透かして、提案した。
「僕が子供たちを助ける。君は敵を倒す。完璧だろ?」
完璧なのか?
しかし、それしか方法は無い。
一見馬鹿みたいな提案だが、俺とケンなら実行可能だ。
たぶん。
「……良いだろう。だが、何故お前が救出役なんだ?」
「え、何となくだけど」
ケンがとぼける。
白々しい。
俺に戦闘させて少しでも実力を出させようって魂胆だ。
ま、良いか。
「判った。それで行こう。じゃあ行くぜ!」
「え!もう!?速いなぁ、もー」
俺は全速力で駆けた。
敵が向こうを向いている間に、一瞬で数十メートルの距離を潰す。
気付いた子供たちが一瞬、驚きの表情を見せる。
俺は男の背後から近付き、一瞬で首を捻って折った。
ボギッ!
鈍い音がして、男は床に崩れ落ちる。
首が折れては声を上げる事さえ出来ない。
俺は止まらずに次へと走った。
「……凄まじいな」
ケンが呟く。
タタタタタタタタタタタ!
人間の足音とは思えない速さで敵に近付き、次々と敵を倒していった。
「な、なんだテメエはっ!」
ちっ、遂に見付かったか。
だが、もう遅い。
八割方、始末した後だ。
「どうした……あっ!」
騒ぎに気付いて他の男たちもこっちにやって来る。
こうなったらもう一気に片付けるだけだ。
余計な事はさせない。
「うおあっ!?何をする!離せ!」
俺は近くの男を持ち上げると、それを盾にして敵へと迫る。
「くそっ!汚いぞ!」
お前らにそれを言う資格は無い。
「構わねえ!やれ!やっちまえ!」
もう全滅目前だと気付いて、男たちはなりふり構わず俺を殺しに掛かった。
「や、やめ……ぐふっ!」
持ち上げた男の背中に矢が数本刺さった。
だが矢は止まらない。
連続して射掛けてくる。
たちまち男の背中は針鼠状態になった。
クロスボウか。
威力も扱い易さも、ロングボウよりも上だ。
唯一回転が悪いのが難点か。
スピード勝負のこの場において、それは不利だった。
残り一名。
「ぐぎゃっ!」
最後のひとりを俺は倒した。
「ひゅー。凄すぎだよ。何を食べたらそんなになれるんだ?僕も好き嫌いは止めようっと」
ケンが冗談交じりに言った。
見ると、ケンも子供たちを集めて安全に匿っている。
「どうする。子供たちをここに置いて先に進めない。ボスらしいヤツは居なかったのかい?」
ケンが真面目に尋ねてきた。
「居なかった……」
俺は思い出してみたが、責任者らしき者は居なかった筈だ。
どさくさに紛れて逃げたか?
俺はテクノセクトのマッピングを確認する。
ケンが嫌みっぽく言う。
「道具は道具だ。どう使うか決まりなんて無い」
実際、剣を振るより自分が強くなると考えも変わる。
俺は男たちを一人ずつ物色した。
ケンも隣で物色を手伝う。
「無いなあ……あ、あった!」
ケンが声を上げる。
俺はケンをチラリと見た。
「ほら、これ!」
ケンの手には鍵束がぶら下がっている。
「それは無くさないで持っていろよ」
「判ってるよぉ」
ケンが口を尖らせる。
子供たちの牢の鍵かもしれない。
帰りに助けてやろう。
俺たちは下への階段を目指す。
テクノセクトは先に階下へと降りている。
下ももう半分近くマッピングが済んでいた。
「多いな……」
俺は思わず感想を口にする。
「多い?何が?」
ケンが不思議そうに尋ねた。
「敵がさ。このフロアはさっきと違う。こっちの方が敵の重要施設らしい」
俺の目には多くの生命反応が映し出されていた。
おそらく敵だけでは無い。
子供たちも混じっている筈だ。
つまり労働に従事させられている。
ここで某か作業をしていると言う事だ。
「……何故そんな事が判るんだ?」
「話すと長いから聞かないでくれ」
「またそれか……」
ケンがため息を吐く。
すまんな。
「さて。どうするか。もう暴れてしまうか」
子供たちを助けるには敵を全滅させる他は無い。
全員牢に入っているならこっそり開放する手もあるが、こうもあらゆる場所で敵に混ざって点在すると、連れ出す事も出来ない。
だが、子供を盾にされたらどうする。
それが唯一の問題だ。
「良い考えがある」
ケンが悩む俺を見透かして、提案した。
「僕が子供たちを助ける。君は敵を倒す。完璧だろ?」
完璧なのか?
しかし、それしか方法は無い。
一見馬鹿みたいな提案だが、俺とケンなら実行可能だ。
たぶん。
「……良いだろう。だが、何故お前が救出役なんだ?」
「え、何となくだけど」
ケンがとぼける。
白々しい。
俺に戦闘させて少しでも実力を出させようって魂胆だ。
ま、良いか。
「判った。それで行こう。じゃあ行くぜ!」
「え!もう!?速いなぁ、もー」
俺は全速力で駆けた。
敵が向こうを向いている間に、一瞬で数十メートルの距離を潰す。
気付いた子供たちが一瞬、驚きの表情を見せる。
俺は男の背後から近付き、一瞬で首を捻って折った。
ボギッ!
鈍い音がして、男は床に崩れ落ちる。
首が折れては声を上げる事さえ出来ない。
俺は止まらずに次へと走った。
「……凄まじいな」
ケンが呟く。
タタタタタタタタタタタ!
人間の足音とは思えない速さで敵に近付き、次々と敵を倒していった。
「な、なんだテメエはっ!」
ちっ、遂に見付かったか。
だが、もう遅い。
八割方、始末した後だ。
「どうした……あっ!」
騒ぎに気付いて他の男たちもこっちにやって来る。
こうなったらもう一気に片付けるだけだ。
余計な事はさせない。
「うおあっ!?何をする!離せ!」
俺は近くの男を持ち上げると、それを盾にして敵へと迫る。
「くそっ!汚いぞ!」
お前らにそれを言う資格は無い。
「構わねえ!やれ!やっちまえ!」
もう全滅目前だと気付いて、男たちはなりふり構わず俺を殺しに掛かった。
「や、やめ……ぐふっ!」
持ち上げた男の背中に矢が数本刺さった。
だが矢は止まらない。
連続して射掛けてくる。
たちまち男の背中は針鼠状態になった。
クロスボウか。
威力も扱い易さも、ロングボウよりも上だ。
唯一回転が悪いのが難点か。
スピード勝負のこの場において、それは不利だった。
残り一名。
「ぐぎゃっ!」
最後のひとりを俺は倒した。
「ひゅー。凄すぎだよ。何を食べたらそんなになれるんだ?僕も好き嫌いは止めようっと」
ケンが冗談交じりに言った。
見ると、ケンも子供たちを集めて安全に匿っている。
「どうする。子供たちをここに置いて先に進めない。ボスらしいヤツは居なかったのかい?」
ケンが真面目に尋ねてきた。
「居なかった……」
俺は思い出してみたが、責任者らしき者は居なかった筈だ。
どさくさに紛れて逃げたか?
俺はテクノセクトのマッピングを確認する。
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