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六九五
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どこへ行く気だ。
「帝国へ行くんだよ」
帝国へ?
何しに行くんだ。
「皇帝陛下に、俺たちに依存してくれと談判に行く」
また、馬鹿な事を。
俺は呆れる事さえもったいなく感じてきた。
いったい何を言っているんだ。
「良いから黙って付いてこい」
俺が行く意味あるのか。
「一人だと格好悪いだろ」
そんな事は気にするのか。
そうこうしているうちに、乗り込んだメタルシェルは帝国領へと進入した。
「ふふん。まだ修復が済んでいないのか」
城の近くにメタルシェルを着陸させて、オオムカデンダルが呟く。
あの騒ぎから三ヶ月以上経っているが、城はまだ修復中だった。
とは言え、俺の目から見てもずいぶん進んでいるように見える。
俺の感覚では早いようにも思えるが、破壊され方がされ方だっただけにそう簡単には修復出来まい。
「あんなの二日で直せるぜ」
オオムカデンダルが自慢気に言った。
そりゃ、ネオジョルトならな。
まったくどこで優越感を発揮してるんだ。
子供か。
メタルシェルが着陸したのを見て、城は大騒ぎになった。
当然だ。
こんな登場の仕方ネオジョルトしかあり得ない上に、あの化け物共がまた来たとパニックになっているに違いない。
「ソル殿下に来てもらった方が良くないか?」
俺はオオムカデンダルに言った。
「そんな事をしたら殿下の立場が悪くなるだろうよ」
オオムカデンダルはそう言うと、とっととメタルシェルから降り立った。
一応そこまで考えているのか。
城門前まで歩く間に、衛士がわらわらと出て来る。
「ずいぶん出てきたな。いや、出迎えご苦労」
偉そうに。
歓迎なんかされて無いぞ。
俺が内心そう思った事など知る由も無いが、オオムカデンダルは笑顔で衛士たちに手を振る。
「と、とまれぇい!」
衛士が声を張り上げる。
ま、そうなるよな。
「なんだ。握手か?」
オオムカデンダルが衛士に近付く。
「と、止まれと言っているぅ!」
衛士の声が上ずった。
緊張しているのか。
「冗談だよ。ほれ止まったぞ。なんか用か」
「ふざけた事を言うな!貴様!何しに来た!」
可哀想に。
からかわれているな。
真面目な人間を見ると、からかいたがるのがオオムカデンダルの悪い癖だ。
「用件か?ちょっと皇帝に用があってな。じゃ、そう言う事だから」
オオムカデンダルは手を上げて通過しようとする。
「だ、だだ、駄目に決まってるだろぉ!」
衛士が慌てて道を塞ぐ。
内心ビビってるだろうに、勇気あるな。
まったく衛士の鑑だ。
可哀想に。
「……なんだ。邪魔するのかお前」
オオムカデンダルがギロリと衛士を睨み付ける。
それだけでその場に居た衛士全員が縮み上がった。
これ以上は見ておれんな。
俺は横から口を出した。
「済まない。皇帝陛下にお目通り願えないだろうか。無茶は承知しているが、門前まで来ているとお耳に入れてくれるだけで構わないから」
耳に入れるだけでは意味無いが、ネオジョルトのオオムカデンダルが来たと聞けば、行動を起こさざるをえまい。
後は鬼が出るか蛇が出るかだ。
「帝国へ行くんだよ」
帝国へ?
何しに行くんだ。
「皇帝陛下に、俺たちに依存してくれと談判に行く」
また、馬鹿な事を。
俺は呆れる事さえもったいなく感じてきた。
いったい何を言っているんだ。
「良いから黙って付いてこい」
俺が行く意味あるのか。
「一人だと格好悪いだろ」
そんな事は気にするのか。
そうこうしているうちに、乗り込んだメタルシェルは帝国領へと進入した。
「ふふん。まだ修復が済んでいないのか」
城の近くにメタルシェルを着陸させて、オオムカデンダルが呟く。
あの騒ぎから三ヶ月以上経っているが、城はまだ修復中だった。
とは言え、俺の目から見てもずいぶん進んでいるように見える。
俺の感覚では早いようにも思えるが、破壊され方がされ方だっただけにそう簡単には修復出来まい。
「あんなの二日で直せるぜ」
オオムカデンダルが自慢気に言った。
そりゃ、ネオジョルトならな。
まったくどこで優越感を発揮してるんだ。
子供か。
メタルシェルが着陸したのを見て、城は大騒ぎになった。
当然だ。
こんな登場の仕方ネオジョルトしかあり得ない上に、あの化け物共がまた来たとパニックになっているに違いない。
「ソル殿下に来てもらった方が良くないか?」
俺はオオムカデンダルに言った。
「そんな事をしたら殿下の立場が悪くなるだろうよ」
オオムカデンダルはそう言うと、とっととメタルシェルから降り立った。
一応そこまで考えているのか。
城門前まで歩く間に、衛士がわらわらと出て来る。
「ずいぶん出てきたな。いや、出迎えご苦労」
偉そうに。
歓迎なんかされて無いぞ。
俺が内心そう思った事など知る由も無いが、オオムカデンダルは笑顔で衛士たちに手を振る。
「と、とまれぇい!」
衛士が声を張り上げる。
ま、そうなるよな。
「なんだ。握手か?」
オオムカデンダルが衛士に近付く。
「と、止まれと言っているぅ!」
衛士の声が上ずった。
緊張しているのか。
「冗談だよ。ほれ止まったぞ。なんか用か」
「ふざけた事を言うな!貴様!何しに来た!」
可哀想に。
からかわれているな。
真面目な人間を見ると、からかいたがるのがオオムカデンダルの悪い癖だ。
「用件か?ちょっと皇帝に用があってな。じゃ、そう言う事だから」
オオムカデンダルは手を上げて通過しようとする。
「だ、だだ、駄目に決まってるだろぉ!」
衛士が慌てて道を塞ぐ。
内心ビビってるだろうに、勇気あるな。
まったく衛士の鑑だ。
可哀想に。
「……なんだ。邪魔するのかお前」
オオムカデンダルがギロリと衛士を睨み付ける。
それだけでその場に居た衛士全員が縮み上がった。
これ以上は見ておれんな。
俺は横から口を出した。
「済まない。皇帝陛下にお目通り願えないだろうか。無茶は承知しているが、門前まで来ているとお耳に入れてくれるだけで構わないから」
耳に入れるだけでは意味無いが、ネオジョルトのオオムカデンダルが来たと聞けば、行動を起こさざるをえまい。
後は鬼が出るか蛇が出るかだ。
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