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五九〇
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変身してもこんな物か?
俺は少し落胆した。
別に戦闘を楽しんでいる訳では無いが、思っていたよりもたいした事が無い実力に拍子抜けしたのだ。
だが、何故変身できる?
それが引っ掛かった。
姿を変える魔法は存在する。
しかし、それは『変身』とは少し違う。
姿を変える為には通常、準備が必要だ。
例えば儀式や、魔方陣の用意、呪文の詠唱などだ。
コイツらのは『変身』だった。
何の魔法の行使も感じられなかった。
一瞬で変わったのだ。
確かに強くはなっている。
元々がブラックナイト級の冒険者だ。
それが強化魔法によって更に強さは増していた。
その状態で変身してもこの程度なのか?
何だか釈然としない。
「信じられん……こんなにも強いのか」
ガイが息を切らせてそう言った。
「お前たちはたいした事が無いな」
「なんだと!」
バルバが気色ばむ。
「それでどうやってネオジョルトを『壊す』つもりなんだ?行動隊長の俺も倒せないのに」
俺は煽った。
何かまだあるのだろ?
早くそれを見せるが良い。
なるべく深いところまで情報を引き出す。
奥の手は使わせておく方が良いのだ。
「言わせておけば……!」
ガイが立ち上がる。
闘志だけは相変わらずだな。
「待って。連携を忘れているわ。私たちは連携でこそ真価を発揮すると言われたでしょ」
ディーレがガイを、落ち着かせるようになだめる。
言われた、だと?
やはり誰かの横車か。
俺はそれが知りたいのだ。
「……そうか。そうだったな。俺とした事がつい、レオを目の前にして昂っていたようだ」
ガイが素直に冷静さを取り戻す。
チームとしては良いチームなんだがな。
だがそれでは、こちらとしてはあまりよろしくない。
もっと、ほころびを見せてもらわなければ。
「みんないくぞ!ジョルトバスターだ!」
「おうっ!」
ガイの号令で、三人がフォーメーションを組んだ。
「ジョルトバスター!」
四人は腰にぶら下げたホルダーから、巨大なナイフのような物を取り出した。
いや、巨大なナイフと言うよりも、もう『ナイフのような形』をしたナタに近い。
武器なのか?
そのナイフを四人が同時に俺に向けた。
きぃぃん!
金属音のような音がしたかと思うと、先端から光が発射された。
これは、何かマズイ。
俺はとっさにそう感じて両腕でガードする。
ドォンッ!
腕と光線が触れた瞬間に、爆発した。
やはり、攻撃魔法だったか。
いやこれは、どちらかと言えば、ネオジョルトの性質に近い。
オオムカデンダルの言葉を借りるなら、『科学』的な何かだ。
爆発の威力で腕がしびれる。
俺の腕がここまでの手応えを感じるとは、直撃は避けた方が良いな。
「堪えた!?無傷なのか!」
バルバが驚きを隠せずに口走った。
正直なヤツだ。
「ジョルトバスターか。何がなんでも俺たちを潰すと言う、気概だけは伝わるネーミングだな」
俺はガードを解いてそう言った。
確かにこれは、連携されると少しうるさいな。
適当に蹴散らすとしよう。
俺は少し落胆した。
別に戦闘を楽しんでいる訳では無いが、思っていたよりもたいした事が無い実力に拍子抜けしたのだ。
だが、何故変身できる?
それが引っ掛かった。
姿を変える魔法は存在する。
しかし、それは『変身』とは少し違う。
姿を変える為には通常、準備が必要だ。
例えば儀式や、魔方陣の用意、呪文の詠唱などだ。
コイツらのは『変身』だった。
何の魔法の行使も感じられなかった。
一瞬で変わったのだ。
確かに強くはなっている。
元々がブラックナイト級の冒険者だ。
それが強化魔法によって更に強さは増していた。
その状態で変身してもこの程度なのか?
何だか釈然としない。
「信じられん……こんなにも強いのか」
ガイが息を切らせてそう言った。
「お前たちはたいした事が無いな」
「なんだと!」
バルバが気色ばむ。
「それでどうやってネオジョルトを『壊す』つもりなんだ?行動隊長の俺も倒せないのに」
俺は煽った。
何かまだあるのだろ?
早くそれを見せるが良い。
なるべく深いところまで情報を引き出す。
奥の手は使わせておく方が良いのだ。
「言わせておけば……!」
ガイが立ち上がる。
闘志だけは相変わらずだな。
「待って。連携を忘れているわ。私たちは連携でこそ真価を発揮すると言われたでしょ」
ディーレがガイを、落ち着かせるようになだめる。
言われた、だと?
やはり誰かの横車か。
俺はそれが知りたいのだ。
「……そうか。そうだったな。俺とした事がつい、レオを目の前にして昂っていたようだ」
ガイが素直に冷静さを取り戻す。
チームとしては良いチームなんだがな。
だがそれでは、こちらとしてはあまりよろしくない。
もっと、ほころびを見せてもらわなければ。
「みんないくぞ!ジョルトバスターだ!」
「おうっ!」
ガイの号令で、三人がフォーメーションを組んだ。
「ジョルトバスター!」
四人は腰にぶら下げたホルダーから、巨大なナイフのような物を取り出した。
いや、巨大なナイフと言うよりも、もう『ナイフのような形』をしたナタに近い。
武器なのか?
そのナイフを四人が同時に俺に向けた。
きぃぃん!
金属音のような音がしたかと思うと、先端から光が発射された。
これは、何かマズイ。
俺はとっさにそう感じて両腕でガードする。
ドォンッ!
腕と光線が触れた瞬間に、爆発した。
やはり、攻撃魔法だったか。
いやこれは、どちらかと言えば、ネオジョルトの性質に近い。
オオムカデンダルの言葉を借りるなら、『科学』的な何かだ。
爆発の威力で腕がしびれる。
俺の腕がここまでの手応えを感じるとは、直撃は避けた方が良いな。
「堪えた!?無傷なのか!」
バルバが驚きを隠せずに口走った。
正直なヤツだ。
「ジョルトバスターか。何がなんでも俺たちを潰すと言う、気概だけは伝わるネーミングだな」
俺はガードを解いてそう言った。
確かにこれは、連携されると少しうるさいな。
適当に蹴散らすとしよう。
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