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三六八
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「ネオジョルト行動隊長だとぅ……」
ファズが片眉を上げる。
そうか。
まだネオジョルトの名前は裏社会でもそこまで知られてはいないか。
まあ、当然だろう。
「教えてやる。俺たちは世界征服を目指している組織だ。当然、裏の社会も例外じゃない。貴様ら全部我々の傘下だ……と、口で言っても判らんだろうから、それを今から身をもって判らせてやる」
俺はそう言うとファズを人指し指で手招きした。
「掛かってこい」
ファズのこめかみに血管が浮かび上がる。
相当に短気だなコイツ。
「面白ぇ、どんなジョークか聞かせてもらおうか!」
ファズが手にした斧を再び振り上げる。
「速さが売りのお前にそんな武器が扱えるか」
「るせえっ!」
ファズが怒りに任せて斧を振り下ろす。
俺はそれをわずかに体を反らせてかわした。
遅い。
やはり非力だなコイツ。
「どうした?当たらんな」
「くそっ!当たりさえすればテメエなんかイチコロよ!」
「それはどうかな。当たらんし、当たってもお前では無理だろ」
ファズは益々激昂した。
「っせえ!死ねえッ!」
ファズが斧を怒りに任せて振り回す。
がしっ!
俺は何回目かの攻撃を左手で捕まえた。
「!?」
「当たらんどころか取られちまったらどうするんだ?」
ファズが斧を何度も押したり引いたりするが、斧は微動だにしなかった。
人間と改造人間の間には馬鹿みたいな開きがある。
これは仕方がない事だ。
中には帝国の将軍たちのように改造人間に迫る超人も居るが、あんなのは例外だろう。
「くっ!?」
ファズの顔に焦りが見える。
「どうした?少しも動かんな?」
言われてファズは斧を手放した。
「欲しいならくれてやる!」
ファズはそう言って高速パンチを俺の顔面に叩き込んだ。
ガッ!
「くあっ!いってえぇー!」
放った拳を押さえてファズは後ろへ後ずさった。
俺の体は生身の場所など一ミリも残っていない。
全て硬い金属の装甲だ。
もちろん顔面もだ。
あんな高速で、しかも素手で殴れば自分の拳が砕ける。
「判っただろう?たかが裏社会のチンピラごときに刃向かう事など出来ん」
ファズは拳を押さえながら忌々しそうに俺を睨んだ。
「もう一度言うぞ。今後二度とキロに近付くな。忠告を聞かなければ、どうなるか判らんぞ」
俺はそう言ってファズに近付いた。
この程度の脅しで大人しくなるなんて、俺も思ってはいない。
「チキショウ……!」
ファズはもうそれしか言う言葉が見つからなかった。
「ふんっ!」
俺は駄目押しにファズを掴まえると、そのまま店の入り口に放り投げた。
バゴオッ!
木の壁を突き破り、大きく開いた穴からファズは外へと消えていった。
ファズが片眉を上げる。
そうか。
まだネオジョルトの名前は裏社会でもそこまで知られてはいないか。
まあ、当然だろう。
「教えてやる。俺たちは世界征服を目指している組織だ。当然、裏の社会も例外じゃない。貴様ら全部我々の傘下だ……と、口で言っても判らんだろうから、それを今から身をもって判らせてやる」
俺はそう言うとファズを人指し指で手招きした。
「掛かってこい」
ファズのこめかみに血管が浮かび上がる。
相当に短気だなコイツ。
「面白ぇ、どんなジョークか聞かせてもらおうか!」
ファズが手にした斧を再び振り上げる。
「速さが売りのお前にそんな武器が扱えるか」
「るせえっ!」
ファズが怒りに任せて斧を振り下ろす。
俺はそれをわずかに体を反らせてかわした。
遅い。
やはり非力だなコイツ。
「どうした?当たらんな」
「くそっ!当たりさえすればテメエなんかイチコロよ!」
「それはどうかな。当たらんし、当たってもお前では無理だろ」
ファズは益々激昂した。
「っせえ!死ねえッ!」
ファズが斧を怒りに任せて振り回す。
がしっ!
俺は何回目かの攻撃を左手で捕まえた。
「!?」
「当たらんどころか取られちまったらどうするんだ?」
ファズが斧を何度も押したり引いたりするが、斧は微動だにしなかった。
人間と改造人間の間には馬鹿みたいな開きがある。
これは仕方がない事だ。
中には帝国の将軍たちのように改造人間に迫る超人も居るが、あんなのは例外だろう。
「くっ!?」
ファズの顔に焦りが見える。
「どうした?少しも動かんな?」
言われてファズは斧を手放した。
「欲しいならくれてやる!」
ファズはそう言って高速パンチを俺の顔面に叩き込んだ。
ガッ!
「くあっ!いってえぇー!」
放った拳を押さえてファズは後ろへ後ずさった。
俺の体は生身の場所など一ミリも残っていない。
全て硬い金属の装甲だ。
もちろん顔面もだ。
あんな高速で、しかも素手で殴れば自分の拳が砕ける。
「判っただろう?たかが裏社会のチンピラごときに刃向かう事など出来ん」
ファズは拳を押さえながら忌々しそうに俺を睨んだ。
「もう一度言うぞ。今後二度とキロに近付くな。忠告を聞かなければ、どうなるか判らんぞ」
俺はそう言ってファズに近付いた。
この程度の脅しで大人しくなるなんて、俺も思ってはいない。
「チキショウ……!」
ファズはもうそれしか言う言葉が見つからなかった。
「ふんっ!」
俺は駄目押しにファズを掴まえると、そのまま店の入り口に放り投げた。
バゴオッ!
木の壁を突き破り、大きく開いた穴からファズは外へと消えていった。
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