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一七二
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何故ドラゴンクラスと呼ばれるか。
それは簡単だ。
かつて英雄と称された勇者パーティーが、ドラゴンを討伐したとされるからだ。
ドラゴンよりも強い。
それがドラゴンクラスと呼ばれる所以だ。
単純と言えば単純である。
今回、警護対象であり誘拐のターゲットでもある『賢者』はセイジと呼ばれるグループに属する。
賢者、隠者、天啓者と言った称号を持つ者のグループをセイジと呼ぶのだ。
つまり魔法職の最上位だ。
魔法職は幅が広い。
一番職種の多いグループだ。
マジシャン (奇術師)に始まり、
サモナー (召還師)
アルケミスト (錬金術士)
ソーサラー (黒魔術魔法使い)
エンチャンター (付呪師)
ネクロマンサー (死霊使い)まで、非常に多岐に渡る。
これがブラックナイトクラスになると、ウィザード (高度上位魔法使い)と、メイジ (魔法学者)に分けられる。
ウィザードの方がより魔法職としての性格が強い。
この時点で相当なレベルだ。
なんせ救世主の義務を負う程なのだから。
ドラゴンクラスは更にその上。
ここまで来て初めてセイジと呼ばれる。
魔法ならなんでもござれの『魔法王』と言う訳だ。
他の職業も似たようなものだ。
全ての戦闘職は上位職の勇者になり、ドラゴンクラスでヒーロー(英雄)と呼ばれるようになる。
レンジャー職はソルジャーを経てストラテジスト(戦略家)に。
全ての聖職者はマギかカーディナルを経て、ポープ(教皇)になる。
どの職業もこのレベルになると人間とは言い難い。
権力では王が一番だが、権威となると王でさえドラゴンクラスに譲る。
とは言え、現状お目にかかる事は滅多にない。
世界に何人居るのか、どこに居るのか、現存するのか、詳しいことは誰も知らないのだ。
賢者サルバスはそういう意味ではレアな存在だ。
人々の近くに存在する、稀有な伝説。
帝国の食客と言えば良いだろうか。
もちろん、彼は自由に振る舞う。
王でさえ彼を意のままには出来ないのだから。
説明が長くなったが話を戻そう。
「実はこの前、帝国にロック鳥が襲来した騒ぎがあっただろう?どうもその時、帝国軍はネオジョルトとぶつかった事があるらしい。噂だが相手はホンの数人で、その中の一人が将軍の一人とやりあったって話だ」
マズルが腕組みをしながら言う。
噂にはなっているようだが真偽は定かではないと言うレベルか。
「えー、そんな話聞いたことないですよ。だったらなんでもっと大事になってないんです?」
ヒスタの疑問ももっともだ。
だが第二王子ソルは、オオムカデンダルの力をその目で見て兵を引き上げた。
その目的も王室の赤ん坊を抹殺すると言う公には出来ない物だ。
あれだけの軍を動かして、噂にしかなっていないと言うことの方が驚きだ。
それは簡単だ。
かつて英雄と称された勇者パーティーが、ドラゴンを討伐したとされるからだ。
ドラゴンよりも強い。
それがドラゴンクラスと呼ばれる所以だ。
単純と言えば単純である。
今回、警護対象であり誘拐のターゲットでもある『賢者』はセイジと呼ばれるグループに属する。
賢者、隠者、天啓者と言った称号を持つ者のグループをセイジと呼ぶのだ。
つまり魔法職の最上位だ。
魔法職は幅が広い。
一番職種の多いグループだ。
マジシャン (奇術師)に始まり、
サモナー (召還師)
アルケミスト (錬金術士)
ソーサラー (黒魔術魔法使い)
エンチャンター (付呪師)
ネクロマンサー (死霊使い)まで、非常に多岐に渡る。
これがブラックナイトクラスになると、ウィザード (高度上位魔法使い)と、メイジ (魔法学者)に分けられる。
ウィザードの方がより魔法職としての性格が強い。
この時点で相当なレベルだ。
なんせ救世主の義務を負う程なのだから。
ドラゴンクラスは更にその上。
ここまで来て初めてセイジと呼ばれる。
魔法ならなんでもござれの『魔法王』と言う訳だ。
他の職業も似たようなものだ。
全ての戦闘職は上位職の勇者になり、ドラゴンクラスでヒーロー(英雄)と呼ばれるようになる。
レンジャー職はソルジャーを経てストラテジスト(戦略家)に。
全ての聖職者はマギかカーディナルを経て、ポープ(教皇)になる。
どの職業もこのレベルになると人間とは言い難い。
権力では王が一番だが、権威となると王でさえドラゴンクラスに譲る。
とは言え、現状お目にかかる事は滅多にない。
世界に何人居るのか、どこに居るのか、現存するのか、詳しいことは誰も知らないのだ。
賢者サルバスはそういう意味ではレアな存在だ。
人々の近くに存在する、稀有な伝説。
帝国の食客と言えば良いだろうか。
もちろん、彼は自由に振る舞う。
王でさえ彼を意のままには出来ないのだから。
説明が長くなったが話を戻そう。
「実はこの前、帝国にロック鳥が襲来した騒ぎがあっただろう?どうもその時、帝国軍はネオジョルトとぶつかった事があるらしい。噂だが相手はホンの数人で、その中の一人が将軍の一人とやりあったって話だ」
マズルが腕組みをしながら言う。
噂にはなっているようだが真偽は定かではないと言うレベルか。
「えー、そんな話聞いたことないですよ。だったらなんでもっと大事になってないんです?」
ヒスタの疑問ももっともだ。
だが第二王子ソルは、オオムカデンダルの力をその目で見て兵を引き上げた。
その目的も王室の赤ん坊を抹殺すると言う公には出来ない物だ。
あれだけの軍を動かして、噂にしかなっていないと言うことの方が驚きだ。
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