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第二章

尾行を撒くと談話と悩むと

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 ここは防具店の中。
 エルとシルフィアとログスとララファは、少し店の中をみた。その後、入って来た所じゃない出入口から外にでる。
 そして一旦、エルの家に向かった。

 ∞✦∞✦∞✦∞

 ここはエルの家。
 エル達は部屋の床に座っている。

「なんとか撒いたな」
「エル……あの防具屋に、運よく別の出入口があって良かったわ」
「そうですね。でも、なかったら……どうするつもりだったんですか?」

 そう言いログスはエルに視線を向けた。

「なければ、違う店に行くつもりだった」

 エルがそう言うと三人は、なるほどと思い頷く。

「まぁあの状況じゃ、何も考えられないわよね」
「シルフィア、そういう事だ。それでだけど……さっきつけてたヤツは、間違いなく俺を監視してた」
「そうね……もしエルの村を襲ったヤツだとしたら、気づいてつけてた可能性があるわ」

 そうシルフィアに言われエルは、俯き床の一点をみつめる。

「その可能性は、ある。そうなると……村ですれ違った時に、俺の顔をみていたってことだよな」
「そうだと思うわ。だけど……違うかも知れない。私は……」
「そうだな……シルフィア。とりあえずは、用心しないと……これから何が起こるか分からない」

 そうエルが言うとシルフィアとログスとララファは頷いた。

「この件は、様子をみよう。それよりも依頼の方をどうする?」
「エル、そうね。さっきも言ったけど、明日の方がいいと思う」
「俺もそれでいい。ログスとララファは、それで大丈夫か?」

 そう言いエルは、ログスとララファをみる。

「アタシは、大丈夫だよ」
「ああ、俺も明日で大丈夫です」

 ログスとララファはそう言いエルを見据えた。

「じゃあ、それでいいな。明日の朝、ダグル迷宮の入口に集合。それと何かあったら、グリモエステルスに言ってくれれば意識を繋いでくれる」
「分かったわ。その時は、そうする」

 そうシルフィアが言いログスとララファも、ウンっと頷く。
 その後、シルフィアとログスとララファはエルの家を出て帰っていった。
 そしてシルフィアは、ログスとララファを家まで送り届ける。

 片やエルはシルフィア達が帰ったあと、一人で考え込んでいた。

(帰ったな。さて、どうする……今から俺をつけていたヤツのことを調べた方がいいか?
 もし村を襲ったヤツなら……。それがシルフィアの言っていた者だった場合は、俺一人の方がいい)
 ”エル、一人でなんとかしようと思うのはよくない。シルフィア達は、なんのための眷属なんだい”
(……グリモエステルス、この会話ってシルフィア達と繋いでないよな?)

 そう言いエルは、ムッとする。

 ”流石にこの会話は繋いでいない”
(それならいい。眷属だからって、シルフィア達をこれ以上……巻き込みたくないんだ)
 ”うむ、既に巻き込んでいると思うが”

 それを聞きエルは、つらい表情を浮かべ俯いた。

(そうだな……本当なら、全て済んでから知り合いたかったよ)

 そう言いエルは頭を抱える。
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