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第一章

ダグル迷宮の第一階層……調べると談話

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 ここはダグル迷宮の第一階層。中は洞窟のような雰囲気だ。

 あれからエルとシルフィアとログスとララファは、ここに来ていた。

 エルは周囲を見渡す。

(ここがダグル迷宮の一階層、か。先がみえない……。一応、所々に明かりが灯っている。みた感じ、あとから設置されたみたいだな)

 そう思い岩壁に目掛け左手を翳した。

 《エステルス・サーチ!!》

 そう魔法を唱える。すると手を翳している岩壁に魔法陣が現れた。それと同時に、エルの頭の中に岩壁の情報が入ってくる。

「ここの岩壁は、特殊な呪術が施されているみたいだな」
「エル、それって……どういう事?」

 そうシルフィアが問うとエルは、地面に落ちている小石を拾う。その後、岩壁に目掛け小石を軽く投げた。
 すると岩壁が発光し小石を弾く。その時、古代文字が浮かび上がる。だが小石を弾いたと同時に、すぐ消えた。

「岩壁が、石を弾いた!?」
「ログス、それだけじゃない。文字が浮かび上がった。それも古代文字だ」
「そうなると……エル。ここの岩壁に施されている呪術は、最古のものってことよね?」

 そうシルフィアに聞かれエルは頷く。

「そうなるな。ってことは、このダグル迷宮自体……。断言はできないが、遥か昔に……人口的に造られたものかもしれない」
「人口的って、昔の人が何かの目的で造った……ってことだよね」

 そう言いララファは首を傾げる。

「ああ、古代文字が現れたってことは……そういう事だ」
「でも、なんのためにこんな迷宮を造ったんだろう?」
「さあな。てかシルフィアも知らないのか?」

 エルがそう聞くとシルフィアは、苦笑いをし首を横に振った。

「そうね……私は、この迷宮のことを全て知ってる訳じゃない。それにこの町に住みついてる訳って、仕事があるからだし」
「……そういう事か。確かに、みた限り……。この迷宮のお陰で、この町に人が集まっているみたいだしな」
「ええ、そうなるわね。みんな金が目当てで、ここにくるから。……エルは違うの?」

 そうシルフィアに問われエルは、考えたあと口を開く。

「俺は……確かに半分はそうだ。だが、もう半分はこの迷宮を調べるために……」
「調べるためって……依頼?」
「シルフィア。依頼……そうだな、そういう事だ」

 そうエルが言うと三人共に不思議に思い首を傾げる。

「んー、なんか理由がありそうね。でも、言いたくないならいいわ。それより、先に進みましょう」
「すまない。……そうだな、ここに居ても仕方がない」

 そうエルが言うと三人は頷く。

 そしてその後四人は、迷宮の奥へと進んで行ったのだった。
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