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第六章

厄災の真実と最終局面……11

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 焦れば焦るほど、頭が働かない。余計に分からなくなる。だけど、早く使うスキルを探さなきゃ。


 私はひたすら探す。今の状況に合ったスキルを……。


 レベル1は、探して弱点を見極める。2は、内容の見極め。3……探し見極めて場所を特定する。4が、内容に合った物を見極め割り振り……。
 レベル5は、物を見極め整理。そうだなぁ……レベル6が、複数の対象物の情報を調べ見極めて振り分け整理する。
 ん~レベル7が……状況を見極め対処法を示す。レベル8が、特定の対象物の弱点を見極め対処する方法を探る。
 それと……レベル9は、物事を詳しく調べ見極め対処法を探り示す。あとはレベル10……複数の対象物の弱点を見極め対処法を探り振り分ける。
 そうなると……レベル7かな? ううん、なんか違う気もするし。そうだなぁ、でも……これしかないか。


 そう考えがまとまると、両手を目の前に翳した。とその時、目の前に異界の魔獣が現れる。

 私はそれに気づき、反射的に後ろに跳んだ。そして、体勢を整えると身構える。

 だがその異界の魔獣は、私のことを追いかけてこない。なぜか、ベルべスクの方へ向かっていく。

「どうなってるの? 訳が分からない……」

 そう思ったが気を取り直して、再び両手を眼前に翳す。

 《見極めレベル7!!》

「この状況での対処の仕方を教えて!!」

 そう言い放った。すると両手が発光し魔法陣が現れる。その魔法陣から眩い光が放たれた。

 それと同時に目が眩むほどの光が周囲を覆い尽くす。その光は、一瞬で消える。

 それを確認すると私は、プレートを確認した。


 書き込まれてる。でも……やっぱり、無理なの? 測定不能……って……。


 私は他に書き込まれていないか探してみる。だけど……なかった。


 どうしよう……最悪だよ。


 そう思い涙が出てくる。


 本当に無理なの? 他に方法は……ないのかな。このままじゃ……。


 余りにも、どうしていいか分からなくなり地面に座り込んだ。



 ――場面は変わり、グレイフェズが居る場所――


 あれからグレイフェズは、ひたすらデビルミストの群れを技を使い大剣で駆除していた。

「クソッ……ハァハァハァ……数が多すぎる……ハァハァハァ……」

 かなり疲れてきている。

「グレイフェズ、大丈夫か?」

 それを聞きグレイフェズは声のした方をみた。

「ベルべスク!? 何でここに居る!!」

「ここに居ちゃまずいのか? オレは、お前だけじゃ無理だと思って来てやったのに……その態度かよ」

「悪い……だが、ルイの方は大丈夫なのか?」

 そう言われベルべスクは頷く。

「恐らくな。オレの方にしか、あの怪物や魔獣はこないぞ」

「それは、どういう事だ?」

「散々オレが攻撃してたからだろうな」

 それを聞きグレイフェズは納得する。

「そういう事か。確かに、ルイを襲う気配がない。どうなっている?」

「さぁ、オレも知らねぇ。だが、ムドルの時もそうだった。コイツら……倒せば倒すほど、強くなっていきやがる」

「なるほど……厄介だな。で、何か策はあるのか?」

 そう問われベルべスクは首を横に振った。

「いや、ない。だが、今ルイが能力を使って調べている」

「そうか……ルイが……」

 グレイフェズは泪の方に視線を向ける。と同時に青ざめた。

「なんで……ルイが頭を抱えて蹲っている!?」

 それを聞きベルべスクもルイの方をみる。

「……」

 何も言えなくなりベルべスクは、血の気が引いていき凍りついた。

「あの様子じゃ、どうしようもないってことか」

 悔しさのあまり、地面に目掛け大剣を突き刺す。

 グレイフェズは、紫の怪物とデビルミストの群れを順に睨んだ。

「何度、言ったか忘れたが……言う事は同じだ。やるしかねえよな」

 それを聞いたベルべスクは、我に返りグレイフェズの方を向くと頷いた。

「ああ、そうだ。やるしかねぇわ、な!」

 そう言いベルべスクは、ニヤリと笑みを浮かべる。

 そして二人は、二手に分かれデビルミストの群れを駆除し始めたのだった。
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