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旅行カバンを片手に国境を出て、馬車を乗り継いでコメルの王都に着いた。
村とは比べ物にならないくらい栄えており、活気がある。
モルヴィマとは違った雰囲気の街並みに私は目を輝かせた。
1番人通りの多い道にある、赤い屋根にレンガ出できた建物内。
それが私の叔母が経営する宿屋「ミスセルノ」。
入口のドアを開けたら、新しい生活の始まりだ。
--------------------------------
それからの生活は目まぐるしいものだった。
私の叔母であるローニャさんとその旦那さんのマルクさんと意気投合し、「娘のように思っている子の赤ちゃんだから可愛いに決まってる」を合言葉にベビーグッズを沢山買ってくるようになった。
お2人にも息子さんがいるらしいのだが、反抗期を境に冒険者として旅に出たっきりなんだそうだ。
悪阻の時も嫌そうな顔ひとつせずに心が弱っていた私を支えてくれた。
「もうそろそろだねぇ、サニーちゃん。男の子かしら、それとも女の子?まぁ、サニーちゃんの子ならどちらでも可愛いんでしょう、ねぇマルク!」
「そうだな、きっとサニーに似て明るくて優しい子になるだろう。あ、やっぱりベビー服もう少しいるかな。」
「やだぁーマルク、ベビー服はもう沢山あるじゃない!」
…こんな具合で私よりも子供を溺愛する気満々である。
「サニーちゃんをこんな目に合わせたクソ男はどこの誰だか知らないけど、サニーちゃんとサニーちゃんの子供は私達が幸せにするからね!」
と言いながら目のハイライトがおやすみしちゃっているローニャさんは怖かった。
村とは比べ物にならないくらい栄えており、活気がある。
モルヴィマとは違った雰囲気の街並みに私は目を輝かせた。
1番人通りの多い道にある、赤い屋根にレンガ出できた建物内。
それが私の叔母が経営する宿屋「ミスセルノ」。
入口のドアを開けたら、新しい生活の始まりだ。
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それからの生活は目まぐるしいものだった。
私の叔母であるローニャさんとその旦那さんのマルクさんと意気投合し、「娘のように思っている子の赤ちゃんだから可愛いに決まってる」を合言葉にベビーグッズを沢山買ってくるようになった。
お2人にも息子さんがいるらしいのだが、反抗期を境に冒険者として旅に出たっきりなんだそうだ。
悪阻の時も嫌そうな顔ひとつせずに心が弱っていた私を支えてくれた。
「もうそろそろだねぇ、サニーちゃん。男の子かしら、それとも女の子?まぁ、サニーちゃんの子ならどちらでも可愛いんでしょう、ねぇマルク!」
「そうだな、きっとサニーに似て明るくて優しい子になるだろう。あ、やっぱりベビー服もう少しいるかな。」
「やだぁーマルク、ベビー服はもう沢山あるじゃない!」
…こんな具合で私よりも子供を溺愛する気満々である。
「サニーちゃんをこんな目に合わせたクソ男はどこの誰だか知らないけど、サニーちゃんとサニーちゃんの子供は私達が幸せにするからね!」
と言いながら目のハイライトがおやすみしちゃっているローニャさんは怖かった。
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