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第三章・ランスウォールの後継者
非常階段
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その晩ベッドに潜っても中々寝付けなかったアナスタシアは、寝巻きの上にガウンを羽織り、部屋を抜け出して静かに非常口から外へ出た。春と言っても夜の外気は冷たく、まだ微かに息が白くなる。ガウンの前をかき合わせて、肩を竦める。今晩は雲ひとつ無い満天の星空と三日月が綺麗で、アナスタシアは非常階段から空を眺めて、明日、自分がすべき事を考えていた。
しばらくすると階下の非常口のドアが開く音がした。アナスタシア達の寮は一階に食堂や談話室、寮監室等があり、一階、二階、三階が男子寮で、四階が女子寮となっている。
音が聞こえたのは恐らくすぐ下の三階だろう。三階は魔法騎士科の男子生徒が集まっている。しかしこの時間に部屋から出ることは規則違反だ。寮監の見回りかもしれないと、一歩下がって階段の手摺から離れる。息を殺して立ち去ってくれるのを待っていると、下から盛大な溜息が聞こえた。
「はぁー、思い切って掻っ攫ってやりてーけど……でもなー、あいつがそれを求めてなけりゃ、そんなことされても迷惑でしかねーよ……」
溜息の後は小さい上に声がかすれていてあまり良く聞き取れなかったが、それは聞き覚えのある声だった。アナスタシアはそっと非常階段を下り、階段の踊り場から顔を覗かせ声の主を確認する。
「やっぱり、テッドだったのね」
突然音も無く現れた想い人の声に、テッドは驚きそちらを向いた。その顔は赤く、どうやらお酒を飲んでいるようだった。
「アナ? 何でそこにいるんだ。まさか俺の独り言を聞いてないよな?」
アナスタシアは首を傾げ、曖昧に微笑む。階段を下りてテッドに近付いた。
「おい、駄目だ、止まれ。それ以上は下りて来るな。ここからは男子寮だ。ったく、まだ寒いのにそんな格好で外に出るなんて、どうかしてるぞ」
テッドは自分が羽織っていたコートを脱いで、階段の踊り場から二段下りた所で立ち止まるアナスタシアに投げて渡した。
「それ着てろ。どうせ考え事でもしてたんだろう? 俺たちは部屋で最後の酒盛りだ。優等生と見せかけて、実は結構羽目を外して楽しんでたんだ。皆酔いつぶれて寝ているが、今晩は少し荒れて大変だった」
アナスタシアはテッドの大きなコートを羽織った。それはまだほんのり温かく、嗅ぎ慣れたテッドの匂いがした。
「あなた達、そんな事してたの?」
「専門棟の寮生はみんな真面目だから大人しいが、普通科の寮は男女入り乱れてトラヴィス様とマリエルの様な事なんて本当は日常茶飯事らしいぞ。寮監もここより監視がゆるいから、生徒たちは好き放題だ。俺たちの酒は騎士科から魔法科を経由して流れてくるんだ。向こうは今頃お祭り騒ぎで、明日の朝は二日酔いのヤツが大勢居るんだろうな」
テッドが話し終わるとシンと静まり返ってしまった。
「えっと……テッドもお酒を飲むのね。それに、少し酔っているのかしら? 言葉使いがハワードみたいだったわ」
「やっぱり聞こえてたのか?! いや、あれは何てゆーか……酒飲みながら皆でお前の話をしてたんだよ。その流れで口から出ちまっただけで、ただの独り言だから、忘れてくれ」
テッドは気付いていないのか、普段の会話では君と言うところをお前と言ってしまっている。
「アナ、考えは纏まったのか?」
アナスタシアは頷いて笑った。個人的な事なのに、皆自分の事の様に一緒に考えてくれる。悩んだ所でどちらを選んでも後悔するだろう。ならば、父の希望に添うほうを選んだ方が良い。
「後継者になる権利を放棄するわ。私は目標を失ってしまうけれど、どちらを選んでも後悔するのは目に見えているもの。自分は父と弟の補佐に回って、魔法騎士として領地を守れば良い話よ」
「そうか、お前がそう決めたなら、俺たちは口出しする事は何も無いよ。だが、辛いだろう? 10年頑張ってきたことが実を結ぼうって前日に、全てひっくり返されちまって、そうやって気丈に振舞うお前を見てると、俺は胸が苦しいよ」
テッドは両手に拳をにぎり、悔しそうに奥歯を噛んだ。アナスタシアはゆっくり階段を下りて、テッドのコートを脱いで彼の肩にふわりと掛ける。入学したての頃は自分とそれほど身長差の無かったテッドは、いまや学園一の立派な体躯で、身長は女性としては大き目のアナスタシアよりも頭一つ以上高い。
「ありがとう、テッド。私の気持ちをわかっている人が近くに居てくれて嬉しいわ。もう部屋に戻らなきゃ、あなたも風邪を引いてしまうわよ? コートをありがとう。おやすみなさい」
アナスタシアは階段を上がって自室に戻ろうとする。踊り場の所まで行くと、テッドがコートを持って階段を二段飛ばしで駆け上がってきた。
「テッド? どうし……」
テッドはアナスタシアに頭からコートを被せ、その腕の中に閉じ込めた。彼の心臓はその音が外に聞こえるほどドキドキしていた。アナスタシアは何が起きたのか理解できず、ジッと心臓の音を聞いていた。頭から被せられたコートは温かく、目の前のテッドの身体は熱いと感じるほど熱を持っていた。真っ暗な視界の中、息が止まりそうなほど強く抱きしめる彼に、安心してその身を委ねた。ただ黙って抱きしめるだけで、テッドは何も話さない。胸の鼓動がさらに早く激しくなったかと思うと、抱きしめる腕の力が緩まり、その手はコートにスッポリ覆われたアナスタシアの頬のあたりを包み込むように添えられた。
テッドはコートの布越しにアナスタシアにキスをして、もう一度強く抱きしめると、アナスタシアをその場に置いて階段を駆け下り、逃げるように非常口から男子寮に入って行った。
残されたアナスタシアは頭から被ったコートをズルズルと引っ張って顔を出すと、今起きた事が信じられなくて口元に手を当てその場にしゃがみ込んだ。コートの裾がふわっと床に広がる。
「今、キスした?」
耳まで真っ赤になったアナスタシアは、階段の下を見るがそこにはもうテッドは居なかった。下の非常口の扉の向こう側から、部屋のドアを乱暴に閉める音がした。
しばらくすると階下の非常口のドアが開く音がした。アナスタシア達の寮は一階に食堂や談話室、寮監室等があり、一階、二階、三階が男子寮で、四階が女子寮となっている。
音が聞こえたのは恐らくすぐ下の三階だろう。三階は魔法騎士科の男子生徒が集まっている。しかしこの時間に部屋から出ることは規則違反だ。寮監の見回りかもしれないと、一歩下がって階段の手摺から離れる。息を殺して立ち去ってくれるのを待っていると、下から盛大な溜息が聞こえた。
「はぁー、思い切って掻っ攫ってやりてーけど……でもなー、あいつがそれを求めてなけりゃ、そんなことされても迷惑でしかねーよ……」
溜息の後は小さい上に声がかすれていてあまり良く聞き取れなかったが、それは聞き覚えのある声だった。アナスタシアはそっと非常階段を下り、階段の踊り場から顔を覗かせ声の主を確認する。
「やっぱり、テッドだったのね」
突然音も無く現れた想い人の声に、テッドは驚きそちらを向いた。その顔は赤く、どうやらお酒を飲んでいるようだった。
「アナ? 何でそこにいるんだ。まさか俺の独り言を聞いてないよな?」
アナスタシアは首を傾げ、曖昧に微笑む。階段を下りてテッドに近付いた。
「おい、駄目だ、止まれ。それ以上は下りて来るな。ここからは男子寮だ。ったく、まだ寒いのにそんな格好で外に出るなんて、どうかしてるぞ」
テッドは自分が羽織っていたコートを脱いで、階段の踊り場から二段下りた所で立ち止まるアナスタシアに投げて渡した。
「それ着てろ。どうせ考え事でもしてたんだろう? 俺たちは部屋で最後の酒盛りだ。優等生と見せかけて、実は結構羽目を外して楽しんでたんだ。皆酔いつぶれて寝ているが、今晩は少し荒れて大変だった」
アナスタシアはテッドの大きなコートを羽織った。それはまだほんのり温かく、嗅ぎ慣れたテッドの匂いがした。
「あなた達、そんな事してたの?」
「専門棟の寮生はみんな真面目だから大人しいが、普通科の寮は男女入り乱れてトラヴィス様とマリエルの様な事なんて本当は日常茶飯事らしいぞ。寮監もここより監視がゆるいから、生徒たちは好き放題だ。俺たちの酒は騎士科から魔法科を経由して流れてくるんだ。向こうは今頃お祭り騒ぎで、明日の朝は二日酔いのヤツが大勢居るんだろうな」
テッドが話し終わるとシンと静まり返ってしまった。
「えっと……テッドもお酒を飲むのね。それに、少し酔っているのかしら? 言葉使いがハワードみたいだったわ」
「やっぱり聞こえてたのか?! いや、あれは何てゆーか……酒飲みながら皆でお前の話をしてたんだよ。その流れで口から出ちまっただけで、ただの独り言だから、忘れてくれ」
テッドは気付いていないのか、普段の会話では君と言うところをお前と言ってしまっている。
「アナ、考えは纏まったのか?」
アナスタシアは頷いて笑った。個人的な事なのに、皆自分の事の様に一緒に考えてくれる。悩んだ所でどちらを選んでも後悔するだろう。ならば、父の希望に添うほうを選んだ方が良い。
「後継者になる権利を放棄するわ。私は目標を失ってしまうけれど、どちらを選んでも後悔するのは目に見えているもの。自分は父と弟の補佐に回って、魔法騎士として領地を守れば良い話よ」
「そうか、お前がそう決めたなら、俺たちは口出しする事は何も無いよ。だが、辛いだろう? 10年頑張ってきたことが実を結ぼうって前日に、全てひっくり返されちまって、そうやって気丈に振舞うお前を見てると、俺は胸が苦しいよ」
テッドは両手に拳をにぎり、悔しそうに奥歯を噛んだ。アナスタシアはゆっくり階段を下りて、テッドのコートを脱いで彼の肩にふわりと掛ける。入学したての頃は自分とそれほど身長差の無かったテッドは、いまや学園一の立派な体躯で、身長は女性としては大き目のアナスタシアよりも頭一つ以上高い。
「ありがとう、テッド。私の気持ちをわかっている人が近くに居てくれて嬉しいわ。もう部屋に戻らなきゃ、あなたも風邪を引いてしまうわよ? コートをありがとう。おやすみなさい」
アナスタシアは階段を上がって自室に戻ろうとする。踊り場の所まで行くと、テッドがコートを持って階段を二段飛ばしで駆け上がってきた。
「テッド? どうし……」
テッドはアナスタシアに頭からコートを被せ、その腕の中に閉じ込めた。彼の心臓はその音が外に聞こえるほどドキドキしていた。アナスタシアは何が起きたのか理解できず、ジッと心臓の音を聞いていた。頭から被せられたコートは温かく、目の前のテッドの身体は熱いと感じるほど熱を持っていた。真っ暗な視界の中、息が止まりそうなほど強く抱きしめる彼に、安心してその身を委ねた。ただ黙って抱きしめるだけで、テッドは何も話さない。胸の鼓動がさらに早く激しくなったかと思うと、抱きしめる腕の力が緩まり、その手はコートにスッポリ覆われたアナスタシアの頬のあたりを包み込むように添えられた。
テッドはコートの布越しにアナスタシアにキスをして、もう一度強く抱きしめると、アナスタシアをその場に置いて階段を駆け下り、逃げるように非常口から男子寮に入って行った。
残されたアナスタシアは頭から被ったコートをズルズルと引っ張って顔を出すと、今起きた事が信じられなくて口元に手を当てその場にしゃがみ込んだ。コートの裾がふわっと床に広がる。
「今、キスした?」
耳まで真っ赤になったアナスタシアは、階段の下を見るがそこにはもうテッドは居なかった。下の非常口の扉の向こう側から、部屋のドアを乱暴に閉める音がした。
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