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ep.03
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カレンさんとは距離を感じたまま、リビングでテレビをボーっと眺めている。
今俺はカレンさんと一緒でもこなせるミッションを考えている。
ミッションにはいくつか種類と難易度が設定されている。
・一般ミッション
① 他人のステータスを閲覧せよ
報酬:10exp
・デイリーミッション
① 1km歩く 達成度0.1/1
報酬:5exp
② 1時間瞑想する 達成度0/1
報酬:5exp
・マンスリーミッション
① 50km歩く 達成度 0.1/50
報酬:50exp
② 50時間瞑想する 達成度0/50
報酬:50exp
今俺がこなせそうなミッションはこんなものだ。子供の身体で外出が制限されているから家の中でできることしかできないのだ。1km歩くというデイリーミッションは家の中を歩き回るだけで加算されるので達成できる。
他人のステータスを閲覧せよという一般ミッションは母さんや姉さんは対象外だったので達成できていなかった。
カレンさんに触れることができればステータスを閲覧することができるだろう。
瞑想は長年行ってきたからかなり得意だ。今では目を開けたままでも瞑想モードに入ることが可能だ。瞑想モード中は話しかけられても気づかないので、結局目を閉じて瞑想するほうが良いのだが。
カレンさんはリビングから動く様子もないし、俺は今日の分の瞑想でもするとしよう。
カレンさんに触れる機会はそのうちやってくるだろう。
~カレン視点~
私は今不思議な気持ちで目の前の少年を眺めている。
今日から私はこの少年、田中治くんの家庭教師兼家政婦兼ボディガードとして派遣されてきた。世の中の男性は、幼年期は周囲から愛されて育つため温厚に育ちのだが、年齢を重ねるごとに父親がいないことで精神的に病んでしまったり、私のような他人に世話をされることに不満を持ち、性格がねじ曲がったりしてしまう人がほとんどだ。
女性は男性と身体を重ねることを切望しているため、男性の性格などは些細な違い程度にしか思っていない。イケメンで優しい男性など創作物の中でしか存在しないと割り切っているのだ。
目の前の少年はまだ5歳とはいえ女性に対してとても紳士的な態度をとるのである。さらにとびっきりの美少年である。
これまでの仕事では単発のボディガードの依頼がほとんどで、保護者代理をするのは初めてのことであるが、ここまで礼儀があってイケメンな男の子だなんて、5歳ということを抜きにしてキュンとしてしまう。
初日から粗相を犯して解雇になるわけにいかないので必死に自制しつつ、治くんが素敵な男性に育ってくれることを願いながら、この子を守っていこうと覚悟を決めた。
1時間の瞑想を終えても、カレンさんは俺の目の前に座ってこちらを見ていた。まさか1時間ずっと見られていたのだろうか。傍から見れば寝ているように見えるはずなので問題はないが、すこし恥ずかしい気持ちだ。
瞑想を経て、俺はカレンさんに触れる計画を思いついた。名付けて「お風呂大作戦」である。
5歳児というアドバンテージを活かして、一緒にお風呂に入ってしまおうという作戦だ。
普段は母さんや姉さんが一緒に入っていたというのは事実であるから、そう難しくないはずである。
俺の名誉のために補足しておくが、一人でもお風呂くらい余裕で入れるのだが、役得を享受しないわけにはいかないだろう?
現在は昼前、この作戦の決行は夜だとして、そろそろお腹が空いてきた頃合いだ。
「治くん、そろそろお昼ご飯を作るけれど、何か食べたいものはあるかしら」
こんな美人に作ってもらう料理なら何でもありがたくいただく所存であるが、ここはやはり王道を攻めるべきだろう。
「それでは、オムライスが食べたいです」
今俺はカレンさんと一緒でもこなせるミッションを考えている。
ミッションにはいくつか種類と難易度が設定されている。
・一般ミッション
① 他人のステータスを閲覧せよ
報酬:10exp
・デイリーミッション
① 1km歩く 達成度0.1/1
報酬:5exp
② 1時間瞑想する 達成度0/1
報酬:5exp
・マンスリーミッション
① 50km歩く 達成度 0.1/50
報酬:50exp
② 50時間瞑想する 達成度0/50
報酬:50exp
今俺がこなせそうなミッションはこんなものだ。子供の身体で外出が制限されているから家の中でできることしかできないのだ。1km歩くというデイリーミッションは家の中を歩き回るだけで加算されるので達成できる。
他人のステータスを閲覧せよという一般ミッションは母さんや姉さんは対象外だったので達成できていなかった。
カレンさんに触れることができればステータスを閲覧することができるだろう。
瞑想は長年行ってきたからかなり得意だ。今では目を開けたままでも瞑想モードに入ることが可能だ。瞑想モード中は話しかけられても気づかないので、結局目を閉じて瞑想するほうが良いのだが。
カレンさんはリビングから動く様子もないし、俺は今日の分の瞑想でもするとしよう。
カレンさんに触れる機会はそのうちやってくるだろう。
~カレン視点~
私は今不思議な気持ちで目の前の少年を眺めている。
今日から私はこの少年、田中治くんの家庭教師兼家政婦兼ボディガードとして派遣されてきた。世の中の男性は、幼年期は周囲から愛されて育つため温厚に育ちのだが、年齢を重ねるごとに父親がいないことで精神的に病んでしまったり、私のような他人に世話をされることに不満を持ち、性格がねじ曲がったりしてしまう人がほとんどだ。
女性は男性と身体を重ねることを切望しているため、男性の性格などは些細な違い程度にしか思っていない。イケメンで優しい男性など創作物の中でしか存在しないと割り切っているのだ。
目の前の少年はまだ5歳とはいえ女性に対してとても紳士的な態度をとるのである。さらにとびっきりの美少年である。
これまでの仕事では単発のボディガードの依頼がほとんどで、保護者代理をするのは初めてのことであるが、ここまで礼儀があってイケメンな男の子だなんて、5歳ということを抜きにしてキュンとしてしまう。
初日から粗相を犯して解雇になるわけにいかないので必死に自制しつつ、治くんが素敵な男性に育ってくれることを願いながら、この子を守っていこうと覚悟を決めた。
1時間の瞑想を終えても、カレンさんは俺の目の前に座ってこちらを見ていた。まさか1時間ずっと見られていたのだろうか。傍から見れば寝ているように見えるはずなので問題はないが、すこし恥ずかしい気持ちだ。
瞑想を経て、俺はカレンさんに触れる計画を思いついた。名付けて「お風呂大作戦」である。
5歳児というアドバンテージを活かして、一緒にお風呂に入ってしまおうという作戦だ。
普段は母さんや姉さんが一緒に入っていたというのは事実であるから、そう難しくないはずである。
俺の名誉のために補足しておくが、一人でもお風呂くらい余裕で入れるのだが、役得を享受しないわけにはいかないだろう?
現在は昼前、この作戦の決行は夜だとして、そろそろお腹が空いてきた頃合いだ。
「治くん、そろそろお昼ご飯を作るけれど、何か食べたいものはあるかしら」
こんな美人に作ってもらう料理なら何でもありがたくいただく所存であるが、ここはやはり王道を攻めるべきだろう。
「それでは、オムライスが食べたいです」
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