猫仙郷

冴條玲

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君が代プロジェクト

幸せな間引きとは ~繁殖できない貴方が天使猫をもらう意味~

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 保護団体がよく「ペットショップで買う人のせいで、不幸な猫がいなくならないのだ」と主張しているのを聞きますよね。
 残念ながら、それを言うなら「保護猫をもらう人のせいで、不幸な猫がいなくならないのだ」の間違いです。

 なぜなら、ルール(動物愛護法)を守らない人に捨てられたり、虐待されたり、多頭飼育崩壊の現場から助け出されたりした猫が保護猫だから。
 ルールを守れと違反者を責め立てながら、保護猫を求める人は、保護猫の供給を違反者に依存しているのです。

 猫を保護して避妊去勢手術を受けさせる時、「ほんとうに猫のためなのかな」って、心ある人なら、もやっとしますよね。
 保護なんてしなければ、外で子孫を残せたかもしれないのに。
 自分が保護したばかりに、保護されてしまった猫の『子孫を残すチャンス』は潰れてしまう。
 それって、本当に猫のためなのか――

 この他にも多くの矛盾と歪を抱える保護猫と違い、天使猫はなんらの矛盾も抱えていません。
 天使猫を供給するセラフィム隊のモットーが『神(自然淘汰)に逆らわない』ことだからです。
 ラファエル隊に供給される天使猫は『間引き』。
 生まれたすべての猫に繁殖の権利を認めたら、猫はたちまち侵略的外来種となり、多頭飼育崩壊待ったなし。
 保護猫をもらっても何も残らないけど、天使猫をもらえば同じ血を受け継ぐ兄弟姉妹の命を永遠に残してゆく壮大な営みの一助となれるのです。
※ 何も残らないというのは『猫都合』です。「飼い主の心に思い出が残る」のような『人都合』を、猫仙郷は重視しません。
 狂った動物愛護法(*1)をやむなく守って完全室内飼いするなら、間引きなしに多頭飼育崩壊を避けることはできません。

 なお、間引きの対象を決めるのは、天使猫をもらうすべての里親様です。
 君が代プロジェクトでは、譲渡条件に繁殖禁止を盛り込むことはないのですから。

 命のリレーのバトンを受け取るセラフィム隊の里親様は、優秀だと思う子猫を厳選してください。この猫の子なら、強く美しく健康な子孫を残せるはず、みんなが欲しがるはず、あなたなりに、最も優秀だと思う猫を。(種を健やかに維持するためには多様性が重要なので、『あなたなり』の最優秀が他の人の最優秀と異なっても、あなたの魂がその猫を最も優秀だと感じるなら、自信を持って選抜してください)

 繁殖の責任は重すぎて負えないラファエル隊の里親様は、里親がつきにくそうな、あまり容姿や健康状態がよくない子猫をもらって、不幸な間引き(多頭飼育崩壊)から、あなたが飼育する猫はもちろん、同じ推し猫舎キャッテリーのすべての猫を救ってもらえないでしょうか。
 ラファエル隊員もまた、大切なプロジェクト・メンバーです。
※『あまり容姿や健康状態がよくない子猫』といっても、親猫を厳選して、セラフィム隊が優良な環境で繁殖する猫です。保護猫はもちろん、ペットショップの猫さえ凌駕するクオリティを期待できます。


 狂った動物愛護法の邪魔だてがなければ、私達が間引きせずとも、放し飼いすることで、生態系にもっとも適切なバランスの間引きが神の手によって遂行されるのですけれども。
 行政が腐っていることは、本当に残念です。
 猫は放し飼いしてこそ、無農薬で害虫・害獣の大発生を抑止して、人類の良きパートナーになってくれます。
 それだというのに、狂った動物愛護法に完全室内飼いを努力義務とされていては、いらぬ飼育費用がかかるばかり、国がますます貧しくなるばかりです。
 猫の糞尿の被害がと言いますが、作物にもよるでしょうけど、糞尿って本来なら『肥え』ですよ。肥料です。
 地に足のつかない生き方をして、国を貧しくする連中が、命の循環の何たるかも知らずデス・スパイラルを推奨する動物愛護法をつくって管理運用している現状には、絶望しかありません。あまりにも嘆かわしい。


 猫はもちろん、人の存亡にも関わる問題なので、君が代プロジェクトを成功させる意味を解説するにあたり、多数決教(民主主義)の闇にも触れておきますね。

 **ーー*--**

 ある世界に、ヒトと猫とバッタがいました。
 ヒトが民主主義(多数決)を素晴らしい制度であるとバッタと猫に教え、みんなで集会を開くことにしました。
 すると、バッタが「バッタを喰い殺すことを禁止する」法案を提出しました。
 ヒトと猫は猛反対しましたが、バッタの数には到底、敵いません。
 法案は賛成多数で可決され、バッタを食べられなくなった猫が飢えて絶滅しました。
 猫に取って喰われなくなったバッタは大喜びで、繁栄を楽しみました。
 そして、そのしばらく後に、バッタもヒトも飢えて絶滅しました。おしまい。

 **ーー*--**

 いや待て、最後の一行で何があった。
 つ【蝗害】
 大繁殖したバッタが根こそぎ、種までエサを食べ尽くし、みんな飢えて絶滅してしまったのでした。

 食物連鎖はピラミッドです。
 多数決したら、ピラミッドの頂点に君臨する猫(肉食獣)は絶対に負けます。
 だけど、食物連鎖って、鎖の一ヵ所でも切れたら全滅する循環でもあるのです。

 人類の経済活動により、世界中でいくつもの食物連鎖の循環が断たれ、人類こそが第六期大絶滅時代を引き起こすと言われるほどの環境破壊が起きています。絵空事のたとえ話ではありません。
 人類社会にあてはめてもわかるでしょう。
 今、大群衆が「我こそは被害者で、弱者で、だから保護されるべき」のシュプレヒコールを起こしています。
 弱者特権なんて認めたら、ネズミ型の人間がネズミ算で大増殖します。
 この悪夢は既に現実になってしまっている。
 多数決教は破滅の罠です。
 神が認めているのは機会の平等であって、結果の平等ではない。
 機会の平等というのは学校に行く権利の平等ではなくて(学校にどれほどの意味があるのやら)、学びたいと望めば必要なことは自然からすべて学べる、その機会の平等です。

 君が代プロジェクトは食物連鎖ピラミッドの頂点に君臨する猫(肉食獣)を支援するプロジェクトなので、多数決したら絶対に負けます。
 SNSとかで支持を集められるプロジェクトではありません。
 生態系から猫を取り出し、ぬいぐるみにして供給している保護団体がSNSで支持されるのとはわけが違います。
 君が代プロジェクトのメンバーはみんなに承認され応援されるどころか、魔女裁判にかけられ抹殺される覚悟をもって、コトに当たらなければなりません。
 ただ、神と猫への誠の愛を胸に。

 人類の愚かさはイエス・キリストを魔女裁判にかけて死刑にした2千年前のまま。
 日本はとりわけ、同調圧力が強く、魔女裁判にかけられることを恐れる国民性なので、君が代プロジェクトの参加者が一人も現れなくても驚きはしません。
 むしろ、誰かが参加してくれたら奇跡。
 承知の上で、一人でも多くの参加者が現れること、奇跡の連鎖を祈ります。
 一人の日本人として、一人でも多くの日本人が優しく聡明であることを。


 蛇足ながら、最後に現行の動物愛護法が、
・(ネズミを取って喰う)猫の繁殖禁止を推奨し
・(ネズミが取って喰われないように)猫の完全室内飼いを推奨し
・猫が(ネズミを取って喰うほど)飢えないように十分なフードを与えて飼育することを義務づける
 という、完璧なまでネズミに都合よく出来上がった、すなわち、実質的に日本の食糧危機と(ネズミが媒介する)パンデミックを推進する法律になってしまっていることを、ここに指摘しておきます。
 もはや、敵国の陰謀としか思えない悪法ですよ…。

(*1) 狂った動物愛護法の改正は、君が代プロジェクトの目標のひとつです。


【次回予告】
 以上で、君が代プロジェクトの解説は終わりです。
 当分の間、猫の里親募集とお見合い募集で忙しくなる見込みなので、『猫仙郷』エッセイはお休みし、『猫仙郷』サイトの更新と、『にゃこがやってきた』『メゾンドにゃんこ』エッセイの更新を優先していきます。
※ メンバー募集はエッセイですることではないので、参加して下さる方がいらっしゃいましたら、サイトの方からお願いします。
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