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診断編
第六の奇跡 ~FIPを治療できる獣医さんが佐倉に~
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10月20日 木曜日
この時点で、私はFIPについて『治療法のない、致死率100%の伝染病。ただし、あまりうつらない』という情報しか持っていませんでした。
お腹に水のたまる病気はかなり多かったので、治療法のない病気について詳しく調べても仕方がないと、FIPについては『どの程度うつるのか』に重点を置いた予習をしていました。
そして、治せないにしても、お腹に水がたまって月ちゃんが苦しそうだったので、お水だけでもなんとかしようと利尿剤をもらおうとしたのですが――
「FIPに利尿剤は無駄ですよ。それより、佐倉に治療できる獣医さんがいるから急いで。明日なら予約が1枠あいてるみたいだけど、今日、今からでも――」
「!!!?」
え、治るの!?
でも、今からって、瀕死の月ちゃんにこれ以上の長時間の外出は負担だし!
明日って、連日の長時間の外出も可哀相だし!
なんで、そんなこと言うの!?
この時点の私は、FIPと診断された子猫の余命の短さを知らなかったので、とても反応が悪かったです。
平均余命わずか9日という恐ろしい事実を知った今なら、女医さんがなぜこんなに急かしてくれたのか、わかるのですが。
「少し前まで治療に150万円くらいかかったみたいだけど、佐倉の先生なら、これまでの5分の1くらいの価格の薬の治験もしてるから」
「!!!!?」
は!?
150万円!?
150万円!!!?
高い、高すぎる!!
え、なんで、治療して当然の口調なんだろう。
そんなの即決できない。
あ、そうか、獣医さんは100万円くらいはした金の高給取りなのかな!?
いや違う、今、考えるべきはそういうことじゃなくて、150万円!!!?
治験って、そっちの薬でもちゃんと治るの!?
治療できるとも知りませんでしたが、150万円と聞いては即決できません。
何やら、100万円の高いお薬と、その5分の1(20万円?)の価格の新しいお薬があるようなのですが、その辺も帰宅して調べてからじゃないと💦
どちらの薬も未承認薬とのことで、そうと聞いては治った実績がどの程度あるのかも調べないと、実績はまだとかだったら、100万円はちょっと💦
クラウドファンディングで寄付を募って治療する人が多いらしいのですが、そんな簡単に寄付とか集まるのでしょうか?
だって、100万円あったら世界の恵まれない子供たちを何十人助けられるかって話なのに、猫1匹のために?
猫1匹のためにその額を出してしまうのは家族だからであって、他人(寄付)となったら、恵まれない子供たちへの支援が優先されるべきでは?
寝耳に水の情報、想定外の方法のオンパレードで大混乱です。
ていうか、150万円て!
私の年間支出は税金と強制保険を別にすれば110万円(食費の月額2万円)なんですが!?
月9万円の暮らしを十年続けてきた私にとって、150万円どれだけ大金かっていう。
**―――――**
第六の奇跡
**―――――**
この時の私はまだ知りませんでしたが、なんと、新薬を使ったFIPの治療にかけては日本一の獣医さんを紹介して頂けました…!
地域によっては、県内に治療を引き受けてくれる獣医さんが一人もいないようなこともあるFIPのエキスパートが県内にいたのです!
女医さんが懸命に急かしてくれたことも、月ちゃんの生死をわけました。
苦しそうな月ちゃんを毎日、あちらの病院、こちらの病院と連れ回すのは可哀相でならず、女医さんの説得がなかったら、月ちゃんをやすませてあげたいという私の間違った判断が、手遅れを招いていたに違いないのです。
そしてこの新薬が優れモノで。
先に出回ったお薬の半額以下でありながら、回復する確率はそう違わないものだったのです。
結論から言うと、月ちゃんの治療費はおよそ30万円の見込みで、治療開始からわずか一週間で、月ちゃんは見違えるように回復し、四週間目の今日まで安定して元気いっぱいです。
FIPには現在、未承認薬を使った治療しかありませんが、9割治せる病気になってきているとか。
そして今、あまりにも高額だった治療費を、寄付に頼らなくてもよい水準まで下げようとしてくれる獣医さんが現れたところ!
まだまだ、FIPが治る病気になったこと、100万円もしないお薬があること、獣医さんでさえあまり知らない状況です。
だからこそ、私が運よくつかんだ、多くの猫と飼い主さんを救うであろう情報を広めるべく、このエッセイを開始しました。
お気に入り登録があまりにも少ないので、動画を試そうと思い立ち、更新が滞りがちになっていますが💦
※ フリースペースの末尾から動画(こねこもらって)にリンクしています。まだ、あまり充実していないので控えめですが。
※ 忙しい先生に掲載の許可について打診するのは、せめて登録が100件を超えてからにしないと時間を取らせて申し訳ないので、今すぐに具体的な情報が必要な方は、個別にお問い合わせ下さい。
治療開始のタイムリミットまで、残2日。
↓ ぶっちばーちゃんと仲良くなってきた途端にこの事態で、本当に悔しく悲しかったです。
**――――――――**
ここまでの医療費
**――――――――**
10/18分 6,325円
初診料 1,200円
超音波検査 1,000円
腹水検査 1,000円
猫伝染性腹膜炎ウィルス検査 9,000円(外部機関)
消費税 1,220円
交通費 978円(JR成田線)
―――――――――――――
合計 20,723円
※ すごく良心的な検査料でびっくりしました。他の動物病院を紹介しても、超名先生には何の得もないのに時間を割いて説得して頂き、感謝の言葉もありません。超名先生もまた、間違いなく、月ちゃんの命の恩人の一人です。
この時点で、私はFIPについて『治療法のない、致死率100%の伝染病。ただし、あまりうつらない』という情報しか持っていませんでした。
お腹に水のたまる病気はかなり多かったので、治療法のない病気について詳しく調べても仕方がないと、FIPについては『どの程度うつるのか』に重点を置いた予習をしていました。
そして、治せないにしても、お腹に水がたまって月ちゃんが苦しそうだったので、お水だけでもなんとかしようと利尿剤をもらおうとしたのですが――
「FIPに利尿剤は無駄ですよ。それより、佐倉に治療できる獣医さんがいるから急いで。明日なら予約が1枠あいてるみたいだけど、今日、今からでも――」
「!!!?」
え、治るの!?
でも、今からって、瀕死の月ちゃんにこれ以上の長時間の外出は負担だし!
明日って、連日の長時間の外出も可哀相だし!
なんで、そんなこと言うの!?
この時点の私は、FIPと診断された子猫の余命の短さを知らなかったので、とても反応が悪かったです。
平均余命わずか9日という恐ろしい事実を知った今なら、女医さんがなぜこんなに急かしてくれたのか、わかるのですが。
「少し前まで治療に150万円くらいかかったみたいだけど、佐倉の先生なら、これまでの5分の1くらいの価格の薬の治験もしてるから」
「!!!!?」
は!?
150万円!?
150万円!!!?
高い、高すぎる!!
え、なんで、治療して当然の口調なんだろう。
そんなの即決できない。
あ、そうか、獣医さんは100万円くらいはした金の高給取りなのかな!?
いや違う、今、考えるべきはそういうことじゃなくて、150万円!!!?
治験って、そっちの薬でもちゃんと治るの!?
治療できるとも知りませんでしたが、150万円と聞いては即決できません。
何やら、100万円の高いお薬と、その5分の1(20万円?)の価格の新しいお薬があるようなのですが、その辺も帰宅して調べてからじゃないと💦
どちらの薬も未承認薬とのことで、そうと聞いては治った実績がどの程度あるのかも調べないと、実績はまだとかだったら、100万円はちょっと💦
クラウドファンディングで寄付を募って治療する人が多いらしいのですが、そんな簡単に寄付とか集まるのでしょうか?
だって、100万円あったら世界の恵まれない子供たちを何十人助けられるかって話なのに、猫1匹のために?
猫1匹のためにその額を出してしまうのは家族だからであって、他人(寄付)となったら、恵まれない子供たちへの支援が優先されるべきでは?
寝耳に水の情報、想定外の方法のオンパレードで大混乱です。
ていうか、150万円て!
私の年間支出は税金と強制保険を別にすれば110万円(食費の月額2万円)なんですが!?
月9万円の暮らしを十年続けてきた私にとって、150万円どれだけ大金かっていう。
**―――――**
第六の奇跡
**―――――**
この時の私はまだ知りませんでしたが、なんと、新薬を使ったFIPの治療にかけては日本一の獣医さんを紹介して頂けました…!
地域によっては、県内に治療を引き受けてくれる獣医さんが一人もいないようなこともあるFIPのエキスパートが県内にいたのです!
女医さんが懸命に急かしてくれたことも、月ちゃんの生死をわけました。
苦しそうな月ちゃんを毎日、あちらの病院、こちらの病院と連れ回すのは可哀相でならず、女医さんの説得がなかったら、月ちゃんをやすませてあげたいという私の間違った判断が、手遅れを招いていたに違いないのです。
そしてこの新薬が優れモノで。
先に出回ったお薬の半額以下でありながら、回復する確率はそう違わないものだったのです。
結論から言うと、月ちゃんの治療費はおよそ30万円の見込みで、治療開始からわずか一週間で、月ちゃんは見違えるように回復し、四週間目の今日まで安定して元気いっぱいです。
FIPには現在、未承認薬を使った治療しかありませんが、9割治せる病気になってきているとか。
そして今、あまりにも高額だった治療費を、寄付に頼らなくてもよい水準まで下げようとしてくれる獣医さんが現れたところ!
まだまだ、FIPが治る病気になったこと、100万円もしないお薬があること、獣医さんでさえあまり知らない状況です。
だからこそ、私が運よくつかんだ、多くの猫と飼い主さんを救うであろう情報を広めるべく、このエッセイを開始しました。
お気に入り登録があまりにも少ないので、動画を試そうと思い立ち、更新が滞りがちになっていますが💦
※ フリースペースの末尾から動画(こねこもらって)にリンクしています。まだ、あまり充実していないので控えめですが。
※ 忙しい先生に掲載の許可について打診するのは、せめて登録が100件を超えてからにしないと時間を取らせて申し訳ないので、今すぐに具体的な情報が必要な方は、個別にお問い合わせ下さい。
治療開始のタイムリミットまで、残2日。
↓ ぶっちばーちゃんと仲良くなってきた途端にこの事態で、本当に悔しく悲しかったです。
**――――――――**
ここまでの医療費
**――――――――**
10/18分 6,325円
初診料 1,200円
超音波検査 1,000円
腹水検査 1,000円
猫伝染性腹膜炎ウィルス検査 9,000円(外部機関)
消費税 1,220円
交通費 978円(JR成田線)
―――――――――――――
合計 20,723円
※ すごく良心的な検査料でびっくりしました。他の動物病院を紹介しても、超名先生には何の得もないのに時間を割いて説得して頂き、感謝の言葉もありません。超名先生もまた、間違いなく、月ちゃんの命の恩人の一人です。
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