にゃこがやってきた

冴條玲

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こねこもらって

ぼうやの黒歴史 ~月ちゃん4度目の出産~

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 4月9日にエトランジュが4度目の出産をしました。
 3度目が死産と生後2日での夭逝という悲しい結果に終わってしまったためか、なんと、これまでは子猫をほとんど放置する育児スタイルだったエトランジュが、今回はよく面倒をみています。
 何度も出産させては可哀相と考える人も少なくないようですが、猫の自然な生態としては、むしろ、2歳以降の出産が本番なのでしょう。
 0~1歳の母猫は未熟なので、うまく子猫を育てられず、多くを死なせてしまうものなのだろうと、エトランジュの成長を目の当たりにして感じました。

 さて、母猫のエトランジュは立派になって、感無量の飼い主なのですが。
 立派にならない父猫。
 鬼畜の所業に磨きがかかりやがった父猫。
 今回、出産報告が遅れたのは父猫が引き起こした悪夢のパンデミックのせいです。

【4月8日】
 臨月の妻をほっぽって、ガールハントの旅に出ていた父猫ガゼル、帰宅後発病。
 下痢、嘔吐、食欲不振のフルセット。

【4月9日】
 サイファ、エトランジュ、ユキに感染。同居のすべての猫が下痢、嘔吐、食欲不振の症状を示し、家中で吐きまくる中、エトランジュが出産開始。
 このタイミングで!?
 3頭は無事に生まれたものの、1頭死産(T-T)

【4月10日】
 ガゼルの食欲に回復の兆し。
 ガゼルのせいで家族みんなが苦しんでいるのに、食中毒を持ち込んだガゼルばかり元気になって、息子と交尾しようとしつこく迫る。(何時間も迫り続けるしつこさ)
 オイ、何してるそこの父猫。
 授乳しないといけないのに食べられないエトランジュ。
 水も飲めない19歳のユキ。(19歳は後期高齢猫です。人間でいえば96歳くらい)
 ユキと子猫が心配でならなかったのですが、かかりつけの病院は休診日…。
 父猫にしつこく乗っかられる兄猫サイファ様は災難ですが、オス猫2頭に命の危険はまったくなさそうだったので、とりあえず勝手にさせておきました。

【4月11日】
 心配していた子猫達、ミーミーと元気に鳴いて元気そう。
 心配していたユキ、病院で栄養剤の注射を嫌がって超暴れました。丸2日も食べていない割に、すこぶる狂暴、じゃなかった、元気でした。
 だけど、低体温で命の危険があるそうで、気をつけて保温してあげてとの診断だったので、おこた復活。

【4月12日】
 すべての猫に回復の兆し。子猫たちにも異常はなさそう。
 よかったぁあああ(TдT)

 というわけで、ようやく、出産報告です。
 …猫は元気になったのですが、私が過労で体調悪いよ…orz

 もうね、臨月で妻が入院してるスキに街で合コンに参加して浮気相手を探し、病気をもらって帰ってきて出産直前の妻にうつし、超高齢のばーちゃんにもうつし、臆面もなく妻の出産中には息子の尻を追いかけ回すって、人間だったら妻と妻の実家が大激怒、離婚待ったなしの案件だよね。
 まさに鬼畜の所業。コンチクショウめ。
 夫に浮気されて落ち込んでいる猫好き妻様は、「ああ、私の夫は猫並なんだわ。私、大の猫好きだから、ついうっかり、間違って人に生まれてきた猫を選んでしまったんだわ」と思えば、夫を憎めなくなるかもしれません。
 やってること猫と同じと思えば… どうだろう???

 ところで、こちらが母猫と父猫なので、


 初産もこんな感じで、生まれたばかりの子猫は真っ黒でしたが、里子に出す頃には可愛らしく柄が出ました。


 今回も生まれたばかりの子猫は真っ黒ですが、里子に出す頃までには可愛らしく柄が出ると思います。

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