サッカー少年の性教育

てつじん

文字の大きさ
上 下
54 / 54
Brand New Day

第4話 安心できる人

しおりを挟む
風呂から上がると、蹴翔と駆は部屋に行き一緒にベッドに入った。
博は夕食の前すでに風呂に入ったので、ひとり遅めの食事を摂った。
食後、子どもたちの様子を見に子どもたちが寝ている部屋に入った。

そっとドアを開けた。

「お父さん」

蹴翔はまだ起きていた。
一方、駆のほうはよほどお泊まりが楽しかったのか少々はしゃぎすぎて疲れたようで、蹴翔と同じ布団の中でもうすやすや眠っている。

「起こしちゃったか?」

「ううん、まだ寝てないだけ」
「それより、今日はありがと」

「ありがとって、なにがだ?」

「駆、嬉しかったみたいだよ」
「3人でお風呂に入ったこととか、性教育セックスの話とか」

「そのことか」

「あのね、お父さん‥‥」

「ん?」

「あれ、本当のことだよ」

「なんのことだ?」

「お風呂の中で言ったこと、あれ、僕の本当の気持ちだから」
「お父さんに性教育セックスしてもらったとき、あったかい気持ちになったって、僕、言ったでしょ」
「あのこと」

「そのことか」
「ああ、もちろんわかってるさ」

「僕ね、お母さんの実家行ってお祭りに参加して、それで重要な役もやらしてもらって、そういうのって大事なことなんだなって分かったんだ」

「そうか‥‥」
「ってことは、うまく大役が果たせたってことなんだな」

「うん、できたと思う」
「できてなかったとしても、僕なりに頑張った」

「お前が納得してるなら、それでいいんじゃないか」

「ねえ、お父さん‥‥」

「あのな、蹴翔‥‥」

お互いを呼ぶ声が重なった。

「なんだ、蹴翔、先に言いなさい」

「ううん、お父さんから」

「蹴翔から、先に言いなさい」

「うん、じゃあ僕から言うけど‥‥」
「あのね、お父さん‥‥」
「お風呂のとき、お父さん、駆のおちんちん触ってたけど、僕のも触ってみたいって思ったかなぁって‥‥」

蹴翔は遠回しに、自分のおちんちんも触って欲しいと言っているのだった。
それは駆に対する嫉妬なのか、それとも単に甘えているだけなのか、博には少々判別がつかなかった。

「蹴翔のを‥‥、か?」

「あ、いや、別にいいんだけどね、嫌だったら」
「ただお父さんは、どう思ってるかなって思っただけだから」

しかし博にとってそれが蹴翔の嫉妬であれ甘えであれ、どちらでも同じことだった。
なぜなら蹴翔に聞かれる前から、博の中でその答えは決まっていたから。

「なに言ってるんだ、蹴翔」
「もちろん触りたいさ、お前のおちんちん」
「そんなの当たり前だろ」
「父親が息子の成長を確認したくない理由わけなんてないだろ?」

蹴翔の顔に安堵の笑みがこぼれた。

「実はな、お父さんもいま同じことを言おうとしてたんだ」
「蹴翔のおちんちん、久しぶりに触ってもいいかって、聞こうとしてたんだよ」

「え? ほんと? ほんとに?」

上目遣いに尋ね返す表情が幼い頃と全く変わらず可愛らしかった。

「僕ね、またほんの少しだけ大人になったってとこ、お父さんに見てもらいたいんだ」
「お風呂のときは駆も一緒にいたし、僕のおちんちんも触って欲しいとか、そんなこと言ったら変な感じになっちゃうかなーって思って、だから言うのやめたの」

「なんだ、そうだったのか」
「じゃあ二人おやこで同じこと考えてたってことなんだな」
「だったら、遠慮なく触らせてもらうかな」

すると蹴翔はゆっくりと布団の上掛けをめくりあげた。

「どうせ触るんだったらこの方が触りやすいでしょ」
「それによく見えると思うし」

博は驚いた。
上掛のその下では蹴翔も駆もふたり揃って下半身丸裸おちんちんまるだしだったからだ。

「おいおい、ふたりともなんだその格好は」

「あ、これ?」
「実はさ、お風呂のあと僕たちすぐ布団に入ったんだけど、駆がさ、いまはもうぐうぐう寝ちゃってるけど、最初なかなか眠れなかったみたいで‥‥」

実際はぐうぐうというほどではなく、すやすやと可愛らしい寝息をたてて眠っていた。

「そしたら駆のやつ、寝てるだけなのにまたおちんちんが硬くなってきたって言って、今度は僕に触ってみてって言ったんだよ」
「だから僕、パジャマの上から駆のおちんちんぎゅって掴んだんだ」
「めっちゃ硬くなってた、駆のおちんちん」
「でもね、駆がそうじゃないって言って、パンツの中に手を入れて直接触れって言うんだよ」
「さっきお父さんがさ、お風呂の中で駆の身体、洗ってあげたでしょ」
「あのときさ翔ね、誰かに身体触ってもらうの気持ちいいなーって思ったんだって」
「特におちんちんを触ってもらうと」
「でね、駆があまりにもマジな顔でそう言うからさ、僕、駆のおちんちんを生で触ったの」
「そしたら駆のやつ、蹴翔くんのも触らせてって言うから、仕方なく僕も触らせてあげて、それで触りっこになった」

蹴翔は多少のことでは目を覚ましそうにない駆をそれでも気にしてヒソヒソ声で説明した。


「でもね、駆、まだ1年生だし手が小っちゃいでしょ」
「だから最初はちょっとくすぐったかったんだけど、触ってもらってるうちに僕もだんだん気持ちよくなってきて勃起しちゃったんだよ」
「そしたら駆のやつ、パンツの中だと触りにくいからって、脱いじゃお
とか言い出して」
「で結局、僕も駆も下全部脱ぐことになった」

話を聞きながら博は二人の男の子おちんちんを交互に見比べた。
何度見ても、駆の性器おちんちんは花の蕾のように幼くて小さくて、愛らしいとしか言いようがなかった。
成人男性器特有の艶かしさは当然のことながら全くないから、おそらく誰でも目をらすことなく直視でき、可愛いと感想を口にするに違いないと確信できるほどだった。

蹴翔はさらに話を続けた。

「触りっこしてるときにさ、僕、駆にTENGAオナホ使ってみたんだ」

「それってもしかして‥‥」

「そうだよ、前にお父さんが僕にプレゼントしてくれたやつ」

「買ってやったはいいけど、使ってるのかなとは思ってたんだが‥‥」

「実はあんま使ってないんだ」

「ということは、なんだ、その、あれか、お前は‥‥」

「オナニーのこと聞きたいの?」

「あ、あぁ、まあそうだ」
「どうしてるのかと思って‥‥」

蹴翔は6年生で、もう精通済みだった。
それは新見の口淫フェラチオによって奪われていたから。
そのことを正直に博に打ち明けた日の夜、蹴翔は博の手解きによって生まれて初めてTENGAオナホを経験した。

「たまにはしてるよ、僕だってオナニー」
「すればやっぱ気持ちいいし」

蹴翔が何を思いながらオナニーにふけって射精するのかなんて、もちろん博は知らない。
しかし、蹴翔むすこ陰茎ペニスTENGAオナホを装着し、こうやってやるんだよと博自らの手でリズミカルに動かしてやったとき、思いのほか、かわいらしい鳴き声を上げたのはいまでもはっきりと憶えている。

「でも僕はそんなに多いほうじゃなかなな」
「学校とか塾の友だちの中にはさ、昨日シコったーとか、めっちゃ射精たーとか言って自慢してる子もいるけどね」
「あとまだそう言うことオナニー、やってない人ももちろんいるしね」

6年生くらいだと意外な子がもうオナニー経験済みで、逆に当然してるだろうなと思うような子がまだだったりするのだろうなと、博は思った。
そして何となく蹴翔の性器おちんちんを見ながら、あのときTENGAオナホの中に吐き出した乳白色の体液せいえきを思い出した。

もう・・6年生なんだよな‥‥
母親の郷里に古くから伝わる祭りに参加して、そこで大役を果たせたとも自ら言っていたし‥‥
あれからまた少しは濃さや量は増えたのだろうか‥‥

すると蹴翔が話を続けた。

「でね、お父さん、駆にTENGAオナホ使ってみた話なんだけどね、ダメだった」
「駆にはまだちょっと大きかったんだ」
「ハメてあげたんだけど、まだ緩かった」
「だから僕たち約束したんだ」
「駆が6年生になったらまた一緒に使おって」

どうやら高校生になった翔蹴が6年生になった駆にTENGAでオナニーを教えてやる約束をしたようだった。

「一応使い方は僕が実際にやって見せてといた」

「翔蹴がTENGAでオナニーしてるとこ見せてやったってことか?」

「そうだよ」
「僕も久しぶりにTENGAオナホ使った」
「やってる最中はやっぱ気持ちいいんだけど、でも最後まで射精かなかったんだ」
「っていうか、途中でやめたの」
「だって年下のさ、それも1年生に見られながら射精くのって、ちょっと恥ずかったから」

蹴翔は赤裸々なことを、そうあっさりと言ってのけた。

「で、その後はずっと、お互いにおちんちん触りっこした」
「でもさ、駆のやつ、ひどいんだよ」
「僕がおちんちん触ってやってるのに、急に静かになったなーって思ったら、いつの間にか寝ちゃってたんだよ」
「ほんと、いきなりだよ、いきなりパタっと寝ちゃったの」
「信じらんないでしょ、もうね、スマホの充電が突然切れるみたく」

「蹴翔に触ってもらって、駆くん、よっぽど気持ちよかったんだろうね」
「たぶん安心したんだろうな」
「蹴翔のことを本当のお兄ちゃんみたいに思ってるんだよ、きっと」

「そうなのかな?」
「ほんとにそう思ってくれてるんだったら嬉しいな」

蹴翔はそう言って、たとえそれがまだ小さくて頼りなくても、駆が男の子であることを外見的に証明してくれる部分をそっと握りしめた。

「ちっさ‥‥」

するとそのとき、駆が少し身を捩りながら片方の足をベッドの端のほうに放り出し、股を大きく広げた。

「蹴翔、ほら見てみ」
「駆くん、やっぱ蹴翔におちんちん触ってもらって嬉しいんだよ」
「だからこうして寝てても脚を開いて、もっと触ってよって言ってるんだよ」

「そうなのかなぁ」

蹴翔は駆の大事な部分おちんちんを、まるで雛鳥でも包み込むかのように大事そうに手の中に収めた。

「駆のことは絶対、僕が守ってやるんだ」

博は、きっとそれは新見のことを言ってるんだろうなと思ったが、あえてそこは何も聞かないでおいた。

「あ、そうだ」
「お父さんも触りたかったんでしょ、僕のおちんちん」
「いいよ、ほら触って」

そう言って蹴翔も博が触りやすいように両脚を少し開いた。

「おぉ、そうだったな」

駆のよりもひと回りかふた回りくらい大きい蹴翔の性器おちんちん
決定的に違うのは睾丸きんたまの大きさだった。
風呂の中で触らせてもらった駆の睾丸きんたまは、言うなれば銀杏くらいの大きさだった。
しかし蹴翔のそれはもうすでに梅干しくらいはあった。
袋の垂れ下がり方も年相応の重量感があって、そこだけ見ればもう一人前だった。
唯一、子供っぽさが残っているとすれば、まだ無毛であるということくらいか。

「大きくなったなぁ‥‥」

博は思わず呟いた。

「え?」
「僕、勃起してないけど‥‥」

「あ、いや、そういう意味じゃなくて、お前もちゃんと成長してるなぁって‥‥」

身体の成長だけでなく、いろいろなことを経験して蹴翔は心も強くなったと博は感じていた。
それはまさしく蹴翔が駆を守りたいという気持ちに表れている。

「なんか不思議だね、お父さん」

「何がだ?」

「お父さんに触ってもらってもちろん気持ちいいんだけど、勃起しないでしょ」

「あぁ、確かにそうだな」

「でもちゃんと気持ちいいんだよ、できればこのまま朝まで触ってて欲しいくらいに」

「朝までか?」
「さすがにそれは無理だな」

博は笑った。

「僕、思った」
「触ってもらって勃起しない気持ちよさっていうのも、あるんだなって」

「そうだな、蹴翔も駆くんも、同じだな」
「普通は他人ひとには触らせない自分の大事な部分おちんちんを触ってもらって、安心できる人がいるってことだ」

「駆にとって僕がその人ってこと?」

「そういうことかもな」

「だとしたら、僕、嬉しいな」

蹴翔は隣にいる駆の寝顔を見た。

「それにしても、よく寝てるね」

「小さい子は急に寝ちゃうし、一旦寝ちゃうと眠りが深いんだよ」

「そうなの?」

「蹴翔だって同じだったぞ」
「まだご飯食べてる最中なのに、静かだなって思ったら茶碗に顔突っ込んで寝てたとか」

「そんなことあったの?」
「僕にも?」

「あったさ」

「小さい子はそういうもんだ」

蹴翔は駆のまだおしっこしか出てこないおちんちんを手の中でやさしく揉みながら、そして自分は少しだけ逞しくなった性器おちんちんを博に手で確かめてもらいながら、春の陽射しのようなほんわかした気持ちのよさに全身を包まれていた。
しおりを挟む
感想 9

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(9件)

アライグマ
2024.01.23 アライグマ

遂に他の禁断の果実へと手を伸ばしている!
これからもどうなっていくか楽しみです
無理の無い範囲で投稿頑張ってください!!

てつじん
2024.01.24 てつじん

メッセージいただきましてありがとうございます。
もともとそういう人物設定ではなかったんですが、悩みながらショタにのめり込んでいくというのもアリかと思い、このような展開にしました。
引き続きよろしくお願いします。

解除
しょう
2022.11.25 しょう

いつも楽しみに拝読させてもらっています。
守君にはどうか作中世界なりの愛情というものを知って幸せになって欲しいなと願っていたので、彼が満たされる形になり良かったです。
素敵な…というとですが(笑)、素晴らしい作品をありがとうございます。

てつじん
2022.11.26 てつじん

コメントありがとうございます。
ちょっと更新が遅くて申し訳ありません。
まだもう少しお話は続きますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。

解除
2022.10.28 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

解除

あなたにおすすめの小説

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。