僕と兄ちゃんのキズナ

てつじん

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第13話 翔真の検体採取

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今日は土曜日なのにママは病院。
看護師長だからとても大変なお仕事で、たくさんの患者さんを助けてる僕と兄ちゃんの自慢のママなんだ。
だけど、僕たちにとってママのいない日は、大抵、良くないことが起こる。
増してやここ何日間かアイツから僕も兄ちゃんもスキンシップを求められてないから、きっと何か考えてるに違いないと思ってる。

「翔真、出かけるぞ」

「どこ行くの?」

「お父さんが出た大学」

「何しに?」

「人助け」

人助けって言ってるけど、多分、ろくな事じゃない。

「僕も行く!」

「篤志は大人しく留守番してなさい」

「なんで?」

「お前はまだ役に立たないからだ」

「役に立たないって、なんの役?」
「僕も頑張って兄ちゃん手伝いたいよ」

「篤志じゃ、まだ無理なんだよ」

僕がここで引き下がったら、また兄ちゃんだけが辛い目に合うと思った。

「じゃあ、そばで見てる」
「兄ちゃんの応援するために、近くで見てる」

「わかった」
「なら、一緒に来い」

僕も兄ちゃんと一緒にアイツが出た大学に行くことになった。

「篤志、無茶はダメだって、この前、言ったろ」

兄ちゃんが並んで歩きながら心配そうに僕に言った。

「大丈夫だよ」
「兄ちゃんと一緒いれば、僕、へーきだから」

着いた場所は病院が併設されている大学の研究室だった。

「先輩、わざわざすみません」
「ご協力いただけるってことで、本当に助かります」
「あら、男の子2人ですか?」

「ああ、下の子も一緒に来たいって言うから連れてきた」

「よく来てくれたわね、こんにちは」

僕たち2人に腰を屈めて挨拶してくれたその人は、白衣を着たまだ若い女の人だった。

「お兄ちゃんの方かしら、今日ご協力いただけるのは」

「ああ、そうだよ」

「こっちのは、まだ無理だ」

アイツは僕の頭の上をぐしゃぐしゃっと撫ぜた。

「そう、ありがとね」

兄ちゃんは具体的に何をするのか知らされないまま、早速、女の人からお礼を言われた。

「協力って、俺は何をすればいいんですか?」

「あら、お父さんから聞いてないの?」

「はい、何も‥‥」
「ただ、人助けだって、ことしか」

「先輩、ちゃんと説明してあげなくちゃ可愛そうです」
「小学生でも立派な男性なんですから」

「そういうのは君に任せるよ」
「でも翔真は母親に似て責任感のある子だから、人助けとなれば何だってしっかり協力してくれるよ」

「お父さん、無責任ね」

女の人は優しい眼差しで兄ちゃんを見ながら頷いた。

「で、俺はなにを‥‥?」

「誤解の無いように始めにちゃんと説明するわね」
「翔真くん、って言ったかしら?」
「あなたには今日、検体を提供してほしいのよ」
「ちょっと難しいかもしれないけど、これはあなた達のお父さんの言う通り、たくさんの人を助けてあげられるかもしれない大事な研究で、翔真くんにはそれに協力してもらいたいの」

何だか、難しそう‥‥
兄ちゃんも目を丸くして研究室の中を見渡しながら女の人の話を聞いてる‥‥

「私たちの研究チームがやっているのは、環境ホルモンと男性の精子についてなの」
「翔真くんも、もう6年生なら学校でいのちの授業とかで習った思うけど、赤ちゃんは男性の精子と女性の卵子が受精して生まれるでしょ」
「でも最近、しっぽの部分の無い精子や奇形の精子が正常な精子の数に対して非常に高い割合で発生しているの」
「翔真くん、精子ってわかるかしら?」

兄ちゃんは頷いた。
僕もつられて頷いた。
女の人はそんな僕を見てニコッと笑いかけてくれた。

「私たちね、いろいろな年代の男性から精子を提供してもらって、それを研究してるのよ」
「見てみる? 精子」

僕たちは顕微鏡を覗かせてもらった。

「これは20代の人のもの」
「うちの大学の医学生に協力してもらって採取したもの」

精子?
検体?

僕も顕微鏡を覗いた。
しっぽの長いおたまじゃくしみたいのが元気よく泳いでいる。
女の人がこれが精子よって教えてくた。

これがいつもアイツのおチンチンから出てくるやつか‥‥
僕、こんなのをお尻の中に出されてたの?
兄ちゃんのも飲んだことあるけど、その時はキズナを強く感じたんだよな‥‥
僕は兄ちゃんと一体なんだ、って教えてもくれた‥‥

だけど顕微鏡の中には確かに全く動かずじっとしている精子もいた。
それと形が変なのも見つけた。

「正常と言われる男性の精液でも何パーセントかは奇形の精子が存在するの」
「それと過去のデータと比較してみると、正常と呼ばれる精液および精子が明らかに減少しているという臨床結果も、この病院内の検査でも出ているわ」
「ここの研究室では10代から60代の各年代の精子を採取して、環境ホルモンとの因果関係を研究しているのよ」
「10代後半以降の精液は割と集まるの、医学生とか大学の関係者の知り合いとかに依頼すれば」
「でもね‥‥」

何となくわかってきた。
この女の人が兄ちゃんに何をして欲しいのか。
アイツが兄ちゃんに何をさせたいのか。

「でも、なかなか集まらないのよ」
「10代前半の検体が‥‥」
「それでね翔真くんのお父さんが私が困っているのを聞きつけて協力を申し出てくれたの、うちの息子に精子を提供させようかって」
「でも、ちゃんと説明してもらっていなかったみたいね」
「だから、嫌ならいいのよ、無理にとは言わないから」

「大丈夫だよ」
「翔真は病院で看護師として働くママを尊敬しているから、人助けとなれば協力するよな」
「それに翔真はもう精通もしてるから、射精もするし精子も出る」

「さすが先輩ですね」
「親子とはいえ、年頃の男の子はそういうことって隠したがるんですけど、よくそんなことまで‥‥」

「はははははは‥‥」
「うちは全てオープンだからね」

やっぱ、そういうことか。
でも、アイツはここでいつもみたいなスキンシップをするつもりなのかな?

「翔真、今日ここで何を協力するか、わかったな」

「うん‥‥」

「おい、大丈夫か、しっかりしろよ」
「今日はお前の精子を検体として提供するために、ここに来たんだぞ」
「不妊治療で困っているたくさんの人たちのために役に立てるんだからな」

「うん、わかってるよ」
「大丈夫、俺、ちゃんとやるから‥‥」

「じゃあ、お願いね」

女の人は兄ちゃんにプラスチックの容器を渡した。

「廊下を出た先にトイレがあるから、そこでこの容器に採取してきてね、翔真くんの精液」
「ところで‥‥」
「ん゛、ん゛ん゛ん゛‥‥」

女の人はわざとらしく咳払いをしながら何か言いたそうで、でも言いずらそうだった。

「翔真くんは、自分でそのぉ‥‥、わかってるってことよね?」
「精子の、出し方を‥‥」

「それは、翔真がオナニーしてるかどかってことを聞いてるわけか?」

アイツが勝手に口を挟んだ。

「え? ええ、まあ‥‥」

「なあ、翔真、お前、オナニーくらいしてるよな」
「週に何回、してるんだ?」

「え? いや、先輩、いいんです、そこまで確認しなくても」
「ただ、出し方っていうか、検体の採取の仕方を翔真くん本人がわかっているなら、別にそこまでは‥‥」

「そんなに心配なら、君が手伝ってやってくれないか? 翔真の検体採取」
「翔真も自分で出すんじゃ性的な刺激もいつもと変わらないから、十分な量が出ないかもしれない」
「どうだろう、君が手伝ってやってくれないか、翔真の精液の採取を」

「えっ? 私が、ですか?」
「それって、私が翔真くんに射精させてあげる、ってことですか?」

「ダメか?」

「私は研究者ですから一向に構いませんけど、こんな思春期の男の子を射精させてあげるなんて、本人が嫌なんじゃ‥‥」

「翔真、別にいいよな」
「このお姉さんにオナニー、してもらいなさい」

アイツ、女の人から見えない角度で兄ちゃんを脅すように睨み付けている。
兄ちゃんは黙ったままだ。

「翔真、人助けなんだぞ」
「たくさん精子が採れたほうがいいんだから、このお姉さんにもらうんだ」

「わかった‥‥」

兄ちゃんは仕方なく頷いた。

「そ、そう‥‥、じゃあ、こっちの部屋に来て」

そう言うと兄ちゃんは、女の人に別の部屋へ連れて行かれた。

「不安かもしれないから、お父さんも見ててやる」
「篤志、お前も見てろ、翔真が立派に人助けしゃせいするところを」

兄ちゃんは別室で病院の診察ベッドみたいなところに寝かせた。

「じゃあ、早速、始めましょうか」
「ズボンとパンツ、下ろして」

兄ちゃんは言われた通り、女の人の目の前でおチンチンを丸出しにした。

「うん、陰毛も生え始めてるのね」
「第二次性徴も始まってるようなら、精子も採れそうね」
「翔真くん、最後に射精したのはいつ?」

「んー、わかりません‥‥」

小さい声で答えた

「そう‥‥」
「あまりマスターベーション‥‥、あ、オナニーのことね、してないのかな?」

女の人はそう言いながら兄ちゃんのおチンチンの先っぽを摘んで、そっと皮をずり下げた。
兄ちゃんのおチンチンの先を包んでいた皮が剥かれて、中からピンク色した丸い部分が顔を覗かせた。

「えらいわね、ちゃんと清潔にしてるのね」
「それじゃあ、検体の採取、させてもらうわね」
「翔真くんは、そのまま静かにしていればいいから安心して」
「私が最後まで、ちゃんとしてあげるから」

女の人は兄ちゃんのおチンチンを握ったり揉んだりしながら、刺激を加えていった。

「兄ちゃん‥‥」

「大丈夫よ、緊張しいなくても」
「だんだん気持ち良くなるからね」
「私、上手なのよ」

え?
女の人にはおチンチン付いてないのに、上手ってどういう意味だ?

兄ちゃんは今日初めて会ったばかりの女の人におチンチンを触られながら、目をギュッと閉じて何だか難しい顔をしている。
僕は横に立って兄ちゃんの手を握った。
隣にいる女の人の体から、ふんわりとした石鹸のようないい匂いがした。

「兄弟、仲がいいのね」

兄ちゃんのおチンチンはまだ小っちゃいままで、皮を剥いたり被せたりされている。
女の人はもう片方の手で、兄ちゃんのキンタマを触った。

「うん、睾丸も年齢相応に成長してるようね」
「知ってると思うけど、精子はここで作られるのよ」
「こうやって揉みながら触ると、睾丸の良し悪しが判るの」

睾丸?
きんたまのことだよな?
良いきんたまと悪いきんたまがあるってこと?

「いい睾丸はね、適度な弾力があって実が引き締まっている感じなの」
「反対にあまり精子の作れない悪い睾丸は、固くてコリコリした感じなのよ」
「翔馬くんのは、んー、そうねー」

女の人は兄ちゃんのきんたまモミモミした。

「プリプリしてて、とてもいい手触りよ」
「健康に成長した良い睾丸」

兄ちゃんは目を閉じ、静かに呼吸を続けている。
女の人の手の中で、兄ちゃんのおチンチンがだんだんと大っきくなってきた。

「どう? 気持ちいいでしょ」
「その調子、リラックスしてね‥‥」
「嫌じゃない?」
「自分でする?」

兄ちゃんは小さく首を横に振った。
女の人はその微かな合図を確認すると、手の動きを速めた。
だんだんと兄ちゃんのおチンチンは、限界まで大きく膨らんで硬くなっていった。
なるべく早く射精できるようにしているのか、女の人の手がシュッシュッシュッシュッって上下に激しく、そしてリズミカルに動いた。
兄ちゃんもの表情も気持ちよさそうに解れてきている。

「出そうになったら言ってね」
「責任もって、しっかり採取させてもらうから」

おチンチンを激しく扱かれ、ぶら下がったきんたまの袋がびよんびよん跳ねている。

そのとき、兄ちゃんの足の先がピーンってなった。
出るときの、いつもの合図だ。

「出る‥‥」

兄ちゃんは一言だけ、そう言った。
女の人は兄ちゃんのおチンチンを扱き続けながら、手際よくオシッコのでる穴の部分に容器の口をあてがった。

どっぴゅっ、どぴゅどぴゅっ‥‥
ぴゅ、ぴゅぴゅっ‥‥
どくん、どくんどくん‥‥

腰が何回か小刻みに痙攣して、容器の中に勢いよく精液が放出された。
僕が今まで見た兄ちゃんの射精で、一番、量が出たと思う。
女の人はその精液を、約束通り残らず容器に採取した。
それから最後におチンチンを根元からぎゅーって擦り上げて、最後の一滴まで無駄なく絞り出した。

「黄色みがかった濃い精液ね」
「ゼリーみたいに固まってる」
「臭いもあって、いい検体だわ」

部屋いっぱいに、兄ちゃんの臭いが立ち込めた。

「随分と射精してなかったみたいね」
「翔真くんの体は、もうそういう時期なんだから、今後は自分でちゃんとコントロールしないとね」
「こういう事はお父さんによく相談するといいわ」
「男として先輩なんだから」

「先輩も、よーく面倒を見てあげてくださいね」
「こんな可愛いお子さん達なんだから」
「検査結果が判ったら、一応、先輩にもご報告しますね」
「ご協力ありがとうございました」

「いやいや、お礼は翔真に言ってやってくれ」
「頑張ったのは、翔真なんだから」

公然と行われた兄ちゃんの射精オナニーの一部始終を見ていたアイツは、そう言って不気味なくらいニコニコしながら兄ちゃんの頭を撫でた。

「でもまさか、こんな可愛らしい男の子のおチンチン、触ることになるとは思いませんでした」
「しかも、射精までさせちゃって」

「本当だなぁ」
「でも、こいつも男だ」
「いい経験になったはずだ」
「翔真、立派だったぞ」
「お前もちゃんと人助けしたんだ」
「だけど、さっき言われた通り、あんまり性欲を我慢しちゃダメだぞ」
「これからもお父さんがお前の身体の事、ちゃんと面倒見てやるからな」

女の人は容器の中に貯まった兄ちゃんの精液を窓の明かりに透かして見ていた。

「この感じだと、精通して半年くらい経つかしら‥‥」
「でも、よかった、10代前半の男の子の精子が採れて‥‥」
「とっても貴重だから、大事に使わせてもらうわね」
「さてと、身体おチンチンの方も、もうすっかり落ち着いたみたいね」

元の大きさに戻った兄ちゃんのおチンチンの先端を、女の人はきれいにティッシュで拭いてくれた。
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