15 / 19
⑮兄達の狂宴
しおりを挟む
「本当に大変だったわね。ソフィアが無事で良かったわよ。みんなこの話で持ちきりよ」
ランチタイム、フィオネとサンドイッチにかぶりつきながら、週末の騒動について二人で話していた。
「結局、あの方は黙りでしょう。わざわざ、証拠を残すようなことしないわよね」
「ええ、奥様会の女性は消えたし、暴漢も雇われただけで黒幕は知らないしか言わないみたい」
納得できないと、フィオネは怒りが収まらない顔でモグモグと口を動かしていた。
ソフィアは教室のカーテンを見た。開けられた窓から風が入ってきて、カーテンをふわりと揺らしていた。
当然ギデオンの席には誰もいない。今日は休みのようだった。ランドールもまた騒動の調査で休みを取っていた。
「……それで、こういう事になってしまったのね」
そう言ってフィオネは、ソフィアの背後にそっと目をやってから、慌ててソフィアに視線を戻した。
「ええ、非常に気まずいわ……」
ソフィアの後ろには、ピタリと二人の男が立っていた。装備こそ甲冑まではいかず軽装備であるが、腰にある長剣が物々しい雰囲気で、教室では完全に浮いている。
「トイレにも付いてくるの?」
「そうなのよ、命令だって言って……」
ソフィアは背中に感じる視線がどうも気になって授業どころではなかった。
ランドール命令で、ソフィアには警備として騎士団から二人が常に付くことになった。
しかも、その一人は次兄であるレイオンだ。身内だからと優先されたが、正直言ってソフィアはこの次兄が苦手である。
騎士団は泊まりの仕事が多いので、屋敷でもほとんど顔を合わせたことがない。
もともと、喋らなくなったソフィアに長男のヘインズだけは構っていたが、レイオンは何もしなかったと聞いている。
ソフィアだと気づいてから、ちゃんと話した記憶がない。挨拶を一言交わしたくらいだった。
そんな関係であるから、いきなり近い距離にいられるのは、かなり居心地が悪いのである。もしかしたら、向こうもそう思っているのかもしれない。
「悪いねぇソフィアちゃん。むさ苦しいかもしれないけど、しばらくの間だから我慢してね」
レイオンではなく、もう一人の騎士であるジェイクという男が話しかけてきた。こちらは、寡黙なレイオンとは対照的に、ずいぶんと明るくて軽い感じの男だった。
赤髪の長髪は後ろで軽く結んでいる。茶色いたれ目が印象的な男だ。女性受けは良さそうで、フィオネとはすっかり仲良くなっていた。
「いいえ、そんな…。我慢だなんて…。お仕事も忙しいのに、私のために申し訳ございません」
「ソフィアちゃんは本当愛想が良くて可愛いよねー。それに比べて、兄の方は無愛想の塊みたいなやつで困るよ、少しくらい分けてあげて」
軽い調子でジェイクはレイオンを話題に出してきて笑った。こんな冗談を言えるなんて、普段から仲は良いのだろう。
ソフィアもそんな雰囲気を感じ取って、そうですねと言いながら笑った。
ソフィアはこっそりレイオンを見た。
父譲りの藍色の髪はきっちり切り揃えられている。常に眉間にはシワがよっていて濃い眉毛で顔立ちは、ヘインズとは違い男らしい。大柄で筋肉がしっかりついた逞しい体は日頃の鍛練の成果だろう。
「……なんだ、ソフィア」
視線を送っていたのに気づいたのか、レイオンが声をかけてきた。
「え?!……なっなんでもないです」
ソフィアは慌てて前を向いた。どうも強面過ぎで、まともに会話をするのもビクビクしてしまうのだ。
しかし、この前のパーティーのようなことになっては困る。彼らがいてくれることで、安心であるのだから、気疲れなどと言っていられない。
そして、自宅は一緒なので、結局帰りも同じ馬車に乗ってレイオンと帰ることになってしまった。
気まずい沈黙が車内を包んでいる。元営業職ではあるが、この世界の話題の振り方が分からないので、ソフィアはただ萎縮して椅子に座っているしかなかった。
「…ソフィア」
しばらく経ってから、レイオンが突然口を開いた。
「はっ…はい」
「殿下との婚約が決まってから、ほとんど話す機会がなかったからな。おめでとう」
「あ…ありがとう、ございます。あの、このようなことになって、お兄様にまでご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「なぜだ?」
「え?」
「妹が襲われたのだ。守るのは当然だろう。俺はヘインズのように、気を使うのも言葉を選ぶのも上手くない。ソフィアにはずっとどう接して良いのか分からなかった。だが、こうしてソフィアのために動くことができて嬉しいと思っているんだ」
無愛想だの堅物などとジェイクには言われていたが、ただ真面目な人なのではないかとソフィアは思い始めた。
ソフィアとレイオンの間に流れていた川に橋ができたようだった。怖いや冷たいと思ってばかりいたが、不器用な優しさをもった人だったのだとようやく気づくことができた。
「……レイオンお兄様、今まで色々と気を使わせてしまってごめんなさい。私、ずっとお兄様が怖いと思ってました」
「うっ……」
よく言われることなのだろう。レイオンは強面の顔をくねらせて、明らかに動揺しているようだった。
兄弟のいなかった奈々美にとって、ヘインズはどうも慣れないのだが、レイオンは武骨でありながら優しいというまさに理想の兄のように見えた。
「でもそれは、私の思い込みでした。レイオンお兄様はとても優しい方ですね。私お兄様の妹で良かったです」
ソフィアはレイオンに向かってふわりと笑った。驚いたように目を見開いたレイオンは、照れてしまったのだろう。窓の方を見て、そんなに良いものではないとボソリと呟いたのだった。
□□
「うそうそうそ!どういう事!?なんで、ソフィアがレイオンと一緒に帰ってくるんだよ!」
帰宅するなり、開口一番、ヘインズはそう言ってレイオンに詰め寄ってきた。
「言っただろう。パーティーでのことがあって、ソフィアに警護として配属された。しばらくの間だが、殿下がいないときは馬ではなく、馬車に乗って帰ると……」
「いやいやいや、俺が言いたいのはさ、なんで、レイオンがソフィアの手を握って歩いているんだよ!それも警護のうちなんですか?ってこと!」
「……ああ、つい」
「はぁぁ?つい?だっぁぁあ??」
馬車を下りる際、手を添えてくれたのだが、レイオンはそのまま、ソフィアの手を離さず中まで普通に入ってきてしまった。
「ソフィア、こんな男とは離れなさい。昔、ソフィアにもらった花を栞にして大事にしているような男だよ!こんなデカイ体して!」
「いいじゃないか。それの何が悪い?」
「かー!キモいんだって!ねぇ、ソフィア?キモいよねー!お兄ちゃんの方がソフィアは好きなんだよね?」
「キモいのは、ヘインズの方だろ」
「ああ?何だって!?」
勝手に白熱していく二人に頭痛を覚えたソフィアは、さっさと自分の部屋に向かって歩き出した。
「あれ?ソフィア?待ってよー!」
「疲れたので先に休みます。お二人でどうぞごゆっくり」
相変わらず面倒な兄ヘインズと、強面で寡黙だが実は優しい兄レイオン。
タイプは違うが二人ともソフィアを大切に思ってくれているのは確かなようだった。
しばらく火が消えたように静かだった屋敷の中に、久しぶりに明るさが戻ってきた。
「ソフィアー!待ってってばーー!」
「だからそういうところが……」
兄二人が言い合う声を聞きながら、ソフィアは少し笑ってしまった。しかし、付き合うのは面倒なので、急いで部屋のドアを閉めたのだった。
□□□
ランチタイム、フィオネとサンドイッチにかぶりつきながら、週末の騒動について二人で話していた。
「結局、あの方は黙りでしょう。わざわざ、証拠を残すようなことしないわよね」
「ええ、奥様会の女性は消えたし、暴漢も雇われただけで黒幕は知らないしか言わないみたい」
納得できないと、フィオネは怒りが収まらない顔でモグモグと口を動かしていた。
ソフィアは教室のカーテンを見た。開けられた窓から風が入ってきて、カーテンをふわりと揺らしていた。
当然ギデオンの席には誰もいない。今日は休みのようだった。ランドールもまた騒動の調査で休みを取っていた。
「……それで、こういう事になってしまったのね」
そう言ってフィオネは、ソフィアの背後にそっと目をやってから、慌ててソフィアに視線を戻した。
「ええ、非常に気まずいわ……」
ソフィアの後ろには、ピタリと二人の男が立っていた。装備こそ甲冑まではいかず軽装備であるが、腰にある長剣が物々しい雰囲気で、教室では完全に浮いている。
「トイレにも付いてくるの?」
「そうなのよ、命令だって言って……」
ソフィアは背中に感じる視線がどうも気になって授業どころではなかった。
ランドール命令で、ソフィアには警備として騎士団から二人が常に付くことになった。
しかも、その一人は次兄であるレイオンだ。身内だからと優先されたが、正直言ってソフィアはこの次兄が苦手である。
騎士団は泊まりの仕事が多いので、屋敷でもほとんど顔を合わせたことがない。
もともと、喋らなくなったソフィアに長男のヘインズだけは構っていたが、レイオンは何もしなかったと聞いている。
ソフィアだと気づいてから、ちゃんと話した記憶がない。挨拶を一言交わしたくらいだった。
そんな関係であるから、いきなり近い距離にいられるのは、かなり居心地が悪いのである。もしかしたら、向こうもそう思っているのかもしれない。
「悪いねぇソフィアちゃん。むさ苦しいかもしれないけど、しばらくの間だから我慢してね」
レイオンではなく、もう一人の騎士であるジェイクという男が話しかけてきた。こちらは、寡黙なレイオンとは対照的に、ずいぶんと明るくて軽い感じの男だった。
赤髪の長髪は後ろで軽く結んでいる。茶色いたれ目が印象的な男だ。女性受けは良さそうで、フィオネとはすっかり仲良くなっていた。
「いいえ、そんな…。我慢だなんて…。お仕事も忙しいのに、私のために申し訳ございません」
「ソフィアちゃんは本当愛想が良くて可愛いよねー。それに比べて、兄の方は無愛想の塊みたいなやつで困るよ、少しくらい分けてあげて」
軽い調子でジェイクはレイオンを話題に出してきて笑った。こんな冗談を言えるなんて、普段から仲は良いのだろう。
ソフィアもそんな雰囲気を感じ取って、そうですねと言いながら笑った。
ソフィアはこっそりレイオンを見た。
父譲りの藍色の髪はきっちり切り揃えられている。常に眉間にはシワがよっていて濃い眉毛で顔立ちは、ヘインズとは違い男らしい。大柄で筋肉がしっかりついた逞しい体は日頃の鍛練の成果だろう。
「……なんだ、ソフィア」
視線を送っていたのに気づいたのか、レイオンが声をかけてきた。
「え?!……なっなんでもないです」
ソフィアは慌てて前を向いた。どうも強面過ぎで、まともに会話をするのもビクビクしてしまうのだ。
しかし、この前のパーティーのようなことになっては困る。彼らがいてくれることで、安心であるのだから、気疲れなどと言っていられない。
そして、自宅は一緒なので、結局帰りも同じ馬車に乗ってレイオンと帰ることになってしまった。
気まずい沈黙が車内を包んでいる。元営業職ではあるが、この世界の話題の振り方が分からないので、ソフィアはただ萎縮して椅子に座っているしかなかった。
「…ソフィア」
しばらく経ってから、レイオンが突然口を開いた。
「はっ…はい」
「殿下との婚約が決まってから、ほとんど話す機会がなかったからな。おめでとう」
「あ…ありがとう、ございます。あの、このようなことになって、お兄様にまでご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「なぜだ?」
「え?」
「妹が襲われたのだ。守るのは当然だろう。俺はヘインズのように、気を使うのも言葉を選ぶのも上手くない。ソフィアにはずっとどう接して良いのか分からなかった。だが、こうしてソフィアのために動くことができて嬉しいと思っているんだ」
無愛想だの堅物などとジェイクには言われていたが、ただ真面目な人なのではないかとソフィアは思い始めた。
ソフィアとレイオンの間に流れていた川に橋ができたようだった。怖いや冷たいと思ってばかりいたが、不器用な優しさをもった人だったのだとようやく気づくことができた。
「……レイオンお兄様、今まで色々と気を使わせてしまってごめんなさい。私、ずっとお兄様が怖いと思ってました」
「うっ……」
よく言われることなのだろう。レイオンは強面の顔をくねらせて、明らかに動揺しているようだった。
兄弟のいなかった奈々美にとって、ヘインズはどうも慣れないのだが、レイオンは武骨でありながら優しいというまさに理想の兄のように見えた。
「でもそれは、私の思い込みでした。レイオンお兄様はとても優しい方ですね。私お兄様の妹で良かったです」
ソフィアはレイオンに向かってふわりと笑った。驚いたように目を見開いたレイオンは、照れてしまったのだろう。窓の方を見て、そんなに良いものではないとボソリと呟いたのだった。
□□
「うそうそうそ!どういう事!?なんで、ソフィアがレイオンと一緒に帰ってくるんだよ!」
帰宅するなり、開口一番、ヘインズはそう言ってレイオンに詰め寄ってきた。
「言っただろう。パーティーでのことがあって、ソフィアに警護として配属された。しばらくの間だが、殿下がいないときは馬ではなく、馬車に乗って帰ると……」
「いやいやいや、俺が言いたいのはさ、なんで、レイオンがソフィアの手を握って歩いているんだよ!それも警護のうちなんですか?ってこと!」
「……ああ、つい」
「はぁぁ?つい?だっぁぁあ??」
馬車を下りる際、手を添えてくれたのだが、レイオンはそのまま、ソフィアの手を離さず中まで普通に入ってきてしまった。
「ソフィア、こんな男とは離れなさい。昔、ソフィアにもらった花を栞にして大事にしているような男だよ!こんなデカイ体して!」
「いいじゃないか。それの何が悪い?」
「かー!キモいんだって!ねぇ、ソフィア?キモいよねー!お兄ちゃんの方がソフィアは好きなんだよね?」
「キモいのは、ヘインズの方だろ」
「ああ?何だって!?」
勝手に白熱していく二人に頭痛を覚えたソフィアは、さっさと自分の部屋に向かって歩き出した。
「あれ?ソフィア?待ってよー!」
「疲れたので先に休みます。お二人でどうぞごゆっくり」
相変わらず面倒な兄ヘインズと、強面で寡黙だが実は優しい兄レイオン。
タイプは違うが二人ともソフィアを大切に思ってくれているのは確かなようだった。
しばらく火が消えたように静かだった屋敷の中に、久しぶりに明るさが戻ってきた。
「ソフィアー!待ってってばーー!」
「だからそういうところが……」
兄二人が言い合う声を聞きながら、ソフィアは少し笑ってしまった。しかし、付き合うのは面倒なので、急いで部屋のドアを閉めたのだった。
□□□
1
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
18禁の乙女ゲームの悪役令嬢~恋愛フラグより抱かれるフラグが上ってどう言うことなの?
KUMA
恋愛
※最初王子とのHAPPY ENDの予定でしたが義兄弟達との快楽ENDに変更しました。※
ある日前世の記憶があるローズマリアはここが異世界ではない姉の中毒症とも言える2次元乙女ゲームの世界だと気付く。
しかも18禁のかなり高い確率で、エッチなフラグがたつと姉から嫌って程聞かされていた。
でもローズマリアは安心していた、攻略キャラクターは皆ヒロインのマリアンヌと肉体関係になると。
ローズマリアは婚約解消しようと…だが前世のローズマリアは天然タラシ(本人知らない)
攻略キャラは婚約者の王子
宰相の息子(執事に変装)
義兄(再婚)二人の騎士
実の弟(新ルートキャラ)
姉は乙女ゲーム(18禁)そしてローズマリアはBL(18禁)が好き過ぎる腐女子の処女男の子と恋愛よりBLのエッチを見るのが好きだから。
正直あんまり覚えていない、ローズマリアは婚約者意外の攻略キャラは知らずそこまで警戒しずに接した所新ルートを発掘!(婚約の顔はかろうじて)
悪役令嬢淫乱ルートになるとは知らない…
悪役令嬢なのに王子の慰み者になってしまい、断罪が行われません
青の雀
恋愛
公爵令嬢エリーゼは、王立学園の3年生、あるとき不注意からか階段から転落してしまい、前世やりこんでいた乙女ゲームの中に転生してしまったことに気づく
でも、実際はヒロインから突き落とされてしまったのだ。その現場をたまたま見ていた婚約者の王子から溺愛されるようになり、ついにはカラダの関係にまで発展してしまう
この乙女ゲームは、悪役令嬢はバッドエンドの道しかなく、最後は必ずギロチンで絶命するのだが、王子様の慰み者になってから、どんどんストーリーが変わっていくのは、いいことなはずなのに、エリーゼは、いつか処刑される運命だと諦めて……、その表情が王子の心を煽り、王子はますますエリーゼに執着して、溺愛していく
そしてなぜかヒロインも姿を消していく
ほとんどエッチシーンばかりになるかも?
R18 優秀な騎士だけが全裸に見える私が、国を救った英雄の氷の騎士団長を着ぐるみを着て溺愛する理由。
シェルビビ
恋愛
シャルロッテは幼い時から優秀な騎士たちが全裸に見える。騎士団の凱旋を見た時に何で全裸でお馬さんに乗っているのだろうと疑問に思っていたが、月日が経つと優秀な騎士たちは全裸に見えるものだと納得した。
時は流れ18歳になると優秀な騎士を見分けられることと騎士学校のサポート学科で優秀な成績を残したことから、騎士団の事務員として採用された。給料も良くて一生独身でも生きて行けるくらい充実している就職先は最高の環境。リストラの権限も持つようになった時、国の砦を守った英雄エリオスが全裸に見えなくなる瞬間が多くなっていった。どうやら長年付き合っていた婚約者が、貢物を散々貰ったくせにダメ男の子を妊娠して婚約破棄したらしい。
国の希望であるエリオスはこのままだと騎士団を辞めないといけなくなってしまう。
シャルロッテは、騎士団のファンクラブに入ってエリオスの事を調べていた。
ところがエリオスにストーカーと勘違いされて好かれてしまった。元婚約者の婚約破棄以降、何かがおかしい。
クマのぬいぐるみが好きだと言っていたから、やる気を出させるためにクマの着ぐるみで出勤したら違う方向に元気になってしまった。溺愛することが好きだと聞いていたから、溺愛し返したらなんだか様子がおかしい。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
貧乳の魔法が切れて元の巨乳に戻ったら、男性好きと噂の上司に美味しく食べられて好きな人がいるのに種付けされてしまった。
シェルビビ
恋愛
胸が大きければ大きいほど美人という定義の国に異世界転移した結。自分の胸が大きいことがコンプレックスで、貧乳になりたいと思っていたのでお金と引き換えに小さな胸を手に入れた。
小さな胸でも優しく接してくれる騎士ギルフォードに恋心を抱いていたが、片思いのまま3年が経とうとしていた。ギルフォードの前に好きだった人は彼の上司エーベルハルトだったが、ギルフォードが好きと噂を聞いて諦めてしまった。
このまま一生独身だと老後の事を考えていたところ、おっぱいが戻ってきてしまった。元の状態で戻ってくることが条件のおっぱいだが、訳が分からず蹲っていると助けてくれたのはエーベルハルトだった。
ずっと片思いしていたと告白をされ、告白を受け入れたユイ。
伯爵令嬢のユリアは時間停止の魔法で凌辱される。【完結】
ちゃむにい
恋愛
その時ユリアは、ただ教室で座っていただけのはずだった。
「……っ!!?」
気がついた時には制服の着衣は乱れ、股から白い粘液がこぼれ落ち、体の奥に鈍く感じる違和感があった。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる