29 / 57
第二章
2)君のために【ランスロット②】
しおりを挟む
神殿への旅は順調とは言い難いものだった。
途中の森でベルトランという元帝国の宮廷魔導士と遭遇して、そいつがアリサの守護者として同行することになってしまった。
いい気分ではなかったが、ベルトランのおかげで、アリサがミルドレッド女王の力を受け継いでいる事が発覚し何とか対処できた。
しかし、問題は次々と出てきた。
隣国エルジョーカーの怪しい動きもあり、予定よりもどんどん到着は遅れることになった。
一番大きな問題である、アリサの魔力の暴走を食い止めるために、俺とエドワードも力を貸すことになった。
しばらくは大丈夫だろうとたかを括っていたが、思いがけず俺が一緒の時に、魔力の暴走寸前状態が来てしまった。
誰かと唇を合わせることなど初めてだった。
町で育った頃から周りとは上手くやれるようになった。仲間はたくさんできたし、幼い頃のような孤独を感じることも少なくなっていた。
もともと女が少ないのもあったが、あまり話す機会もなかった。それに近づいてくる女はどうも苦手だった。
今までゴミを見るような目で見てきたくせに、騎士団に入った途端群がるように集まってきて、正直なところ鬱陶しくてたまらなかった。
周りからは、女を紹介するとか、早く結婚しろなどとよく言われていたが、避けていたことは認める。
けれど任務であれば仕方がない。
アリサのことは今までの旅で、最初の印象とはずいぶん変わっていた。
というより、話していると楽しいし、見ていて飽きない。
基本的に物静かで俺達の話を聞いて嬉しそうに笑っているくらいだ。
警戒していた気持ちはいつしかなくなって、自然に接するようになっていたところだった。
面倒だとか、嫌々やるしかないという気持ちはなかった。むしろ魔力過多で苦しむアリサが可哀想で助けてあげたいという気持ちが出てきた。そして俺にしがみ付く震える手が、こんな時だったが可愛い思ってしまった。
一度唇を合わせたら、任務だから仕方がないなんて気持ちはぶっ飛んだ。
もっと欲しくて欲しくて欲しくてたまらなくなった。
ベルトランからは散らせばいいと言われていたし、やり方は全部分かっていた。
それなのに一滴でも逃したくはない。体に吸収される度に突き上げてくる快感に頭がおかしいくらい夢中になった。
熱を持って今にも弾けそうな下半身を悟られたくなくてやっと唇を離した。
だが、息が上がり頬が赤くなり、蕩けるように俺を見つめる黒い瞳を見たら、理性が弾け飛んだ。
今まで強い怒りを感じた時や、強者との戦いくらいでしか牙が出る事はなかった。
めきめきと口内に存在感が増していくのを感じて、あと少しで血を求めてアリサを襲いそうになるところだった。
ベルトランの登場はムカついたが、自分が制御できないくらい興奮したのは初めてだった。
誰かを守りたいとか、力がなりたいなんて、俺の中にそんな感情があったことが衝撃だった。
ぽっかりと空いていた穴に、何かがぽたぽたと入り込んできて、満たされていくような気がした。
「え…!? ランスロット…」
「なんだ?」
「ここ、いつの間に怪我したの? もしかして、さっきの魔犬に襲われた時に……」
エルジョーカーの偵察部隊に襲われていた村を制圧して、やっと落ち着いた俺達は、朝まで村長の家を借りて体を休ませることになった。
隊服を脱いでシャツを捲り、顔を洗っていたら、いつから近くに来たのかアリサが話しかけてきた。
全く気が付かなかったが、屋根の上を飛び回っていた時、どこかで手を引っ掛けたらしい。手の甲に一本の切り傷が付いていた。
「なんだ…こんなの擦り傷だ。舐めておけば治る」
「……ぷっ…っふっ…くくっっ…はははっ」
大したことではないと普通に返したつもりだったが、驚いたような顔をしたアリサは次の瞬間、吹き出して大口を開けて笑い出した。
「大笑いして……なにがおかしいんだ」
「ごめん、ごめん。男の子って、みんな同じようなことを言うのね。ランスロットが弟に見えちゃって……」
「………弟」
「やっぱり男の子だし、よく喧嘩して傷を作ってきて、どうしたのって聞いても教えてくれないし、手当てするって言っても、舐めておけば治る! って言うの。ふふふっ…懐かしいな」
どう考えても年下のアリサの弟と重ねられたことは正直複雑だが、嬉しそうに笑うアリサの顔を見たら、心臓がどくどくと音を立ててうるさく動き出した。
「お…俺はアリサの弟とは違う。古い血だからこんな傷くらいなんでもない」
ちょっと冷たかったかと思うくらい、ぶっきらぼうに返事をすると、今まで笑っていたアリサは急に真剣な顔になった。
「そんな…、古い血だって、傷ができれば痛いでしょう。なんでもないことはないよ」
「…………」
今自分は何をされているのだろうと、頭が追いつかなくなってしまった。
アリサはもしかして、俺のことを心配してくれているのだろうか。
こんな小さな傷ひとつで…。
高熱で死にそうなくらい苦しんでいても、誰一人心配してくれなかった俺のことを……。
「……心配してくれるのか? 俺のこと……」
「何言ってるの! 当たり前でしょう。ほら、傷口見せて。村長さんにもらった塗り薬、塗ってあげるから」
自分も膝を擦りむいたから薬をもらったのだと言って、アリサは小さな容器に入った塗り薬を俺の手に丁寧に塗った。
「つっ…」
薬草の成分なのか、わずかに傷口が沁みた。アリサの前だからか、いつもは平気なのに気が抜けて声が漏れてしまった。
「よく頑張ったね。えらいえらい」
アリサは俺の頭をぽんぽんと撫でて、ふわりと笑った。
ポカンとその笑顔に見入ってしまったが、何をされたのか分かったら、火がついてしまうくらい熱くなって思わず顔を横にそらした、
「あ……ごめん、つい弟達にするみたいに……」
お子様扱いしてしまったことに慌てたのか、アリサは急いで手を離した。
アリサの手が離れていくのが無性に寂しく感じて、俺は離れていく手を素早くバッと掴んだ。
「い……いい」
「え?」
「い…から。今の…もう少しだけ……してくれよ」
自分でもなんてことを言うのか、頭がおかしかなったとしか思えなかった。
けれど、アリサの手が離れていくのが耐えられなかった。
もっと触れて、もっと心配して、もっと俺のことを考えて、もっと…もっと……。
アリサは困ったように眉尻を下げて笑った後、また俺の頭をぽんぽんと撫でてくれた。
今はいい。
あんなに濃厚なキスをしても、アリサの中で俺はまだ弟止まり。
悔しくて、胸がズキズキするくらいだ。
絶対に…絶対変えてやる。
いつか、その手も、優しさも、弟に向ける愛情も、全部自分のものにしたい。
俺の中でアリサが特別になった瞬間だった。
「お前、本当に行くのか?隊持ちの次期団長候補が、ホワイトバードなんて降格もいいところだぞ」
厩舎で荷物を馬に乗せて出発する準備をしていたら、さっき別れの挨拶が終わったと思っていたトリスタンが近づいてきた。
どうやらまだ言いたいことがあるらしい。
男同士で湿っぽい別れは嫌いなのだが、仕方なく手を止めた。
「ホワイトバードには前から興味があった。神殿警備以外にも国境の見回りがある重要な仕事を受け持っているからな。まぁ、ここには長くいたから寂しくはあるが、別に出世を望んでいたわけじゃない」
神殿所属の騎士団、ホワイトバードは、国家にとって重要な任務を担っているが、皇宮騎士団の方が格が上とされて、どうも下に見られることも多い。
両親には報告すらしていない。顔を歪ませるのが分かっているから。
それでも、ここにいては大事な人を守ることができない。
神殿所属になることで、アリサの専属騎士になれるなら今の地位など惜しくはない。
「はぁ……。お前が愛に生きる男だとはなぁ……。世の中分からないもんだ」
説得することを諦めたのか、近寄ってきたトリスタンは俺の背中をバンと音を立てながら強く叩いてきた。
「俺が常々言っていただろう。好きな女ができたら、全力で行けって! フラれて泣いて帰ってきても慰めないからな!」
「おう! 任しておけ! 俺にメロメロにさせてやるよ!」
目標ができたら、デカいこと言うのは俺達の挨拶みたいなものだった。
だが、今回は本気でそうするつもりで、鞍に手を掛けて馬に飛び乗った。
もう振り返ることはなく、前を向いて走り出した。
□□□
途中の森でベルトランという元帝国の宮廷魔導士と遭遇して、そいつがアリサの守護者として同行することになってしまった。
いい気分ではなかったが、ベルトランのおかげで、アリサがミルドレッド女王の力を受け継いでいる事が発覚し何とか対処できた。
しかし、問題は次々と出てきた。
隣国エルジョーカーの怪しい動きもあり、予定よりもどんどん到着は遅れることになった。
一番大きな問題である、アリサの魔力の暴走を食い止めるために、俺とエドワードも力を貸すことになった。
しばらくは大丈夫だろうとたかを括っていたが、思いがけず俺が一緒の時に、魔力の暴走寸前状態が来てしまった。
誰かと唇を合わせることなど初めてだった。
町で育った頃から周りとは上手くやれるようになった。仲間はたくさんできたし、幼い頃のような孤独を感じることも少なくなっていた。
もともと女が少ないのもあったが、あまり話す機会もなかった。それに近づいてくる女はどうも苦手だった。
今までゴミを見るような目で見てきたくせに、騎士団に入った途端群がるように集まってきて、正直なところ鬱陶しくてたまらなかった。
周りからは、女を紹介するとか、早く結婚しろなどとよく言われていたが、避けていたことは認める。
けれど任務であれば仕方がない。
アリサのことは今までの旅で、最初の印象とはずいぶん変わっていた。
というより、話していると楽しいし、見ていて飽きない。
基本的に物静かで俺達の話を聞いて嬉しそうに笑っているくらいだ。
警戒していた気持ちはいつしかなくなって、自然に接するようになっていたところだった。
面倒だとか、嫌々やるしかないという気持ちはなかった。むしろ魔力過多で苦しむアリサが可哀想で助けてあげたいという気持ちが出てきた。そして俺にしがみ付く震える手が、こんな時だったが可愛い思ってしまった。
一度唇を合わせたら、任務だから仕方がないなんて気持ちはぶっ飛んだ。
もっと欲しくて欲しくて欲しくてたまらなくなった。
ベルトランからは散らせばいいと言われていたし、やり方は全部分かっていた。
それなのに一滴でも逃したくはない。体に吸収される度に突き上げてくる快感に頭がおかしいくらい夢中になった。
熱を持って今にも弾けそうな下半身を悟られたくなくてやっと唇を離した。
だが、息が上がり頬が赤くなり、蕩けるように俺を見つめる黒い瞳を見たら、理性が弾け飛んだ。
今まで強い怒りを感じた時や、強者との戦いくらいでしか牙が出る事はなかった。
めきめきと口内に存在感が増していくのを感じて、あと少しで血を求めてアリサを襲いそうになるところだった。
ベルトランの登場はムカついたが、自分が制御できないくらい興奮したのは初めてだった。
誰かを守りたいとか、力がなりたいなんて、俺の中にそんな感情があったことが衝撃だった。
ぽっかりと空いていた穴に、何かがぽたぽたと入り込んできて、満たされていくような気がした。
「え…!? ランスロット…」
「なんだ?」
「ここ、いつの間に怪我したの? もしかして、さっきの魔犬に襲われた時に……」
エルジョーカーの偵察部隊に襲われていた村を制圧して、やっと落ち着いた俺達は、朝まで村長の家を借りて体を休ませることになった。
隊服を脱いでシャツを捲り、顔を洗っていたら、いつから近くに来たのかアリサが話しかけてきた。
全く気が付かなかったが、屋根の上を飛び回っていた時、どこかで手を引っ掛けたらしい。手の甲に一本の切り傷が付いていた。
「なんだ…こんなの擦り傷だ。舐めておけば治る」
「……ぷっ…っふっ…くくっっ…はははっ」
大したことではないと普通に返したつもりだったが、驚いたような顔をしたアリサは次の瞬間、吹き出して大口を開けて笑い出した。
「大笑いして……なにがおかしいんだ」
「ごめん、ごめん。男の子って、みんな同じようなことを言うのね。ランスロットが弟に見えちゃって……」
「………弟」
「やっぱり男の子だし、よく喧嘩して傷を作ってきて、どうしたのって聞いても教えてくれないし、手当てするって言っても、舐めておけば治る! って言うの。ふふふっ…懐かしいな」
どう考えても年下のアリサの弟と重ねられたことは正直複雑だが、嬉しそうに笑うアリサの顔を見たら、心臓がどくどくと音を立ててうるさく動き出した。
「お…俺はアリサの弟とは違う。古い血だからこんな傷くらいなんでもない」
ちょっと冷たかったかと思うくらい、ぶっきらぼうに返事をすると、今まで笑っていたアリサは急に真剣な顔になった。
「そんな…、古い血だって、傷ができれば痛いでしょう。なんでもないことはないよ」
「…………」
今自分は何をされているのだろうと、頭が追いつかなくなってしまった。
アリサはもしかして、俺のことを心配してくれているのだろうか。
こんな小さな傷ひとつで…。
高熱で死にそうなくらい苦しんでいても、誰一人心配してくれなかった俺のことを……。
「……心配してくれるのか? 俺のこと……」
「何言ってるの! 当たり前でしょう。ほら、傷口見せて。村長さんにもらった塗り薬、塗ってあげるから」
自分も膝を擦りむいたから薬をもらったのだと言って、アリサは小さな容器に入った塗り薬を俺の手に丁寧に塗った。
「つっ…」
薬草の成分なのか、わずかに傷口が沁みた。アリサの前だからか、いつもは平気なのに気が抜けて声が漏れてしまった。
「よく頑張ったね。えらいえらい」
アリサは俺の頭をぽんぽんと撫でて、ふわりと笑った。
ポカンとその笑顔に見入ってしまったが、何をされたのか分かったら、火がついてしまうくらい熱くなって思わず顔を横にそらした、
「あ……ごめん、つい弟達にするみたいに……」
お子様扱いしてしまったことに慌てたのか、アリサは急いで手を離した。
アリサの手が離れていくのが無性に寂しく感じて、俺は離れていく手を素早くバッと掴んだ。
「い……いい」
「え?」
「い…から。今の…もう少しだけ……してくれよ」
自分でもなんてことを言うのか、頭がおかしかなったとしか思えなかった。
けれど、アリサの手が離れていくのが耐えられなかった。
もっと触れて、もっと心配して、もっと俺のことを考えて、もっと…もっと……。
アリサは困ったように眉尻を下げて笑った後、また俺の頭をぽんぽんと撫でてくれた。
今はいい。
あんなに濃厚なキスをしても、アリサの中で俺はまだ弟止まり。
悔しくて、胸がズキズキするくらいだ。
絶対に…絶対変えてやる。
いつか、その手も、優しさも、弟に向ける愛情も、全部自分のものにしたい。
俺の中でアリサが特別になった瞬間だった。
「お前、本当に行くのか?隊持ちの次期団長候補が、ホワイトバードなんて降格もいいところだぞ」
厩舎で荷物を馬に乗せて出発する準備をしていたら、さっき別れの挨拶が終わったと思っていたトリスタンが近づいてきた。
どうやらまだ言いたいことがあるらしい。
男同士で湿っぽい別れは嫌いなのだが、仕方なく手を止めた。
「ホワイトバードには前から興味があった。神殿警備以外にも国境の見回りがある重要な仕事を受け持っているからな。まぁ、ここには長くいたから寂しくはあるが、別に出世を望んでいたわけじゃない」
神殿所属の騎士団、ホワイトバードは、国家にとって重要な任務を担っているが、皇宮騎士団の方が格が上とされて、どうも下に見られることも多い。
両親には報告すらしていない。顔を歪ませるのが分かっているから。
それでも、ここにいては大事な人を守ることができない。
神殿所属になることで、アリサの専属騎士になれるなら今の地位など惜しくはない。
「はぁ……。お前が愛に生きる男だとはなぁ……。世の中分からないもんだ」
説得することを諦めたのか、近寄ってきたトリスタンは俺の背中をバンと音を立てながら強く叩いてきた。
「俺が常々言っていただろう。好きな女ができたら、全力で行けって! フラれて泣いて帰ってきても慰めないからな!」
「おう! 任しておけ! 俺にメロメロにさせてやるよ!」
目標ができたら、デカいこと言うのは俺達の挨拶みたいなものだった。
だが、今回は本気でそうするつもりで、鞍に手を掛けて馬に飛び乗った。
もう振り返ることはなく、前を向いて走り出した。
□□□
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
壁の花令嬢の最高の結婚
晴 菜葉
恋愛
壁の花とは、舞踏会で誰にも声を掛けてもらえず壁に立っている適齢期の女性を示す。
社交デビューして五年、一向に声を掛けられないヴィンセント伯爵の実妹であるアメリアは、兄ハリー・レノワーズの悪友であるブランシェット子爵エデュアルト・パウエルの心ない言葉に傷ついていた。
ある日、アメリアに縁談話がくる。相手は三十歳上の財産家で、妻に暴力を働いてこれまでに三回離縁を繰り返していると噂の男だった。
アメリアは自棄になって家出を決行する。
行く当てもなく彷徨いていると、たまたま賭博場に行く途中のエデュアルトに出会した。
そんなとき、彼が暴漢に襲われてしまう。
助けたアメリアは、背中に消えない傷を負ってしまった。
乙女に一生の傷を背負わせてしまったエデュアルトは、心底反省しているようだ。
「俺が出来ることなら何だってする」
そこでアメリアは考える。
暴力を振るう亭主より、女にだらしない放蕩者の方がずっとマシ。
「では、私と契約結婚してください」
R18には※をしています。
貧乏伯爵の三男(勇者?)は潜伏魔王に嫁ぐ
竜鳴躍
BL
フリー王国の辺境にあるブリッジ伯爵家はド貧乏である。領地は湿地帯が広がるばかりで開拓できず、農業にも適さない。伯爵家の三人の令息たちも冒険者として出稼ぎをする有様。ある日、三男のジルコンは湿地からレンコンを収穫しようとして光る剣を手に入れるが、『あなたは勇者です。魔王を倒しに行きましょう!』という声をガン無視しながらいつも通りの日々を送っていた――――――。
「娘を嫁がせれば、多額の支度金と領地への今後の支援を約束するから寄こせ!」という隣の辺境伯領からの釣書(圧力)。
ポンコツの父親(当主)が、自分を娘として嫁がせるまでは。
「え?うそ?俺、戸籍、娘なの??」
「だって3人とも男の子なんだもの、1人くらい女の子が欲しかったし、どうせ学園にも行かせられないし社交もできる状況じゃないからバレないと思って…!」
一方初夜で♂だと気づいた旦那様の反応は…。
「性別はどっちでも構わん。魔王たる私なら性別が男だろうと孕ませることは可能だからな。」
魔王に嫁いだ見た目は淑女、性格はやんちゃな勇者の夫夫のお話。
傾国の再来は隠される
ひづき
BL
ジェルヴェは家族から蔑ろにされていた。ジェルヴェは「そういうもの」として認識していたが、家庭教師からの要求には流石に耐えられず。
そんなジェルヴェ引き取ったのは長姉の婚約者、アルフレゼットだった。
やがて、ジェルヴェの長姉と、アルフゼットが結婚するのだが───
※性的虐待表現を含みます。主人公は悲壮感なくサラッと流してますし、未遂?未遂っちゃ未遂か???な状態ではありますが、NGな方は回れ右推奨です。
※義兄(姉の夫)×義弟(傾国の再来)
私のバラ色ではない人生
野村にれ
恋愛
ララシャ・ロアンスラー公爵令嬢は、クロンデール王国の王太子殿下の婚約者だった。
だが、隣国であるピデム王国の第二王子に見初められて、婚約が解消になってしまった。
そして、後任にされたのが妹であるソアリス・ロアンスラーである。
ソアリスは王太子妃になりたくもなければ、王太子妃にも相応しくないと自負していた。
だが、ロアンスラー公爵家としても責任を取らなければならず、
既に高位貴族の令嬢たちは婚約者がいたり、結婚している。
ソアリスは不本意ながらも嫁ぐことになってしまう。
小さな箱に願いをこめて
朝顔
BL
それは不運が重なった日のこと。
宿無し文無しでふらふらと生きていた雅貴は、元同僚からの誘いにまんまと騙されて、怪しい店に連れていかれてしまう。
男同士が絡み合っているその店で働かされそうになり、慌てて逃げ出すのだが、ボスらしき危険な匂いしかしない男、瑛士と出会うことになる。
薬を盛られた雅貴は女好きだったのに、男に抱かれて、雅貴のちっぽけなプライドはズタズタに壊れてしまう。
しかし体を重ねる度に雅貴は、瑛士に溺れていくことになり…。
過去に縛られて孤独を選んできた雅貴が愛を見つけるお話です。
ムーンライトでも掲載しています。
炎よ永遠に
朝顔
BL
叔父の頼みを受けて、俺は世界有数の金持ちや、高貴な家柄の子息が集うウェストオーディン国の寄宿学校に途中入学することになる。
一族の名誉のために託された使命は、天国と呼ばれる特別に区切られた場所に入ること。そして、神と呼ばれる選ばれた人間から寵愛を受けることだった。
愛を知らず過去の傷に苦しめられながら生きる俺は、同じく愛を知らない男と出会う。
体を繋げることで、お互いの孤独を埋め合うように求め合うが、二人の行き着く先とは……。
西洋の現代に近いですが、架空設定。
日本以外の設定はゆるいです。
過去はシリアスですが、進行形は主人公が愛に目覚めて再生していくお話を目指しています。
重複投稿。
【完結】陸離たる新緑のなかで
ゆい
BL
母親に騙されていた男に刺された。若いツバメと勘違いされて。
クソッタレな母親にやっとバイバイだ。
俺はそんなことを思いながら、意識をなくした。
友達から借りたラノベの異世界転生の話に似ているな、なんて思ってしまったら、異世界憑依していた。
無事完結となりました。
いいねやお気に入り、応援をたくさんいただきありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる