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第二章
⑩王者に拍手を
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剣闘大会の最終決戦、王者を決める戦いが始められようとしていた。
アンドレアは観客席から観戦したかったが、ここだと言われて連れてこられてしまった。
アンドレアの横には、食堂のお食事券が置かれていた。
間近で試合が見られるのはいいが、そこは観客席というより、勝利品が並べられているスペースだった。
「……嘘でしょう。なんで私…ここに」
アンドレアは、賞品と一緒に並んで座っている自分が悲しくなった。
会場を見渡してローレンスの姿を探すが、かなり人がたくさんいて、なかなか見つからなかった。
カチンと剣を合わせる音がして決勝戦は始まった。
やはりコンラッドは余裕で自分の回りでくるくると剣を回して遊んでいる。
他の者は煽られて突っ込んでいったが、イアンは冷静だった。距離を取って、相手の間合いに入らないように気を付けている。それでいて、じわりじわりとコンラッドを追い詰めるように前に出ていた。
乗ってこないイアンを見て、コンラッドも作戦を変えた。今度は、息もつかせぬ攻撃を仕掛けて圧倒的な力量でイアンに迫っていった。
イアンは防戦一方だったが、コンラッドの動きに隙を見つけたのか、そこで一気に前に出た。
いいタイミングで隙をついたと思われたイアンだった。
だが、それはコンラッドが仕掛けた罠だった。飛び込んだはずなのに、あっさりコンラッドは攻撃を避けた。そしてその勢いで剣を振ってイアンの手に打ち付けた。
衝撃でイアンの手から剣が飛んで、くるくると回って地面にグサリと刺さった。
それは、コンラッドがイアンの喉元に剣を置くのとほぼ同時だった。
「くっ…」
イアンが膝から崩れ落ちた。まさに敗北者の姿を色濃く表していた。
「勝者コンラッド」
審判の声が高らかに響いて、会場は割れるような拍手と歓声に包まれた。
コンラッドは手を上げてその歓声に応えた。
司会が王者に贈られる賞品を読み上げ始めた。その中に当然のようにアルバートと名前が含まれていて、アンドレアはくらくらとして気が遠くなりそうだった。
あまりに普通に他の賞品と一緒に読み上げられたので、気にとめられることもなく過ぎていくような雰囲気だった。
ただ一人を除いては……。
「待った!」
高らかに上がったその声に会場は一気に静寂に包まれた。
人の波がさっと引いていき、その波の中からその声の人物が現れた。
「決勝というには、あまりに力の差が歴然でしたね。どうでしょう。ここで昨年のキントメイアである私と今年の優勝者の彼とで、真の王者を決める戦いをするというのはいかがでしょうか」
一瞬の静寂の後、会場から地鳴りのような拍手と歓声が沸き起こった。誰もがその人の登場を待っていたのだ。
「あっ、ちなみに、王者がそこの戦利品をいただくということでいいですよね、コンラッド」
「もちろんそうだよ。前キントメイアは、よほど欲しい賞品があるみたいだね」
「そうですよ。というかあれはもともと私のものですから、勝手に賞品にされたら困るんですけど」
ぶつぶつ言いながら観客席を乗り越えて地面に下り立ったのはローレンスだ。制服姿だったが、上着を脱ぎ捨ててシャツの袖をめくった。
「そんなことは知らないよ。とにかくお前が出てくるなら、どんなエサでもいいんだ」
「エサとは…失礼な!いいでしょう。私を無理やり呼び出したこと、この場で後悔させてあげましょう」
ローレンスは座り込んでいるイアンに手を貸して立ち上がらせた。
そのまま地面に突き刺さっていた剣を引き抜いて、コンラッドに向けて掲げた。
「言っておきますが、今日は手加減しません」
「それは俺も同じだ」
コンラッドも同じく剣をローレンスに向けて掲げた。
二つの剣が太陽の光を浴びてキラリと輝いた。それを見た会場の生徒達は皆席を離れて前列に集まって、押し合いながら大歓声を上げた。
カチリと剣先が重なり硬質な音が鳴った。それを合図にローレンスとコンラッドの戦いは始まった。
すでにお互いの力量を知る者同士、最初から全力でぶつかり合った。
カンカンと火花が散るような勢いと速さで剣がぶつかり合うがお互い一歩も引かない攻防が続いた。
「すっ…すごい…、なんて戦いなんだ……」
アンドレアの隣では、同じように口を開けてイアンが驚いて固まっていた。
二人ともライオネルのように体のデカさと力で押していくタイプではない。強弱をつけた正確な攻撃を与えてくるタイプで二人はよく似ていた。
「ははっ…こりゃ俺なんて全然無理だわ…」
イアンが情けない声を漏らしていたが、それは誰が見ても違いすぎる強さを目の当たりにしているからだろう。
しかもコンラッドもローレンスも笑っているのである。まるで、水の中に放たれた魚のように、本来の動きを取り戻して喜んでいるようにも見えた。
そこで、ローレンスの振り下ろした一撃ににコンラッドの反応が若干遅れた。
バランスが崩れたコンラッドはこの大会で初めて地面に転がって膝をついた。
「ふっ…らしくないな…。いつもお綺麗な手しか使わないやつが。ずいぶんと余裕がないね」
「言ったはずです。手加減しないと…」
ローレンスから見たこともない威圧感があった。顔は笑っているがその全身から溢れる迫力は、ローレンスの明らかな怒りを表していた。
「私は自分のものを勝手にいじられるのが嫌いなんですよ。大切に手の中で包んでいるんです。勝手に触られるようなことは…許さない」
ローレンスの瞳がギラリと光った。と同時にコンラッドも足に力を入れて、ローレンスへ飛び込んでいった。
鈍い音がした。
二人がお互いの攻撃を繰り出して交差した後、そのまま静止していた。
会場がしんとした静寂に包まれて誰もがその行方に目を凝らした。しばらくしてコンラッドの剣がボトリと落ちて、お腹を押さえたコンラッドはそのまま地面に崩れ落ちた。
「くっ…」
コンラッドの悔しそうな声が聞こえた。ローレンスの剣がコンラッドを捕らえて勝負は決まったのだ。
会場からウォォと怒号のこうな歓声が沸き起こり、誰もがローレンスの名を叫んで興奮の海となった。
「約束通り戦利品はいただいていきます。まぁ…私が欲しいのはひとつだけですけど」
「ローレンス!!」
ローレンスの勇姿に感激したアンドレアは、走ってローレンスのもとに駆けつけた。
「すごい戦いだった!手に汗が止まらない…わたし…うわっ!!」
ローレンスは高々とアンドレアを持ち上げて一周回した後、そのまま逃がさないかのように強く抱き締めた。
「賞品のコーナーにちょこんと並んでいるあなたは、なかなか可愛かったですよ」
「ばか…、なに言って…」
「アンドレア…、あなたのためなら私は…いくらでも剣を振るいます。愛しています…、どうか…ずっと一緒いてください」
ローレンスの前髪は風に取られてふわりと舞い上がった。二つの目が優しくアンドレアを捕らえて離さない。その強さにアンドレアは体に痺れるような喜びを感じた。
「は…い。私も愛しています。ローレンス」
ローレンスの手がアンドレアの頭を引き寄せて、二人の唇は重なった。
会場はもっと熱い歓声に包まれて、割れんばかりの拍手が沸き起こった。
これで、アルバートは完全にローレンスの恋人として学園中の者が知るところとなったのであった。
「あのぉ……、お取り込み中のところ悪いんですが……、会長の件はいかがいたしましょう。ローレンス様でよろしいのでしょうか」
司会の教師が恐る恐る声をかけてきた。
「ああ、私はこの通り、恋人との時間で忙しいですから、あそこに転がっている男にやらせたらいかがでしょうか」
「…それは、だめだよ。俺は負けたし…、それで会長なんて…できないよ」
ローレンスの提案はコンラッドがあっさり拒否した。どう転ぶのか混迷する様相を見せ始めた会長の選びだったが、ここである男の登場で事態の流れは変わることとなった。
パチパチと拍手をしながら、一人の男が会場に入ってきた。
輝くような金色の髪と青い瞳をして、立派な赤い軍服を着こんだ男だ。
歳はローレンスやアンドレアよりも上に見える。しっかりとした大人の貫禄がありながら、まだ若い精悍さも兼ね備えた男だった。
「見事な戦いだった。卒業生として、そして、このサファイア国の王子として、二人の健闘を称えよう」
低くてお腹に響くような声は高らかと響き渡った。
アンドレアはこれから何が起こるのか分からず、ただ神々しいその姿が眩しくて、目を細めたのだった。
□□
アンドレアは観客席から観戦したかったが、ここだと言われて連れてこられてしまった。
アンドレアの横には、食堂のお食事券が置かれていた。
間近で試合が見られるのはいいが、そこは観客席というより、勝利品が並べられているスペースだった。
「……嘘でしょう。なんで私…ここに」
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乗ってこないイアンを見て、コンラッドも作戦を変えた。今度は、息もつかせぬ攻撃を仕掛けて圧倒的な力量でイアンに迫っていった。
イアンは防戦一方だったが、コンラッドの動きに隙を見つけたのか、そこで一気に前に出た。
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だが、それはコンラッドが仕掛けた罠だった。飛び込んだはずなのに、あっさりコンラッドは攻撃を避けた。そしてその勢いで剣を振ってイアンの手に打ち付けた。
衝撃でイアンの手から剣が飛んで、くるくると回って地面にグサリと刺さった。
それは、コンラッドがイアンの喉元に剣を置くのとほぼ同時だった。
「くっ…」
イアンが膝から崩れ落ちた。まさに敗北者の姿を色濃く表していた。
「勝者コンラッド」
審判の声が高らかに響いて、会場は割れるような拍手と歓声に包まれた。
コンラッドは手を上げてその歓声に応えた。
司会が王者に贈られる賞品を読み上げ始めた。その中に当然のようにアルバートと名前が含まれていて、アンドレアはくらくらとして気が遠くなりそうだった。
あまりに普通に他の賞品と一緒に読み上げられたので、気にとめられることもなく過ぎていくような雰囲気だった。
ただ一人を除いては……。
「待った!」
高らかに上がったその声に会場は一気に静寂に包まれた。
人の波がさっと引いていき、その波の中からその声の人物が現れた。
「決勝というには、あまりに力の差が歴然でしたね。どうでしょう。ここで昨年のキントメイアである私と今年の優勝者の彼とで、真の王者を決める戦いをするというのはいかがでしょうか」
一瞬の静寂の後、会場から地鳴りのような拍手と歓声が沸き起こった。誰もがその人の登場を待っていたのだ。
「あっ、ちなみに、王者がそこの戦利品をいただくということでいいですよね、コンラッド」
「もちろんそうだよ。前キントメイアは、よほど欲しい賞品があるみたいだね」
「そうですよ。というかあれはもともと私のものですから、勝手に賞品にされたら困るんですけど」
ぶつぶつ言いながら観客席を乗り越えて地面に下り立ったのはローレンスだ。制服姿だったが、上着を脱ぎ捨ててシャツの袖をめくった。
「そんなことは知らないよ。とにかくお前が出てくるなら、どんなエサでもいいんだ」
「エサとは…失礼な!いいでしょう。私を無理やり呼び出したこと、この場で後悔させてあげましょう」
ローレンスは座り込んでいるイアンに手を貸して立ち上がらせた。
そのまま地面に突き刺さっていた剣を引き抜いて、コンラッドに向けて掲げた。
「言っておきますが、今日は手加減しません」
「それは俺も同じだ」
コンラッドも同じく剣をローレンスに向けて掲げた。
二つの剣が太陽の光を浴びてキラリと輝いた。それを見た会場の生徒達は皆席を離れて前列に集まって、押し合いながら大歓声を上げた。
カチリと剣先が重なり硬質な音が鳴った。それを合図にローレンスとコンラッドの戦いは始まった。
すでにお互いの力量を知る者同士、最初から全力でぶつかり合った。
カンカンと火花が散るような勢いと速さで剣がぶつかり合うがお互い一歩も引かない攻防が続いた。
「すっ…すごい…、なんて戦いなんだ……」
アンドレアの隣では、同じように口を開けてイアンが驚いて固まっていた。
二人ともライオネルのように体のデカさと力で押していくタイプではない。強弱をつけた正確な攻撃を与えてくるタイプで二人はよく似ていた。
「ははっ…こりゃ俺なんて全然無理だわ…」
イアンが情けない声を漏らしていたが、それは誰が見ても違いすぎる強さを目の当たりにしているからだろう。
しかもコンラッドもローレンスも笑っているのである。まるで、水の中に放たれた魚のように、本来の動きを取り戻して喜んでいるようにも見えた。
そこで、ローレンスの振り下ろした一撃ににコンラッドの反応が若干遅れた。
バランスが崩れたコンラッドはこの大会で初めて地面に転がって膝をついた。
「ふっ…らしくないな…。いつもお綺麗な手しか使わないやつが。ずいぶんと余裕がないね」
「言ったはずです。手加減しないと…」
ローレンスから見たこともない威圧感があった。顔は笑っているがその全身から溢れる迫力は、ローレンスの明らかな怒りを表していた。
「私は自分のものを勝手にいじられるのが嫌いなんですよ。大切に手の中で包んでいるんです。勝手に触られるようなことは…許さない」
ローレンスの瞳がギラリと光った。と同時にコンラッドも足に力を入れて、ローレンスへ飛び込んでいった。
鈍い音がした。
二人がお互いの攻撃を繰り出して交差した後、そのまま静止していた。
会場がしんとした静寂に包まれて誰もがその行方に目を凝らした。しばらくしてコンラッドの剣がボトリと落ちて、お腹を押さえたコンラッドはそのまま地面に崩れ落ちた。
「くっ…」
コンラッドの悔しそうな声が聞こえた。ローレンスの剣がコンラッドを捕らえて勝負は決まったのだ。
会場からウォォと怒号のこうな歓声が沸き起こり、誰もがローレンスの名を叫んで興奮の海となった。
「約束通り戦利品はいただいていきます。まぁ…私が欲しいのはひとつだけですけど」
「ローレンス!!」
ローレンスの勇姿に感激したアンドレアは、走ってローレンスのもとに駆けつけた。
「すごい戦いだった!手に汗が止まらない…わたし…うわっ!!」
ローレンスは高々とアンドレアを持ち上げて一周回した後、そのまま逃がさないかのように強く抱き締めた。
「賞品のコーナーにちょこんと並んでいるあなたは、なかなか可愛かったですよ」
「ばか…、なに言って…」
「アンドレア…、あなたのためなら私は…いくらでも剣を振るいます。愛しています…、どうか…ずっと一緒いてください」
ローレンスの前髪は風に取られてふわりと舞い上がった。二つの目が優しくアンドレアを捕らえて離さない。その強さにアンドレアは体に痺れるような喜びを感じた。
「は…い。私も愛しています。ローレンス」
ローレンスの手がアンドレアの頭を引き寄せて、二人の唇は重なった。
会場はもっと熱い歓声に包まれて、割れんばかりの拍手が沸き起こった。
これで、アルバートは完全にローレンスの恋人として学園中の者が知るところとなったのであった。
「あのぉ……、お取り込み中のところ悪いんですが……、会長の件はいかがいたしましょう。ローレンス様でよろしいのでしょうか」
司会の教師が恐る恐る声をかけてきた。
「ああ、私はこの通り、恋人との時間で忙しいですから、あそこに転がっている男にやらせたらいかがでしょうか」
「…それは、だめだよ。俺は負けたし…、それで会長なんて…できないよ」
ローレンスの提案はコンラッドがあっさり拒否した。どう転ぶのか混迷する様相を見せ始めた会長の選びだったが、ここである男の登場で事態の流れは変わることとなった。
パチパチと拍手をしながら、一人の男が会場に入ってきた。
輝くような金色の髪と青い瞳をして、立派な赤い軍服を着こんだ男だ。
歳はローレンスやアンドレアよりも上に見える。しっかりとした大人の貫禄がありながら、まだ若い精悍さも兼ね備えた男だった。
「見事な戦いだった。卒業生として、そして、このサファイア国の王子として、二人の健闘を称えよう」
低くてお腹に響くような声は高らかと響き渡った。
アンドレアはこれから何が起こるのか分からず、ただ神々しいその姿が眩しくて、目を細めたのだった。
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