20 / 39
第二章
②上手なキス
しおりを挟む
もう何回目のキスかは分からない。
だけど途中で苦しくなって、アンドレアは息を吸い込んでむせてしまった。
「苦しいのですかアンドレア、なかなか息継ぎを覚えられないのですね」
「すっ…すみません。だって……、キスとはこんなに、大変なものだとは……ずっと知らなくて……」
寮へ戻ってからしばらくして、アンドレアの部屋に遊びに来たローレンスは、ルイスを外へ追い出してすぐにアンドレアにキスをしてきた。
ここのところ、よくその流れになっているので、アンドレアは頑張ってそれを受け入れる。
何しろローレンスの教えてくれたキスは長い。
一度始まったら、呼吸が出来なくて気絶してしまうくらい長い間重なっているのだ。
経験のなかったアンドレアは、ローレンスに喜んでもらいたいと思って必死に言われた通りに頑張るのだが、なかなか上手くできない。
「どうしてアンドレアは上手くできないのでしょうね……、どう思いますか?」
「そっ……、それは。そのいつも頭が真っ白になって……、何も考えられなくて……」
「それで?他には?本当に何も考えられないのですか?」
ローレンスが射ぬくような視線でアンドレアを捕らえている。二つの目で見られるとアンドレアは痺れてしまい、動けなくなるのだ。
「いえ……、ローレンスのことが好きで…、きっ気持ちが溢れてきて、夢中になってしまって」
アンドレアはちゃんと頭がまわらなくて、動けない自分が情けなくて泣けてきてしまった。今までほとんど泣いたことなどないのに、ローレンスの前だと、幼子のように泣いてしまう。
「……そうですか。アンドレアは私のことが好きすぎて、上手くできなくなってしまうのですね」
「……はい」
恐る恐る見上げると、怒っているのかと思っていたローレンスは口許を少し綻ばせていて、気のせいか息づかいも荒い気がする。
「では、とっておきの方法を教えてあげましょう」
「は…はい。お願いします」
「声に出すのです。気持ちをちゃんと声に出しながらキスをしてください。そうすれば、頭が真っ白になることもなく集中できますよ」
「声に……!そんな……!」
まさかキスをしながら、一人でベラベラ喋っていたらおかしいと思うのだが、ローレンスのように慣れてくれば必要ないのだろうか。
アンドレアはごくりと唾を飲み込んで、集中することにした。
「さぁ、どうぞ」
ローレンスがベッドに座って手を広げていた。
アンドレアは、いつだったか夢の中でローレンスにしがみついて自分からキスをしたことを思い出した。
大丈夫、できるはずだと自分に言い聞かせた。
「……ローレンス、……好きです」
そう言って、立ったままローレンスの頭に軽く手を回して、ゆっくりと唇を重ねる。遠慮がちに進めてみるが、ローレンスは乗ってこない。
自分が下手くそだからだと、涙目になったアンドレアは、恥ずかしいと思う心は捨てることにした。
夢で見たみたいに、ローレンスにしがみついた。
好きですと言いながら、ついばんで、ローレンスの反応を見ながら、時おり目を合わせて、目が合ったらその前より深く口づけるというのを繰り返した。
熱にうなされるように、ローレンスと繰り返し名前を呼んで求めると、ローレンスもやっと誘いに乗ってくれるようになった。
「ローレンス……あなたに触れると…私、どこもかしこも熱くなって……」
「アンドレア……」
「このままだと心臓が溶けてしまいそうです」
「アンドレア、ちょっと待ってください……」
気がつくと、いつも余裕の顔で微笑んでいたローレンスが、何か堪えるような辛そうな顔をしていた。
「……?すみません。私…夢中で……。何かだめでしたか……?」
「いえ、違うのです。ちょっと可愛がるつもりが、予想を超えて開花してしまって……、今日はここまでにしましょう」
「………はい」
何だか、急に冷たくなってしまったようなローレンスの態度が寂しくて、アンドレアは帰ろうとして背中を向けたローレンスの服を思わず掴んでしまった。
「どうしました?」
振り返ったローレンスは、いつもの優しい微笑みに戻っていたが、何だかそれが取り残されたみたいで、切なく感じた。
「ローレンス、その……、キスが上手くできるようになったら、もう少し一緒にいてくれますか?」
ローレンスは口許にいつもの微笑を浮かべたまま、目だけやけに鋭くなった。
何となく、こういう目をしている時は本能的な恐怖を感じる。
「ええ、もちろん」
気のせいだったかもしれない。優しく微笑み返してくれたローレンスに、アンドレアはほっと安堵した。
□□
「参りましたね…。軽く火をつけるはずが、私の方が燃え上がってしまいました……」
別れ際にアンドレアが服を掴んできた。
平静を装って振り向いた後、アンドレアに言われた言葉を思い出す。
「あぁ……あの言葉だけで、しばらくもちますね……、あぁ思い出すと鼻血が出そう……」
自分の部屋に戻る途中、ぶつぶつと独り言を呟くローレンスを、すれ違う生徒達がぎょっとした顔で見てくるがもうどうでもいい。
ローレンスは剣の修行で鍛えた、自分の自制心には自信があった。
学園にいる間に、アンドレアの体に負担がかかるようなことは避けなければいけないし、基本的に本能で生きるタイプだが、最後の一線は守るつもりでいる。
一線までいかなければ、いいだろうと思っているが、あまく見ていたアンドレアに、予想を超える逆襲を受けて、つい理性をなくしそうになった。
それでなくとも、四六時中側に置いて可愛がりたいので、会えればついつい手を出してしまう。
だが、アンドレアはかなりの強者だった。もう少し自制しなければと、ローレンスはがらにもなく反省していた。
「おー、ローレンス」
最上階に上がったところで、ライオネルに会った。
「なんだお前……!鼻血が出てるぞ!」
「ええ、知っています。気にしないでください」
うるさいので、無視して通り過ぎようとしたら、しつこく後を追ってきた。
「また、アルバートのところへ行っていたのか?食堂でルイスがやけ食いしてたぞ、部屋に戻れないとか言って……」
「…………」
「お前達、その……、男同士だろ。アルバートの負担にならないようにしてやれよ……」
気まずそうに忠告してくる友人の言葉を聞いて、ローレンスは閃いて立ち止まった。
「男同士………そうか、その手もありましたね」
「ばっ!!バカ野郎!おっ…お前そんなデカイ声で!ふざけんな!そういうことを気をつけろって俺は……!」
「ライオネル!良い閃きをありがとうございます!当面その予定はありませんが、どうしてもという時はその選択肢も加えておきましょう」
よかれと思ったのに、よけいな閃きを与えてしまったライオネルは、頭を抱えて、アルバートすまないと呟いた。
「それで、何の用ですか?そんな忠告を言うためにわざわざ待っていたわけではないでしょう」
「あっ…ああ、そうだ。情報が入った。あいつだよ。あいつが学園に来ることになった」
「それは確かですか?本当なら……面倒なことになりそうですね」
平和な学園生活に、黒い絵の具が垂らされるように、嫌な予感を感じてローレンスは目を伏せた。
嫌なものほどよく当たる。
ライオネルが気を付けろよと言った声が、静かな廊下に濃く響いたのだった。
□□□
だけど途中で苦しくなって、アンドレアは息を吸い込んでむせてしまった。
「苦しいのですかアンドレア、なかなか息継ぎを覚えられないのですね」
「すっ…すみません。だって……、キスとはこんなに、大変なものだとは……ずっと知らなくて……」
寮へ戻ってからしばらくして、アンドレアの部屋に遊びに来たローレンスは、ルイスを外へ追い出してすぐにアンドレアにキスをしてきた。
ここのところ、よくその流れになっているので、アンドレアは頑張ってそれを受け入れる。
何しろローレンスの教えてくれたキスは長い。
一度始まったら、呼吸が出来なくて気絶してしまうくらい長い間重なっているのだ。
経験のなかったアンドレアは、ローレンスに喜んでもらいたいと思って必死に言われた通りに頑張るのだが、なかなか上手くできない。
「どうしてアンドレアは上手くできないのでしょうね……、どう思いますか?」
「そっ……、それは。そのいつも頭が真っ白になって……、何も考えられなくて……」
「それで?他には?本当に何も考えられないのですか?」
ローレンスが射ぬくような視線でアンドレアを捕らえている。二つの目で見られるとアンドレアは痺れてしまい、動けなくなるのだ。
「いえ……、ローレンスのことが好きで…、きっ気持ちが溢れてきて、夢中になってしまって」
アンドレアはちゃんと頭がまわらなくて、動けない自分が情けなくて泣けてきてしまった。今までほとんど泣いたことなどないのに、ローレンスの前だと、幼子のように泣いてしまう。
「……そうですか。アンドレアは私のことが好きすぎて、上手くできなくなってしまうのですね」
「……はい」
恐る恐る見上げると、怒っているのかと思っていたローレンスは口許を少し綻ばせていて、気のせいか息づかいも荒い気がする。
「では、とっておきの方法を教えてあげましょう」
「は…はい。お願いします」
「声に出すのです。気持ちをちゃんと声に出しながらキスをしてください。そうすれば、頭が真っ白になることもなく集中できますよ」
「声に……!そんな……!」
まさかキスをしながら、一人でベラベラ喋っていたらおかしいと思うのだが、ローレンスのように慣れてくれば必要ないのだろうか。
アンドレアはごくりと唾を飲み込んで、集中することにした。
「さぁ、どうぞ」
ローレンスがベッドに座って手を広げていた。
アンドレアは、いつだったか夢の中でローレンスにしがみついて自分からキスをしたことを思い出した。
大丈夫、できるはずだと自分に言い聞かせた。
「……ローレンス、……好きです」
そう言って、立ったままローレンスの頭に軽く手を回して、ゆっくりと唇を重ねる。遠慮がちに進めてみるが、ローレンスは乗ってこない。
自分が下手くそだからだと、涙目になったアンドレアは、恥ずかしいと思う心は捨てることにした。
夢で見たみたいに、ローレンスにしがみついた。
好きですと言いながら、ついばんで、ローレンスの反応を見ながら、時おり目を合わせて、目が合ったらその前より深く口づけるというのを繰り返した。
熱にうなされるように、ローレンスと繰り返し名前を呼んで求めると、ローレンスもやっと誘いに乗ってくれるようになった。
「ローレンス……あなたに触れると…私、どこもかしこも熱くなって……」
「アンドレア……」
「このままだと心臓が溶けてしまいそうです」
「アンドレア、ちょっと待ってください……」
気がつくと、いつも余裕の顔で微笑んでいたローレンスが、何か堪えるような辛そうな顔をしていた。
「……?すみません。私…夢中で……。何かだめでしたか……?」
「いえ、違うのです。ちょっと可愛がるつもりが、予想を超えて開花してしまって……、今日はここまでにしましょう」
「………はい」
何だか、急に冷たくなってしまったようなローレンスの態度が寂しくて、アンドレアは帰ろうとして背中を向けたローレンスの服を思わず掴んでしまった。
「どうしました?」
振り返ったローレンスは、いつもの優しい微笑みに戻っていたが、何だかそれが取り残されたみたいで、切なく感じた。
「ローレンス、その……、キスが上手くできるようになったら、もう少し一緒にいてくれますか?」
ローレンスは口許にいつもの微笑を浮かべたまま、目だけやけに鋭くなった。
何となく、こういう目をしている時は本能的な恐怖を感じる。
「ええ、もちろん」
気のせいだったかもしれない。優しく微笑み返してくれたローレンスに、アンドレアはほっと安堵した。
□□
「参りましたね…。軽く火をつけるはずが、私の方が燃え上がってしまいました……」
別れ際にアンドレアが服を掴んできた。
平静を装って振り向いた後、アンドレアに言われた言葉を思い出す。
「あぁ……あの言葉だけで、しばらくもちますね……、あぁ思い出すと鼻血が出そう……」
自分の部屋に戻る途中、ぶつぶつと独り言を呟くローレンスを、すれ違う生徒達がぎょっとした顔で見てくるがもうどうでもいい。
ローレンスは剣の修行で鍛えた、自分の自制心には自信があった。
学園にいる間に、アンドレアの体に負担がかかるようなことは避けなければいけないし、基本的に本能で生きるタイプだが、最後の一線は守るつもりでいる。
一線までいかなければ、いいだろうと思っているが、あまく見ていたアンドレアに、予想を超える逆襲を受けて、つい理性をなくしそうになった。
それでなくとも、四六時中側に置いて可愛がりたいので、会えればついつい手を出してしまう。
だが、アンドレアはかなりの強者だった。もう少し自制しなければと、ローレンスはがらにもなく反省していた。
「おー、ローレンス」
最上階に上がったところで、ライオネルに会った。
「なんだお前……!鼻血が出てるぞ!」
「ええ、知っています。気にしないでください」
うるさいので、無視して通り過ぎようとしたら、しつこく後を追ってきた。
「また、アルバートのところへ行っていたのか?食堂でルイスがやけ食いしてたぞ、部屋に戻れないとか言って……」
「…………」
「お前達、その……、男同士だろ。アルバートの負担にならないようにしてやれよ……」
気まずそうに忠告してくる友人の言葉を聞いて、ローレンスは閃いて立ち止まった。
「男同士………そうか、その手もありましたね」
「ばっ!!バカ野郎!おっ…お前そんなデカイ声で!ふざけんな!そういうことを気をつけろって俺は……!」
「ライオネル!良い閃きをありがとうございます!当面その予定はありませんが、どうしてもという時はその選択肢も加えておきましょう」
よかれと思ったのに、よけいな閃きを与えてしまったライオネルは、頭を抱えて、アルバートすまないと呟いた。
「それで、何の用ですか?そんな忠告を言うためにわざわざ待っていたわけではないでしょう」
「あっ…ああ、そうだ。情報が入った。あいつだよ。あいつが学園に来ることになった」
「それは確かですか?本当なら……面倒なことになりそうですね」
平和な学園生活に、黒い絵の具が垂らされるように、嫌な予感を感じてローレンスは目を伏せた。
嫌なものほどよく当たる。
ライオネルが気を付けろよと言った声が、静かな廊下に濃く響いたのだった。
□□□
1
お気に入りに追加
330
あなたにおすすめの小説
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
旦那様は大変忙しいお方なのです
あねもね
恋愛
レオナルド・サルヴェール侯爵と政略結婚することになった私、リゼット・クレージュ。
しかし、その当人が結婚式に現れません。
侍従長が言うことには「旦那様は大変忙しいお方なのです」
呆気にとられたものの、こらえつつ、いざ侯爵家で生活することになっても、お目にかかれない。
相変わらず侍従長のお言葉は「旦那様は大変忙しいお方なのです」のみ。
我慢の限界が――来ました。
そちらがその気ならこちらにも考えがあります。
さあ。腕が鳴りますよ!
※視点がころころ変わります。
※※2021年10月1日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
寡黙な貴方は今も彼女を想う
MOMO-tank
恋愛
婚約者以外の女性に夢中になり、婚約者を蔑ろにしたうえ婚約破棄した。
ーーそんな過去を持つ私の旦那様は、今もなお後悔し続け、元婚約者を想っている。
シドニーは王宮で側妃付きの侍女として働く18歳の子爵令嬢。見た目が色っぽいシドニーは文官にしつこくされているところを眼光鋭い年上の騎士に助けられる。その男性とは辺境で騎士として12年、数々の武勲をあげ一代限りの男爵位を授かったクライブ・ノックスだった。二人はこの時を境に会えば挨拶を交わすようになり、いつしか婚約話が持ち上がり結婚する。
言葉少ないながらも彼の優しさに幸せを感じていたある日、クライブの元婚約者で現在は未亡人となった美しく儚げなステラ・コンウォール前伯爵夫人と夜会で再会する。
※設定はゆるいです。
※溺愛タグ追加しました。
やり直したい傲慢令嬢は、自分を殺した王子に二度目の人生で溺愛される
Adria
恋愛
「長らく人質としての役目、ご苦労であった」
冷たい声と淡々とした顔で、私の胸を貫いた王子殿下の――イヴァーノの剣を、私は今でも忘れられない。
十五年間、公爵令嬢としての身分を笠に着て、とてもワガママ放題に生きてきた私は、属国の王太子に恋をして、その恋を父に反対されてしまった事に憤慨し、国を飛び出してしまった。
国境付近で、王子殿下から告げられた己の出生の真実に後悔しても、私の命は殿下の手によって終わる。
けれど次に目を開いたときには五歳まで時が巻き戻っていて――
傲慢だった令嬢が己の死を経験し、命を懸けて恋と新しい人生を紡ぐストーリーです。
2022.11.13 全話改稿しました
表紙絵/灰田様
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる