取得霊感

富士

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『大丈夫かキミ!』

カトウ『!?』

除霊ナイフが日本刀の様になっているものでマチェットマンを刺した。

しかしマチェットマンはダメージはありそうだがその男に襲いかかる。

『うしろ、うしろから、きたないやつ。』


『くっ俺1人じゃきついか。』

マチェットマンを不意打ちで刺したがタフなマチェットマンはパワーでその男を追い込んでいく。

『キミ!キミも加勢してくれ!除霊ナイフで今なら背後がガラ空きだ!』

カトウ『俺、除霊ナイフもってないんですよ!』

焦るカトウ

『なんだと!無くしたのか!?』

カトウ『いや!男なら拳でやってやろうと!』

『拳?バカなのかキミは!』


するとマチェットで刀を折られる。

『まずい。ここまでか…』

カトウ『うぉぉお!』

カトウは設置されていた消化器でマチェットマンを殴る。

『ぐぁぁあ、』

効いているマチェットマン。

カトウはひたすらその消化器でマチェットマンを殴りつけた。

『驚いた…除霊ナイフ以外の武器が霊に当たるなんて。しかしそれではマチェットマンはやれないだろう。』

折れていた日本刀が再生して伸びはじめていた。


『とどめを刺すか。』


『お前らキライ、』

そう言うとマチェットマンは消えた。

『!?』


カトウ『成仏したのか?やったのか?』

『いや…ちがう』


するとそこにヨネダ達がかけつけた。

ヨネダ『大丈夫かー!』

カトウ『ヨネダのおっさん!』

ヨネダ『すごい音がしたから来たんだ。マチェットマンはやったのか?』

カトウ『消えたんだけどこの人がいうにはやってないみたいなんだ。』



カトウはここで起きた全てを話した。


ミチヨ『マチェットマンは人の霊感レベルを0~2まで上げたり下げたりできるんだったね。恐らく自分の呪感レベルもできて1まで落として逃げたって事ね。』

ヨネダ『そうか、そうする事でお互い姿が見えなくなるのか。まるでトカゲみたいな能力だ。でもだったらこの2人の霊感レベルを下げればいんじゃないか?』

ミチヨ『バカね。私達があとから来たんだからそこでマチェットマンがやられちゃうじゃないの。あんたよりマチェットマンの方が頭いいわ。』

ヨネダ『いちいちムカつくやろうだな』

カトウ『おいおい、仲わりぃな。あっ助かったよ。ありがとう、えーと、』

『サイトウだ。』

ミチヨ『私と同期よ。サイトウは除霊ナイフを意のままに操れるわ。短すぎんのよねそもそも除霊ナイフって。あら意のままにっていうか、長くできるだけだったかしら?』

サイトウ『失礼な。折れても再生できるぞ!』

ミチヨ『でもこの中じゃサイトウが1番戦闘力高そうねー。あんたカトウだっけ?』

カトウ『おう、カトウだ。』

ミチヨ『あんたレベル2の能力覚醒してきているわね。消化器なんかで殴れないもの霊体は。』

カトウ『おっそうなのか?』

ミチヨ『レベル2ならまだしも相手がレベル3だからねぇ。勾玉V2でも肉体にしか効果ないわよ。』

カトウ『おー。まぁ武器つかわねぇ主義なんだけどな。』

ヨネダ『お前それで痛い目見たんだからよ…』

ミチヨ『しかし厄介な能力ねマチェットマン。消えたり出たりなんてされたらやりにくいってありゃしない。』


ハマサキ『あれって…』

ミチヨ『あら!?』


遠くのほうで大群の人影がみえた。


ササキ『あれは会員の方達ですかね?』


ヨネダ『あんなにいっぱいいたか?』

ミチヨ『…』


サイトウ『あれはちがうぞ!全部霊だ!



ミチヨ『まさか私のさっきの光で!』

ササキ『っえ。僕達でも見えるって事はレベル2か3て事!?どうするんですか!ミチヨさん!』


ミチヨ『おかしいわ!こんな事ないわよ!あんな短時間の光、せめてレベル2が一体きちゃうくらいならわかるけど。』

ヨネダ『逃げるか!?戦うか!?』

ミチヨ『私の責任だわ!私が引きつけるから逃げなさい!』

ミチヨが光を放ちながら霊の群れに走って行く。

ヨネダ『勝手な事すんなよ!』

ヨネダはミチヨを追いかける。

ミチヨ『ついてくるな!私は私であいつら誘き寄せて逃げるから!』

ヨネダ『あれ全部レベル2なんだろ!お前1人で手に負えるわけねーだろ!』

ミチヨ『だからってあんたに何ができるんだ!』

サイトウ『行くぞカトウ君』

カトウ『やるしかないな!』

サイトウとカトウもミチヨを追いかけていく。

ササキ『僕は…僕は…』

ササキは動けずにいた。

ササキ『ハマサキさんだけでも逃げて、あれ、ハマサキさん?』

ハマサキの目は赤く光っていた。


ヨネダはミチヨを追ったものの内心テンパっていた。

『あっ!』

ヨネダは除霊ナイフを落としてしまう。

すると一体の霊がヨネダに襲いかかってきた。

ミチヨ『ヨネダ!』

ヨネダ『うわぁぁ!』

ヨネダは慌てて霊に掴みかかると霊が光の粒になって消えていった。

ヨネダ『あれ?』

ミチヨ『これって…』

サイトウ『おいおい、どう言う事だ、』

カトウ『あれってヨネダのおっさんの能力か?サイトウさん!』

サイトウ『いや…ちがうな。』




ミチヨ『ヨネダ!触れるだけでこの霊達は消えるわ!人の体温だけで触れると消える!』

ヨネダ『なんだと!?』

ヨネダ達は触れるだけで次から次へと霊達を除霊していった。



ヨネダ『なんだったんだ…』

ミチヨ『恐らく私の光で集まった霊達はレベル1。私の光はレベル1の霊を引き寄せやすい。』





ミチヨはミライとのやりとりを思いだす。

そこは自殺者の多いと言われた森だった。

ミライ『おーいミッチー!ここに立って光ってくれ!』

ミチヨ『なんでですか?』

ミライ『いいから!いいから!』

ミチヨ『わかりましたよ。 照らします
 』


ミライ『おー!きたきた!ミッチーの光はホントによく小虫を集めるよ。』


ミチヨ『私は誘蛾灯ですか!それに私は何も見えない。』

ミライ『ミッチーが霊感レベル3になったらいっぱい採取できるぞ!』

ミチヨ『そんなのいいです!』

ミライさんは楽しそうに私が見えない何かをポンポン触っていた。


ミチヨ『きゃあああ!』

ミライ『ありゃ呪感レベル2もきちゃったか。』


ミライは緑の炎でそのレベル2を除霊した。


ミチヨ『私向いてないですよね…自分で誘い込んでレベル2が現れたらなんの対処もできない。』

ミライ『そんな事ないぞミッチー!1人で何かしようとなんて除霊じゃなくても生きていくには難しいだろ?スポーツだって働くのだって人のサポートがあるんだ。
キミの力は誰かと組んだらより良いものになるよ!』

ミチヨ『そうですかね…』

ミライ『そうさ。霊達だってキミの光に魅了されてくるんだから!最後に綺麗な光を見れて成仏できるなんて最高だよ。』




カトウ『でもなんでそのレベル1が見えるんだ?俺達レベル3になったかまさか。ミライと同格か!』


ミチヨ『そんなわけないでしょ。あんた殺すわよ!恐らくあの子ね。』

ミチヨはハマサキの方を見つめる。

ハマサキの目は赤く光っていた。





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