取得霊感

富士

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マチェットマン

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呪いの期限の土曜日がきた。

俺は協会にきていた。

そこには前に紹介された先輩にあたる人達、同期の会員達もいて役30名ほどきていた。

『さぁ、君たちの運命を決める夜だ。心の準備はできたか?』

『ミライさん!この除霊に失敗したら僕達は死んでしまうのですか?』

『それはそうだろう。戦うとは命がけだ、君ら30人近くいるんだぞ。相手は1人だ。やらなきゃやられる、ただそれだけだ。』

『そんな、あいては呪感レベル3の霊だろ、、、』

先輩にあたる人らも表情は硬くなっていた。

『今回君たちが相手にするレベル3の霊
マチェットマン、まぁ名前の通りマチェットでおそって来る怪力男だ。マチェットマンは君達が見たこのDVDの呪いがメインの能力だから特に魔法じみた能力をつかってこない。単純な相手だ。しかし怪力とタフさはやはりレベル3といったところだから注意してくれ。まぁジェイソンを相手にしてると思って除霊してくださいな。』

相変わらず軽く言うミライだった。

『死ぬこともありえるんですよね…』

『もちろんあるぞ。仮に君達の誰かが死んでしまったら私が責任を持って成仏させるから安心してくれ。
遺体の方は私の 神隠し で君達の自宅に戻しておくよ。ここでの死体はまずいからな。』

ミライの 神隠し とは死んでしまった遺体のみに使える能力だった。

遺体を特定の場所に移動できる、遺体処理にはとても便利な能力 神隠し


『今回このマチェットマンの呪いの除霊報酬生き残ったもので3000万を山分けしてもらう。
30人いるからみんな生き残れば1人100万だな。
まぁ誰かがマチェットマンをやってくれるまで隠れているのも良し。
ただ誰かがやらないとみんな死ぬからな。
私はいっさい手は貸さないぞ今回。』

(1人100万だなんて命をかけるには安いだろ、、一晩で100万はでかいが。)


『今回この建物には私が結界をはる。
外に出れないよう。
誰かが外に出てマチェットマンが追いかけていったらたまったもんじゃないからな。
学校内でのマチェットマンとの戦い。
ワクワクするな!』

(結界まではれるのかミライさんは。次元がちがうな。俺もこの人みたいになれるのだろうか…)

『おそらくマチェットマンは20時から24時の間で襲ってくるから残り2時間、飯を食うなり寝るなり、作成を立てるなりそれぞれやってくれ。
私は結界をはる作業と結界をはっている間は無力だからどうせ何かあったらミライが助けにくるだろうとは思わないようにな!
それじゃあ健闘を祈る!』

そう言いミライさんはどこかに消えてしまった。


『よう。ヨネダのおっさん!元気だったか?』

『カトウか。お前は元気そうだな。』

『キタマクラと喧嘩しまくってなぁ。けっこう強くなった気がするぜ!除霊ナイフなんて使わないぜ俺は、素手で除霊するのが俺のスタイルだ。』

『カトウ、、、お前バカだろ。話し聞いてたか?相手は怪力マチェットマンだぞ。お前13日の金曜日とか見たことないのか?』

『いいんだよ!俺は俺のやり方でやんだよ。』


カトウはすぐ死ぬタイプだな。


『おい!ヨネダ!』

『!?』

話しかけてきたのは最初に出会った占い師ミチヨだった。

『約束わすれてないだろうな。紹介料200万だぞ!』

『お前占い師じゃねぇだろ。せいぜいレベル2だろ。ないだろそんな未来予知の能力。』

『おいおいおい!約束が違うだろ。レベル2だけど私の占いは当たる。それに占いは関係ないだろ!ここを紹介した紹介料だよ!』

『ならその占いが当たったら払ってやるよ!』

『ふざけんな!詐欺師!』

『詐欺師はおめーだ!』

『私は嘘ついてないだろ!』

キンコンカンコーン

俺がミチヨと揉めていると学校のチャイムがなった。

『えーただいまマチェットマンの呪感が確認されました。
ただいまマチェットマンの呪感が確認されました。
除霊を目指し頑張ってください。』


『予定の20時よりだいぶ早くないか。』

周囲はざわつきはじめていた。

『でもさすがにここにみんな固まっていれば除霊できるんじゃないか?』

『そうだよな。ここにいる全員マチェットマンの呪いで霊感レベル2だしな。30人がかりで除霊ナイフあればさすがにいけるよな。』

ガシャンッ

窓が割れる音とともに部屋の電気が消えた。


『なんだ!なんだ!』

『きゃあああ!』

『おい!大丈夫か!』

部屋は真っ暗で何も見えないがそこには獣のような何かが存在しているのが伝わった。

『ぎゃあああ!』

次々と聞こえる悲鳴と混乱する声で溢れていた。

すると1人の会員が声を発する。

『照らします。』

そう言うと部屋が明るくなり周りがみえるようになった。

ミチヨが体から光を放っていた。

するとそこにはマチェットを持ったロン毛の体格のいい男が立っていた。

血を流し倒れ込んでいる会員の姿もあった。


『お、おまえらひ、ひとりのこらず、み、みなごろしだからな、、』

マチェットマンは少し挙動不審な感じでそう言った。



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