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『等身大のヒロイン』 【リクエスト】

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*本日のコメントリに関連してリクエストです。
 「等身大の、自分と同じ悩みや葛藤を持つリアル女子は、ラノベヒロイン足り得るか」
映画などで等身大の地味めヒロインを描くトレンドが一部で不評のようですが、
商業的ニーズがあるのだと思うのです。 ラノベも同様ですが、無理なものでしょうか?
~ 『柚子』 様~



【古典的なヒロイン像】だと想う、
「普通の少女」がトンでもない事態に巻き込まれて
その “経過” を描くというストーリーは。
 しかしやはりその “経過” の中で、
「普通の少女」は【普通でなくなっていく】のであり、
最初から最後までヒロインというのは在り得ない。
 逆にソレをやってしまうと、最初から最後まで
微塵も『成長しない主人公』という事になってしまい、
ソレが如何に醜悪であるかは何処ぞの〇〇が
頼みもしないのに勝手に証明してくれているので
大いに感謝するべきであろう。

 話を戻すと表題である“等身大のヒロイン”には、
『成長』という要素が不可欠であり、
そういう意味では「普通っぽく」はあっても
やはり『普通ではない』と最終的には結論付けられる。
【トンでもない事件】に巻き込まれた場合、
「普通の人間」では【途中で死んでしまう】からだ。
物事が解決しないまま有耶無耶のままに終わる、
というのもやはり『普通』の典型であり、
ソレを押して無理に解決させると
逆に『ご都合主義』の烙印をされる。
 言い方は悪いが「中途半端」「特筆すべき点がない」「何もかも凡庸」
なのが所謂『普通 (等身大)』なのであり、
平凡な日々の生活を描く “日常モノ” でもない限り、
『等身大のヒロイン』に出番はないであろう。
(更に〇〇が書くと「本命ヒロイン」への【当て馬】
主人公の『予備キープ』にされてしまったりもするが……('A`))

 故に何かドラマティックな事が起きるシリアスな作品では、
この『ヒロインの成長』という要素を外してはいけないのであり、
またそうでなくては起・承・転・結の
「起」の部分で話が終わってしまったりもする。
(敵に撃ち殺されたりするから)
 最初は「普通」で良いだろう、寧ろ「演出」として
通常より臆病だったりダメだったりする方が
後の展開にメリハリや鮮烈さが生まれるかも知れない。
 最後に『ジョジョの話』になってしまって申し訳ないが
【第四部】に出てくる広瀬 康一君は、
最初は「モブキャラ」のような描かれ方をしているが
ストーリーの主軸に絡み出した途端
急速に『成長』していく。
【普通じゃない場面】に「普通の人間」がいても
邪魔にしかならないし面白くもなんともないからだ。
最悪「うわあ!」しか言わなくなってしまったりもする。
 コレは同四部の川尻 早人、第七部のルーシー・スティールも
その「構図」は全く同じである。
【普段ダメな人は、もっとダメ】
 この格言をむねに、『キャラクター造形』に取り組んでいきたいモノである。
 俳優が演じるのに一番難しい役柄は、
善人でも悪人でもなく「普通の人」だからだ。
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