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第3章

76話 今後と計画

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今後と計画


疲れただろうからとレミアには部屋で休んでもらい、リーナにも部屋に戻ってもらった。そして陛下、王妃、エルメス、シオン、アルフレッドの5人は今回の件について話を始めた。

「魔族の介入ということと帝国方面に進んでいたことを考えると帝国が絡んでいるということで間違いないだろうがなんせ証拠がないから手出しができん。」
陛下たちの悩みの種はやはりそこであった。今回の件だけで帝国が手を出すのをやめるとは思えない。
「陛下、そのことに関してなのですが私の方で背後関係を調べました。」
シオンは、自分が持っているものをすべて差し出す。
「オルフェウス、魔族から何かわかったことはある?」
そういうと、どこからともなくオルフェウスが姿を現した。それに対し、陛下たちは、驚くばかりであった。
「はい。皆様のお考えの通り帝国と手を組んでいるようです。ただ、確実な証拠はすべて処分されているようで魔族との関係を示すようなものはありませんでした。」
「そっか、ありがとう。」
シオンは、そう言ってオルフェウスを闇の中へと帰した。
「さすが、シオン君。今の話からすると帝国に対してまだやり返すことは出来ないということでいいのかな?」
陛下がシオンに対して疑問を投げかけた。陛下としても早く帝国に対し行動を起こしたいので焦っているようだ。
「そうですね。武力で対抗は出来そうにないですが、忠告は出来ると思いますよ。」
シオンは、ニヤリと黒い笑みを浮かべた。

「帝国にもうちのような学園がありましたよね?そこで学校対抗戦をしようと持ち掛けるのはいかがでしょう。あちらの学校も実力主義。少し挑発したら簡単に乗ってくると思うのですが。そこで少し痛い目見せれば大人しくなるかもしれませんよ。それに、皇帝などの重鎮たちも呼んでいただければその間にいろいろと手を回します。」
シオン以外が呆れた表情をしている。いや、王妃だけ何やら考えているようだった。
「シオン君。私からいくつか質問していいかしら。」
「どうぞ。王妃様。」
「ありがとう。まず、シオン君の力は知っているけど学園対抗となると少なくとも10人くらいは必要になると思うの。人では確保できるのかしら。それから、手を回すといったけど具体的には考えているのかしら。」
王妃からの質問はしっかりと考えていると言えるものだった。
「えぇ、7人は決まっています。ですから、大丈夫だと思います。手を回す内容としては現皇帝に不満を持っている真っ当な貴族に声をかけようと思います。公爵家の1つがそんな感じだったと記憶しているのですが。」
「そこまで考えているなら大丈夫だと思うけど絶対に危険なことはしないでね。物理的に帝国が吹き飛ぶわよ。意味は分かるわよね?」
そう言って王妃は、アルフレッドの方をちらっと伺った。そう、王妃が一番気にしているのはエヴァンズ家である。その気になれば帝国など塵も同然である。そうなってしまっては関係のない帝国民たちが可哀想なのである。
「はい。十分に気を付けます。」
「そうしていくれるとありがたいわ。」

「貴方たちは、いつまでボーっとしているのかしら。シオン君は、リーナのところに行ってあげて。」
王妃にそう言われ、リーナのところに向かうシオンと王妃に怒られている男集団だった。
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