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魔剣使いの闘い~サンダース編
ep103 魔剣使い&魔法剣士vs爆破魔術師&ダークエルフ
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「おい魔剣使い」
カレンが剣を構えながら俺を呼んだ。
「なんだ?」
「お前の剣は魔法を斬り裂く。つまり、爆破魔法も無効化できる。違うか?」
「それがどうしたんだ?」
「お前の提案に乗ろう。とりあえず今は共闘して〔フリーダム〕を倒し街を守る。そして、お前の力は私の力よりもキラースの悪辣から街を守るのに適している。不本意ながらキラースを頼めるか?」
「じゃあダークエルフはあんたに任せていいんだな?」
「ああ。それと街にいるフリーダム......キラースの部下どもも私と我が軍で引き受ける」
「わかった」
俺がカレンと方針を固めた時。
キラースを乗せた魔物が唐突にダークエルフの所へ下降してきたかと思うと、なんとヤツが建物上へパッと跳び降りてきた。
「!?」
敵の意外な行動に俺とカレンはいったん距離を取ったまま警戒する。
ヤツを叩く絶好のチャンスにも思えるが......。
「き、キラース?」
ダークエルフも意外だったらしい。
彼女は不安げな顔で疑問を示した。
「気が変わった。エレサ。テメーはそれに乗ってやってこい」
キラースはぶっきらぼうに指示した。
「え?今からわたしはあの者たちと...」
「ああ?誰がテメーの意思を尊重するっつった?」
「だ、だけど」
「エレサ。昨日から勝手な行動が過ぎるな。テメーは自分の状況をわかってんのか?」
「そ、それはわかっている!」
「いいやわかってねえ。魔剣使いを引き入れるっつって結局できてねえ。その目的自体はオレの目的にも付合するからテメーにやらせちゃみたが......失敗した挙句、よりにもよって魔法剣士と共闘されるっちゅう最悪の状況だ」
「す、すまない」
「とっとと乗れ」
「わかった......」
あきらめたエレサが魔物へ跳び乗ろうとした刹那、カレンが素早く剣を振り抜く。
「〔発閃〕」
剣気の衝撃波がズバァァッ!とエレサへ向かって疾る。
それは彼女をとらえるかに見えた。
が、いつの間にかキラースが軌道上に立ちはだかり、魔力を帯びた片手をなぜか下に掲げて発動する。
「固有技能〔スマートボムズ〕」
ボガァァァァン!という爆破が起こると、勢いよくブワァァァッと爆風が舞い上がる。
さらに彼らの足元の建物はドドドドーッ!と音を立てて崩れだした。
「自爆!?」
「違う!」
俺の言葉をカレンが即座に否定した。
「...!あれは!」
「やはりか!」
立ちこめる煙の影から魔物に乗ったダークエルフが上昇していくのが見えた。
「キラースは!?」
「気をつけろ!ヤツは爆破を様々に応用してくる!」
俺とカレンはさらに警戒を強める。
だが、それを嘲笑うように声が届く。
「まーまー落ち着きなってお二人さん!オレがテメーらまとめて相手にしてやっからさぁ!」
もくもくと立ち込める煙の向こう側から聞こえた。
「声の方向......奥の建物の屋根上か!」
「...のようだな!」
戦闘態勢に入る俺とカレン。
キラースは言葉を続ける。
「おいエレサァァ!テメーは上空からやれ!」
部下への命令だ。
なるほど。
上空からダークエルフに援護させる気か。
「わかった!援護する!」
ダークエルフが返事した。
「援護だぁ?バカかテメーは!」
「えっ?」
「テメーのやることはテメーの魔術で空から市民を痛めつけることだろうが!」
「わ、わたしが!?」
「テメーの闇の矢を降り注いでやれ!!簡単だ!ただし加減はするなよ?火力全開でやれ!ギャッハッハ!」
市民への無差別魔法攻撃命令。
俺は〔魔導剣士〕の力で防ぐことができる。
しかし、あの闇の魔力を帯びた黒矢の雨が無抵抗な市民に降り注いだら......
「大惨事になる!」
と言って俺が一歩踏み出した時。
「外道がぁぁぁ!!」
激昂したカレンが烈火の如く飛び出した。
そのまま彼女は魔法の詠唱をする。
「深淵なる万物万象の源泉よ。我が劤と為り、彼の者を凍て尽くし給へ。
〔アルカーナ・グラキエス〕」
剣が氷を帯びて氷剣と化した。
「ハァァッ!」
カレンは煙を発生させている崩れかけた建物へガギィィィン!と氷刃を振り下ろした。
すると建物全体が突然の氷河期に見舞われたかの如くガチガチガチンと一気に氷漬けとなり、途端に煙がおさまった。
「スゴイ!」
彼女の後に続いていた俺は一驚した。
......これが魔法剣士の力!
「ハァッ!」
カレンは巨大な氷細工をタッタッタッと跳び乗っていって視界にとらえたキラースへ一挙にダーッ!と飛び込む。
しかし、キラースはニヤリと余裕の笑みを浮かべていた。
「カレン!危ない!」
俺が危険を察知した直後。
ボガァァァン!と爆発が起こった。
再びキラースの立つ建物から爆風と煙がブワァァッ!と舞い上がる。
「まともに戦え卑怯者がぁ!!」
カレンの怒声が響いた。
この程度の爆破など意に介していないようだ。
だが、それはキラースもわかっているだろう。
「キラースは、何をしたいんだ?」
カレンが剣を構えながら俺を呼んだ。
「なんだ?」
「お前の剣は魔法を斬り裂く。つまり、爆破魔法も無効化できる。違うか?」
「それがどうしたんだ?」
「お前の提案に乗ろう。とりあえず今は共闘して〔フリーダム〕を倒し街を守る。そして、お前の力は私の力よりもキラースの悪辣から街を守るのに適している。不本意ながらキラースを頼めるか?」
「じゃあダークエルフはあんたに任せていいんだな?」
「ああ。それと街にいるフリーダム......キラースの部下どもも私と我が軍で引き受ける」
「わかった」
俺がカレンと方針を固めた時。
キラースを乗せた魔物が唐突にダークエルフの所へ下降してきたかと思うと、なんとヤツが建物上へパッと跳び降りてきた。
「!?」
敵の意外な行動に俺とカレンはいったん距離を取ったまま警戒する。
ヤツを叩く絶好のチャンスにも思えるが......。
「き、キラース?」
ダークエルフも意外だったらしい。
彼女は不安げな顔で疑問を示した。
「気が変わった。エレサ。テメーはそれに乗ってやってこい」
キラースはぶっきらぼうに指示した。
「え?今からわたしはあの者たちと...」
「ああ?誰がテメーの意思を尊重するっつった?」
「だ、だけど」
「エレサ。昨日から勝手な行動が過ぎるな。テメーは自分の状況をわかってんのか?」
「そ、それはわかっている!」
「いいやわかってねえ。魔剣使いを引き入れるっつって結局できてねえ。その目的自体はオレの目的にも付合するからテメーにやらせちゃみたが......失敗した挙句、よりにもよって魔法剣士と共闘されるっちゅう最悪の状況だ」
「す、すまない」
「とっとと乗れ」
「わかった......」
あきらめたエレサが魔物へ跳び乗ろうとした刹那、カレンが素早く剣を振り抜く。
「〔発閃〕」
剣気の衝撃波がズバァァッ!とエレサへ向かって疾る。
それは彼女をとらえるかに見えた。
が、いつの間にかキラースが軌道上に立ちはだかり、魔力を帯びた片手をなぜか下に掲げて発動する。
「固有技能〔スマートボムズ〕」
ボガァァァァン!という爆破が起こると、勢いよくブワァァァッと爆風が舞い上がる。
さらに彼らの足元の建物はドドドドーッ!と音を立てて崩れだした。
「自爆!?」
「違う!」
俺の言葉をカレンが即座に否定した。
「...!あれは!」
「やはりか!」
立ちこめる煙の影から魔物に乗ったダークエルフが上昇していくのが見えた。
「キラースは!?」
「気をつけろ!ヤツは爆破を様々に応用してくる!」
俺とカレンはさらに警戒を強める。
だが、それを嘲笑うように声が届く。
「まーまー落ち着きなってお二人さん!オレがテメーらまとめて相手にしてやっからさぁ!」
もくもくと立ち込める煙の向こう側から聞こえた。
「声の方向......奥の建物の屋根上か!」
「...のようだな!」
戦闘態勢に入る俺とカレン。
キラースは言葉を続ける。
「おいエレサァァ!テメーは上空からやれ!」
部下への命令だ。
なるほど。
上空からダークエルフに援護させる気か。
「わかった!援護する!」
ダークエルフが返事した。
「援護だぁ?バカかテメーは!」
「えっ?」
「テメーのやることはテメーの魔術で空から市民を痛めつけることだろうが!」
「わ、わたしが!?」
「テメーの闇の矢を降り注いでやれ!!簡単だ!ただし加減はするなよ?火力全開でやれ!ギャッハッハ!」
市民への無差別魔法攻撃命令。
俺は〔魔導剣士〕の力で防ぐことができる。
しかし、あの闇の魔力を帯びた黒矢の雨が無抵抗な市民に降り注いだら......
「大惨事になる!」
と言って俺が一歩踏み出した時。
「外道がぁぁぁ!!」
激昂したカレンが烈火の如く飛び出した。
そのまま彼女は魔法の詠唱をする。
「深淵なる万物万象の源泉よ。我が劤と為り、彼の者を凍て尽くし給へ。
〔アルカーナ・グラキエス〕」
剣が氷を帯びて氷剣と化した。
「ハァァッ!」
カレンは煙を発生させている崩れかけた建物へガギィィィン!と氷刃を振り下ろした。
すると建物全体が突然の氷河期に見舞われたかの如くガチガチガチンと一気に氷漬けとなり、途端に煙がおさまった。
「スゴイ!」
彼女の後に続いていた俺は一驚した。
......これが魔法剣士の力!
「ハァッ!」
カレンは巨大な氷細工をタッタッタッと跳び乗っていって視界にとらえたキラースへ一挙にダーッ!と飛び込む。
しかし、キラースはニヤリと余裕の笑みを浮かべていた。
「カレン!危ない!」
俺が危険を察知した直後。
ボガァァァン!と爆発が起こった。
再びキラースの立つ建物から爆風と煙がブワァァッ!と舞い上がる。
「まともに戦え卑怯者がぁ!!」
カレンの怒声が響いた。
この程度の爆破など意に介していないようだ。
だが、それはキラースもわかっているだろう。
「キラースは、何をしたいんだ?」
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