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第89話 庭園
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庭園に到着をすると、マリアが改めて見ると凄い綺麗と眼を輝かせていた。美桜と出雲も、綺麗な庭園と自然と口から言葉が出ていた。
「日本庭園って感じで趣があって良いね」
出雲がそう言うと、明臣がそうなんですと出雲の言葉を聞いて眼を輝かせていた。
「この庭園は私が指示をして作らせたんですけど、ゼロからはイメージが出来なかったので真似た部分が多いのですが、自然を縮図化した池泉式庭園を用いて作りました!」
明臣は枯山水や美桜さんが入った茶庭などもありますと付け加える。出雲は本で見たことはあっても、直に見たことはないので綺麗な場所で落ち着くと呟いていた。
「そうですよね! 落ち着きますよね!」
明臣は出雲に近づいて続けてこっちに来てくださいと言って、出雲の手を掴んで引っ張っていく。
「同い年の男だから、明臣もはしゃいでいるみたいね」
美桜が横にいるマリアに言うと、マリアがこんなに楽しそうな明臣は初めてだと言った。美桜は小さく笑うと、マリアに一緒に行こうと話しかけた。
「うん! 行こう!」
マリアは美桜の右手を握って二人して小走りで先を行く出雲と明臣を追いかけた。出雲は明臣に連れられて、茶庭の側にある枯山水を見せた。出雲は綺麗な作りで落ち着くなと言い、茶庭の側にある木で作られている小さな円形の椅子に座った。
まだ昼間であるので、太陽の光が当たる庭園の美しさは最高であった。出雲はこの世界にもこういう綺麗な場所がまだ多数あるのかなと思いながら枯山水を見ていた。
「まだ沢山あるけど、全ては案内出来ないけど今はここだけで我慢してね」
明臣が出雲に言うと、ここだけでも充分だよと出雲が返すと美桜とマリアが追い付いた。美桜は茶庭だと言ってここに手紙があったんだよねと言う。
「マリアさんとの決まりで手紙はここにと決めていたので、特定の日にマリアさんがこの家にいる内通者に渡して置いてもらっていました」
そう言う明臣は、もう隠す必要がないので考えていたことを伝えた。出雲は明臣に座りなよと言いい、自身の隣の椅子に座らせた。
「マリアさんのために男を見せたんだな。 凄いよ!」
出雲が明臣に言うと、明臣は美桜さんに怒られたからねと言った。美桜がその怒られたとの言葉を聞くと、明臣の頭部を軽く叩いた。
「痛い!? あ、美桜さん!? 今のは違うんですよ!?」
明臣がそう言うも、美桜は再度頭部を軽く。マリアも美桜に続いて明臣の頭部を軽く叩くと、美桜さんのおかげなんだからそんなことは言わないのと言う。
「ごめんなさい……美桜さんには感謝しています!」
美桜に謝りながら立って頭を下げた。美桜はその姿を見ると、許すわと笑顔で言う。明臣はありがとうございますと言うと、側に立っているメイドの女性にお菓子をお願いしますと言った。
「こちらにございます。 お飲み物もこちらに」
メイドの女性が二個持っていたランチバックを開いて、お菓子であるクッキーを取り出す。そのクッキーはシンプルなバニラクッキーであるも、一目見ただけで美味しそうな感覚を感じる。
美桜は美味しそうと眼を輝かせていると、一個もらいと言って美桜はバニラクッキーを一枚右手で掴む。
「いただきまーす!」
そう言って美桜はバニラクッキーを半分食べる。すると美桜は、凄い美味しいと口元を抑えながら言う。
「これ凄い美味しい! どんな作り方をしているの!?」
美桜はメイドの女性に詰め寄ってどうやって作ったか聞き出そうとする。しかし、メイドの女性は教えませんとほくそ笑みながら返答をした。
「いいじゃない! けちんぼ!」
美桜がむくれながら言うと、出雲が企業秘密なんだろうねと笑っていた。美桜は仕方ないわよねと言ってそのままもう一枚バニラクッキーを取ると、そのまま一口で食べてしまった。
「そんなに食べて大丈夫なの?」
マリアが美桜に聞くと、美桜は美味しいから大丈夫と笑顔で答えていた。何が大丈夫なのかマリアには分からなかったが、美桜が楽しそうだからいいかと考えるのを止めた。
「日本庭園って感じで趣があって良いね」
出雲がそう言うと、明臣がそうなんですと出雲の言葉を聞いて眼を輝かせていた。
「この庭園は私が指示をして作らせたんですけど、ゼロからはイメージが出来なかったので真似た部分が多いのですが、自然を縮図化した池泉式庭園を用いて作りました!」
明臣は枯山水や美桜さんが入った茶庭などもありますと付け加える。出雲は本で見たことはあっても、直に見たことはないので綺麗な場所で落ち着くと呟いていた。
「そうですよね! 落ち着きますよね!」
明臣は出雲に近づいて続けてこっちに来てくださいと言って、出雲の手を掴んで引っ張っていく。
「同い年の男だから、明臣もはしゃいでいるみたいね」
美桜が横にいるマリアに言うと、マリアがこんなに楽しそうな明臣は初めてだと言った。美桜は小さく笑うと、マリアに一緒に行こうと話しかけた。
「うん! 行こう!」
マリアは美桜の右手を握って二人して小走りで先を行く出雲と明臣を追いかけた。出雲は明臣に連れられて、茶庭の側にある枯山水を見せた。出雲は綺麗な作りで落ち着くなと言い、茶庭の側にある木で作られている小さな円形の椅子に座った。
まだ昼間であるので、太陽の光が当たる庭園の美しさは最高であった。出雲はこの世界にもこういう綺麗な場所がまだ多数あるのかなと思いながら枯山水を見ていた。
「まだ沢山あるけど、全ては案内出来ないけど今はここだけで我慢してね」
明臣が出雲に言うと、ここだけでも充分だよと出雲が返すと美桜とマリアが追い付いた。美桜は茶庭だと言ってここに手紙があったんだよねと言う。
「マリアさんとの決まりで手紙はここにと決めていたので、特定の日にマリアさんがこの家にいる内通者に渡して置いてもらっていました」
そう言う明臣は、もう隠す必要がないので考えていたことを伝えた。出雲は明臣に座りなよと言いい、自身の隣の椅子に座らせた。
「マリアさんのために男を見せたんだな。 凄いよ!」
出雲が明臣に言うと、明臣は美桜さんに怒られたからねと言った。美桜がその怒られたとの言葉を聞くと、明臣の頭部を軽く叩いた。
「痛い!? あ、美桜さん!? 今のは違うんですよ!?」
明臣がそう言うも、美桜は再度頭部を軽く。マリアも美桜に続いて明臣の頭部を軽く叩くと、美桜さんのおかげなんだからそんなことは言わないのと言う。
「ごめんなさい……美桜さんには感謝しています!」
美桜に謝りながら立って頭を下げた。美桜はその姿を見ると、許すわと笑顔で言う。明臣はありがとうございますと言うと、側に立っているメイドの女性にお菓子をお願いしますと言った。
「こちらにございます。 お飲み物もこちらに」
メイドの女性が二個持っていたランチバックを開いて、お菓子であるクッキーを取り出す。そのクッキーはシンプルなバニラクッキーであるも、一目見ただけで美味しそうな感覚を感じる。
美桜は美味しそうと眼を輝かせていると、一個もらいと言って美桜はバニラクッキーを一枚右手で掴む。
「いただきまーす!」
そう言って美桜はバニラクッキーを半分食べる。すると美桜は、凄い美味しいと口元を抑えながら言う。
「これ凄い美味しい! どんな作り方をしているの!?」
美桜はメイドの女性に詰め寄ってどうやって作ったか聞き出そうとする。しかし、メイドの女性は教えませんとほくそ笑みながら返答をした。
「いいじゃない! けちんぼ!」
美桜がむくれながら言うと、出雲が企業秘密なんだろうねと笑っていた。美桜は仕方ないわよねと言ってそのままもう一枚バニラクッキーを取ると、そのまま一口で食べてしまった。
「そんなに食べて大丈夫なの?」
マリアが美桜に聞くと、美桜は美味しいから大丈夫と笑顔で答えていた。何が大丈夫なのかマリアには分からなかったが、美桜が楽しそうだからいいかと考えるのを止めた。
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