15 / 120
第15話 友達紹介
しおりを挟む
「分かりました!」
そう元気に出雲は言うが、身体は相当負荷がかかっていたらしく地面に倒れてしまった。その出雲を見た雫は大丈夫ですかと駆け寄った。
「だ、大丈夫です……剣って初めて触ったからここまで思いとは思わなくて……」
出雲は全身が筋肉痛で痛いですと小さく呟くと、雫がどうしようとオロオロとしていた。
「私は回復魔法を扱えないので、美桜様に頼まないと」
そう言って美桜のもとに走ろうとした雫の腕を掴んだ。雫はどうしたんですかと出雲に聞くと、美桜は今友達と楽しんでるんでしょと言った。
「そうですけど、出雲の身体が悲鳴を上げてますよ!」
雫が軋む身体に鞭を打って立ち上がっている出雲に言うと、それでも今はダメですと返した。
「せっかく美桜が楽しんでいるんですから、迷惑かけられないですよ」
そう笑顔で言うと、雫は迷惑をかけられないと言った出雲に驚いていた。美桜はその立場上、多くの人が利用しようと近づいてくる。しかし出雲はその立場を知っても美桜を利用するとは考えずに、一人の友達として接していた。
雫は守ると言ったことを実現しようと、少しずつ行っていることが凄いと感じていた。微笑ましいと思いながら出雲を見ると、剣を持って素振りを始めていた。
「初めてだからって弱音は言えないよね。 美桜を守るって言ったんだから!」
出雲は何度も何度も雫に教えてもらった型通りに訓練をしていく。次第に腕の筋肉痛が限界に達し剣を落としてしまうも、落とした剣を拾って再度振りなおす。
「もっと! もっと使いこなす!」
剣を振るって振るって振るっていくと、剣を振るう出雲の背中に誰かが抱き着いた。
「ちょっ! いきなり何!? 誰なの!?」
出雲は剣を振るうのをやめて背後を振り向いた。すると、自身の背中に美桜が抱き着いていた。
「訓練頑張っているんだなと思って!」
そう美桜が出雲に言うと、出雲はありがとうと返答した。すると、中庭に入るための入り口から男女一組の美桜の友達らしき人が入ってきた。
「美桜が楽しそうに話していた例の男の子?」
黒髪の少し長めの短髪で、目鼻立ちがハッキリしている顔をしていた。身長は出雲と同じだが、体格が鍛えている出雲とは違って段違いにガッシリとしていた。またその男の子の隣に女の子が立っていて、その女の子は肩に髪がかかる長さの茶髪の髪色をし、眉毛にかかる程度の前髪をしていた。そして身長は愛理より少し低く、小柄な身体をしている。容姿は美桜に劣らない程に眼が大きく鼻筋も通り、唇もぷるっとしている。
「あ、蓮に琴音! こっちこっち!」
美桜が友達二人に手を振ってこっちに来てと言う。そして、美桜の横に到着すると出雲に紹介をし始める。
「紹介するね! こっちの左にいる男が夜船蓮で、右いるちっさい女の子が音羽琴音よ!」
美桜が胸を張って出雲に紹介をすると、その豊満な胸が強調される。出雲はちらちらと見ていると、それに気がついた蓮が出雲にデカイよなと耳打ちをする。
「そ、そうだね。 自分で気づいているのかな?」
出雲が緊張をしながら蓮に返答をすると、気が合いそうだなと言われた。そんな二人を琴音が男は馬鹿ばかりと溜息をついていた。
「二人とも同い年で、四月から同じ学校に通うのよ」
同じ学校と言われ、出雲は例の魔法学校のことかなと思った。
「出雲も合格すれば同じ学校に通えるから応援しているよ!」
美桜が出雲に抱き着いてそう言うと、蓮と琴音が美桜があそこまで距離が近いなんて珍しいと驚いていた。
「普段の美桜はここまで距離近くないの?」
そう出雲が聞くと、蓮が俺たち二人以外には話しかけないし他の生徒とは距離が凄い開いていたなと言う。
「美桜は立場が立場だから話しかけてくる男に限らず女でも利用してくるから信じるってことをしてないイメージ」
琴音がそう言うと、美桜がそうねと同意していた。出雲は領主の娘としか聞いていないけどと言うと、蓮が美桜はこの国で一番大きな領地を持っている貴族の娘だよと言ってきた。
「貴族!? 美桜ってそんなに凄かったの!?」
出雲が驚いていると、連と琴音も貴族よと美桜が言う。
そう元気に出雲は言うが、身体は相当負荷がかかっていたらしく地面に倒れてしまった。その出雲を見た雫は大丈夫ですかと駆け寄った。
「だ、大丈夫です……剣って初めて触ったからここまで思いとは思わなくて……」
出雲は全身が筋肉痛で痛いですと小さく呟くと、雫がどうしようとオロオロとしていた。
「私は回復魔法を扱えないので、美桜様に頼まないと」
そう言って美桜のもとに走ろうとした雫の腕を掴んだ。雫はどうしたんですかと出雲に聞くと、美桜は今友達と楽しんでるんでしょと言った。
「そうですけど、出雲の身体が悲鳴を上げてますよ!」
雫が軋む身体に鞭を打って立ち上がっている出雲に言うと、それでも今はダメですと返した。
「せっかく美桜が楽しんでいるんですから、迷惑かけられないですよ」
そう笑顔で言うと、雫は迷惑をかけられないと言った出雲に驚いていた。美桜はその立場上、多くの人が利用しようと近づいてくる。しかし出雲はその立場を知っても美桜を利用するとは考えずに、一人の友達として接していた。
雫は守ると言ったことを実現しようと、少しずつ行っていることが凄いと感じていた。微笑ましいと思いながら出雲を見ると、剣を持って素振りを始めていた。
「初めてだからって弱音は言えないよね。 美桜を守るって言ったんだから!」
出雲は何度も何度も雫に教えてもらった型通りに訓練をしていく。次第に腕の筋肉痛が限界に達し剣を落としてしまうも、落とした剣を拾って再度振りなおす。
「もっと! もっと使いこなす!」
剣を振るって振るって振るっていくと、剣を振るう出雲の背中に誰かが抱き着いた。
「ちょっ! いきなり何!? 誰なの!?」
出雲は剣を振るうのをやめて背後を振り向いた。すると、自身の背中に美桜が抱き着いていた。
「訓練頑張っているんだなと思って!」
そう美桜が出雲に言うと、出雲はありがとうと返答した。すると、中庭に入るための入り口から男女一組の美桜の友達らしき人が入ってきた。
「美桜が楽しそうに話していた例の男の子?」
黒髪の少し長めの短髪で、目鼻立ちがハッキリしている顔をしていた。身長は出雲と同じだが、体格が鍛えている出雲とは違って段違いにガッシリとしていた。またその男の子の隣に女の子が立っていて、その女の子は肩に髪がかかる長さの茶髪の髪色をし、眉毛にかかる程度の前髪をしていた。そして身長は愛理より少し低く、小柄な身体をしている。容姿は美桜に劣らない程に眼が大きく鼻筋も通り、唇もぷるっとしている。
「あ、蓮に琴音! こっちこっち!」
美桜が友達二人に手を振ってこっちに来てと言う。そして、美桜の横に到着すると出雲に紹介をし始める。
「紹介するね! こっちの左にいる男が夜船蓮で、右いるちっさい女の子が音羽琴音よ!」
美桜が胸を張って出雲に紹介をすると、その豊満な胸が強調される。出雲はちらちらと見ていると、それに気がついた蓮が出雲にデカイよなと耳打ちをする。
「そ、そうだね。 自分で気づいているのかな?」
出雲が緊張をしながら蓮に返答をすると、気が合いそうだなと言われた。そんな二人を琴音が男は馬鹿ばかりと溜息をついていた。
「二人とも同い年で、四月から同じ学校に通うのよ」
同じ学校と言われ、出雲は例の魔法学校のことかなと思った。
「出雲も合格すれば同じ学校に通えるから応援しているよ!」
美桜が出雲に抱き着いてそう言うと、蓮と琴音が美桜があそこまで距離が近いなんて珍しいと驚いていた。
「普段の美桜はここまで距離近くないの?」
そう出雲が聞くと、蓮が俺たち二人以外には話しかけないし他の生徒とは距離が凄い開いていたなと言う。
「美桜は立場が立場だから話しかけてくる男に限らず女でも利用してくるから信じるってことをしてないイメージ」
琴音がそう言うと、美桜がそうねと同意していた。出雲は領主の娘としか聞いていないけどと言うと、蓮が美桜はこの国で一番大きな領地を持っている貴族の娘だよと言ってきた。
「貴族!? 美桜ってそんなに凄かったの!?」
出雲が驚いていると、連と琴音も貴族よと美桜が言う。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
召喚アラサー女~ 自由に生きています!
マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。
牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子
信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。
初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった
***
異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います
かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる